策定法案
質問主意書
立法活動 Q & AQ. 立法活動とは ?国会議員の立法活動と言えば、議員立法がすぐに思いつくかもしれません。しかし、立法活動は政策の最終的な形である法案を作るだけでなく、一定の政策実現を目的とする「試案」や「要綱」をつくったり、衆・参両院で可決成立に際して議員の意思として修正をしたり、附帯決議をつけることによって法案に影響を与えることなども含まれます。 Q. 法案とは ?法案には内閣提出法案と議員立法があります。議員立法は、参議院法制局(衆議院は衆議院法制局)の協力を得て議員の政策が立法化されたものです。参議院では10人以上の議員の賛成がなければ国会に提出できません。また、衆議院では20人以上で、予算を伴う法律案については、衆議院50人以上、参議院20人以上必要です(国会法第56条1項)。 提出された法案が国会で審議されるかは議院運営委員会で決まります。しかし、「この法案の審議を始めるから、こっちの法案の審議にも賛成してほしい」といった政治的なかけひきがあり、法案が審議されるかどうかは政治状況や議会内会派の人数が大きく影響してきます。「つるし法案」「日切れ法案」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。「つるし法案」は委員会への付託が決められず、審議が始まらない法案をいいます。「日切れ法案」とは、一定の期日で失効する法案、あるいは予算を伴うもので施行の期日までに成立することが必要な法案をいいます。 もちろん審議されても、国会で過半数を取らない限り法案は法律にはなりません。法案の成立率は、戦後第1回特別国会から第144回国会までの統計によると、閣法で87.5%(7799法案中6824成立)、衆法で36%(2801法案中1007成立)、参法では17.1%(956法案中163 成立)となっています。 Q. 試案・法案要綱とは ?議員本人や有権者、市民団体などが一定の政策を実現するために、あるいは現在行われている政策や法律の改正を目指す場合に、その内容をまとめて法案の骨組みを明らかにしたものが「試案」です。最終的な形である法律案の内容・骨子を順序だてて表したものを「法律案要綱」といいます。国会に提出するときは法文の体裁に整えた「法律案」となります。 大脇の作成した育児・介護休業法改正試案(96年11月)のように、試案や法案要綱を公表することによって、議員がどのような政策の実現を図っているのか、どのような立法が必要なのか、を明らかにすることができます。また、すでに施行されている法律の改正すべき問題点や内閣提出の法律案である「閣法」の問題点を指摘する意味を持ったり、場合によっては原法案修正を加えることもできます。 |