2000年4月1日
■小渕政権、自由党との連立解消。昨年10月にスタートした自自公3党体制は幕を閉じる。
2000年4月2日
■小渕首相過労のため体調不良を訴え入院。臨時代理に青木幹雄官房長官任命。
2000年4月3日
■小渕首相、脳梗塞で重体。
2000年4月4日
■小渕内閣総辞職。1998年7月に誕生した小渕政権は約1年8カ月で幕を閉じた。後継首相には自民党の森喜朗幹事長が就任し、青木官房長官ら18人の全閣僚が再任される。5日に自民、公明、保守3党による森政権が正式発足。
2000年4月5日
■日朝国交正常化交渉第9回本会談が平壌市内の人民文化宮殿で3日間の日程で開かれる。日本側は「拉致問題」を、北朝鮮側は「過去の清算」を基本であるとしている。
2000年4月8日
■海上自衛隊が購入を決めた防弾チョッキが至近距離からの小銃弾を貫通してしまうことが判明。すでに3億8千万円の予算で1千3百十着を購入。「役に立たないばかりか危険」と指摘する声が出ている。
2000年4月9日
■石原慎太郎東京都知事は陸上自衛隊練馬駐屯地でのあいさつで「不法入国した多くの三国人、外国人の凶悪な犯罪が繰り返されており、震災が起きたら騒じょう事件も予想される。災害だけでなく治安の維持も遂行してもらいたい」などと発言。
2000年4月10日
■石原慎太郎東京都知事は視察先の青ヶ島村で取材に応じ9日の陸上自衛隊練馬駐屯地での発言について「三国人と言ってなぜいけないのか」と述べ発言に問題はないとの認識を示した。また「(第)三国人」が指す対象は「朝鮮人だけじゃない」と釈明、「戦後の混乱の中、せっかくつくった青空市場に三国人が来て、日本人はひどい目に遭った。韓国系の人もいたし朝鮮系、中国系も米軍もいた。日本はそのころ占領下で肩身が狭く、われわれに実害を与える外国人のことを当時の新聞は三国人と報じた。私はそのつもりでそのまま使った。」と強調。さらに「私は自分の慣用語として戦後の歴史を踏まえて使った。古い人間だから古い表現・概念で言ったかもしれないが、差別ということは全くない。三国人と言ってなぜいけないのか、科学的に言語学的に教えていただきたい」と付け加えた。
■防衛庁首脳は石原慎太郎東京都知事が9月に予定される都と自衛隊の防災訓練に関し「災害が起きたら『(第)三国人』の騒じょう事件も予想される」などと発言したことについて「(騒じょう鎮圧のための)自衛隊の治安出動などはまったく想定していない」と述べた。
■佐藤謙防衛事務次官は記者会見で今秋、海上自衛隊が米国など各国海軍とともに潜水艦事故を想定した共同救難訓練に参加すると明らかにした。自衛隊が多国間訓練として参加するのは初。今回は救難対象が民間船舶でなく軍用の潜水艦だけに「事実上の軍事演習」との批判も予想される。
■韓国の朴在圭統一相は韓国の金大中大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正日総書記が6月12日から14日、平壌で首脳会談を行うことが10日発表。
2000年4月11日
■東京都は9日の石原発言に寄せられた電子メール、FAX、電話の件数を発表。10日から11日午後5時までに302件あり、反対175件、支持113件、その他14件。反対は6割、支持4割。
2000年4月12日
■東京都は9日の石原発言に寄せられた電子メール、FAX、電話の件数を発表。12日午後5時までに1028件。支持は626件で61%、批判、反対は368件で38%。残りは質問などだった。
2000年4月13日
■韓国第16回総選挙、投票日と即日開票。第1党は野党のハンナラ党。金大中大統領の与党新千年民主党(民主党)は第2党。今回の総選挙に際し市民団体「総選挙市民連帯」は腐敗した立候補予定者を不適格だと名指しする「落選運動」を展開。
■海上自衛隊の護衛艦や哨戒機を指揮管制する海上作戦部隊指揮管制支援(MOF)システムの開発にオウム真理教(アレフに改称)の信者が関与した可能性が高いことが警視庁公安部の調べでわかる。海自は信者が開発に関与したプログラムがあれば必要に応じて改修するとしている。
■河野洋平外相は着任あいさつに訪れた崔相龍駐日韓国大使と外務省で会談し、石原慎太郎都知事の「三国人」発言について「国会で質問を受け、国際的に強い批判を受けるのは間違いなく、外相として残念と答弁している」と述べた。
■共産党の不破哲三委員長は国会内で記者会見し1960年の日米安保条約改定に際し日米両国政府間で交わされた「核持ち込み秘密合意」に関する米公文書のコピーを公表した。密約は「(核兵器を積んだ)米艦船や航空機の一時寄港・通過は事前協議の対象としない」との内容。
2000年4月14日
■三重県漁連は中部国際空港会社が補償額60億円上乗せすることなどを条件に空港島と対岸部の関連開発用地・前島の埋め立て認可申請を容認した。空港は8月着工が可能となった。
■神奈川県のカジノ店主が「警官に現金、摘発情報を教えてもらった」との証言。
■森喜朗首相の私的諮問機関「教育改革国民会議」の第2回会合あいさつで首相は「教育基本法の見直しを含め、教育、学校は何のためにあるのかを率直に問い直し議論すべき時にきている」と述べ同法改正に前向きに取り組む意向を示した。
■自民党は役員連絡会で、少年法改正案について今の通常国会で成立をめざす方針を確認。
■中国外務省の孫局長は新華社通信を通じて「中国は分裂すればよい」とした石原都知事の発言に「強烈な憤慨」を表明した。石原都知事の発言はドイツの週刊誌シュピーゲル最新号とのインタビューの中で「中国に最も脅威を感じている」「巨大帝国である中国がいくつかの小国に分裂すればよい」「日本はそうした展開を力いっぱい促すべきだ」などと述べた。
2000年4月15日
■先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)がワシントンで始まる。IMF改革も議案にあがっている。
■自民党は原発を推進するため受け入れた市町村を優遇する「原子力施設等立地地域の振興に関する特別措置法案」を準備。今国会での提出をめざしている。
■プレステ2が軍事転用される可能性があるとしてゲーム機で初めて「外国為替及び外国貿易法」の輸出規制品に指定されていることがわかった。
2000年4月16日
■ワシントンで行われている国際通貨基金(IMF)・世界銀行の国際会議に反対する抗議行動が行われ600人以上が逮捕される。
2000年4月18日
■ユネスコ(国連教育科学文化機関)の松浦晃一郎事務局長は世界の非識字者は約8億8千万人に達し、総人口の2割を占めることを明らかにした。また発展途上国を中心に一億3千万人の子どもが正規の教育を受けていないと指摘。
2000年4月19日
■防衛庁は東京市谷に管制した新庁舎を報道陣に公開した。新庁舎の総工費は約二千5百億円。現庁舎の3倍にあたる約23ヘクタール(東京ドーム5個分)の面積がある。同駐屯地は太平洋戦争中は大本営や陸軍省が置かれ極東軍事裁判や三島由紀夫事件の現場としても知られる。地下駐車場の奥深くには「中央指揮所」があり、3自衛隊の情報を一元化し首相官邸と結ばれる「新中央指揮システム」がある。28日より現庁舎から切り替えられる。
■森首相は小沢自由党党首との党首討論会で憲法、教育基本法について「今までの仕組みを思い切って変えないといけない」と述べ、改憲に強い意欲を示した。
2000年4月29日
■森喜朗首相、サンクトペテルブルクでロシアのプーチン次期大統領と会談。
2000年4月30日
■現在きちんと消毒した安全な飲み水の供給を受けられない人が世界で25億人近くに上り、発展途上国を中心に、不潔な水が原因とみられる感染症などで死亡する子どもの数は毎年200万人に達するなどとする国連の報告書が30日までに明らかになった。報告書は国連の持続可能開発委員会がまとめたもの。
■河野洋平外相は日本の閣僚として初めて東ティモールを訪問。外相は草の根無償資金協力として、地域情報入手のためのラジオ約8千台を送ることを表明。
■ベトナム戦争終結(サイゴン陥落)25周年。
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2000年5月1日
■海外に住む日本人や航海中の船員が国政選挙に参加できるようにする選挙制度「在外投票」と「洋上投票」が1日からスタート。合わせて有権者は60万人。6月に行われる予定の衆院選挙選から実施される。
■17歳少年、主婦を刺殺。
2000年5月2日
■参院の憲法調査会で、日本国憲法の草案に携わったベアテ・シロタ・ゴードン氏(人権条項)、リチャード・A・プール氏が調査会に出席し証言。行政権担当のミルトン・J・エスマン氏は、体調不良のため欠席ながらも一文を寄せた。ゴードン氏は「私は戦前、日本に住んで日本の女性が権利もなく、虐げられるのを見てきた」「憲法を考えるに当たっては、女性の声を聞いてほしい。日本の女性の大勢が、現行憲法は日本に適していると思っている。現行憲法のおかげで経済が発展し、アジア諸国にも安心感を与えた」などの証言を行った。また、プール氏は「われわれが憲法の草案をつくった背景には、狂信的な国粋主義者と軍国主義者が明治憲法を隠れみのに、アジアなどへの侵略を行ったことがある」「GHQ草案は、多くの日本の学者などの見解を取り入れた。内閣で合意され、国会で長時間にわたり審議され、圧倒的多数で承認された。天皇自身が改正案の国会提出を支持したことも忘れてはならない」と証言。エスマン氏は「当初、私は起草の方法に反対した。民主主義的な日本の学者などが参画しなければ、新憲法は外国から押しつけられたとされ、存続できないと考えたのだ。しかし、日本国民の大多数は憲法を自分のものとして受け入れ、熱心に擁護してきた。憲法が彼らの真の政治的願望を表したからだ」などの一文を寄せた。
■森喜朗首相、イタリア、フランス、ドイツ、英国を歴訪。サミット成功へ協力を要請。(2―4日)
2000年5月3日
■防衛庁は、日米同盟関係を一層強化するため、今年末閣議決定する次の中期防衛力整備計画(2001年―05年度、次期防)の策定作業から、自衛隊の中、長期的な装備、編成のあり方に関しても日米協議を開始する方針を固めた。
■17歳少年高速バス乗っ取り。女性一人が刺され死亡。
■憲法記念日。
2000年5月4日
■ベトナム訪問中の瓦防衛庁長官は海外で騒乱、武力衝突がおきた際の在外邦人救出や国連平和維持活動などを円滑にするため航空自衛隊に航続距離の長い「要員用輸送機」を新たに導入する方針を固めた。航続距離1万キロ前後、約200人を運べる中型旅客機クラス3機以上を運用したい考え。
2000年5月5日
■森喜朗首相ワシントンでクリントン大統領と会談。大統領は沖縄米軍基地問題について柔軟に対応していく考えを示した。
2000年5月6日
■沖縄県名護市の市議会与党会派「和(なごみ)の会」のメンバーら7人が普天間飛行場代替施設の15年使用問題や第2次大戦中の沖縄戦で失われた流出文化財の返還を訴えるため訪米(16日までの日程)
■戦時中に日本兵から性的暴力を受けた元従軍慰安婦が起こした7件の訴訟の弁護団が合同で、日本政府による謝罪や賠償を柱とする「戦時性的強制被害者賠償要綱案」をまとめた。要綱案は「性的強制が当時の文明水準に照らしても反人道的行為で戦後被害放置が人権侵害だったと認め、国が謝罪、賠償する」とし、被害者への一時金支給や内閣所管の「賠償委員会」設立のほか、法制定から5年以内の支給完了を提言している。
2000年5月7日
■プーチン、ロシア大統領就任。「ロシアを自由で文明的で豊かな強い国にする」と強調。
2000年5月9日
■改正公職選挙法成立。
■個人の犯歴情報などを漏らした見返りに200万円を受け取っていた警視庁巡査部長逮捕。
■職務質問した少年の頭などにけん銃を突きつけ「死んでみるか」などと脅し暴行を加えた長野県警巡査部長逮捕。
2000年5月10日
■中国の唐外相と河野洋平外相が会談。唐外相はサミットについて「途上国の立場に配慮してほしい」と注文。サミット参加については「中国の参加はない」と明確に否定。
■文部省のまとめで高卒者の就職率が1976年の調査開始以来最低の88%ということがわかる。
2000年5月12日
■衆院法務委員会は少年犯罪について幅広く意見交換するための「少年問題に関する小委員会」を設置することに決めた。
■今春大学を卒業した就職希望者の就職率は91,1%で前年同期を0,9ポイント下回り過去最低を更新。
■日米韓3カ国による朝鮮民主主義人民共和国に対する政策調整グループ会合が開かれた。
■「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」が衆院商工委員会で修正可決される。16日の本会議を経て参院に送付される予定。
2000年5月13日
■総理府は「自衛隊・防衛問題に関する世論調査」を発表。調査は今年一月、全国の成人男女5千人を対象に実施。回収率69,2%。同調査は1969年から約3年に一度実施。前回は97年2月。
それによると、日本が戦争を仕掛けられたり巻き込まれる危険が「ある」との回答は、過去最高の30,5%(前回21,1%)。「ない」は23,2%(前回30,2%)。「危険がないことはない」をあわせると64,5%。「日本の平和と安全面で関心を持っていること」(複数回答)では朝鮮半島情勢が56,7%(前回10ポイント増)。大量破壊兵器、ミサイルなどの軍備管理・軍縮が35,2%。日本の防衛体制では「自衛隊を増強した方がよい」13,5%(前回6ポイント増)、「縮小した方がよい」8,7%(前回6,8ポイント減)。防衛費については増額が10,7%(前回7,4%)、減額は13,9%(前回21,9%)「今の程度でよい」は60%台。日米安保条約が日本の安全に役立っていると評価する人は71,6%(前回69,4%)在沖縄米軍の砲撃訓練の本土分散実施など米軍機能の一部本土移転については反対が40,3%で反対の36,8%を上回った。
2000年5月14日
■小渕恵三前首相死去。在職中に倒れ43日目。62歳。
■小渕前首相の治療に当たった順天堂大学付属順天堂医院の水野美邦教授は小渕氏が首相臨時代理に青木幹雄官房長官を指名したとされる4月2日の容体について「前後の状況から推定して長い文章を明瞭に話すことは難しかったと推定される」と述べた。青木長官の発表が虚偽のものである可能性と森喜朗首相への政権交代の正当性に疑義が生じた。
■森喜朗首相は那覇市内で会見し自民党幹事長時代に「沖縄では君が代を教えていない」などと沖縄の教育やマスコミを批判した発言について「沖縄の皆さんが不快感をもたれ、迷惑したとすれば、大変申し訳ない。心からお詫びする」と陳謝した。
■全米で銃規制を強化を訴える母親による「ミリオン・マム・マーチ」と呼ばれる100万人規模の行進が60以上の都市で行われた。
2000年5月15日
■森喜朗首相は東京・紀尾井町のホテルニューオータニで開かれた神道政治連盟国会議員懇談会(綿貫民輔会長)結成30周年記念祝賀会で「日本の国、まさに天皇を中心にしている神の国であるということを国民の皆さんにしっかりと承知していただくこと。その思いで、われわれが活動をして30年になった」と述べる。
■防衛庁は沖縄サミットの海上警備にイージス護衛艦「ちょうかい」(基準排水量7,250トン)を含む8隻前後の艦艇を沖縄本島の周辺海域に派遣する方針を固めた。那覇基地と鹿屋基地(鹿児島県)のP3C哨戒機も派遣される。
2000年5月17日
■森首相、「神の国発言」を撤回しない考えを表明。
2000年5月18日
■自民党憲法調査会は会合で「国情に合致しないところが少なくない」と指摘。
■森首相は神道政治連盟国会議員懇談会の顧問を辞任し、休会することを決め、同課委事務局に通知。
■1998年7月陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場で訓練中機関砲が暴発して死亡した自衛隊員の遺族3人が国を相手取り総額9千400万円の損害賠償訴訟を大津地裁に起こした。
2000年5月19日
■総選挙6月13日公示、25日投票で確定。
■発電所の立地計画をめぐり中部電力とその関連会社が地元漁協へ正規の漁業補償とは別に約35億円を提供していたことが名古屋国税局の申告漏れの指摘でわかる。
2000年5月20日
■天皇、皇后スイス、オランダ、フィンランド、スウェーデンの4カ国を訪問(6月1日まで)
■NPT(核拡散防止条約)再検討会議が核廃絶への明確な約束などを盛り込んだ最終文書を採択。しかし具体的な内容、日程などの数値目標を退けての妥協で実効性に課題を残している。
■石原慎太郎都知事は台湾の陳水扁総統の就任式に出席後会見し「必ず中国は分裂国家になる。アジア、東洋平和のため、世界の安定のために、共産主義政権が中国でも崩壊することを熱願している」と語った。また「もし仮に江沢民が軍をそそのかし、台湾を合併するために戦争を始めたらからは中国のヒトラーだ」とも述べ中国を批判。
2000年5月24日
■新「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法成立1周年
2000年5月26日
■森首相は首相官邸で異例の記者会見を行い「日本は天皇を中心とした神の国」などと発言したことについて「間違ったことを言ったとは思っていない」とのべ、発言を撤回する考えのないことを強調。
2000年5月27日
■自民党の亀井静香政調会長は札幌市などで講演し森首相の「神の国」発言について「待ってましただ。受けて立ちます」と述べ選挙戦で「霊的な存在を否定するかしないか、堂々とやってやろうと思っている」という考えを示した。
2000年5月29日
■朝鮮民主主義人民共和国の金正日総書記が中国を訪問。江沢民国家主席と会談(31日まで)
■森首相、訪韓。金大中大統領と会談。対朝鮮民主主義人民共和国政策での緊密連携を確認。金大統領は在日韓国人に対する地方選挙権の年内実現を要請した。
2000年5月30日
■衆院は午後の本会議で21世紀を迎えるに当たり、戦争の惨禍から将来の世代を救うことを目指した「戦争決別宣言決議」を自民、公明、保守の与党三党の賛成多数で可決した。野党四党は「文案の検討がつくされていない」「このような決議を今、行う必要があるのか」などとして反対した。
■日本で生活する外国人登録者数が、昨年過去最高の155万6千人となり総人口の1,23%を占めたことが法務省のまとめで明らかになった。国籍は朝鮮・韓国籍が63万6千人(40,9%)、中国29万4千人(18,9%)ブラジル22万4千人(14,4%)ついでフィリピン、米国の順。
2000年5月31日
■沖縄の米軍基地普天間基地の移設後の跡地利用問題などを検討する「跡地対策準備協議会」の初会合が行われた。会合では1、返還手続き2、汚染物質除去など環境問題3、不発弾撤去4、地主への給付金の取り扱い5、自治体への財政支援6、駐留軍従業員の雇用問題など計11項目を確認した。
■防衛庁は原発など重要施設の破壊活動を行う武装ゲリラへの対処能力を強化するため、自衛隊法で定められている「治安出動時の武器使用規定」を見直す方針を固めた。次期中期防衛力整備計画(2001―05年度)で陸上自衛隊に対ゲリラ特殊部隊を創設することも検討している。自衛隊法改正の時期については有事法制の立法化とともに来年の通常国会をめざす。
■朝鮮民主主義人民共和国の弾道ミサイル開発凍結に関する米朝ミサイル協議の実務レベルの準備会合がローマで開かれた。
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2000年6月2日
■森内閣解散。第42回総選挙の日程を6月13日公示、25日投票と決定。「神の国解散」「三日天下解散」「シンキロウ解散」などなど。自民党幹部は「景気・サミット解散」という。
■今春の卒業式、入学式での君が代斉唱率が公立の小中高で全体の9割に達したことが文部省の調査で明らかになった。中部地方で入学式での君が代斉唱率が100%だったのは愛知、岐阜、静岡、滋賀の各県と名古屋市。
2000年6月3日
■森首相は奈良市で行った演説で「(共産党は)天皇制も認めないし、自衛隊は解散、日米安保も容認しない。そういう政党とっどうやって日本の安全を、日本の『国体』を守ることができるのか」と発言。
2000年6月4日
■森首相は愛媛県の松山市内で演説会を行ったが「国体発言」について撤回も釈明もせずに終わった。
2000年6月5日
■「21世紀に向けての男女平等・開発・平和」をテーマにした「女性2000年会議」が国連本部で開幕。約190カ国の政府代表やNGOが出席。
2000年6月6日
■梶山静六元官房長官死去。
2000年6月10日
■シリアのアサド大統領死去。
2000年6月13日
■金大中大統領、南北分断以降初めて朝鮮民主主義人民共和国訪問。
2000年6月14日
■朝鮮民主主義人民共和国、金正日総書記と韓国、金大中大統領は南北統一推進のための南北共同宣言に署名。
2000年6月16日
■良子(ながこ)皇太后死去(97歳)
■政府は皇太后の逝去を受け、弔意を示すため各省庁や国民にたいして歌舞音曲を極力差し控え弔旗を掲揚するように呼びかけることを決めた。
2000年6月17日
■金大中韓国大統領は8月15日頃行われる予定の南北離散家族の再会は100人程度になろうとの見通しを示した。
■自民党の鳩山邦夫元文相は京都市内の街頭演説で皇太后の逝去に絡め「日本が天皇中心の国であることは、間違いない。総理が中心でもないし、総理が元首でもない」などと述べた。
2000年6月19日
■経済企画庁は景気が後退局面から拡大局面に転じたのは昨年4月だったと判断。景気が底入れしたことを正式に確認した。
2000年6月25日
■第42回衆院総選挙投票日。自民233、、民主127、公明31、自由22、共産20、社民19、保守7、無所属の会5、自由連合1、無所属15。
2000年6月26日
■伊豆諸島の三宅島で噴火の恐れがあるとして島民2500人が避難。
■防衛庁は三宅島に緊急火山情報が出たのを受け護衛艦など13隻を派遣。派遣の13隻で1万人以上の収容能力がある。
2000年6月27日
■沖縄サミット(7月21―23日)とG8外相会合(7月12−13日)の日程が決まる。
■愛知万博の「県民投票を実現する会」(会長・影山健愛知教育大学名誉教授)が愛知万博の開催の是非を問う条例案の制定をもとめて神田知事宛に提出した有効署名は31万372人で愛知県内有権者数の約5,7%となった。これを受け28日県民投票条例案が追加上程される。しかし神田知事は制定に反対する意見を付ける予定。
2000年6月28日
■鳥取県の航空自衛隊美保基地を離陸した第三輸送航空隊第403飛行隊所属のC1輸送機が島根県隠岐島の北西約50キロの日本海上空で墜落。計5人が搭乗していた。
2000年6月29日
■政府は沖縄サミットについて非政府組織(NGO)と対話するため沖縄県名護市内に「NGOセンター」を設置することを決定。
2000年6月30日
■3000万円受託収賄の疑いで中尾栄一元建設相逮捕。
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