常任理事会だより

― 1998年度 第1号 ―

発行日 1998年6月23日(火)

発行 所沢高校PTA常任理事会


新年度がスタート
  1998年度PTA総会開催される

 5月30日(土)、1998年度PTA総会が所沢高校講堂において開催されまし
た。(開会時:会員数1286名のうち出席142名、委任状731名で総会成立。)
 会長に君島和彦氏が選出され、「竹永先生に対する不当処分撤回に向けての緊急決
議」を含め、議事について総て承認されました。

☆議案書についての主な質問、意見
   P:常任理事会の適正人員について記されているが、この中には先生方の数も
     入っているのか、先生方も入ってきちんと論議されているのか。
 前会長:常托理事会の構成メンバーとして教職員が入っている。しかし、卒業、入
     学についての審議の時は校長には退席を求めた。この議案書の理事の人数
     は、すべて保護者のみの数になっている。
事務室長:各支部の理事の数にバラつきがあり、三年の理事がいない支部もあるが…
――各支部より、支部の実情に合わせて理事を選出していることを説明。

   P:(会長の承認の前に)新会長侯補の考えを聞きたい。
  会長:生徒が決め、職員会議でも承認されたことをPTAは応援してきた。
     子どもたちが校風を引き継いで成長していけるよう援助していきたい。
   P:議案書の中身は討論し尽くされたものであってほしい。
     事務費を減らす方向で検討したらどうか。
――議案書の常任理事会の活動報告のうち、「7.卒業・入学問題について」につい
  ては、表現のわかりにくい部分があるという指摘があり、その他の項の中で集中
  論議し、その中で理解していただくことになりました。

☆“卒業、入学”の件について
 5月26日に校長先生に前もって提出していた質問について、口答で回答をいただ
きました。質問は全部で5項目、一間一答の形でお伝えします。
1.質問 今回の「入学」に際し、校長・県教育委員会の名で入学許可侯補者・保護
    者に出された文書は、手紙を受け取った生徒や保護者に、「入学式に出席し
    ないと入学が許可されないのではないか」という大きな不安を与えました。
    またこれらの文書を「脅し」と受け取った人もいたようです。この経緯や主
    旨については、新入生やその保護者に十分な説明がなされていないと考えて
    いますがいかがでしょうか。今回のPTA総会の席でぜひ納得のいく説明を
    してください。
  回答 3月18日の入学許可候補者説明会で、入学式で入学を許可すると伝えた。
    他校も同じ状況。入学式に是非出てほしいという思いで文書を出した。どう
    いうように不安を与えたか、どこが脅しにあたると受け取られたか、どなた
    か言っていただけたらと思う。
2.質問 校長は「入学式」において、式に欠席した新入生にも「教育的配慮により
    全員の入学を許可する」として人学を許可しました。しかし、ここでいう
    「教育的配慮」とはどのような「配慮」を考えているのでしょうか。教育的
    配慮をするのであれば、事前に出欠と入学許可との関係を明確にすべきだっ
    たのではないでしょうか。また、悩んだ末に式に出席した生徒のいたことに
    も教育的配慮が必要だったのではないでしょうか。校長の考える「今回の処
    置についての教育的配慮」について説明してください。
  回答 不利益を被らないよう、証明書等の手続きについて不都合が起こらないよ
    うにとの配慮。入学を取り消すという気持ちは毛頭無かった。「悩んだ末に
    出席した人」に対する教育的配慮については特に考えなかったが、心を込め
    て「入学を許可する」と言った。
3.質問 「入学式」の当日、在校生でHRにいなかった生徒(祝う会有志)を公欠
    扱いにしていないといわれております。これは事実でしょうか。事実である
    としたら、その理由をお聞かせください。また、HRに留めておくように先
    生に職務命令を出したのでしょうか。
  回答 欠席扱いになっている。入学式や入学を祝う会がスムーズに行なわれるよ
    う話をした。職務命令については職員の中のことなので特に申し上げない。
4.質問 PTAは所沢高校の校風は自由・自主・自立という言葉に代表されるもの
    だと認識しております。これは生徒・教職員・保護者の信頼関係によって成
    り立っているものだとも考えています。このような校風を校長はどのように
    考えられますか。
     より発展させていくべきだと考えますか。そのためにはどのようなことが
    なされるべきだと考えますか。
  回答 教育目標は時代と共に変わってきているが、“自主”というのは古くから
    あった。自由・自主・自立が校風とみられていると思っている。生徒・教職
    員・保護者の信頼関係によって成り立っているというのはよく意味がわから
    ない。自主的に物事に取り組むというのは大変良いことであるが、取り組み
    ながら、謙虚に反省することも大切。
5.質問 竹永先生の処分に関して、校長が提出した入学許可候補者説明会の事故報
    告書が処分の根拠になっています。しかし、竹永先生の説明は処分事由にあ
    るような教育公務員としての信用失墜行為ではなかったと考えられます。こ
    の点について、校長としての考えをお聞かせください。
  回答 申し上げるのは控えさせていただきたい。

――引き続き次のような質疑応答が校長先生と保護者との間で行なわれました。
   P:1年生のスタートは4月1日と認識しているが。
  校長:入学式の日に入学したと指導要領に書いている。
   P:文書に「入学式に出席しなければなりません」とあり、入学式に出席しな
    ければ不許可になる可能性があるかと校長先生に聞いたが、「どうしても出
    席してほしいが、出られない場合は速やかに対処する」という答しか得られ
    なかった。県も「ずっと入学許可侯補者のまま」と答えた。それによって不
    安を感じた保護者がほとんどだったのだから、責任をどう感じているか聞か
    せてほしい。
   P:入学を取り消す気持ちはなかったという言葉を問いて、悩んだのはなんだっ
    たのかと思った。本当に脅かしという気持ちはなかったのか。
   P:次の点について聞きたい。
     1.竹永先生のことについて、校内で起こったことについては校長に管理
      責任があるのではないか。
     2.入学式には校歌斉唱も、先生の紹介もなかった。入学式だけで帰った
      人はどうなるのか。挨拶の中にもこれまでの経韓の説明等なかった。誠
      意を尽くしたと言えるのか。
     3.3月18日の説明会で学習指導要領とは校長先生にとって何ですかと
      いう質問に対し、いつまでこんな質問を続けるのかという一言で終わっ
      た。今答えてほしい。
     4.校長からの私信への反発で卒業式に出席しなかったのではないか。
      校長の責任ではないか。
  校長:1.については申し上げない。
     2.入学式を短くして、“祝う会”が成功するよう配慮した。二つの学校
      行事が設定されていたから。
     3.議事進行に協力するつもりで言った。学習指導要領は、教育を行なっ
      ていく基準となるもの。みんなで決めた基準。それに則って教育をする
      義務がある。
     4.私の考えをお知らせした、ということ。
  校長:「入学式に出席しなければなりません」という文書は教育委員会から出さ
    れたもの。私が責任を持つことはない。
   P:校長名で教育委員会からの文書が届けられている。それによって不安を与
    えたのだから、その責任を教育者としてどう感じているのかお聞きしたい。
  校長:なぜ不安に思うのか。入学式は当然出るもの。出るか出ないか考えるから
    不安になるのだろう。
   P:起こってしまったことについていつまでも議論するより、これからどうし
    たらいいのかを議論したほうがいいのではないか。
   P:昨年の入学式について、校長から何ら誠意ある答をいただいていない。
  校長:昨年の入学式については今までも言ってきているとおり、厳粛でないとこ
    ろがあって、晴れの日にはならず、残念であり申し訳ないと思っている。
   P:何が申し訳なく残念であったのか、文書を出してほしい。
  校長:文書を出すことは考えていない。今までも申し上げてきている。同じ主旨
    である。今までどう申し上げてきているかノートに残っているが、厚さにし
    て2、3mになるのですぐには捜せない。
   P:混乱を引き起こした責任を感じているのか、そのことだけ確認したい。
  校長:それらを含めてノートを見てみます。
  会長:今までと同じ主旨の発言なのか、それとも新入生に対して申し訳ないとい
    う少し踏み込んだ発言なのか、(この総会の)テープを(後で)問いて確認
    したい。
――テープを聞いたところ、これまでと同じ主旨の発言と思われます。

☆竹永先生に対する不当処分撤回に向けての緊急決議提案
 前会長:所高の意志確認のシステムにより、手続きを踏んで生徒たちは取り組んで
    きた。
     3月18日の説明会で竹永先生は、生徒、職員の総意を代弁した。そのこ
    とでの処分は、所高の意志確認のシステムを否定することになる。
   P:処分というのは学校の判断だから、PTAとの関わりが理解できない。
 前会長:PTAとしては、校長、県教育局に、生徒との十分な話し合いと教育的な
    配慮を求めてきた。この処分は、これらを否定すること、子どもたちの意向
    が受け入れられなかったということである。
   P:説明会に出席していた者には、処分が納得出来ないと思う。
   P:説明会では、生徒たち、先生方、校長先生、三者の考えを聞けた。竹永先
    生は、「意見が食い違っているが、話し合いを続ける。当日混乱が起こらな
    いよう努力する」と言った。竹永先生のこの説明があったからこそ(保護者
    たちは当時の)状況がよく理解できたと思う。これまで長時間議論してきた
    のだから、ここで(決議について)意志表示できると思う。
   P:決議文は内容がきつすぎるのではないか。
  会長:この提案は4月18日の説明会、3月31日の請願書への回答を受けての
    こと。PTAがどう取り組んでいくかということはまだ具体的になっていな
    いが、「所沢高校教論への不当処分撤回を支援する会」が既にできており、
    連絡をとりながら取り組んでいくことになると思う。
――採択の結果、採決時の出席115名のうち、賛成130名、反対6名、保留7名、
  棄権2名により、決議されました。

――議案書の入学、卒業についての項目、拍手で承認。

竹永先生:処分撤回に向けて、PTAとして取り組んでいただけることは心強いと思
    う。様々な意見、肝に命じておきたい。子どもたちが一生懸命自分たちで考
    えてきたことを実践できる、教職員も自信を持って援助、指導していけるよ
    うにしていきたいと思う。

――今回も、活発な議論がされました。紙面の都合上、すべてをお伝えできないこと
  をお詫び致します。

□ 竹水先生に対する不当処分撤回に向けての緊急決議(略)

  「竹永先生に対する不当処分撤回に向けての緊急決議」は、1998年5月30日(土)  の所沢高校PTA総会における資料として別途掲載しておりましので、そちらを  ご覧ください。(Web管理者記)
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