劣化ウラン弾重金属毒性・無視・無知・批判

亜空間通信より抜粋

 ⇒ 唯一の被爆国という特殊な立場の国の日本人の脳味噌には特に、「ウラン」「核兵器」「放射能」「放射線」の連想神経回路が、強固に形成されている。「劣化ウラン弾」「核兵器」「放射能」「放射線」という連想神経回路の「放射」は、いわば、「俗耳に入りやすい」脅し文句になるから、もともと不勉強の「教条主義者」がほとんどの自称平和主義者たちは、この「俗耳」情報を、比叡山の僧兵が担いで、当時の首都の京都の町中を練り歩いた御輿さながら、せっせと運んで、流し、広め続けてきたのである。
 劣化ウランの放射能は弱いのだから、放射能御輿を担ぐ僧兵、いや「反戦」運動の横行は、アメリカにとっては、もっけの幸いとなる。「放射能は検出されない」、または「非常に弱い」から「害はない」と、宣伝し易くなるのである。⇒全文を読む

 ⇒ 猛毒の燃え滓の微細粉末が、砂や土に混じり、空中にも浮遊し、呼吸で肺に入り、肺炎の症状を呈し、全身を冒すのである。
(石破防衛庁長官は)「重金属性」、つまり、「放射性」ではなくて「固体」なのだから、「皮膚を通過しない」、直接採取、つまり、飲み込んだり、食べたりしなければ、害はない、という主旨の答弁になっており、「放射能」一本槍の不十分な質問を、とにもかくにも、当面は、振り切ったのである。⇒全文を読む

 ⇒ 猛毒の燃え滓の微細粉末が、砂や土に混じり、空中にも浮遊し、呼吸で肺イラクで多数の日本人が、劣化ウラン弾の燃え滓の微細粉末の重金属毒性に関して、間違った、または不十分な、歪んだ知識に基づく、実に危険な事態に直面しつある状況が進行中 ⇒全文を読む

 ⇒ 「劣化ウラン研究会」の名によるチラシに、「放射能兵器・劣化ウラン弾」と書いてあるのである。実に安易な「核アレルギー」患者の日本人向けの宣伝である。
 自衛隊がイラクに行くから、この種の宣伝は、再び盛んになっている。「自衛隊員を劣化ウラン弾の被害から守れ!」なんて、とても「人道的」な叫びが、街に木霊する。⇒全文を読む

 ⇒ 政府筋への批判的な投稿者でも、いまだに、劣化ウラン弾が、戦車などに激突し、超高温で灼熱、燃焼した結果、セラミック状の酸化ウランの微細粉末になり、それが即効性の重金属毒性を発揮し、吸い込んだら、肺炎になり、ぼろぼろの状態で、死に至ることを、知らずにいるのである。
 多くの者が「知らずにいる」原因は、もとより、情報媒体、大手メディアの好い加減な商業主義、NHKの国営主義にあるが、大手メディアを批判して、いい気になっていれば、それで済む話ではない。
 劣化ウランの「劣化」の原語、depletedが本来、「からになった、消耗した、枯渇した」の意味であることも、一般には知られていない。自然のウラン鉱石から核兵器や原子力発電に使われるウラン235を可能な限り抽出した残り滓で、安定度の比較的に高いウラン238がほとんどだから、放射能は比較的少ない。もちろん、放射能の毒性もあるが、水銀、鉛、カドミウムなどで周知の重金属としての毒性の方も、非常に強いようである。ところが、そのデータが不十分なのをもっけの幸いとして、塵状の劣化ウランが含まれる場所を普通のガイガーカウンターで調べてみせては、「劣化ウラン弾による放射能汚染はない」と称するアメリカ国防総省発表を、日本の大手メディアが、そのまま流したりしているのが実情である。⇒全文を読む

 ⇒ 誰も、「兵器の残がい」などを食べたりはしない。そんなものに、「ガイガーカウンター」だか、「線量計」だかを、後生大事に抱えていって、針が振れたとか、「高い数値」とか言ってみても、「憎まれっこ」どもは、「えへへ」と笑って、ごまかすだけのことである。
 日本人は、特に、「核アレルギー」などとからかわれるが、ウランと聞くと、すぐに「湾岸戦争は核戦争だった!」「劣化ウラン弾は核兵器だ!」なんて言って騒ぐ。しかし、核兵器とは、連鎖的な核分裂反応によって生ずる巨大なエネルギーをそのまま、あるいはこれを利用してさらに核融合反応を引き起こし、生じた火球、熱線、放射線、衝撃波などによって目標を破壊する兵器のことであって、核融合反応の役にも立たない滓の劣化ウランは、放射能も残存する重金属でしかないのである。⇒全文を読む

 ⇒ 上記の例会で配布された印刷物には記されていなかったのだが、口頭の説明では、戦車などに着弾すると超高温を発して燃焼する劣化ウランは、各種の酸化ウランとなり、水溶性ではないセラミック状に固まるので、人間の体内に入った時、体液にとけ込んで循環し、排出されることなく、肺などに止まり、化学的毒性を発揮し続けると言うであった。これは初耳であった。私は、前回の例会で、同じ講師が、重金属は小便や汗などで体外に排出されるから長期間の毒性はなくて、放射能の方が半減期が長いから危険という主旨の説明を聞いたのだった。⇒全文を読む

 ⇒ 集会が終わってから、その講師に、「重金属毒性に関する疫学的な研究はないのか」と聞いたところ、彼は「疫学」の意味を正確には知らなかった。若いから仕方がないが、彼一人の問題ではなくて、「劣化ウラン研究会」などという運動が、ここ十年は続いているのだから、そのどこでも、特に、重金属毒性の疫学的研究の必要性を痛感する議論はしていなかったと推測できる。私は、偶々でもあるが、不当解雇撤回闘争の時期に、水俣病と呼ばれた有機水銀中毒患者とその家族の闘いを身近に知り、一緒に闘ったから、こういう「難病」とか「奇病」とされる病気に関して、医学の基本でもある疫学が持つ意義を、実感として知っていた。劣化ウランの場合にも、この調査が不可欠である。⇒全文を読む

 ⇒ 湾岸戦争以来、劣化ウラン弾の被害の内でも、特に重金属毒性を重視し、その報道状況を追ってきた。本通信でも取り上げ、投稿も続けてきた。この毒性の無視もしくは軽視、逃避が、アメリカを、のさばらせる結果をも招いているからである。⇒全文を読む

 ⇒ 最大の問題点は、「劣化ウラン弾を使用した米国に対し」「罪のない多くの子ども、老人を殺し、自然を破壊し、何十億年もぬぐえぬ放射能汚染をもたらした」と「厳しく批判」と言う部分である。
 発信者の共同通信の記者も、これを始祖のまま掲載した中国新聞も、「厳しく批判」という表現で、かなり頑張った積もりであろう。しかし、ここには、「劣化ウラン」の「重金属毒性」への言及が欠けているのである。⇒全文を読む

 ⇒ イラク国内や周辺に展開中の米軍兵士の間で「謎の肺炎」が発生していることが分かった。米メディアの報道では、これまでに陸軍を中心に100人ほどが発病、2人が死亡したという。米軍医総監は1日、調査チームをイラクなどに派遣した。現時点では生物化学兵器の影響とは考えにくく、重症急性呼吸器症候群(SARS)のような特定の病気との関係も分かっていない。(asahi.com.引用)⇒全文を読む

 ⇒ この記事の記述には、劣化ウラン弾の重金属としての化学的毒性が記されていないが、その理由は、記者本人やメディアの不勉強だけでなく、日本の核、原発などの反対運動の不勉強にもある。湾岸戦争直後の予備知識の欠如による彼らの告発の不備が、いまだに引き継がれているのである。アメリカは、放射能測定の結果が低いから、それで突っ張り続ける。⇒全文を読む

 ⇒ バグダッド周辺のイラク軍は劣化ウラン弾による猛攻撃を加えられた模様。
湾岸戦争の「症候群」に関して、アメリカの大手メディアは、劣化ウラン弾の問題を、まるで報道していない。
湾岸戦争の時の数倍の量の劣化ウラン弾が投下、または戦車からの砲撃でばらまかれたとすれば、当然、被害は数倍になる。
この情報がイラクの米兵だけでなく、米国民に伝われば、パニックとなるであろう。⇒全文を読む

ユーゴ戦争:報道批判特集より

『週刊プレイボーイ』連載「ユーゴ空爆」編-11
NATOが撃ち込んだ劣化ウラン弾という悪魔(Playboy-11)

 ユーゴ戦争でアメリカ軍が劣化ウラン弾をふんだんに使ったことは、かなり広く知れ渡った。湾岸戦争での使用に関して少しずつ知られ始めていた情報の土台があったからだ。だが、その毒性に関しての研究はまだ日が浅い。誤解も多い。

 劣化ウランの「劣化」の原語、depletedが本来、「からになった、消耗した、枯渇した」の意味であることも、一般には知られていない。自然のウラン鉱石から核兵器や原子力発電に使われるウラン235を可能な限り抽出した残り滓で、安定度の比較的に高いウラン238がほとんどだから、放射能は比較的少ない。もちろん、放射能の毒性もあるが、水銀、鉛、カドミウムなどで周知の重金属としての毒性の方も、非常に強いようである。ところが、そのデータが不十分なのをもっけの幸いとして、塵状の劣化ウランが含まれる場所を普通のガイガーカウンターで調べてみせては、「劣化ウラン弾による放射能汚染はない」と称するアメリカ国防総省発表を、日本の大手メディアが、そのまま流したりしているのが実情である。ただし、弾丸そのものに直接カウンターを当てると、かなり強い音が出るようである。

 以下に紹介する『週刊プレイボーイ』の場合には、この点だけでなく、「空気中の塵と混じって放射能を帯び始める」という間違いもある。しかし、大筋として、アメリカ軍が、自ら知りつつ、この「悪魔の兵器」を、まったく無抵抗のユーゴ人に投げ付けた事実は、まさに史上空前の残虐行為として糾弾されなければならない。