Racak検証(25) 兼『週刊プレイボーイ』ユーゴ空爆編

ユーゴ戦争:報道批判特集 / Racak検証

『週刊プレイボーイ』連載
《迷走のアメリカ》第4部『ユーゴ空爆』編 一括リンク
(1999.8.31~11.21/28)

『週刊プレイボーイ』連載』《迷走のアメリカ》第4部『ユーゴ空爆』編
(取材・文/河合洋一郎氏)

1. 嵌められたミロシェヴィッチ

空爆の大義名分「虐殺事件」は米国とコソボ解放軍によって仕掛けられた巧妙な罠だった
 空爆終了からはや2ヵ月余り。戦争へと突き進んだ現政権に対する責任追及など、ユーゴの国内外で「戦争の清算」が急ピッチで進められているが、果たして裁かれるべきはミロシェビッチだけなのか!?
 アメリカおよびNATOが自ら「人道的武力介入」と称した「正義の空爆」。その裏側に潜む「謀略」の影を国際ジャーナリスト河合洋一郎が暴いていく新シリーズ。堂々のスタート!⇒全文を読む

2. 捏造された民族浄化事件[ラチャク村「虐殺」]

アメリカ国務省とコソボ解放軍の「闇」の結束。すべては陰謀から始まった……
 空爆のきっかけとなったラチャック村でのセルビア警察軍によるアルバニア住民虐殺事件は、「ミロシェビッチ政権=民族浄化運動を推し進める狂った独裁政権」を印象づけるための、コソボ解放軍とアメリカによって捏造された民族浄化事件だった……。「人道的武力介入」という仮面をかぶったユーゴ空爆の真実を、国際ジャーナリスト河合洋一郎が綿密な取材をもとに暴いていく新シリ‐ズ。堂々の第2回。 ⇒全文を読む

3.『正義のゲリラ』コソボ解放軍の驚くべき正体

麻薬密輸や要人テロを繰り返していた犯罪集団を「コソボの救世主」に仕立て上げたアメリカの〈罪〉を暴く!
 NATO軍に空爆の大義名分を与えることとなったラチャック村でのセルビア警察軍によるアルバニア住民虐殺事件。空爆の直接原因となったミロシェビッチのランブイエ和平交渉条件の受諾拒否。これまでユーゴ側の〈罪〉として語られることの多かったそれらの出来事は、すべてアメリカ側によって仕掛けられた巧妙な〈罠〉だった……。ユーゴ空爆の真相に迫る新シリーズ、今回はコソボ解放軍の正体を明らかにする!⇒全文を読む

4. [麻薬密輸]マフィアに汚されたコソボの大地

偽わりの「フリーダム・ファイター」コソボ解放軍とヨーロッパ・マフィアを繋いだ黒い影の正体とは?
 反ユーゴ戦略のため、1997年、CIAによって作り上げられた武力組織であり、犯罪マフィアやイスラム原理主義者が主要メンバーとして参加している“危険な”集団……。米国の諜報関係者たちの証言によって明らかにされていく「正義のゲリラ」(コソボ解放軍)の正体。独自の取材網を駆使した国際ジャーナリスト・河合洋一郎の「ユーゴ空爆の真実」を求める取材は続く……⇒全文を読む

5. アメリカが行ってきた悪魔の情報操作

「第3の兵器」マスコミを使ったアメリカとNATOによる謀略の仮面が今、暴かれる!
 犯罪マフィアやイスラム原理主義者たちを寄せ集めて作った危険集団KLAを「正義のゲリラ」に仕立て上げ、セルビア警察軍による虐殺事件を捏造し、到底受け入れることのできない和平条件をミロシェビッチに提示、ユーゴを空爆に追い込んだアメリカとNATO。彼らの戦略の綿密さには驚かされるばかりだが、誰よりも彼らに利用され続けていたのが「マスコミ」と呼ばれる報道機関だったのだ……⇒全文を読む

6. ユーゴ高官が告発する《NATO空爆》の大嘘

《人道的》空爆の正体と再建への遠い道のりを現地取材
 犯罪マフィアやイスラム原理主義者たちを寄せ集めてつくった危険集団KLAを「正義の民衆ゲリラ」に仕立て、セルビア警察軍による虐殺事件を捏造し、到底受け入れることのできない和平条件をミロシェビッチに提示してユーゴを追い込んでいったアメリカとNATO。その手口は、そのまま空爆にも使われた。「人道的空爆」と彼ら自身が呼んだピンポイント空爆の「嘘」を現地取材をもとに明らかにする!⇒全文を読む

7. ユーゴ軍司令部高官/怒りのNATO批判

「ヤツラの空爆が、いかに非人道的な攻撃だったか、キミたちはどれだけ知っているのか?」
 誤爆。ユ-ゴ空爆に関する報道で最も頻繁に使われた言葉だが、この言葉ほどNATOとアメリカ軍の「嘘」を象徴的に表現している言葉はない。一体、どういうミスを犯せばこんな正確に、明らかに民間と思われる施設と人を爆撃することができるのか…。現地の取材で筆者が実感した「空爆の欺瞞」。今週は、戦争の当事者であつたユーゴ陸軍参謀本部大佐のインタビューを中心にレポートする。⇒全文を読む

8. KLAと米政界の《闇》の同盟を暴け!

アメリカは、なぜ、バルカン半島にこだわるのか? その謎が、ついに解けた!
 アメリカやNATO軍側からの情報のみで語られるコソボ問題。欧米のマスコミは、こぞってユーゴ政府及びセルビア人の「悪行」と「蛮行」ばかりを書き連ねてきたが、それだけでは、この問題の本質は見えてこないのではないか……。筆者はあえてユーゴ側の要人たちの懐に入って話を聞くことにより、コソボが長年抱えてきた「負の歴史」に迫っていく……果たして真実はいずこに?⇒全文を読む

9. KLAから米政界に流れた『黒い金』

バルカン半島とアメリカの間に結ばれた“闇の同盟”。そこには誰もが知る大物政治家の名も…
 戦争とは、武力による戦いがすべてではない。とりわけ、現代のような情報化社会においては世論を味方にするための戦い、すなわち情報操作も重要な戦術のひとつとなる。「コソボ空爆」とは、まさにそれが撤底して行なわれた戦争であった。アメリカとNATOが隠蔽し続けてきた「正義のフリーダム・ファイター」KLAの正体とアメリカ政界との黒い関係を元セルビア警察麻薬捜査部長が告発する!!⇒全文を読む

10. NATOが犯した『環境破壊』という大罪

化学プラント攻撃や劣化ウラン弾でユーゴは“死の大地”に。一体、この攻撃のどこが人道的なのか!?
 セルビア側が行なってきたという民族浄化の真実、コソボの英雄に祭り上げられたKLAの正体など、我々はこれまでユーゴ空爆の裏側にスポットライトを当ててきたが、今回は空爆そのものの〈罪〉について言及したい。民間人を犠牲にしないピンポイント攻撃といわれたハイテク空爆がいかにユーゴスラビアの環境を破壊し、それによる汚染でいかに多くの人々の命と健康が冒されているか。現在進行形の悪夢である。⇒全文を読む

11. NATOが撃ち込んだ劣化ウラン弾という悪魔

NATOが撃ち込んだ劣化ウラン弾という悪魔 イラクでも使われた“あの弾丸”が再びユーゴでも…
 劣化ウラン弾……湾岸戦争で初めて使用された兵器。戦後、イラクで急増した子供の白血病の原因とまでいわれている「悪魔の兵器」。イラクを始め、世界中でその使用が問題視された弾丸が再びユーゴで使用されていたことをどれほどの日本人が知っているであろうか。空前絶後の環境汚染を引き起こした化学工場への空爆にまさるとも劣らないNATO軍の大罪、劣化ウラン弾使用の実態をレポートする。⇒全文を読む

12. セルビア人ジャーナリストが目撃した『コソボの悪夢』

民族浄化はあったのか? KLAとはいかなる組織なのか? 危険地帯に突撃取材した記者らが見たものとは…
 今回のコソボ紛争で多数のアルバニア系住民が犠牲になったのは紛れもない事実である。ただ、我々がこの連載で問題にしているのは、それらに関する情報をアメリカやNATO軍側が故意に誇張したり、あるいは、逆に彼らにとって不利な情報を隠蔽しているという点だ。ユーゴ空爆という〈戦争〉の真実を見極めるためにも、紛争のもう一方の当事者であるセルビア人の証言に耳を傾けてみることにしよう。⇒全文を読む

13. ヨーロッパが狙ったコソボの《眠れる天然資源》

NATO空爆の本当の狙いはここにあった…
 空爆の理由とされた「民族浄化」事件に関する大嘘、欧米マスコミに「フリーダム・ファイター」ともてはやされたKLAのおぞましき実体、「人道的な軍事介入」とされた空爆に使われた劣化ウラン弾の恐怖など、日本ではほとんど報道されてこなかったユーゴ空爆の「もうひとつの真実」。なぜ欧米諸国はこれほどまでにコソボにこだわったのか? バルカンの聖地に隠された秘密とは? 最大の謎に迫る!⇒全文を読む

総括編1. クリントンが作り上げた"空爆"の実態

米国政界の内部でも出始めた〈制裁戦争批判〉。結局のところ、空爆とは何だったのか?
 民族浄化事件の真相、KLAのおぞましき実態、劣化ウラン弾による放射能汚染の恐怖、欧米列強が狙ったコソボに眠る天然資源など、今まで日本ではほとんど報道されてこなかったユーゴ空爆の「もうひとつの真実」を次々に暴いてきた筆者が、連載の締めくくりにあたって足を運んだ場所、それはアメリカだった。アメリカ人たちは、一体、ユーゴ空爆をどのように評価しているのか。“空爆した側の真実”に迫る。⇒全文を読む

総括編2. 最終回「空爆」は世界に何をもたらしたか

イラクもユーゴも結局、なにひとつ問題は解決していないのではないか…。 クリントン政権の〈戦略なき世界支配〉を総括する!
「人道上の破局を防止する」。それが空爆の大義名分だった。しかし、それが都合のいい嘘であったこと。空爆が引き金となって治安や民族間の対立が以前よりも悪化したこと。爆撃を受けた場所でおそるべき環境汚染と放射能汚染が進行中であること…など、我々が取材した限りにおいて空爆は、まさに欧米の先進国たちが犯した大きな誤り以外の何物でもなかった。なぜ彼らは道を間違えたのか。最後の謎に迫る。⇒全文を読む

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