【経過1998年4月〜】
1学期(1998年度)
4月2日○職員会議で決議した処分撤回と内田校長の罷免求める要求書を
藤井均・県教育委員長あてに提出する。
4月3日○PTAが県教委に校長の配置転換要求を提出する。
○校長より「入学許可候補者」及び保護者に「式への出席が入学の条件」
とする通知(4月3日付)が郵送される。その際、先の県教委の通知
(3月31日付)が「説明文書」と共に同封されている。
○生徒会が「新入生のみなさんへ」というビラを発行する。
4月5日○PTAが「新入生保護者様」というビラを発行する。
4月6日○武田茂夫副知事は定例知事会見で入学式に出席する必要は認めなが
らも、欠席した場合も入学取り消しなどの考えがないことを明らか
にしたが、同日夜、再び会見し「入学を認めるかどうかは県教委の
判断だ」と態度を硬化させる。
4月7日○町村信孝文相は7日の会見で「学校内のことは校長の判断でやれば
いいこと。主張が通らないから集団ボイコットするのはどうか」と
生徒の対応に疑問を投げかける。
○県内在住・在勤の大学教授らが、県教委が同校教諭に対して行った
懲戒処分に抗議する声明と、入学式は入学許可要件ではないとする
「『入学許可』に関する意見書」を発表し、県教委に提出する。
○埼玉県高校教職員組合(佐々木一敏委員長)は県立所沢高校の入学
式問題について
(1)入学式出席は入学許可の条件とはなっていない
(2)入学式と入学許可を混同させるのは新入生とその保護者へのどう
喝で教育的観点に欠けた対応
とし、県教委と同校校長に生徒、父母、教職員と話し合い、意向を
尊重した学校運営をするよう求める見解を発表する。
○桐川卓雄県教育長は、「一部に入学を祝う会のみを実施しようとす
る動きがあるが、高校の入学式は校長が入学を許可する厳粛な学校
行事で、各学校で実施する必要がある。生徒会を中心に計画してい
る『祝う会』は、生徒の自主的・実践的活動として校長も認めてお
り、出席する。入学式とは趣旨が違うので、校長は式後に行うよう
指導している。校長が生徒の自主的活動を認めていないとの誤解が
一部にあることは遺憾。入学式が滞りなく行われることを期待する」
という主旨のコメントを発表する。
○町村文相は生徒の計画している「入学を祝う会」を支持すると職員
会議が決めたことに触れ「同校には職員会議が決定機関という学内
規則があるとの話も聞いているが、それは問題だ。間違っている」
とする。
○所沢高等学校卒業生・在学生有志の弁護団が「所沢高等学校「入学
許可」に関する弁護団意見書」を発表する。
○牧柾名・市川須美子・山口和孝・林量俶の4名の教授が「所沢高等
学校「入学許可」に関する意見書」を発表する。
4月8日○PTA保護者の集会があり約80名ほどが集まる。
「入学式に参加しない場合はどのようになるのか」といったことの
県教委・校長の考え方を沼尾PTA会長からの報告されたが、校長
の回答は「基本的には入学式に全員出てほしいが、そうでない場合
は速やかな対処を考えたい」ということのみである。
4月9日○「入学式」・「入学を祝う会」が行われる。
入学式の参加者は6割であった。
○生徒会ビラ「新入生及び保護者のみなさんへ」
○第1回 入学を祝う会 プログラム
○この日、「祝う会有志」は事前に決めていた仕事の流れに従い行動する。
○この日に関する新1年生の感想は、5月17日発行の四者だより
「入学おめでとうアンケート」に掲載される。
○卒業生有志が「最後は君たちが 考え・判断・行動を!」というビラを
新入生に配布する。
○埼玉県教育局高校教育第二課の報告書。
4月10日○新入生歓迎オリエンテーションが行われる。
このときのアンケート結果は、4月24日発行の「FREE」に掲載
される。
○規則等検討委員会が「キソケンプリント」を発行する。
4月13日○土屋知事は定例記者会見において、入学許可については
「欠席したからといって入学させないのはおかしい」との見解を示す。
4月14日○PTA父母・弁護士ら12人が高校教育2課を訪れる。
「入学式出席が入学条件」とする文書を新入生宅へ送付した件で、
「新入生とその保護者に不安を与えた」として謝罪を求める。
大谷幸男高校教育第二課主席指導主事は「不安を与えるような内容
ではなかった」とし、議論は平行線のままだった。また、18日の
保護者説明会に内田校長と藤井均県教育委員長の出席を求める。
4月16日○超党派の県議で構成する「新しい教育を考える県議連盟」(浅古登
会長)が16日、桐川卓雄教育長をはじめとする県教委幹部や松井
石根・県PTA連合会長らと意見交換をする。
所沢高問題について教育長が経過報告し、県議から「内田校長は他
の学校で行われている行事を実行しただけで、問題なのは今までの
校長だ」と前任者を問題視する声が上がり、「県教委は学習指導要
領を盾にせず、入学式実施の意味をマスコミにもきちんと説明すべ
きだ」などの要望が出される。
○情報公開条例で入手した「第1321回埼玉県教育委員会定例会」の会議録。
4月17日○常任理事会だより《竹永先生に戒告処分!!》を発行する。
○常任理事会だより第21号を発行する。
4月18日○「“卒業”“入学”をめぐる一連の経過に関する説明会」をPTA
が開催する。
「入学式出席が入学条件」とした校長と県教委からの通知が新入生
と保護者に不安を与えたことについての見解などについて、内田校
長および藤井均県教育委員長より席上での回答を求めていたが、校
長、県教育委員長及び高校教育第二課のどなたも都合がつかないと
いうことで欠席だった。その結果、説明会をPTAからの経過説明
と意見交換に変更し、21名の保護者・OBから発言がある。
○18・19日、神戸市で「子どもの人権研究会」が開催され、所高生は
19日にパネラーとして参加する。
この報告は、四者だよりNo24「神戸の報告」に掲載される。
4月20日○県議会文教委員会で、所沢高校の入学式問題についての報告と質疑
が行われる。
職員会議の位置づけについての質問について、中川晃高校教育第一
課長は「県の管理規則で職員会議は校長が招集し、審議、伝達、連
絡などを行う校長の諮問機関としている」とし、同校が職員会議を
決定機関としているのは「法の定めに背く」とし、同校に規定を改
正するよう指導していく考えを明らかにする。
また、4月1日付の人事異動では所沢高校に7名の人事異動があっ
たが、同課長はこの内の6名については管理職候補者であるとし、
「校長から『何とか人事面でバックアップしてもらえないか』との
話があったため」であり、「今後もそういうバックアップ態勢を取
りたい」と答弁する。
○自民党県議団は、所沢高校の分裂入学式や県内で相次ぐ中学生の殺
傷事件について対応策を検討し県教委に提言することを決める。
4月23日○県議会文教委員会において、所沢高校の入学式問題についての報告
と質疑が行われる。
内容については「県文教委員会1998年4月23日(木)会議録」参照。
4月24日○「所高生の自由と教育を考える委員会」の委員公募ビラを発行する。
4月26日○DCI日本支部の総会に、沼尾PTA会長・淡路生徒会長らが参加
する。
○竹永先生の不当処分撤回のとりくみを支援する会の発足会が行われ、
100名弱が出席した。経過報告があり、会の発足のあと今後の取
組みについて話し合った。当日資料
4月28日○「所高生の自由と教育を考える委員会」主催の
「“所沢高校”のこれからを考えよう!!」が開催される。
○四者会議が四者だよりNo27「4月8・9日の報告」を発行する。
○四者会議が「人権救済で動いてくれる有志」を募集する。
4月 日○生徒会本部が、1年生向けに「人権救済って何ナニ?!」を発行する。
4月29日○教育文化会館において「日本の教育改革をともに考える会」の第5回
総会が開催され、所高生も参加する。
5月2日○新旧PTA理事会が開催され、PTA総会に提案する議案を承認する。
(常任理事会だより第22号参照。)
○愛知フェスタ(5/2〜5/5)に所高生が参加する。
5月3日○支援する会の事務局会議が開催される。
5月6日○四者会議が四者だより「4月29日集会報告」を発行する。
5月8日○所高を語る会が埼玉大学で開催される。
○生徒会本部がFREEのNo5号「98年度前期生徒総会の復習」を
発行する。
5月9日○所高在校生・OBが人権救済弁護団と話し合いをする。
FREENo6号「人権救済の説明案内」
5月10日○「子どもの権利条約市民NGO報告書をつくる会」の総会に沼尾PTA
会長らが参加する。
○埼玉・高校入試を考える会主催の「高校の夢とロマンを語る」
―所沢高校卒業記念祭をめぐって―が開催される。
○戒告処分に対する弁護団会議が開催される。
5月13日○県教育委員会に3月31日(火)提出した請願について、口頭で回答が出
される。(常任理事会だより第22号参照。)
5月14日○「所高生の自由と教育を考える委員会」が新旧合同の委員会を開催する。
5月17日○支援する会の事務局会議が開催される。
5月18日○四者だよりNo29「そろそろテストですね」が発行される。
5月19日○新旧常任理事会が開催される。
5月20日○四者だよりNo31「活動報告」が発行される。
5月21日○PTA会長と常任理事2名が県教育局と話し合いをし、「教育について
のPTAとしての考え方」六項目について県教育局教育長、及び県教育
委員会委員長の見解を問う請願書を提出する。
5月22日○入学説明会(3/18)の発言が地公法33条に違反する信用失墜行為に
当たるとして県教委から戒告処分を受けていた竹永教諭が、
処分を不服として県人事委に審査請求を行う。
5月23日○子どもの人権と体罰研究会主催の公開シンポジウム「所沢高校問題
を考える」が開催される。
5月26日○入学式に関する内田校長の考えをPTA総会の席で説明して欲しいと、
質問状を提出する。
5月27日○第一学年より「学年だより 第1号」が発行される。
5月28日○常任理事会だより第22号を発行する。
5月30日○PTA総会を開催する。
この総会において「竹永先生に対する不当処分撤回に向けての緊急決議」
を圧倒的多数で可決する。
この総会の報告は、98年度の常任理事会だより第1号に掲載されている。
5月31日○子どもの人権埼玉ネット主催の第2回埼玉県高校生交流会
「今、ボクらは あきらめるのか? キレるのか?」が開催される。
○町村信孝文相は長野県飯山市内での講演で、所沢校での入学式を取り
上げ、「扇動する特定の左翼政党がいて、生徒も先生もPTAも支援
弁護士グループも、特定政党に牛耳られているから、ああいう事件に
なる」と述ベ、また「いろんな意見がある中では、最後に決定する人
を決めておかないと組織は動かない。学校では校長であり、それに従
うのが民主主義だ」との見解を示す。
6月 日○人権教育係が「人権だよりNo9」(狭山事件は終わっていない。
なぜ再審は開かれないのか)を発行する。
6月1日○県教育局教育長、及び県教育委員会委員長宛の請願書(5月21日提出)の
回答を電話で聴く。
6月3日○新聞委員会が所沢高校新聞(第221号)を発行する。
6月5日○体育祭が行われる。
保健委員会広報「ぴょこぴょこ新聞」第一号に体育祭での救護のことが
掲載されている。
○ジュネーブの国連欧州本部で開かれていた世界各国の子どもの権利の
侵害状況を審査する「子どもの権利条約委員会」は、日本に対して、
学校内での体罰、いじめによる暴力事件の防止、有害情報からの保護
など、日本の子どもの人権状況について二十二項目に及ぶ提案・勧告
を採択して終了する。
○PTAより『所高生の自由と教育を考える委員会』への参加呼びかけ
ビラが出される。
6月8日○この日から12日までの5日間、監査委員が各団体(部活・同好会)
の活動状況調査を行う。
6月9日○四者だより「入学を祝う会アンケート(在校生)」を発行する。
6月10日○四者だより「第2回埼玉県高校生交流会の報告」を発行する。
6月15日○生徒会本部がFREE「生徒会本部役員公募」を発行する。
○「所高生の自由と教育を考える委員会」より「第一回会合のお知らせ」
が発行される。
6月17日○生徒会本部がFREE「教職員と生徒との定例連絡会議」を発行し、
定例連絡会議の案内をする。
○「ズームイン朝」のテレビ取材に関する「所高祭を宣伝しよう」という
ビラが発行される。他に所高祭実行委員会発行の出展企画審査に関する
「所高祭いらっしゃいNo7」及び「所高祭いらっしゃいNo9」。
6月19日○第一学年より「学年だより 第2号」が発行される。
6月22日○「一年学年部だよりNo1」が発行される。
6月23日○この間の四者の取り組み、及び予定を「四者だより」で報告する。
○「第1回教職員と生徒との定例会議」の議題について募集した結果を、
FREEで報告する。
○98年度の常任理事会だより第2号が発行される。
6月26日○PTA会長及びPTA常任委員会名で「所沢高校教諭への不当処分撤回
を支援する会」への参加呼びかけビラが出される。
6月30日○「第1回教職員と生徒との定例会議」が実施され、この会議の案内
「FREE」を生徒会本部が発行する。
○卒業記念祭実行委員会が「卒実おたより(仮)第1号」を発行し、卒業行事
としてどのような形式がいいのか1・2年生にアンケートをとる。
この中で3年生のアンケート結果も報告する。
7月2日○卒業記念祭実行委員会が「卒実おたより(仮)第2号」を発行し、さっそく
6月30日に行った「1・2年生のアンケート結果」を掲載する。
7月13日○県議会文教委員会メンバー9名及び地元議員2名の計11名が、所沢
高校に「視察」ということで来校し、午後1時頃から4時40分過ぎ
まで校長、教員、PTAの三者からそれぞれ見解を聞く。
6名の教員が約40分間、PTAは約1時間にわたって意見及び説明
をする。
○「所高祭いらっしゃい」(会議招集)
○5月22日の「審査請求」に対して、県教委より「答弁書」が出される。
7月15日○「所高祭いらっしゃい No16」(会議招集)
○卒業準備委員会が「Jack★Smith(仮)No1」を発行し、卒業行事の
アンケート結果(3年生)を報告する。
○「四者だより」に、翌16日の校長と全校生徒との話し合いの案内が
掲載される。
7月16日○校長と全校生徒との話し合いが行われる。
この案内が「四者だよりNo.33」に掲載される。
この話し合いの記録が9月4日発行の「卒実おたより(仮)」に掲載される。
○所高祭準備の会議が行われる。
「所高祭いらっしゃいNo17」
「所高祭いらっしゃいNo18」
○所高祭の後夜祭ビラ。
7月18日○所高祭の係の会議が行われる。
「所高祭いらっしゃいNo19」
○「FREE」に専門委員会についてのアンケート結果が掲載される。
○『所高PTA新聞』第125号が発行される。
○98年度の常任理事会だより第3号が発行される。
○所沢高校PTA進路部が「進路」の1号を発行する。
7月25日○第27回全国PTA問題研究会全国大会が行われ、所高元PTA会長から
の報告がある。
7月26日○「所沢高校教諭への不当処分撤回を支援する会」の総会・報告集会が
開催される。この総会で「事務局提案」が議決される。
7月27日○「埼玉新聞」の[県会常任委員会 委員長に聞く]というコラムに
文教委員長・石渡勲氏(自民)の談話が掲載される。
このコラムで文教委員会が13日に所沢高校を視察した件について、
『委員会としての見解を取りまとめ、近く教育委員会に具申したい
としている。「議案審議とは別に、委員の意見を率直に出し合い、
良い方向性が出せたらいいと思っている」と語り、建設的チェック
機関としての機能を果たしたいと言う。』とふれている。
7月28日○県議会の一般質問において、自民党の宮沢博県議が所沢高校のことに
ついて質問する。
毎日新聞の7月29日付朝刊(埼玉西版)によると、「桐川卓雄・県教
育長は『学校運営正常化のため、教職員の配置について検討するなど
校長を全面的に支援し、入学・卒業式が学習指導要領に基づいて適切
に行われるよう指導していく』と述べ、県教委として管理体制を強化
していく方針を明らかにした」とのことです。
「埼玉県議会一般質問 議事要旨」参照。
○埼玉県議会6月定例会における「一般質問及び答弁」より所沢高校に
関する部分を抜粋。
7月30日○「子どもの人権と体罰を考える全国シンポジウム」が開催される。
8月3日○県議会文教委員会において、「7月13日の所沢高校視察」に関する
審議が行われる。
内容については「県文教委員会1998年8月3日(月)傍聴記録」参照。
8月17日○県教委が7月13日に提出した「答弁書」に対して、「求釈明書」を提出
する。
8月25日○県教委が7月13日に提出した「答弁書」に対して、「反論書」を提出
する。
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