2001年4月1日
■沖縄嘉手納基地所属のEP3電子偵察機と中国軍機が中国海南島沖104キロで接触。中国軍機は墜落し乗員が行方不明。米軍機は海南島の空港に緊急着陸。
■名古屋空港の管制業務を行っている国土交通省は2005年の中部国際空港の開港以降、名古屋空港の管制業務を続けない方針を発表。業務の移管策は防衛庁になる見通しで、両省間で協議を続けている。地元の春日井市、小牧市、豊山町は「航空自衛隊小牧基地の拡充につながる恐れがある」と懸念している。
2001年4月3日
■「新しい歴史教科書をつくる会」が主導して作った中学歴史と公民の教科書がともに検定合格。出版元の扶桑社は全面修正を受け入れたものの、公民の口絵に「尖閣諸島に代議士が上陸」の写真が検定意見のつかないまま残ったり戦争美化と取れる記述も残った。
2001年4月11日
■米中軍用機の接触事故で、米国政府は中国政府に書簡を渡し、行方不明の中国軍機パイロットの家族と中国人民に対するお悔やみを表明。中国側はこれを謝罪と受け止め「人道的配慮から米偵察機の乗員24人の出国を必要な手続きが済み次第、許可した」と発表した。
■韓国政府は日本の歴史教科書問題への対策を検討するため「日本歴史教科書歪曲対策班」を発足。
■斉藤斗志二防衛庁長官の私的諮問機関「生物兵器への対処に関する懇談会」は生物兵器への体制整備が「政府全体で取り組むべき重要な課題」として緊急事態に対応できる体制づくりを求める報告書を同長官に提出した。
2001年4月12日
■ライス米大統領補佐官は米中軍用機接触事故に関し「偵察活動は地域の安定を目指す米国の安全保障政策の一部分だ」と述べ、中国沿岸での偵察飛行を今後も続けると強調。
2001年4月13日
■日本の歴史教化諸問題に対処するため一時帰国中の崔相龍・駐日大使は「問題の教科書が適切だと判断した責任は日本政府にある」と指摘し日本政府に問題解決のための努力を求めた。
2001年4月17日
■自民総裁選に立候補した小泉純一郎元厚相は靖国神社公式参拝問題について「公式参拝は日本人の原点だ。日本のために犠牲になった補とのために参拝する」との意向を表明。
■台湾の李登輝前総統の訪日問題で中国外務省高官は「日本政府がビザを発給すれば中国はやむを得ず、しかるべき対抗措置をとる」と述べた。また「歴史と台湾に関する認識は、中日艦の政治的基盤をなす最大の問題である。教科書問題が未解決のまま訪日問題が出てきたことを非常に憂慮する」とも述べた。
2001年4月18日
■政府は台湾の李登輝前総統への入国査証(ビザ)発給問題について発給する方針を固めた。
■歴史教科書問題をめぐり抗議の一環として帰国していた崔相龍・駐日韓国大使が帰任。
2001年4月21日
■カナダで開催中の米州首脳会議で経済のグローバル化に反対する非政府組織のメンバーら約3万人が大規模な抗議行動を行う。22日までに400人以上が逮捕され、反対は警察官合わせて90人以上がけがをした。
2001年4月22日
■名古屋市長に松原武久氏再選。投票率は31,41%、過去2番目の低さ。
■台湾の前総統、李登輝氏、心臓治療目的で来日。李氏は台湾独立派の指導者として中国は日本政府がビザを発給したことに反発している。
2001年4月25日
■自民党総裁に選出された小泉純一郎氏は会見で憲法9条について「将来改正すべきだ。自衛隊が軍隊でないというのは不自然。どの国も軍隊を持っている。侵略の抑止力に必要だ。解釈によっては自衛隊が憲法違反だととられるのはおかしい」と述べ、改正を目指す考えを明言。
2001年4月26日
■小泉純一郎氏、第87代首相に就任。小泉内閣発足。
2001年4月27日
■小泉純一郎首相就任後初めての記者会見。「首相公選制」に関して「他の条項に触れず、首相公選制だけの憲法改正なら国民から理解されやすい」「何十人かの国会議員の推薦を(立候補要件)として、国民投票で選び、天皇が任命するなら、天皇制と矛盾しない」との見解を示した。集団自衛権の行使を憲法違反としている現在の政府解釈については「尊重するが、今後あらゆる事態について研究していく余地はある」と見直しに意欲を示した。
2001年4月28日
■北海道教育委員会は、小中学校で使う教科書を各市町村教委が採択する際、選定委員会の役割を調査研究などの限定し、各教委の権限を強める基準を定め、2002年度教科書から実施することを決めた。「新しい歴史教科書をつくる会」関係者が道議会に提出した請願趣旨に添った改革で、教職員組合から批判が出ている。
■小泉内閣支持率86%、自民も36%に上昇。(共同通信社の全国緊急電話世論調査)
■ワシントンで開かれたG7(先進7カ国財務省・中央銀行総裁会議)が閉幕。日本に対し「金融・企業部門の改革の力強い実行が必要」、小泉政権に不良債権処理を早急に進めるよう求める共同声明を採択。
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2001年5月1日
■略奪容疑で逮捕されたエストラダ前フィリピン大統領派の群衆が警官隊と衝突。同日午後「反乱警戒宣言」が首都圏に出される。エンリレ上院議員ら3人が逮捕される。
■田中真紀子外相は閣議後の記者会見で日本の中学歴史教科書の再修正問題について「なるべく早く軟着陸できるよう努力したい」と述べた。
■米ロサンゼルスタイムズ紙は国防総省の顧問グループが、米本土ミサイル防衛(NMD)の準備を構想より早め可能なら2004年までに一部配備をめざすようラムズフェルド国防長官に進言していると報じた。NMDは米本土に向けて発射された弾道ミサイルを迎撃して打ち落とすシステム。
2001年5月2日
■外務省の服部則夫外務報道官は中学校歴史教科書の再修正問題で「この教科書は日本の検定制度にのっとって合格したもので、検定結果を再修正するのは無理だ」と述べた。
2001年5月3日
■朝鮮民主主義人民共和国の金総書記は訪問中のEU代表団との会談で2003年までミサイルの発射実験を凍結する、また韓国を訪問する意思のあることを表明。
■韓国金大中大統領は訪問中の鳩山民主党代表に教科書問題について「個人的に受けた衝撃は大きい。一時の不幸のために互いが反目しないように良識ある人は努力すべきだ」と指摘し、日本が再修正に応じるべきだとの考えを表明した。
2001年5月4日
■米ホワイトハウスのフライシャー報道官は4日の記者会見でブッシュ大統領が、全省庁に中国との交流について全面的に見直しするように指示したことを明らかにした。
■久間章生・自民党安保調査会長ら自民、民主、自由三党の日米安保専門議員団は4日ウルフォフィッツ国防副長官と会談し、東アジア安保や中国、朝鮮半島情勢などについて意見交換した。この中で副長官はブッシュ政権の対中国強硬姿勢は中国側に原因があるとの見方を示した。
■台湾の伍世文国防部長らは4日立法院に先の米台武器交渉について米国側からキッド級駆逐艦など8項目、総額2千700億元(約1兆円)の売却の提示があったことを正式に報告した。また台湾側が台湾海峡の軍事情勢についての協議を定期的に行うことを提案し、米側も原則的に了承したという。
■日本政府は金正男氏と見られる男性と家族、計4人を入管難民法に基づき強制退去処分にした。
■韓国訪問中の民主党の鳩山由紀夫代表はソウル市内のホテルで記者会見し「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学歴史教科書を全国の各教育委員会が採択しないように党としてマスコミを通じて呼びかける考えを明らかにした。
■公明党の冬柴幹事長は韓国を訪問し金大中大統領と会見、歴史教科書問題に関連した小泉首相の親書を手渡した。親書は韓国内の雰囲気が厳しいことを「重く受け止める」とし小泉内閣としての歴史認識が1995年の村山談話や、韓国民への「痛切な反省と心からのおわび」を明記した98年の共同宣言「21世紀に向けた日韓パートナーシップ」の時と変わらないことを強調。
2001年5月7日
■小泉首相所信表明演説。
■田中真紀子外相と唐外相、電話会談。田中外相は台湾の独立を支持しないという従来の方針を説明し「今後とも台湾問題について慎重に取り組む」、教科書問題については「日中関係に困難な影響を与え、心を痛めている。しかし、日本の歴史認識は、村山談話などの立場から変更はない」と説明。これに対し唐外相は「教科書問題や李前総統の問題で関係は後退したが、一日も早く正常な軌道に戻るよう努力したい」と述べた。
■小泉純一郎首相とロシアのプーチン大統領、電話会談。小泉首相は「大統領と森首相の間で積み上げた成果を基礎に、両国関係の進展を確かなものにしたい。自分も森首相と同様の思いで取り組みたい」と述べた。
2001年5月8日
■韓国政府、日本政府に「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学歴史教科書の修正要求意見を提出。小泉首相は「再修正はできない」とし応じない考えを明言。「つくる会」の高森明勅事務局長は「いかなる権限があって韓国側が意見を出してきたか不思議だ。法規を逸脱して再修正を強制しないようお願いしたい」と強調。「子供と教科書全国ネット21」の俵義文事務局長は「侵略された側としては当然の要求。本来は検定で日本政府が修正すべきだった。歴史学者からも誤りが多数指摘されており、欠陥教科書だ」と反論。
■田中外相は3月末事実上更迭された小寺次郎前ロシア課長を転出先のロンドンから呼び戻し、ロシア課長への復帰を命じた。小寺氏は森前内閣が推進した北方領土の「二島先行返還方式」に抵抗したことから英国公使に転出する人事発令を受けていた。
■小泉首相、首相官邸でアーミテージ米国務副長官と会談。首相は「日本外交の基礎は日米関係だ。中国、韓国、ロシアとよい関係を保つためにも日米関係をしっかりすることが重要」と述べた。
2001年5月9日
■小泉首相は所信表明演説に対する各党の代表質問に答え靖国神社への参拝について「戦没者に敬意と感謝の誠をささげる思いに変わりなく、個人として参拝するつもりだ」と私的な立場で参拝する意向を示した。しかし公式参拝についても「戦没者の遺族の思いや近隣諸国の国民感情などを総合的に考慮し、慎重かつ自主的に検討して判断したい」と含みを残した。その後記者団には「総理大臣として個人で参拝する。内閣総理大臣の肩書きは消せないよな」と述べ、公職の肩書きを用いても私的参拝と位置づける考えを示した。
2001年5月10日
■日本の中学校歴史教科書問題への対応を協議する韓国政府の「わい曲対策班」は日本政府がどんな対応策を取る場合でも「歴史の事実をわい曲隠ぺいした」として韓国政府が求めている歴史教科書の再修正が前提となる、との方針を再確認した。
■教科書検定問題で中国外務省の孫玉璽報道局副局長は「日本政府にはアジア近隣諸国の正当な要求に真摯に向き合い、歴史問題に実際の行動で態度表明することを望む」と述べた。
2001年5月13日
■日ロ両国政府は4月始めの事務レベル協議で、北方領土交渉では「歯舞諸島、色丹島の返還の条件を協議する場」と「国後、択捉両党の問題を協議する場」の二つの枠組みを設けることで合意していたことが明らかになった。
■自民党の山崎幹事長は集団的自衛権の行使について改憲により容認すべきだとの持論を示しながらも「立法府が国会決議を行って認めるならひとつの考えだ」と述べ、暫定的には国会決議に基づいて容認すべきだと強調。
2001年5月14日
■小泉純一郎首相は首相官邸の総合機能強化のため総務、文部科学、厚生労働、国土交通、防衛の5省庁の課長級職員で構成する「特命チーム」を発足させることを決めた。
2001年5月15日
■「新しい歴史教科書をつくる会」主導の歴史教科書に対し江口圭一愛知大教授ら31人が連名で市町村に採択しないよう求めるアピールを発表。
2001年5月17日
■中国外務省の王毅次官は阿南惟茂大使に対し、小泉首相の靖国参拝発言に対する抗議の申し入れを行った。
■名古屋市教育委員会は本年度から公立小中学校で使う教科書を採択した後、審議経過が分かる資料を積極的に情報公開する方針を固めた。市教委は、識者や教育関係者でつくる市の教科用図書選定協議会での審議結果をもとに、7月の定例会で教科書を採択。採択資料は、採択事務手続きを終える8月15日以降、公開する。
2001年5月18日
■旧ミドリ十字(現ウェルファイド社)の血液製剤の一種「フィブリノゲン製剤」による肝炎ウィルス感染問題で同社は1980年代前半を中心に医療機関で製剤を使用された患者は約28万5千人でこの3%にあたる8500人あまりに肝炎が発症したする推定結果を厚生労働省に報告した。
■田中真紀子外相は衆院外務委員会で朝鮮民主主義人民共和国へのコメ支援について「拉致疑惑があるからけしからんという意見もあるが、50万トンと言わず、100万トンでもどんと出した方がいい。政治はタイミングだ。一番ベストと思うときにどんとやるべきだ」と述べた。
2001年5月19日
■中日本航空所属の大型ヘリコプターとセスナが空中衝突し住宅地に墜落炎上。搭乗者6名が死亡。
■田中真紀子外相が7日の唐中国外相との電話会談で台湾の李登輝前総統へのビザ発給について「前内閣が十分な国民合意もないまま決定した。今後は無理といわざるを得ない」と伝えていたことが明らかにされる。
2001年5月22日
■韓国の韓昇洙外交通商相は会見で小泉首相の靖国参拝表明や政府の憲法会社で意見としてきた集団的自衛権を容認する発言について「憂慮を禁じ得ない」と強調。
■安全保障関係の有識者でつくる「防衛戦略研究会議」は集団的自衛権に関連し、「武力行使と一体化した後方支援はできない」としてきたこれまでの政府の憲法解釈を改め、幅広い後方支援を可能にするよう求めた報告書を中谷防衛庁長官に提出した。
2001年5月23日
■日本世論調査会、19,20日面接による全国世論調査。小泉内閣支持率85,4%。
2001年5月24日
■日中外相会談。首相の靖国参拝に中国側は強い懸念を表明。
2001年5月25日
■今春の小中高校の卒業式・入学式で日の丸を掲揚し君が代を斉唱した学校の割合は昨春より上昇し、特に日の丸掲揚率は小中が99,9%高校は100%とほぼ全国実施となったことが文部科学省のまとめで分かった。
2001年5月26日
■田中外相と韓昇洙韓国外相会談。韓国側が反発を強める中学歴史教科書、小泉首相の靖国神社参拝問題を協議。双方の考えを述べるにとどまる。
■ホノルルで日米韓の高官協議。米国は新たな北朝鮮政策を説明、核やミサイル問題を原点から検証する姿勢の米国側に対し韓国側はこれまでの対話の成果を踏まえ、対話進展を求めており、立場の差があらためて浮き彫りになった。
2001年5月27日
■東京電力の柏崎刈羽原発3号機へのプルサーマル計画導入についての賛否を問う新潟県刈羽村の住民投票が行われる。反対1925票、賛成1533票となり計画の受け入れに反対する票が投票者の53.40%を占めた。
2001年5月28日
■田中真紀子外相は外務省でオーストラリアのダウナー外相と会談。「日朝間にはいろいろな問題があるが、北朝鮮側とねばり強く話し合っていきたい」と述べた。
2001年5月29日
■小泉首相と閣僚17人が保有資産を公開。平均資産は1億4500万円。トップは田中真紀子外相の7億4900万円。小泉首相は13位で5000万円。
■ノルウェー議会は第2次大戦中旧日本軍の捕虜となって強制労働などに従事したとされるノルウェー人元戦争捕虜の生存者約350人に一人当たり10万クローネ(約130万円)の賠償金を支払うことを全会一致で承認した。日本とノルウェー間に戦闘行為はなかったが太平洋艦隊への補給を支援したノルウェー商船の船員や宣教師ら民間人約900人が捕虜となり134人が死亡したとみられている。
2001年5月30日
■小泉首相は30日の参院予算委員会で靖国参拝について「8月15日は必ず拝するつもりだ」と断言した。
■ナチス時代の強制労働に対する補償問題でドイツ連邦議会は政府と企業が設立した総額100億マルク(約5千400億円)の補償金からの支払い開始を承認した。東欧などに済む100万人以上の被害者に対し一人当たり最高1万5000マルク(約81万円)が6月半ばから支払われる見通し。
【戻る】
2001年6月1日
■大阪地裁は韓国への帰国を理由に被爆者援護法に基ずく健康管理手当の支給を打ち切ったのは違法として大阪府知事に受給資格の確認などを求めていた韓国人男性の受給資格を認める判決を出し、大阪府に1998年8月から2000年5月までの月額約3万4000円の支払いを命じた。
■田中真紀子外相がイタリア、オーストラリア外相との会談で、米国のミサイル防衛構想に疑念を示していたことが1日明らかとなった。
2001年6月2日
■自民党山崎拓幹事長ら与党三党幹事長による訪米団が帰国。米国が期待する集団的自衛権の行使に関する議論に踏み込むなど日米同盟強化への決意を強調。
2001年6月6日
■小泉首相は国会で開かれた党首討論会で「後方地域の定義はいろいろあり、研究の余地はある」と指摘し「後方地域」の定義自体の見直しもあり得るとの見解を示した。
2001年6月8日
■大阪府池田市の大阪教育大付属池田小学校で児童殺傷事件。死者1,2年生の児童8人、重軽傷者15人。
2001年6月11日
■ブッシュ米大統領はホワイトハウスで声明を発表し、京都議定書に代わる地球温暖化防止のための対案の概要を発表。大統領は京都議定書に反対の意向を正式に表明。
■文部科学省は大阪府池田市の校内児童殺傷事件について、全国の国公私立の小中高校などを対象に、校内に進入する不審者のチェックなど学校の安全管理の検討を求める通知を出した。
■「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学歴史教科書に反対する日本、韓国、中国などの市民団体のメンバーら約300人が11日、検定合格させた文部科学省をかこむ「人間の鎖」で抗議の意思を示した。
2001年6月12日
■愛知県の神田真秋知事は岡山県邑久町のハンセン病国立療養所「長島愛生園」など2カ所で生活する愛知県出身の元患者に、誤った隔離政策に愛知県が関わったとして謝罪文を出した。
■政府の司法制度改革審議会(会長・佐藤幸治近畿大学教授)は重大事件の刑事裁判に国民が参加する「裁判員制度」の導入、法曹(裁判、検事、弁護士)人口の大幅増員など司法制度を大きく改革する内容を盛り込んだ最終意見書を小泉純一郎首相に提出した。政府は今後、改革推進本部を設置、2004年度までに関連法整備を目指す。
■「子供兵士を禁止する連合体」は世界41カ国で少なくとも30万人以上の18才未満の少年少女が戦闘に参加しているとの報告書を発表した。
■普天間飛行場代替施設の工法など基本計画案に関する移設先周辺住民らへの説明会が沖縄県名護市で開かれた。住民側からリーフ(珊瑚礁)の外側以外の建設は認められないとの意見が続出した。
2001年6月13日
■在外被爆者で本韓国原爆被害者協会会長の郭貴勲さんへの被爆者援護法適用を認め、大阪府に健康管理手当の支払いを命じた1日の大阪地裁判決に対して政府は大阪高裁に控訴する方針を決めた。
2001年6月14日
■竹中平蔵経済担当相は6月の月例経済報告を関係閣僚会議に提出した。契機の基調判断を前月の「さらに弱含んでいる」から「悪化しつつある」に変更し、5カ月連続で下方修正した。
■奉仕活動の充実などを盛り込んだ教育改革関連3法案が衆院本会議で与党3党と民主党の賛成多数で可決、参院に送られた。27日にも成立する見通し。3法案は奉仕活動の推進や17歳での大学への飛び入学制度の拡大などを柱とする「学校教育法」、指導力不足の教員を配置換えする「地方教育行政組織・運営法」家庭教育の充実を目指す「社会教育法」の各改正案。
2001年6月23日
■小泉首相は23日「沖縄全戦没者追悼式」出席のため就任後初めて沖縄を訪問。
2001年6月24日
■東京都議会議員選挙の投開票が行われる。定数127。自民53議席、公明23議席で自公で都議会の半数を大きく上回った。
2001年6月25日
■北海道恵庭市と北広島市にまたがる自衛隊島松射爆場上空で、訓練中の航空自衛隊南西航空混成団(那覇市)所属の第83航空隊の迎撃戦闘機F4EJ改が、20ミリ機銃の訓練弾を北広島市の福祉施設に誤射。
2001年6月27日
■名古屋発バンコク行き日本航空737便(DC10)が名古屋空港を離陸直後右主翼の第3エンジンにトラブルを起こし部品が住宅街に落下。
2001年6月28日
■内閣府の研究会「バランスシート調整の影響等に関する検討プロジェクト」は大手銀行が抱える不良債権12兆7千億円(昨年9月時点)を2年以内に最終処理した場合、38万8千〜60万2千人が現在の職を失い、このうち12万6千〜18万5千人が再就職できずに失業するとの推計結果を発表。
2001年6月29日
■小泉首相、就任後初の外遊となる米国、英国、フランス3カ国訪問に出発。
■第151通常国会閉会。150日間の会期を終え、今国会提出の政府提出法案99本の内92本、前国会からの継続案件1本が成立。議員立法の永住外国人地方選挙権付与法案は衆院で継続審査。今国会閉幕後は参院選挙が行われることから、参院で審議未了の法案はすべて廃案となった。
■文部科学省は2002年度から使われる歴史教科書に韓国などが修正を求めている問題で慰安婦や韓国併合などをめぐる要求に応じない方針を固めた。主要な論点以外の1,2の項目については、事実関係の一部を修正すべきと判断。出版社側に自主的な訂正を促すか、遠山敦子文化相が訂正を勧告するとなった。
2001年6月30日
■小泉首相、ブッシュ大統領と初の日米首脳会談。共同声明「安全と繁栄のためのパートナーシップ」発表。共同声明の骨子抜粋「両首脳は、日米同盟がアジア太平洋地域の安定の礎として、戦略対話の強化で一致」「日本は米国のミサイル防衛構想検討に理解を表明。共同研究は重要」「沖縄県民の負担軽減など在日米軍問題に取り組み、日米同盟を強化」など。
■石油開発最大手のジャパン石油はアラブ首長国連邦のアブダビ国営石油会社から、同社が保有する上部ザクム油田の石油採掘権を獲得するための入札に参加することを決定。政府は「エネルギー源の安定確保に大きく役立つ」として全面支援する姿勢。
■小泉首相は日米首脳会談を受けて記者会見し構造改革について「不良債権の処理も重要だが、簡素で効率的な政府をつくるためには公的部門の改革が必要だ。抵抗、反対があっても断固としてやり抜く」として特殊法人改革や郵政三事業民営化を含む財政投融資飲み直しを断行する決意を示した。
■ブッシュ大統領は小泉首相との会談で沖縄での女性暴行事件について「深い遺憾の意を表したい」と陳謝。また普天間飛行場の代替施設の15年使用問題については「人為的な期限は困難だ」とあらためて否定的な見解を示した。
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