同時多発ハルマゲドンの世界各国一斉蜂起
2000.3.3
すでにその一部を、わがホームページでも報じていますが、いわば「ガス室の嘘」の壁が崩壊直前の様相を呈し始め、わが待望の時、ついに来たるかの感があります。
「ガス室の嘘」または「ホロコーストの嘘」を思想的武器として駆使し尽くしてきた政治的シオニスト支配の半世紀を超える暴虐に対して、今や、アラブ人の怒りの爆発は、押し止めようがない臨界状態に達しています。同時に、世界各国における満を持した「歴史見直し論者」の一斉蜂起状況が、ますます同時並行多発型のハルマゲドンへと雪崩を打ち、野を越え、海を越え、サイバースペースをも通じて燃え広がっています。
そのため、私一人では、とてもとても処理し切れない程の情報洪水の濁流が、滔々と、わが仮住まいの資料ファイル棚を浸し、溢れ出ています。有志の皆様、できれば少しでも訳出を手伝って下さい。ご連絡を、お待ちします。
とりあえず今回は、その内でも、最上の典型を紹介します。イスラエルとは、「ゴラン高原」および「レバノン南部」の違法占領地帯からの撤退を巡って抗争中で、いわば最前線のアラブ人の国家、シリアの政府機関紙が、ついに、これぞ、かねてより私が推奨し続けてきた孫子戦略「故上兵伐謀、其次伐交」(謀攻篇二)に踏み切り、「ホロコーストの嘘」告発の外交論戦の火蓋を切ったという、最も歓迎すべき迫真の状況報告なのです。それも、それを伝えたメディアが、何と、「アラブ寄り」どころか、天下の西側諸国の名門、特約通信社「ロイター」なのですから、なぜ、日本の大手メディアが、この配信記事を報じなかったのかということも、これまた、大問題なのです。
シリアの新聞がホロコーストを「神話」と呼ぶ
2000年1月31日(月)午前9時22分(現地時間)
ロイター・ダマスカス・シリア発シリア政府の機関紙が月曜日の記事で、ホロコーストを神話と表現しつつ、イスラエルが、西側諸国の支持を獲得し、かつ、自らの敵側を牽制するために、ナチによるユダヤ人殺害の規模を誇張しているとして、イスラエルを告発した。
「なぜイスラエルは、この疑わしいホロコーストの策謀を強要するのか」と、政府機関紙ティシュリーンの編集長、モハメッド・アル=ワデフィは書いた。
「私は、イスラエルとシオニスト組織が、二つの目的を持っていると信ずる。第一は、ホロコーストへの弁償の口実で、ドイツ、および、その他の西側の支配層から、さらに金を得ることだ」
「第二の目的は、ホロコーストの神話を振りかざすことによって、シオニズムとその侵略主義政策への反対者なら、誰彼なしに、反ユダヤ主義の名目で告発することである」
イスラエルの首相官邸は、この記事に即応する論評をしていないが、ナチ狩りのシモン・ウィゼンタール・センターは、このシリア紙の論評を『政府が認可したホロコースト否定論』と呼んだ。
同センターのイスラエル担当者、エフライム・ズロフは、この記事が、シリアとユダヤ人国家の平和交渉が困難を迎えたこの時期に、イスラエルの最も過敏な神経の傷口に塩をなすり込む意図に発しているようである、と語った。
ズロフはロイター記者に対して、「このような行為の唯一の説明は、シリア人が賭け金をせりあげ、イスラエルを見くびり、イスラエルの最も神聖な根本方針に挑戦しているということ以外にない」と語った。
「われわれは、この行為を特別な厳しさで考察している。なぜならば、この行為は、根深い反ユダヤ主義を反映しており、和平への過程には好ましくない兆候だからである。ホロコーストを否定する国と和平を結ぶことはできない」と彼は語った。
この異常なまでに強烈な攻撃をシリアが仕掛けた時期は、中東和平交渉の微妙な際どい状況下であるが、ストックホルムで先週終了したばかりのホロコーストに関する大規模な会議に踵を接する日程でもあった。ナチによるユダヤ人殺害を含む第二次世界大戦の残虐行為を繰り返させないと誓ったばかりの48か国からの会議参加者たちは、まだ舞台の上に止まり、脚光を浴びていた。
シリア政府の機関紙は、この会議を招集したイスラエルの意図が、現在議論の的[木村愛二の注:ペンギン・ブックスの本を名誉毀損で訴えた裁判が注目の的になっている。別途記事を準備中]になっているイギリスの歴史家、デヴィッド・アーヴィングを含む信頼すべき論客たちが投げ掛けている疑問に対抗して、ホロコーストに関するユダヤ人の嘘の延命を計ることにあったのだと、主張している。
「シオニズムは、5千万人のナチの犠牲者を人類の記憶から抹殺し、ユダヤ人の被害だけに注目を集めようとしているが、歴史的な事実が証明するのは、その時期にシオニズムの指導者たちは、ユダヤ人問題をさらに険悪なものとするために、ナチと協力関係を結んでいたということなのである」と、ティシュリーン紙は論じている。
「シオニズムは、これらの自らの歴史の暗黒の頁を隠し、完全に黒く塗りつぶし、ホロコーストに関する物語をデッチ上げ、それを天文学的数字にまで誇張している」と論じている。
シリアとイスラエルは昨年の12月に和平交渉の再開に合意し、アメリカで2回の会談を積み重ねた。しかし、3回目の会談は今月、シリアが、1967年の中東戦争で占領されたシリア領のゴラン高原からの全面的な撤退の積極的な意図が汲み取れる保障を、イスラエルからは得ていないと言明したのち、不成功に終わった。
イスラエルは、安全保障の手続きと、その他の和平条件の取り引きの議論の先行を要求している。シリアは、イスラエルが和平を構築する本物の熱意を示していないと主張しており、イスラエルがパレスチナ人への抑圧を続け、西側の援助によって軍備を拡張していると告発している。
「イスラエルは自らをホロコーストの犠牲者の相続人として宣伝しているが、かつてのナチが犯した以上の醜い犯罪行為を、アラブ人に対して犯したし、今もなお、犯し続けている」
「ナチは、シオニストが実際に行ったようなことは、していない。たとえば、一つの民族の全員を、その故郷から追放したこともないし、人々を生き埋めにしたこともない」と、ティシュリーン紙は論じている。
以上。
Syrian Newspaper Calls Holocaust a 'Myth'
Monday January 31 9:22 AM ET
Reuters
DAMASCUS, Syria-
An official Syrian newspaper on Monday described the Holocaust as a myth, accusing Israel of exaggerating the extent of the Nazi slaughter of Jews to gain Western support and contain its opponents.
"Why does Israel insist on bringing up this alleged Holocaust policy" the editor of the state newspaper Tishreen, Mohamed Kheir al-Wadi, wrote.
"I believe Israel and the Zionist organizations have two aims. The first is to receive more money from Germany and other Western establishments on the pretext of compensation for the Holocaust."
"The second aim is to invest the myth of the Holocaust and accuse anyone opposed to Zionism and its expansionist policies of anti-Semitism."
Israeli Prime Minister Ehud Barak's office had no immediate comment on the article, Nazi-hunting Simon Wiesenthal Center called the comments "government-sanctioned Holocaust denial."
The center's Israel director, Efraim Zuroff, said the article appeared designed to touch a raw Israeli nerve at a time of difficulty in peace talks between Syria and the Jewish state.
"The only explanation for such a thing is that the Syrians are upping the ante and trying to disparage Israel in one of Israel's most sacred principles," Zuroff told Reuters.
"We view this with particular severity because this reflects a deeply ingrained anti-Semitism and does not bode well for the peace process. You can't make peace with a country that denies the Holocaust," he said.
The unusually strong Syrian attack at a sensitive time in Middle East peace negotiations followed a major conference on the Holocaust which ended in Stockholm last week.
Participants from 48 countries pledged to ensure that World War Two atrocities, including the Nazi slaughter of Jews, remained in the spotlight.
The newspaper charged that Israel had convened the conference to further Jewish lies about the Holocaust in the face of credible voices questioning it, including that of the controversial British historian David Irving.
"Zionism is erasing from human memory 50 million Nazi victims and concentrating on the suffering of Jews, although historical facts prove that Zionism leaders then collaborated with the Nazis for the Jewish problem to get worse," Tishreen said.
"Zionism hides these dark pages of its history, blackens them completely and invents stories about the Holocaust and exaggerates it to astronomical levels," it said.
Syria and Israel agreed to restart peace negotiations in December and concluded two rounds of talks in the United States. But a third round failed to go ahead this month after Syria said it had not received guarantees from Israel indicating willingness to withdraw from the whole of the Golan Heights, captured from Syria in the 1967 Middle East war.
Israel wants to discuss security arrangements and other elements of a peace deal first. Syria maintains that Israel is not showing real intent to make peace, accusing it of continuing to oppress the Palestinians and expanding its arsenal using Western aid.
"Israel, which is presenting itself as heir to the victims of the Holocaust,committed and keeps on committing against the Arabs crimes that are uglier than the ones committed by the old Nazis."
"The Nazis, for example, did not drive out a whole nation from their homeland and did not bury people alive, which is what the Zionists did," said Tishreen.
以上で(その33)終わり。(その34)に続く。
(その34) アイヒマン獄中記「公開」は「雪隠詰め」 へ
「ガス室」謀略 へ
『憎まれ愚痴』51号の目次 へ