仰天!武蔵野市『民主主義』周遊記(その11)

借金火達磨・巨大政治犯罪都市

場外乱闘、殿乱心! 慌てて幕引き予算本会議

1999.3.12

 前回の終りには、武蔵野市「左ギッギョンチョン」箱庭紛争の現代史にまで至る駆け足紹介の今回予告をしたのだが、その後に、またもや「重大事件発生!」となった。

 ニューヨーク市警察の『コジャック刑事』なら、直ちに「全員出動せよ!」となるのだが、こちらはたったの1人でもあるし、実は、同時進行の「関連事件」が山ほど発生していたので、とりあえず連載予定を変更し、同時進行版とする。

 さてさて、「場外乱闘」とは、ちと大袈裟だが、一部既報の「関連事件」こと塩漬け用地問題をめぐる市の広報の私物化、各党各派の市議会議員の事前運動「後援会」ニュースなどが、わが天敵「杉花粉」とともに乱れ飛ぶこの春に先駆けて、昨年秋の市議会本会議で、「山本ひとみ議員に猛省を求める決議」が「賛成多数」(「武蔵野市議会報』1999.2.1.,283号)で可決されていた。同決議によると、「去る11月9日、山本ひとみ議員が都市開発部用地課で管理している個人情報資料を無断で手に取るという常識では考えられない行為に及んだ」のである。

 なお、その「行為」に関する情報を得た直後、私自身も実地検証のために同課に赴き、嬉しそうに説明する課員の目の前で、「こんな感じかな」と確かめながら、問題の「井口ファイル」を「手に取る」行為を行ってきたのであるが、私に対しては一向に、「猛省を求める」声は起きていない。

「井口ファイル」の「井口」とは、定員1名の選挙区、武蔵野市の現職都議会議員で、市長の土屋正忠の彦の後援会長でもある井口秀男の彦(自民党)のことである。井口秀男の彦の後援会長は土屋正忠の彦である。と書くと、あれあれ、ワープロコピーのダブリかなと思われるだろうが、順序が逆になっているのである。まさに逆も真なりの論理学までとは言わずとも、a=bの逆のb=aも正解となる算数の初歩を教えるぐらいなら絶好の教材なのだが、武蔵野市教育委員会では別に教材として推薦してはいない。

「ファイル」とは、井口都議が落選中に、武蔵野市土地開発公社に農地を売った際の交渉経過を記した書類を入れたファイルケースのことであり、当然のことながら、選挙資金調達の疑惑の的となり、目下、市を被告とする情報公開裁判でも、それを市が公開しないことが提訴の理由の1つになっているのである。この件も、結構複雑なので、後に詳しく記す。

 とりあえず、井口秀男の彦の土地問題は、先方からも戻れるようにリンクを貼って置くので、まだの方は見て頂きたい。

➡ 井口都議の農地買収疑惑

「殿乱心!」の「殿」とは、仮名手本忠臣蔵とは逆の悪役、武蔵野市長、土屋正忠の彦のことであり、「乱心」の場所とは、江戸城中は松の廊下ならぬ武蔵野市は市議会の本会議場、答弁側の雛段の「市長席」であった。

 頃は元禄14年ならぬ1999年3月3日、な、な、なんと、雛祭り当日の午後6時ごろ、雛段で議員の質問を受けて、ひたすら答弁のみに努めなければならない立場の市長が、な、な、なんと、逆に、憤然と仁王立ちの形相よろしく、答弁をば拒否し、質問した議員に対して質問し返すという、前代未聞の「重大事件発生!」となったのである。

 すでに、ご賢察の方が多いとは思うが、「質問」とは、当然、かの「巨大政治犯罪」こと、塩漬け用地がらみであり、「質問した議員」とは、これもすでに、ご賢察の方が多いとは思うが、かの市長の土屋正忠の彦の天敵こと、山本ひとみの媛なのである。

「慌てて幕引き」の「議事進行動議」で「休憩!」を叫んだのは、日頃の議会では野次専門の市長与党派、議事運営委員長こと、田中節男の彦(自由民主クラブ)であった。

 いやまた、それからの1時間半、幕間の田舎芝居の面白かったの何ので、笑いが止まらず、しかし、時間も時間とて、市役所の食堂は店仕舞い終了。庁舎の中にはジュースの自動販売機しかない。再開の予定は誰にも予想が付かない。出るに出られない。ないない尽くしで、腹が減ったの何のと、いやもう、大変な騒ぎとなった。

 さて、以上の関連事件の源に溯ると、あれ不思議、わがホームページに辿り着くのである。なぜか。頃は元禄14年ならぬ昨年の1998年10月28日、日本テレビの『ニュースプラス1』特集が土地開発公社の塩漬け用地問題を取り上げたのだが、担当したプロダクションのスタッフはキーワード検索によって、わがホームページに到達していたのである。その模様はすでにホームページの下記頁に報じている。先方からも戻れるようにリンクを貼って置くので、まだの方は見て頂きたい。

➡ 日本テレビ報道以後の大騒ぎ

 さて、その直後の11月、わが仮住まいから 100メートル以内の西久保1丁目のご町内に新居を構えたばかりの「水道屋のドラ息子」こと、市議会議員、山下倫一(ともかず)の彦の後援会が発行する「後援会だより」の「土地問題特集号」が出た。

 見れば、まずは今回も2度目の市長候補、桜井国俊の彦を擁立する「よくする会」のニュース批判に始まり、続く「具体的」な例として、インヴュアーが「最近ではテレビ(10月28日4ch「プラス1」)でも公社の土地問題を取り上げた番組がありましたが」、「山本ひとみ議員(市民の党)が……福祉にしわよせ……議会のチェックがはたらかないともテレビで発言していますが」などと聞くと、山下倫一の彦は、このすべてを否定し、「議員として議会で議論をしてきた山本議員も知っているはずなのに残念ですね」と結ぶ。

 実は、上記番組に出た市議会関係者は、山本ひとみの媛だけであった。市長一派は、「裁判で係争中」を理由にして「取材を拒否」してしまったのである。かくして豚も食わぬなどと言っては豚に申し訳ないような逆恨みは、山本ひとみの媛に集中する

 この件での山下倫一の彦の張り切り振りは異常なほどであった。

 重要かつ珍妙な裏情報の方をを先に紹介すると、あまりにも張り切り過ぎて、上記の「山本ひとみ議員に猛省を求める決議」の緊急提案まで行い、その勢いで、各戸配布の『武蔵野市議会報』に「都市開発部用地課で管理している個人情報資料」という字句が入ってしまったので、その結果、土地開発公社が「公開したがらない個人情報資料」とは何か、という疑問を抱く市民が増えてしまったのである。

「個人」とは誰か、となれば、人の口に戸を立てることはできないとか。「王様の耳はロバの耳」。井口、いぐち、イグチと、密かな谺が、街の辻々に広がる。井口秀男の彦としてみれば、余計な騒ぎを起こして「藪蛇」の迷惑至極、山下倫一の彦と土屋正忠の彦とが、雁首並べて、大ボスの井口秀男の彦から怒られたという噂、うわさ、ウワサが、これまた谺することしきりなのである。心なしか、彼らの顔色は冴えない。

 この状況下、きたる4月25日に迫った一斉地方選挙に向けて、各予定候補が、「4年に1度、有権者を騙して票を取る」ために、事前運動のポスターを貼るは、チラシを各戸配布するは、となっている。「よくする会」「市民の党」に加えて、菅直人の選挙区でもある武蔵野市であるからには、民主党の市議候補なのか、はたまた市長候補なのか、新人で「菅直人秘書」の肩書きの28歳、松本清治の彦の顔写真を大きく、その上に「ガンバレ!! 松っちゃん」の台詞付きでニコヤカに白い歯を見せる「ワキの甘い男」こと菅直人の顔写真を小さく配した『民主』号外、「武蔵野発:財政改革」「借金のない自治体」「無駄づかいに喝!!」の各戸配布ときた。自宅の机で仕事しながらでも街の情報が入ってくる。

『民主』号外の裏面にも、まだまだ薄味ながら、「土地開発公社とは何?!」とある。

 ああ、土屋正忠の彦、ついに、四面楚歌。

 そこへもってきて、上記の予算本会議で、天敵の山本ひとみの媛が、「山本ひとみ議員に猛省を求める決議」によって、しおれるどころか、むしろ逆に、土地開発公社による膨大な塩漬け用地取得を(わが指導に少しは従って)「自治省も先頭に立って」のニュアンスで批判したばかりでなく、1度はその「手に取った」「井口ファイル」の公開まで求め、「疑惑がある」と詰め寄ったのもだから、ああ、とうとう、「殿乱心!」

 答弁に立ったものの、土屋正忠の彦は、演歌を忘れたガチョウさながら、言葉につまった挙げ句、上記のごとくに、憤然と仁王立ちの形相よろしく、「疑惑とは何だ。説明せよ!」と居直ってしまったのである。この前代未聞の「うろたえ振り」を見て取った私は、間髪を入れずに、このところの定席の土屋正忠の彦の真っ正面の2階の傍聴席から、「市民が疑惑を持っているのだ!」と、鍛え上げた大音声の不規則発言で鋭く一喝した。普段より多かった傍聴者のほとんどが、直ちに私に続いて一斉に発声した。すでに答弁者の市長の前代未聞の「質問」に判断停止、咎めることができずに金縛り状態に陥っていた議長が、傍聴席発言を制止などできようもなかったのは、当然のことであった。

 やったぞ!と意気上がる傍聴席。休憩だから、もう不規則発言ではない。議員への個人名を挙げた批判が乱れ飛ぶ。

 そこで話はまた今回の冒頭に戻るが、上記の「休憩」動議で約1時間半となり、普段より多かった傍聴者のほとんどが、山本ひとみの媛らの「市民の党」控え室に集まり、廊下トンビのオットットこと、元市議、山本あつしの彦の偵察報告を受けながら、市政の腐敗を論じまくる状況になったのである。おかしいのは、この約1時間半のほとんどが、市長の与党側の非公式談合と各派への意向打診に費やされ、談合がまとまってから正式の議事運営委員会が招集され、それはもう、田舎芝居丸出しのシャンシャン大会に終わったという事実経過である。何が決まったのかと言えば、「殿乱心!」の一幕を「議事録から削除」することだけであった

 もう1つ、面白いのは、この日、武蔵野市のローカルFMラディオ放送局が、予算本会議という特別な場面なので、全部録音していたことである。これも「削除」になるかもしれないが、わが記憶は、あの空腹の怒りとともに、永遠に消えるわけはないのである。

 なお、この間、もう1つの同時進行版として、1999年3月5日、午前10時から12時まで「さくら銀行」本店で開かれた臨時株主総会の席上、私が自ら、「財界巨頭」(外部監査役の元東京電力会長・平岩外四)を目前に見据えながら、総会屋と張り合って発言時間を確保し、塩漬け用地問題解決の「政策提言」(わがホームページ『武蔵野市民オンブズマンの城』参照)に関して、持ち前の長年鍛え上げた美声で叱咤、施政方針演説する機会を得た。この件は別途、次号の時事論説欄に掲載するが、それまでに効果が顕れてしまうと、私のイニシャティヴの印象が薄れる恐れがあるので、以上、簡略に報告しておく。

 また、本連載と同じく塩漬け用地問題を中心テーマとする上記ホームページのヒット数を、久々に点検したみたところ、1999.3.8.現在で、1342になっていた。昨年の手帳を見ると、最後の点検が1999.12.7.で、その数字は399であった。3か月で差し引き942増えている。1日に10以上のヒット数である。それ以前には、1日に1-2ヒット程度だったのだから、飛躍的な伸びである。まだまだ狭い範囲内でしか宣伝していないので、これからの展望は、まさに見果てぬ夢の世界となる。

 インターネット革命、万歳!

 乞う、ご期待!

以上で(その11)終り。(その12)に続く。


(その12)「市民が選んだ統一候補」を称する再分裂「革新」
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