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周辺事態法成立以後の動き 99年10月 11月 12月 ■)(戻る)(参考:中日新聞など)

1999年10月

99年10月5日

自自公内閣発足。衆院で戦後最大の7割強、参院で6割弱となる巨大与党。

99年10月6日

■東ティモール、多国籍軍、初の交戦。併合派民兵2人死亡。豪兵は2人負傷。

99年10月7日

■糸満市に建設中の新平和祈念資料館の展示内容について、旧日本軍の住民に対する残虐性を薄めるようにと県が指示したことに稲嶺県知事らが関わっていたことが公式に明らかとなった。

99年10月12日

■パキスタンで軍事クーデター。

99年10月13日

■米国上院、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を否決。

99年10月15日

沖縄県議会、米軍普天間飛行場の県内移設を容認する決議を行う。

■自民党の亀井静香政調会長は長野県大町市で講演し、先の太平洋戦争について「米国や英国、フランスがアジアに攻め込んで植民地にした。日本が米国などに宣戦布告したからそこへ侵攻したわけで、これを侵略というのか」と述べ、東南アジアへの侵略と位置づけることに反論した。また、「残虐行為が日本だけの専売特許であるかのごとく教えるのはおかしい」と現在の小中学校の歴史教育の在り方も批判した。

99年10月20日

西村真吾防衛政務次官が核武装発言で引責辞任。10月5日の認証式から16日、防衛政務次官としては在任最短を記録。後任は西川太一郎氏。

冷戦時代、沖縄に合計1200発以上の核爆弾・弾頭が配備され、日本本土の米軍基地にも核物質部分を除いた核爆弾の容器が配備されていたことが、民間の研究者ロバート・ノリス氏らが、米国防総省が公開した機密文書を基に分析した論文によって明らかになった。

99年10月22日

■青木幹雄官房長官と河野洋平外相、自民党の野中広務幹事長代行が沖縄県稲嶺恵一知事と普天間飛行場移設問題について協議。「跡地利用と移転先振興に関する政府の具体案提示が移転候補地を示す前提」と主張する稲嶺知事と具体案提示と移転候補地の決定の時期を切り離したい政府との溝は埋まらなかった。

99年10月23日

第2回日韓閣僚懇談会が韓国・済州島のホテルで行われた。小渕首相と金鐘沁首相の会談で定住外国人の地方参政権、天皇訪韓、北朝鮮のミサイル問題・制裁解除などについて話し合われた。

■自民党は米軍普天間飛行場の移設問題について跡地利用を促進する支援措置を包括的に盛り込んだ特別法の制定を議員立法で目指す方針を固めた

99年10月25日

■キルギスで「ウズベキスタン・イスラム運動」によって拉致・拘束されていた日本人鉱山技師4名が解放される。

99年10月26日

■防衛庁が発注する海上自衛隊の護衛艦や潜水艦の修理で無競争入札が行われていたことが会計検査院の調べで分かった。指名された各社のうち建造した会社以外は入札を辞退。結局は建造会社が落札していた。関係者によると護衛艦は三菱重工、川崎重工、石川島播磨重工、三井造船、日立の5社が造り、潜水艦は三菱重工と川崎重工の2社が建造している。

■米下院外交委員会は米国と台湾との軍事協力を強め、中国をけん制することを狙った「台湾安保強化法案」を賛成32,反対6で可決した。

99年10月27日

■戦時中女子勤労挺身隊員として名古屋市内の三菱重工業の工場で働かされた韓国人女性5人が、国と同社に謝罪と損害賠償を求めた訴訟の第2回口頭弁論が名古屋地裁であった。「国が答弁書で挺身隊の存在について認否すらしないのは不当」として、挺身隊の実態を明らかにするための調査嘱託を裁判所に求めた。

■新しい日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法案施行後初の日米共同訓練が滋賀県高島郡今津町などの陸上自衛隊今津駐屯地や饗庭野演習場で始まった。

99年10月28日

■瓦力防衛庁長官は沖縄を訪問し稲嶺恵一知事と普天間移転問題について協議。稲嶺知事は「代替施設は軍民共用で米軍の使用期限は15年」との公約を撤回しない考えを改めて強調。瓦氏は「重く受け止める」と述べただけ。

■小渕首相、東ティモール避難民への援助物資を輸送するためPKO協力法の「人道的な国際救難活動」に基づき避難民がいる西ティモールに自衛隊機を派遣する方針を決定。派遣時期は11月下旬予定。

■外務省は緊急援助物資に、日本からの援助物資であることを明示するため「日の丸」を張り付けることを決めた。同省は11月初旬に引き渡されるコソボ難民用の仮設住宅とトルコ、台湾の地震被災者用の仮設住宅から始めるとしている。

99年10月29日

第146回臨時国会召集。会期は12月15日までの48日間。

99年10月30日

■滋賀県饗庭野演習場で陸上自衛隊第10師団(名古屋市守山区)と米軍海兵隊により本格的な実射訓練が行われた。第10師団は三重県久居市に駐屯する第33普通科連隊を中心に約750人、米国側は沖縄県具志川市の第3海兵師団から約800人が参加。約22平方キロメートルの広大な演習場で74式戦車の105ミリ砲や107ミリ迫撃砲、対戦車ロケットランチャー「ドラゴン」などを連射した。

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1999年11月

99年11月1日

「国旗国歌を尊重しない人は国籍を返上してほしい」との梶原拓知事の発言で物議をかもした岐阜県はホームページに「国旗国歌に関する電子会議室」を新設した。岐阜県のホームページアドレスはhttp://www.pref.gifu.jp/

99年11月1日

■愛知朝鮮中高級学校高級部3年の生徒二人が名古屋大に受験資格を認めるよう申請していたが名大は1日までに「受験資格は認められない」と決定した。辻副学長は、入学資格を個別の大学で審査すべきでないとする文部省の意向を紹介し、「入試制度検討委員会」の同意を求めた。一部の委員から反対意見も出されたが結局松尾稔学長らに一任されこの決定となった。

99年11月3日

原発に非常に不安を感じるが52%、「ある程度不安」を加えると90%の人が不安を抱いていることが日本世論調査会の10月23,24日の世論調査で分かった。原発を増設すべきと言う人は11,3%にすぎない。

沖縄県は米軍普天間基地の移設候補地について「沖縄本島の東海岸沖」と明記した1996年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告を踏まえ、キャンプ・シュワブ周辺の辺野古地区を選ぶ方針を決めた。沖縄県が新たな基地建設を認め移設先を示すのは初めて。

99年11月5日

米軍が1968年中部太平洋ジョンストン環礁で細菌を空中散布する大規模な生物兵器実験を行っていたことがわかった。旧日本軍の731部隊の研究内容を入手し進められたという米国の生物兵器の開発は、72年の生物兵器禁止条約調印による「開発、生産、貯蔵」の放棄直前まで続けられ、実戦配備できる段階にあった。

99年11月7日

■自衛隊艦船で邦人を救出、運ぶ初の「邦人輸送」演習が神奈川県横須賀市の横須賀港や相模湾で行われた。自衛隊による邦人輸送はこれまで航空機だけに限られていたが、5月の自衛隊法改正で艦船と搭載ヘリコプターによる輸送も加わったことを受けての演習。小銃や機関銃で武装した陸自第1空てい団に新しく編成された「誘導隊」も参加した。約1200人参加。

99年11月9日

■臼井日出男法相は団体規制法案にある「無差別大量殺人行為」について「基本的には国内で行われたものを対象」としながらも「日本の要人を爆弾で殺傷するなど、わが国の政治体制への攻撃が国外でおこなれた場合を例示した。さらに法相は「外国に本拠をおき、その支部が日本にあるケースなども対象になる」と言明。

■教科書大手の東京書籍と教育出版の2社は中学校社会科の教科書に記載されている「従軍慰安婦」について「慰安婦」と改めたり強制連行についての記載を省くよう文部省に訂正を申請した。突然の訂正の背後には「自由主義史観」グループなどによる“自虐的な”教科書を使わないよう自治体などに求める運動の影響があるとの指摘もある。取材に対して両社は「検討中なのでお答えできない」(東京書籍)「回答を差し控えたい」(教育出版)としているという。

99年11月10日

■沖縄県名護市の岸本建男市長は辺野古地区に建設する普天間基地の代替施設を3キロ以上沖合に設置することが受け入れの前提条件になるという意向を県や政府に伝えた。

99年11月11日

天皇は即位10周年の会見で「日本が享受している平和と繁栄は、多くの犠牲の上に築かれたものであることを心しないといけない」との考えを示した。また沖縄について「私が沖縄の歴史と文化に関心を寄せているのも復帰に当たり歴史と文化を理解し県民を迎えることが務めだと思ったからです」とも述べた。

99年11月12日

■政府が主催する「天皇陛下御在位十年記念式典」(式典委員長・小渕恵三首相)が行われた。約千三百人参加。夕方には皇居前広場で「御即位十年奉祝国会議員連盟」(会長・森善朗自民党幹事長)主催の「御即位十年をお祝いする国民祭典」が開かれた。人気ミュージシャン、スポーツ選手ら多数が動員された。

99年11月15日

■運輸多目的衛星(MTSAT)を積んだH2ロケット8号機の打ち上げ失敗。衛星、ロケットを合わせた損失額は約343億円。

99年11月17日

■衆院法務委員会はオウム真理教に対する団体規制法案と被害者救済のための破産特例法案を可決。2法案は18日の衆院本会議で可決。参院に送付され12月3日にも成立する見込み。

■自民党は2002年1月から通貨単位の呼称を変更するデノミネーション(通貨単位の呼称変更)実施を目指す方針を固めた。自民党内では「100円を1円」とする案が浮上している。

99年11月19日

■朝鮮民主主義人民共和国在住の原爆被爆者支援で「在日朝鮮人被爆者連絡協議会」(李実根会長)と、社民党の中川智子衆院議員は、北朝鮮側に医師団の来日研修の招請状を送った。

稲嶺恵一沖縄県知事は沖縄政策協議会で、県内受け入れを表明

■三菱商事と三菱重工の2社合わせて、昨年3月期までに法人所得33億円の申告漏れがあったことがわかる。このうち、中国の発電所建設などアジアでの工事受注をめぐって現地の有力者らに支払ったリベート計約18億円については所得隠しと認定されたもよう。

■小渕首相、東南アジア海域での海賊の取締りについて「取締り体制強化のため、日本としても協力したい」と表明。28日からの東南アジア諸国連合首脳との会談時に伝える考え。

99年11月22日

稲嶺沖縄県知事は普天間基地の移設先をキャンプ・シュワブ周辺の名護市辺野古地区に決定したことを県庁の記者会見で正式発表。

航空自衛隊航空総隊司令部飛行隊所属のT33練習機が埼玉県狭山市の入間川河川敷のゴルフ場に墜落。操縦していた2名の自衛隊員は死亡。東京電力の27万5千ボルトの高圧送電線が切断され東京都内、埼玉県南部の約80万世帯が停電。鉄道が運転を見合わせたり、エレベーターが一時止まるなど市民生活が大きく混乱。

99年11月25日

■インドネシアの西ティモールに残る東ティモール避難民に救援物資を運ぶ航空自衛隊の本隊(102人)の輸送機が同国第2の都市スラバヤの空港に到着。「人道的な国際援助活動」に基づくインドネシアへの初の自衛隊派遣

■青木幹雄官房長官(沖縄開発庁長官)は稲嶺知事に対し、普天間飛行場移設の代替施設の米軍使用期限「15年」は受け入れ困難との判断を示した。

99年11月26日

■小渕首相、東南アジア諸国連合首脳会議出席(28日までの3日間)。この間にインドネシア、フィリピン両国訪問。

99年11月28日

初の日中韓首脳会議。東アジア最大の懸案である北朝鮮政策にふれないということで実現。

■中国国営新華社通信は「中国を侵略した旧日本軍の大規模な細菌戦で少なくとも27万人の民衆が死亡した」とする最新の研究結果を報道した。この研究は解放軍軍事医学科学院の郭成周研究員ら日中両国の学者が中国の関係機関に残されている記録をはじめ生存者の証言、当時の衛生専門家の調査、さらに東京裁判の記録などから調査を重ね、27万人とした。それによると、旧日本軍は黒竜江省に細菌戦の基地を設立、ハルピン、長春、北京、南京、広州の5カ所に合計2万人の細菌戦部隊を配属し、敗戦の45年まで細菌戦を展開した。細菌戦を展開した地域は、吉林、山東、内蒙古、湖南、雲南など20省、自治区の53都市に及んだ。

99年11月29日

■小渕首相は12月1日に朝鮮民主主義人民共和国を訪問する訪朝団の村山富市団長に親書を託した。この親書は超党派の訪朝団が朝鮮労働党との党対党の形で行われるため、自民党総裁名で送られる。

■千葉県のパチンコ店駐車場で朝銀千葉信用組合の男性職員が猟銃のようなものを持った男に脅され、パチンコ店などの売り上げ6千百万円を集金車ごと奪われた

99年11月30日

スウェーデンで1980年の国民投票を受け、稼働中の原発が初閉鎖される。

■21世紀の新たな国際貿易体制作りを目指した世界貿易機関(WTO)のシアトル閣僚会議が非政府組織(NGO)諸団体の抗議で出鼻をくじかれる。NGOの主張は「大企業の利益を優先し、勤労者の職を奪う」「自由貿易は地球の森林を崩壊に導く」「過剰な消費をやめてシンプルに生きよう」など。米国はこの会議で「低賃金など劣悪な労働環境で生産された製品に輸入制限を設ける」考えをにおわせた。これに途上国は猛反発をしている。

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1999年12月

99年12月1日

■社民党の村山富市元首相を団長とする訪朝団が平壌入りした。訪朝団は主要七政党と無所属の16人が参加。国交正常化問題にいて協議する。訪朝団側は拉致問題、ミサイル発射問題も取り上げる予定。

99年12月2日

■社民党の村山富市元首相を団長とする超党派訪問団は朝鮮労働党代表団との全体会議で1、日朝国交正常化交渉の前提条件なしの再開に向け、審議官級の予備会談を年内に行うよう両政府に勧告する。2、食料支援の再開、日本人拉致、日本人妻の一時帰国の人道的問題は両国の政府と赤十字で年内に協議を行うよう関係者に勧告する。―ことで合意

99年12月3日

■「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」(団体規制法)と、「特定破産法人の破産財団に属すべき財産の回復に関する特別措置法」(破産特例法)が参院本会議で、3与党と民主党・新緑風会などの賛成多数で可決成立。衆参両院で3日間、計20数時間のスピード審議。

■小渕首相が年末年始の「コンピューター2000年問題」への備えを国民に訴えるテレビCMが始まる。

■岐阜の航空自衛隊飛行開発実験団で飛行試験が続けられているF2支援戦闘機の垂直尾翼に強度不足があることが明らかになる。空対空ミサイルを左右2本ずつ搭載して、背面飛行に移った際、計算より数パーセント上回る加重を記録。予測を上回る加重がかかり続けた場合垂直尾翼が折れ墜落の可能性がある。試験期間が延長されれば来年5月に予定していた三沢基地への部隊配備も遅れるのは必至。

99年12月4日

WTO閣僚交渉決裂。日米が鋭く対立していた「反ダンピング(不当廉売)」措置のルール強化などで調整がつかず議長のバーシェフスキ米通商代表が交渉の中止を宣言。

ロシア軍、チェチェン首都グロズヌイを完全包囲

99年12月13日

■国家公安委員会と警察庁は、都道府県公安委員会に県警本部長などへの監察指示権限を与えたり、警察に公安委員会への不祥事報告を義務づけることなどを盛り込んだ「警察法」の一部改正試案をまとめた

■政府、与党は、防衛庁が求めていた2000年度予算での空中給油機の導入を断念する方向となった。

■ユニセフ(国連児童基金)は「2000年子供白書」を発表。1990年代を子供や女性に対する宣戦布告のない戦争の10年だったと締めくくった。開発途上国で2億5千万人の5―14才が働き、過去10年間に武力紛争で200万人以上の子供が殺され、地雷などにより600万人以上の子供が負傷、傷害を負った。さらに貧困、教育の欠如から広がるエイズ禍で、毎日500人の子供がHIV(エイズウィルス)に感染、エイズで死亡した女性は昨年だけで90万人に達し、ボスニア紛争での犠牲者の3倍に及んだ。

99年12月14日

■米軍は十四日、キャンプ・シュワブ水域の名護市大浦湾でパラシュート訓練を実施した。

■ 政府は、朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射に対抗して実施してきた制裁措置の全面解除を決め、青木幹雄官房長官が記者会見で発表した。

■自民、自由、公明3党は安全保障プロジェクトチームの会合を開き、国連平和維持活動(PKO)5原則を基本的に維持しながらも、東ティモールのように紛争当事者が判別できない場合でもPKO参加を可能とする規定を追加するなどの法整備を、国連平和維持軍(PKF)参加凍結解除と併せて検討すべきとの認識で一致。有事法制については研究段階から「緊急事態法制」との名称で立法化の検討作業に着手するよう政府に要請する方針を確認。

99年12月15日

■政府・自民党は米軍普天間飛行場移設候補地の沖縄県名護市など沖縄本島北部の振興対策費として、今後10年間に毎年100億円、計1千億円を充てる方向で調整を始めた。

99年12月16日

■ロシア軍は16日から17日未明にかけてチェチェン共和国の首都グロズヌイに激しい空爆や砲撃を加えた。

■高浜原発4号機(福井県高浜町)で国内初のプルサーマルを計画している関西電力は、英国で製造さるたプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料データーに、新たなねつ造が見つかったため、輸送された8体すべての使用を中止すると発表。

99年12月17日

■ナチス時代の強制労働に対する補償問題を協議していた米国、ドイツ政府、企業、訴訟代理人当事者はベルリンで総額100億マルク(約5千4百億円)の補償基金の設立で最終合意。補償基金は、ドイツ政府、企業がそれぞれ50億マルクずつを拠出する。ドイツ企業側は基金設立の前提として今後の訴訟回避に対する法的補償を求めている。

99年12月19日

■日本と朝鮮民主主義人民共和国の対話再開の皮切りとなる日朝赤十字会談が北京の日本大使館で始まった。

■インドネシア国軍は独立運動が高まる同国北西端アチェ特別区の独立派ゲリラ掃討作戦を行い住民側10人、警官4人、兵士1人の計15人が死亡したと発表。作戦では150件以上の民家が焼かれ、5000人の避難民が出た。

99年12月20日

■アジア最後の植民地・ポルトガル領マカオが中国に返還される。442年に及ぶポルトガルのマカオ統治が終わる。

■日本と朝鮮民主主義人民共和国との赤十字会談で日本人妻里帰りの来春再開や早期食料支援の検討で合意。

99年12月21日

■茨城県東海村の臨界事故で大量の放射線を浴び、重症となっていたウラン加工会社JCO東海事業所社員、大内久さんが入院中の東大医学部付属病院で死亡。

99年12月23日

沖縄県名護市議会(定数30)は本会議で、与党議員が提出した米軍普天間飛行場の辺野古沿岸域への移設促進決議を17対10の賛成多数で可決した。22日に始まった審議は、野党議員の追求で質疑が長引き会期を1日延長。19時間以上に及んだ徹夜審議の末に採決。決議は@国と市の基地使用協定締結A日米交渉で使用期限15年の結論を出すB日米地位協定の運用見直しC移設先と周辺振興の制度・特別立法D地元の意向を最大限尊重E跡地利用に当たって環境浄化、埋蔵文化財調査、振興開発と財政支援、特別立法―の遵守と閣議決定を政府に求めている。傍聴席や議場周辺では反対派市民が採決に抗議した。

99年12月24日

インディアン航空のエアバス(乗員乗客189人)を武装グループが乗っ取り、乗客1人を殺害(24日)、ドバイで一部乗客を解放後、アフガニスタン南部に着陸。

99年12月27日

■沖縄県名護市の岸本建男市長は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設についてキャンプ・シュワブ周辺の同市辺野古沿岸域への受け入れを正式表明。これを受け政府は28日名護市などに対する振興策を閣議決定する。政府が目指していた移設先選定の「年内決着」はひとまず目標が達成された。しかし、移設後の代替施設をめぐる米軍の使用期限15年問題や、建設場所・工法など、沖縄と名護の将来を大きく左右する重要課題は積み残したまま。

■韓国外交通商省スポークスマンは、島根県の一部住民が、日韓両国間で領有権を主張している竹島(韓国名・独島)への戸籍登録を行っていることについて「明白な不法行為であり、主権侵害行為」として、日本政府に対し登録を取り消すよう求めた。

99年12月28日

■政府は、普天間飛行場代替施設を名護市辺野古沿岸地域に軍民共用空港として整備する方針を閣議決定

99年12月29日

■朝鮮民主主義人民共和国の朝鮮中央通信は北朝鮮当局が同国に入国した日本人研究者一人を「共和国の法に抵触するスパイ行為を働いたとして12月4日にスパイ容疑で抑留したと報じた。

■フランスから日本に返還される高レベル放射性廃棄物を積んだ輸送船パシフィック・スワン(約5000トン、英国船籍)が29日(日本時間30日)青森県六ヶ所村に向けシェルブール港を出発。返還は5回目。荷主は関西、東京、中部、中国、九州電力の5社。日本到着後は六ヶ所村にある日本原燃の貯蔵施設で30〜50年間貯蔵管理される。

99年12月31日

■ロシアのエリツィン大統領は国民向けテレビ演説で、2000年8月の任期満了を待たず辞任したことを発表。プチン首相を大統領代行に任命したことを明らかにした。

■インディアン航空機乗っ取り事件で、インド政府がカシミール過激派指導者のアズハル師ら3人を釈放する見返りとして人質全員が釈放された。

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