卒実おたより(仮)
― 1998年度 No? ―
発行日 1998年9月4日(金)
発行・卒業記念祭実行委員会
卒実おたより(仮) 第 号
/ 発行
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校長先生との話し合い全公開
7月16日に行われた校長先生との話し合いの内容を全部ここに凝縮!
当日よく聞き取れなかった人、もう一度見直したい人、話し合いに来られなかった人、
さぁ読んでこの問題を考えよう!
抗議をして抗議文の承認を採ろうとしたが、校長先生に「話し合いの前から抗議を
するのおかしくないか」と反対され、承認は採らず四者会議から抗議文が出ていると
いうことで、承認は話し合いの後でということになった。
四者会議:祝う会が生徒総会や職員会議で承認され、私達は入学を祝う会を行うとい
う事で活動してきました。そして当日入学を祝う会をやりとげました。それ
で校長先生は同じ日に入学式を行われたのですが、今までなぜ入学式を行う
必要があったのか聞く場を設けることができませんでした。今日初めて校長
先生にお聞きすることになります。ではお願いします。
校長先生:みなさんおはようございます。まず一年生が本校に入学してきてこういう
ような形で集まったのは初めてですが、入学式に参加して頂けなかった38
%にあたる生徒諸君もここに来ていると思いますので、改めましてみなさん
一年生に入学おめでとうと申し上げます。
入学式の中で私は二つの事をお話しました。一つは高校生活の中でやはり
一番大事なことは勉強をすることだと。こういうお話であります。一日のう
ちで6時間近く毎日勉強しているわけでありますから学校生活の中で大部分
をしめる教科の勉強等がこれがやっぱり高校生活の中の中心である、と思っ
てるわけであります。3年間しっかりやって頂きたいという話をしました。
もう一つは色々な勉強をしてもらうわけですが、バランスよく色々な事を
経験してもらいたい、こういうような話を2番目にいたしました。家を建て
る時の土台がしっかり強く大きければ立派にその上に家が建つというような
お話をしました。高校生活3年間でする色々な経験は後のみなさんの人生の
中で非常に大事な基礎の部分、土台の部分になるというふうになると思いま
す。そういう話をしました。
さて、今日はこういうふうにして大事な時間集まってもらっているわけで
すが、入学式や卒業式その他始業式や終業式あるいはその他色々な、学校に
は儀式といいますか式典といいますか時間をとる行事がございます。入学式
や卒業式っていうのはその中でも非常に大事な経験をする式であります。い
ままでの小中学校を含めてこれからの「なんとか式」というのはこれからも
あると思います。そういうような中の高校時代の入学式と卒業式であります。
これはやはり大事な行事でありまして、是非、必ずやらなきゃならないと、
私は思います。時間がありませんからあとはいろいろ話し合いましょう。
以上です。
質疑応答
四者会議:入学を祝う会をつりあげてきた2・3年生と迎えられてきた1年生では、
もっている考え方が違うと思うので、それぞれの意見が聞けるのはこれが初
めてだと思うので、どんどん意見を出してください。
1年生A:校長先生の考え方はわかりますけど、それは全員ではないかもしれないけ
ど、僕たちの半数以上っていうかいろんな人が反対しているのに校長先生の
一存だけで、強行してしまうのはおかしいのではないでしょうか。そういう
のは職権乱用というもので、いくらそういう権限があったとしても、みんな
の意見は尊重されるものだから、そういうことをちゃんと事前に話し合って
からやってほしかったと思います。
校長先生:昨年も何回かこういう形で、あるいは委員会等で集まってもらったときに
何回かこういうお話をする機会がありました。その中で生徒諸君のみなさん
の意見は、全員が述べる機会はなかなかないわけですけれども、その中で意
見のあるみなさんの話を聞いてきました。耳をかたむけてきました。その中
でいろいろ意見があったわけでありますが、そういうようなみなさんの意見
を尊重する、耳をかたむけますけれども、やはりその結果はこれでいいのだ
ろうかというようなことがあれば、今回の事についてはそれに入るわけです
けれども、やはり、あの、学校の最終的責任者としましては、やはり校長の
ほうで判断させていただくというような余地というかそういうようなことも、
やはり必要だというふうに私は思っています。ですから、こういうふうにし
てみなさんと、話し合いっていうかなんていうかなかなかこういうような人
数と多くと一人ですから議論というまでなかなかいきませんけども、いろん
な機会にこれからも、話を聞き、私の話を考えを話していきますけども、最
終的にはですね、やはり、校長の判断というものが、やっぱり必要になる場
合っていうのがあるという、私はあると思っています。
1年生A:では、校長先生はみんなで決めたことは、校長先生の考え方とは反してい
るから勝手にそういうことにしたということなんですか。
校長先生:みなさんからの今の意見のように見ると、私たちが一生懸命考えたことを
勝手に校長がくつがえしていると、こういうふうに思うかもしれませんが、
私の方としましては、勝手にというふうに言われると困るわけですけれども、
いろいろ考えて結論を出していると、こういうふうに考えております。
1年生A:けど結局は勝手に決めたのだから、そんなことを言ってもどうしようもな
いと思うんですけど、これからは僕たちの意見は尊重されるのですか?
校長先生:え〜、さっき言いましたようにみなさんと話すこういう機会をたくさんつ
くっていって、是非私の考えていることを分かっていただきたいと、こうい
うふうに思っています。
1年生A:では、僕たちは校長先生と同じ考え方になるまでは、ずっと校長先生は勝
手にすべてものごとを決めていくんですか?
校長先生:というと、すべてと言われましたけどね、いろんな、あのあれでしょ、体
育祭やちゃいけないとかね、そういうような文化祭やちゃいけないとかね、
こういうようななにやちゃいけないとは言っていませんでしょ。そういうよ
うな事が全部含めてね、私はダメだ、ダメだと言っているわけではありませ
ん。やはりあの入学式や卒業式をキチッとやるというのがね、その中でエー
考えてもらいたいと。ね。大事なことなんですよ。ですから、あの、みなさ
んが私の思っていることと違うような結論を出してもらったわけですけれど
も、それについて私の考えはですね、是非聞いていただきたいということで
あります。
1年生A:では、文化祭や体育祭はやってもいいことで、卒業記念祭や入学を祝う会
はやちゃいけないことなんですか?
校長先生:え〜と、入学を祝う会や卒業記念祭ですか?その辺ねぇ―新聞とかね、テ
レビなんかでそういう誤解を招くような表現の記事がありましたけれど、あ
るいは放送がありましたけれども、そうじゃないんですよ。あの〜入学式と
祝う会というのはね、両方とも、やりましょう。やって下さい。こういうふ
うに言ってるわけですよ。ただね、どうしてそういうふうに言っているかっ
ていうと、多くの学校では入学式だけをやります。あるいは卒業式だけをや
ります。その日でない別の日に、やはり予選会?ようするに3年生を送る会
というものをやっています。いろんな学校で、中学も高校もそうですね。そ
れで本校では、その同時に同じ日に2回、2つやってきているわけです。で
すから記念祭や祝う会はやってはいけないとは言ってはおりません。あの〜
例えば、よく例を出すんですが結婚式やお葬式でも式はありますでしょ。そ
の後披露宴とかおひろめとか、みんなで集まってお祝いをしたり、あの亡く
なった方をしのんだり、そういうようなことは日本ばかりだけでなくて他の
国だってそういうことをやっているわけですよ。ですから君は今祝う会や記
念祭を校長が認めないと言われましたけども、それはそうじゃなくてそれの
目的があるわけだし、式は式のその目的があるわけですから、両方ともやり
ましょうということで、私は考えてみなさんに話をしてきているわけです。
1年生A:僕が言いたいのはそういうことじゃなくて、前の生徒会のみんなで決めた
入学式に代わる入学を祝う会ということできいていたのですが、それはいけ
ないということなんですか?(拍手)
校長先生:ぇ〜、拍手がでましたけれど、それはどういうことでありましょうか?
ぇ〜入学式を入学を祝う会にするということは私は認めていません。考えて
ない。そういうのは何故かというと、それは入学式をキチッとやらない祝う
会であればそれはかえることはできない。
1年生A:だから何故、ナゼ入学式をキチッとやらない祝う会だけをやってはいけな
いんですか、聞いているんです。校長先生の考えじゃなくて、その理由を聞
きたいんです。
校長先生:ぇ〜と入学式というのはみなさんが数学や英語や理科やね、そういう学習
しているのと同じようにね、入学式はやることになっているんです。
1年生A:それは決まっていることなんですか?
校長先生:決まっているというふうに考えてもらって結構です。
1年生A:そうじゃなくて、実際の答えはどうなっているんですか?そう考えてもらっ
ても結構ですじゃなくて本当はどうなっているんですか。
校長先生:やることになっています。
生徒会長:(割り込みで)すいませんそれはあの〜一度弁護士さんといろんな話し合
いということで勉強会というふうにやったときに、一応僕が去年の段階で確
認した時は入学式をやるっていうような条文は学習指導要領も教育基本法に
ものってないっていうふうに弁護士さんはおしゃってました。(拍手)
1年生A:では校長先生が・・・
校長先生:えっ、ちょっとまって下さい。今、弁護士さんがうんぬんという話があり
ましたけどね、弁護士さんはそういうふうにおしゃっている、弁護士さんたっ
て、ある弁護士さんですよね。弁護士さんが全部そういうふうにいってるわ
けではないわけですから、私は入学式や卒業式は学校でやるものだというふ
うに私は思います。
1年生A:じゃぁそれは校長先生が思っているだけで、別に強制する理由はないんで
すか?
校長先生:私があの〜そういうふうに思っているってことは、それなりの理由が、そ
ういうふうに申し上げているわけであります。
1年生A:それなりの理由ってなんですか?
校長先生:学習指導要領にですね、入学式や卒業式ってものは教育計画の中に位置付
けられています。
1年生A:それは校長先生のお考えだと思うんですけれども、だからそれは強制する
理由にはならないと思うんですけど。(拍手)
校長先生:(何か言いかける)
四者会議:ぁっ、校長先生何でしょうか?
校長先生:ぇ〜と、これでずっと進めてっていいんですか? これでどんどん行って
いいんですね。 へぇ。入学式や卒業式は学習指導要領にやるように、これ
基準? 我々がね、みなさんの、指導する際の基準になっているわけであり
ますから、だからそれにのっとって我々は教育をしているわけですから、当
然そういうような拘束があります。
1年生A:では入学を祝う会は入学式として認められないのですか?
校長先生:……ぇ〜、入学式は入学式で、祝う会は祝う会ではありませんか?
1年生A:ちがくて〜
校長先生:ぇっ?
1年生A:そうじゃなくて、あの、入学式でやらなきゃいけないことは何なのですか?
入学式とはどんなものなんですか?
校長先生:入学式は入学を許可する、入学生の入学を許可すると、そういう中でみな
さんで、入学者呼名なりして、校長の方から入学を許可する式です。
1年生A:じゃぁ、入試で合格した人は入学を許可されたわけではないのですか?
校長先生:入学試験で? 入学試験で合格したってことですか?
1年生A:しても、校長先生からの許可を得なければ入学はできないのですか?
校長先生:そうですね。
1年生A:で、その許可を、もしもそうだとしてもその許可を入学を祝う会でもらう
ことはできないのですか?
校長先生:あの、私は入学式の中で入学を許可しますというふうに、あの、一年生の
あるいはその保護者の方にお話をして、それで実施したわけです。であの〜
入学をね〜、ぇ〜、入学試験に合格したから入学許可をするということにな
ると、これはあの〜、なかなかいろんな難しい問題が出てくるんですよ。
例えばね、その時はまだ中学生なわけですよね。中学生じゃなくて、高校生
というような形になりますからね。入学を許可するというのは、四月になっ
てからでないと、できないわけ、入学試験に受かったから合格だから許可す
るっていうわけにはいかないんですね。
1年生A:では別に入学を祝う会でも許可をもらえるんじゃないですか。
校長先生:祝う会で入学を許可する? そういうふうに、ん〜、私は考えませんね。
私は……。
1年生A:4月になってますよ。
校長先生:はい。
1年生A:4月になってますよ。
校長先生:4月になってもね、入学を祝う会で入学を許可することは考えており
1年生A:では、何で、僕は入学式に出なかったんですけれども、校長先生は入学の
許可をくれたんですか?
校長先生:それは他の機会にも話をしてますけどもね、やはりあの、入学式にぜひ出
ていただきたいと思いましたし、え〜みなさんこう入学してきた時に、やは
り高校生活をスタートするにあたってね、なんていうんですかね、同時にス
タートするっていうかね、晴れの入学式の日に入学できないということがあっ
たりすると、やはりあのそういう、一年生諸君が非常にこう後で不利益にな
ることが起こらないとも限らない、そして午後には祝う会というのはね、計
画されている……後半にはね。そうちょっと、入学をしないで、そういうよ
うな会に出るようになった時にどうなんだろうと、そんないろんなことを考
えて私のほうで入学式に出なくても入学を許可したわけであります。
四者会議:すいません、次の人も待っているんで、最後に何か一言言いたいことがあ
れば、一言言って次の人にお願いします。
1年生A:校長先生の考えで、これからも僕たちの意見がくつがえされるってことが
わかりました。
四者会議:どうもありがとうございました。
校長先生:はい、どうも。
四者会議:お願いします。
1年生B:Bです。前のA君の時にほとんど意見言われちゃったんですけど、僕が言
いたいことは、生徒側は祝う会の時にたくさん意見を出したと思うんですよ。
校長先生もいろんな意見があるのはわかるんですけど、なぜ話し合いの場を
もっと多くもたなかったんですか?
校長先生:これもちょっと最後のほうの聞えなかったんですけども。
1年生B:なぜ話し合いの場をもっと多くもたなかったんですか?
校長先生:それいつのことですか? いつですか? いつのことでございますか?
いつですか?
1年生B:入学を祝う会のことなんですけど
校長先生:あ〜、別に拒否したわけではありませんし、この間調べましたら十数回、
20回近くこういうような集まりを持ってますよ。で〜、生徒会の人とか、
いろんな委員会の人とかいろんな所に生徒と話し合いをもっていますけれど
も、私の話を聞いてもらっていますけれども、みなさんの意見を聞いていま
すけども、今年も、足りないっていうようならできるだけこういうような場
をつくっていきたいと思っています。
1年生B:僕の聞いた中では校長先生の意見っていうのは学習指導要領がなんたらか
んたらと言って、それ一辺倒で返してたと思うんですよ。生徒側がいろんな
意見を出しているのに、全ての回答が全て学習指導要領で終わってしまうの
はまずいんじゃないですか。
校長先生:そんなことないですよ。「学習指導要領、学習指導要領」ってみなさんが
言ってるんじゃないですか。今私は2回言いましたけどね。
1年生B:言っている意味がよくわからないですけど。
校長先生:だからね、いろんなことを言っているにも関わらず、みなさんは校長は
「学習指導要領、学習指導要領」と言っていると、こういうふうに言ってい
るってことですよ。そんなことはありませんよ。他の理由も述べてますよ。
1年生B:実際……。
校長先生:だけどね、みなさんの質問の中でどうなんだどうなんだ、っていうふうに
して、ずっとこういうふうにいろんな質問がきますとね、学習指導要領って
ものを説明しないと答えにならない場合もありますから、そういうふうにし
て答えてるわけです。
1年生B:実際……。
校長先生:私自身の考えとしてもね、学習指導要領うんぬんもありますけども、やは
り、入学式、卒業式、というのは、これはみなさんの将来を考えると、これ
は大事なことであると、厳粛な儀式っていうのはやはり経験するってことは
みんなの時代を含めて、若い時に大事であるという気持ちもありますよ。あ
りますけども私は公務員で教員、みなさんを教える立場でありますから、い
ろんな質問をする中で学習指導要領って言葉も出てきて、それで、みなさん
にその話をすることがあってもいいわけだと思うわけです。だけどもみなさ
んは、「学習指導要領」ってことばっかり校長が言ってるわけでありまして
私としては心外であります。
1年生B:実際僕等の耳に入ってきているのは、学習指導要領うんたらかんたらって
ことしか入ってきてないんですよ。だから今の場を持って校長先生の意見を
聞かせて下さい。
校長先生:何についてですか、何について聞くんですか?
1年生B:オレがさっき今言った事聞えませんでした?
校長先生:何について校長の・・・。
1年生B:入学を祝う会の時に校長の回答が学習指導要領のことばかりと言ったんで
すよ、私は。
校長先生:んん。
1年生B:えっとそれで校長先生の回答は他にいろいろと意見があるけど、生徒の側
には学習指導要領ということしか聞えてないと私に受けとれたんですよ。
校長先生:あ〜、そうですか。
1年生B:だから、先生のそのいろいろな意見を聞かして下さい。
校長先生:いいんですか。いいんですか。
四者会議:できるだけ手短にお願いします。
校長先生:今の話の中でも話したと思いますし、今日もその話をしていると思います。
まとめてではありませんけれども、常々思っていることは、みなさんが、あ
りがちな、自分の意見を言わないとか、そういうことを言われる中でね、み
なさんは自分の持っている考えを述べたり、あるいはその述べている人の話
を聞いたりする態度は立派だと思います。それはですね、これからの社会生
活をしていく中で、非常に役立つと、私は思います。さらに加えて、やはり、
なんていうかな、キチッとしたもの、ね、そういうような体験をすることこ
ういうことを加えていけば鬼に金棒でありまして、立派な国際人になれると、
私は思います。
四者会議:じゃあ今のでいいでしょうか。最後にじゃぁ一言あれば、それで次の人に
回して下さい。
1年生B:他にもちょっといっぱい聞きたいことがあるんですけど、時間がないよう
なので、もっと生徒の意見を聞いて、それにちゃんとした答えを出すように
努めてほしいと思います。
校長先生:はい、ありがとう。あの〜、今日は時間がないからってことですけどもね、
後で弁当持って校長室に来て下さい。話しましょう。あるいは、こういう機
会がまだこれからあるでしょうからね、いろんな機会にどうぞ、以上です。
1年生C:Cです。入学式で、今さっき言われたように、祝う会は入学式に代わるも
のとは認めない、と言いましたが私たちは入学する前に式は厳粛で清新でな
ければならない、だから今、祝う会はだめだってくり返しおっしゃっていま
したが、厳粛で清新なものとは国歌と国旗があれば厳粛で清新ということに
なるのでしょうか。
校長先生:え〜と、あの〜他にですね、いろいろ考えられますけれども、あの〜この
間ね、なんていうのかなキチッと立ってね、気をつけをして礼をするとかね、
そういうような、ことをする機会ってのが少なくなってますね。姿勢がいいっ
てのは健康に一番のことでありまして、剣道をやっている人なんかそりゃぁ
一番感じると思います。姿勢がいい人はだいたい、じゃないな…剣道をやっ
ている人は、だいたい姿勢がいいと、いうようなことがあります。そういう
ようなこととは別に話をしないでキチッと静かにして人の話を聞く、うしろ
を向かない、横も向かない、そういうような経験も時には必要だと思うんで
すね。なかなかその大人になってきちゃうとね、そういうような機会が減っ
ていくわけです、ね。高校のときにどのような機会にそういうふうな体験が
できるかっていうといわゆる厳粛なっていう部分に気持ちの問題もあると思
います。更に加えて「今日は入学式だ」と、ね。そう思いながら静かに姿勢
を正して、礼をしたりですね、静かに人の話を聞くとか、そういうことも厳
粛中に入ると思います。まあ、清新なっていうのは、その字の通りで、入学
式であれば入学式、そういうように本校に入学してくるという新しい社会に
こう入ってくるって時の最初の儀式でありますから、これからの高校生活に
思いをはせてですね、いろいろな、こ〜スーッと体がなるような事があるじゃ
ないですか、ね。あ〜いうような感じを持つってことも、大事な経験だと思っ
ています。
1年生C:私もそういうふうにちゃんとした式は大切だと思いますが、去年じゃなく
その前、先生がいらっしゃる前までは日の丸と君が代なしでちゃんとした式
を行っていたと私は聞いていたんです。で、私はそういうふうに国歌・国旗
なしで、厳粛な式を行うことは不可能なのでしょうか。それを聞きたく思っ
ています。
校長先生:みなさんの中学校や小学校の時もどうかと思いますが、わかりませんけど
も、あ〜国旗掲揚塔に、国旗が毎日かかげられている学校もあったかと思い
ますし、今もあちこちでそういう学校も見ますけども、あるいはいろんな、
県庁とか会社とか、いろんなところで毎日あるいはその団体の旗とですね、
国旗掲揚されている所もあると思います。ですからその中で本校ではそうい
う儀式の中でだけ国旗を掲揚するということで、私は考えているわけであり
まして、是非そういうことでわかってもらいたい、こういうふうに思います。
四者会議:あの、じゃあ時間の関係があるので今並んでいる人までで今日は終わりに
したいと思います。じゃあ最後に一言お願いします。
1年生C:最後に一つお願いなんですが、一応今の所高には日の丸・君が代に対する
決議文というのがあるのですが、その決議文に反しているんですよ。今の先
生のなさっていることは。だから日の丸・君が代をちゃんと掲げて歌って式
を行いたかったら、決議文を改正したり、全校生徒にかえていいという承認
を得てから、それから君が代・日の丸を揚げた式を行ってほしいと思います。
校長先生:今のちょっとだけ答えますが、今言われた決議文ですか、決議文について
はですねぇ。え〜これからよく見ていかなければならない部分もあると思い
ます。それはそれとしてね、それは解決するまで、なくなるまで、入学式や
卒業式で国旗や国歌の事をですね“まった”と言いますかね、それをおいと
おくという考えはありません。それはそれ、これはこれ、同時並行で考えて
いきたいというふうに思っています。
1年生D:えっと、Dです。えっとここまでの話し合いなどを聞いてきた僕が思った
のは、校長先生は僕たちを対等に話し合う立場の人だと思っていないってい
うか〜結局は最後は自分の意見を通せば自分の学校なんだから自分の意見を
通せるんだって考えてるように僕には思えるんですけど、それはやっぱり、
あの〜僕としては生徒と教師は対等に話せる立場だと思うんですよ。だから
その点で結局最後は自分の意見を通すってことについて、どう考えているの
か教えてほしいんですけど。
校長先生:え〜、私はあの、所沢高校の校長をさせてもらってますけど、私はあの、
所沢高校の卒業生では残念ながらありません。みなさんはここに在学して、
そういう意味ではみなさんの出身校として卒業していけば、高校は、所沢高
校というのはず〜っとこう、ついていくわけですよね。ですから3年間是非
在学している間にですね、だからこそさっきから申し上げているような体験
をですね、是非してもらいたいと、いうふうに思って私は言っているわけで、
その思い方はみなさんと違うわけですけども、学校の立場にあってですね、
みなさんをいろんな先生方とともに指導していく立場であればですね、それ
なりの考えを持ってみなさんのために思ってやっていることだと私は考えて、
こういうふうに話をしているわけです。
1年生D:じゃぁ、僕たちのことを思ってやってくれているんだったら、僕たちが決
めたことを僕たちにやらしてもらった方が、きっとその方が自分たちとして
も高校生活の思い出にもなるし、ずっと充実したものになると思うんですけ
ど、それを、僕たちのためと言いながら結局は自分の為に、自分のやりたい
ような学校にしていこうとしているのではないのですか。(拍手)
校長先生:なんて言っていいか分かりませんが、私の考えはありますよ。私のね。考
えはありますけども、学校で仕事をしている時にはね、私ではなく所沢高校
の校長としてですね、すべていろんなことを考えてやっているつもりです。
自分勝手言われるかもしれませんが、そういう意味で自分勝手ということで
私はやってるつもりはありません。みなさんがこう思うからっていうのは、
これはいつの時代でもね、若者が、若い人たちが大人達に向かっていろいろ
な体験を述べてそれがくい違うってことはよくあることですけれども、今こ
ういうふうにして同じフロアで、私とみなさんと話をしていることは、こう
やってこう対等に話していると思いますが、やはり立場がハッキリちがうと
思います。ですからみなさんが考えているから、そのまんまやってください、
と言われましてもね。そこの所は大変難しい所だと思います。
1年生D:じゃぁ後ろ(並んで待っている人)もいるようなので、僕は校長先生が、
やはり生徒と教師がやはり違う立場に考えを持っているということがわかっ
たんで、まぁこれで終わりにします。
四者会議:ありがとうございました。すごい時間がおしてしまったんで大変申し訳な
いんですけども、一人一つの質問でよろしいでしょうか。お願いします。
3年生E:私は校長先生が、悪い言い方になっちゃうかもしれないんですけども、所
沢高校の今までのスタイルに反する人材として、教育委員会から送り込まれ
たって聞いたんですけど、そうだとすると、今までやってきたことは、校長
先生の考えではなくて、教育委員会の考えを反映しているのだと思うんです
けど、そうだとしたら、こういうふうに話し合いの場をもっても、校長先生
がもの私たちの意見を受入れてくれたとしても、今までの所高のスタイルに
戻すことはできないと思うんですけれど、校長先生個人の意見でもって、所
沢高校のスタイルをもとに戻すってことはできるんですか。校長先生個人の
考えがあるかどうかってことを聞きたいんですけど。
校長先生:個人ってどういう個人か知りませんけどもね、学校へきたら私は個人とい
うものはないというふうにして、あの〜、仕事をしなければならない立場で
すけれども、その中でね、自分の考えをチラチラというふうに言ってるつも
りですけども、最終的には公な「公人」としてね、いろんな発言とか、最終
的な判断とか、そういうものをしなけばならない立場であります。ですから、
本校の校長として、自分としては、教育委員会ってのは、いろいろ私たちを
指導される立場にありますけども、私自身は、本校の校長として、がんばっ
ているつもりではいますよ。がんばっているつもりですけども、みなさんに
は、どういうふうに思われているかわかりませんが、まぁ最初に教育委員会
に送り込まれてきた?何か新聞にあったような言葉でありますけど、送りこ
まれてきたかどうか、辞令が所沢高校の校長っていうことででしてね、私は
こちらで勤務しているわけですけども、まぁそんなふうに考えて、日々は仕
事をしているつもりであります。
3年生E:そうすると、どんなに話し合って私たちの意見を受けいれてくれても、校
長先生は教育委員
――ここでちょこっとテープが切れてます。ごめんち。ごめんちょ。ごめんぷ!――
校長先生:ちょっとこう調べてみましたけども、なかなかいろんな書物にはかいてい
ない、っていうよりは私がまだ勉強不足なのかもしれません。で、学校には
教育目標っていうものがありまして、え〜、それらをずっとこう昭和30年
代ぐらいから、今から四・五十年前までからずっとこう見てみました。そう
しますと、自主的精神うんぬんっていうのはね、そのころからずっと本校の
いわゆる教育目標、まぁ伝統と言っていいかと思うんですけどもありました。
で、最近は自主・自立・自由あるいはそういうようなことを時々耳にします
けどね、そういうような本校の校風ってのはいつのまにかできてきたんだろ
うと思うんですけどね、本校の伝統、長い伝統の中では、自主的精神のうん
ぬんというような、そういうような伝統がずっと長くからあると思います。
勤労精神うんぬんというものもかってはありましたが、今はそういうような
文言はありません。その中で自由っていう言葉を、辞書で調べたりしますと、
いろんな意味がでてきますけども、ある拘束っていうかある範囲の中でいろ
んなことをやってもいいというような意味もその中に含まれているというよ
うなところが書いてありますが、私は本校の自由っていうのが、伝統である
としても、すべて何をやってもいいような自由ではない、ある範囲内の自由
であるというふうに私は思います。
?:ありがとうございました。
四者会議:ありがとうございました。まだ意見とか、言いたい方とかもいると思うん
で、今日の選挙管理委員会からのプリントが投票用紙配られたウラに書いて
くだされば、こちらのほうに届きます。それで校長先生の質問などでしたら、
こちらからもっていくこともしていきたいと思いますので、書いてください。
ちょっと時間が あ! なんですか? じゃぁ校長先生の方から最後に何か
お話があるそうなので。
校長先生:え〜はい、すいません。今日はありがとうございました。今日は2時間と
いうことでしたので2時間ぐらいかなと思ったのですが、色々な行事の関係
で正味1時間で終わりでございますけども、またですね、これから授業をつ
ぶしてということは中々難しいわけですけども、ぜひ時間をとって頂いてで
すね、こういう大人数じゃなくて、小人数の場合でもいいですし、さっき弁
当もってなんてことも言いましたけども、別に弁当は持ってこなくて結構で
すから、どうぞ校長室に来て、どうなんだと話をしに来ていただきたいと思
います。いろんな意見がでてですね、今日はあの、生徒会の方にもひとつ質
問がありましたけども、式と祝う会両方はどうなんだっていうお話がありま
したが、私の反対意見ばっかりで、まぁそうなのかもしれませんが、今のよ
うな色んな意見をですね、ぜひ出して頂いて、こういう機会をまた作っても
らえればと思います。今日の答えに対して、また質問等がありましたら、い
つでも来て下さい。
四者会議:ありがとうございました。これで今日の話し合いは終わりになります。
それで、今日一年生の方からの意見が多かったんですが、在校生も一年生も
皆がどんなふうに考えているのかというのが少しでもわかったと思います。
これからの話し合いの意見とか考えを聞いた上で、11月になったら、いよ
いよ今年度どのような卒業の形にするか、ということを話し合うことになり
ます。だから、皆一人一人の中で意見をちゃんともって、生徒総会のときに
発言をバンバンして、そして今年度どうするかということを学校の全体で話
し合っていければいいと思います。それでは、校長先生との話し合いの方は
終わりにしますが、まだ抗議文の事が終わっていなかったので、最後にちょっ
とだけお願いします。校長先生、ちょっと待っててもらえますか、すいませ
ん。さっき一番最初に言って、抗議文に賛同する人の挙手をとっていないの
で、HR委員さんの方にお願いしたいんですが。抗議文に賛同する人は、挙
手をお願いします。校長先生の独断で行われた入学式に対する抗議をする人
は挙手をお願いします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
告!
この7月16日に校長先生に言いたかったけど時間がなかった人、
前からちょっと言いたいと思ってきたキミ、このプリントを読んで
「え〜!? ちょっとどういうこと!?」と思ったあなた!!
諸君の言いたかった意見を卒実が代わって校長先生に言ってみたい!!!
校長先生に意見をぶっつけるチャンスだ! どしどし意見出してくれ!!
君の熱い熱い意見を待ってるゼ・・・。
9/7(月)昼までにクラスの卒実へ!!
※9月後半に卒実&卒準(四役…かな?)と校長先生での対話を予定してます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
学年____ クラス____
名前____________
意見 なんでもいいゾ!
各クラスの卒業記念祭実行委員は、9/7(月)放課後に2−5前の専用ダンボールへ!!!
(Web管理者記)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
この話し合いで採決された「抗議文」の内容については、7月16日(木)発行の
「四者だより」をご覧ください。
尚、1998年1月13日(火)の『実録・内田校長と全校生徒との話し合い』
も併せてお読みください。
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