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『亜空間通信』651号(2003/08/21)
【アメリカ劣化ウラン弾に手加減する「偽の友」批判「獅子は兎を屠るにも全力を以てす」
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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!
私は、湾岸戦争以来、劣化ウラン弾の被害の内でも、特に重金属毒性を重視し、その報道状況を追ってきた。本通信でも取り上げ、投稿も続けてきた。この毒性の無視もしくは軽視、逃避が、アメリカを、のさばらせる結果をも招いているからである。特に、大手メディアと、自称中東業界の平和売人が、事実上の言論封鎖の手先となっていることに対して、わが主義の徹底批判を加えている。
3日前(2003/08/18)には、阿修羅戦争38掲示板に、以下の投稿をした。
---------- 引用ここから ----------
朝日「劣化ウラン弾?」記事掲載で「可」は過分か劣等生をもたまには評価の優しい教師
http://www.asyura.com/0306/war38/msg/528.html
投稿者 木村愛二 日時 2003 年 8 月 18 日 00:20:56:CjMHiEP28ibKM
朝日「劣化ウラン弾?」記事掲載で「可」は過分か劣等生をもたまには評価の優しい教師なり。
わが検索によると、まだ、電網上の公開はないようだが、友人が雨の中を歩いて届けてくれた切り抜きを見ると、朝日新聞(2003.08.16)は、やっとこさっとこ、イラクの米兵の「劣化ウランによる被曝が懸念される」というペンタゴンの「兵士の健康を管理する部署の副部長」の発言を掲載した。
「武の時代に」と題する連載の7である。まだ、重金属毒性には触れていないが、一応のきっかけの報道として、あえて評価する。「可」は、昔の通信簿の用語で、優、良、可」までが「合格」、「不可」は落第となる。つまり、ぎりぎり合格、進級「可」である。
大手メディアの内部の自主規制の有様については熟知している私は、たまには、劣等生をも評価し、激励する優しい教師の役も演じなくてはなるまい。
---------- 引用ここまで ----------
もちろん、以上の「優しい」評価は、苦心惨憺の持って回った皮肉である。
翌日の19日には、本日の21日夕刻から、「イラク反戦と劣化ウラン弾について」、集会を主催する「たんぽぽ舎」から、以下の題名と内容の電子手紙が届いた。上記の朝日記事にも触れている。
---------- 引用ここから ----------
「たんぽぽ舎です。劣化ウラン弾禁止を求めるヒロシマ・アピールが出されました。お読み下さい」
(以下、一部、追伸により文字校正)
*Hirosima Appeal「劣化ウラン弾禁止を求めるヒロシマ・アピール」が原爆の地、ヒロシマから出されました。世界初の原爆ヒバク地・広島が放射能被害を体で知っているゆえに、放射能兵器・劣化ウラン弾(D.U)禁止を求めるアピールを8月はじめ、出しました。
(詳しい中味は『劣化ウラン禁止ヒロシマ・プロジェクト』
発行の64頁の冊子-700円に載っています)*朝日新聞にも「劣化ウラン弾-効率の代償、敵味方なく」掲載
8月16日の朝日新聞朝刊は、「イラク戦争で、劣化ウランによる被曝がけねんされる米兵は合計10人いる」「湾岸帰りの兵士たちにいろいろな症状が出ている。不思議だ-米人科学者アサフ・ドラコビッチ」、「イラクを訪れた広島の森滝春子さん-イラクの病院に白血病患者が増えた。多くは子どもだった。」……等々が載っています。
*劣化ウランは核のゴミ
原発と核兵器開発が続く限り溜まり続ける、米国約73万トン、フランス約30万トン、日本約1万トン
100万kw級原発を1年間動かす場合、濃縮ウラン30トンが必要。その時に発生する劣化ウランは160トンにも上る。
日本の原発は53基、電気出力総計4590.7万kwゆえ、1年間に発生する劣化ウランの量は、日本の原発分のみで7300トンも。(8月21日の学習会レジメより)*8月21日(木)第78回いろりばた会議にご参加を
イラク反戦と劣化ウラン弾について、最新情報も含めて、山崎久隆さん(劣化ウラン研究会代表・たんぽぽ舎運営委員)が8月21日(木)の第78回いろりばた会議で話します。ご参加下さい。
会場:たんぽぽ舎 時間:18時30分~21時 資料代:800円
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連絡先・問い合わせ
たんぽぽ舎
東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.jcan.net/tanpoposya/hyoushi.htm
---------- 引用ここまで ----------
私は、ここにも参加し、長年の持論の重金属毒性の重視の必要性について、議事進行上可能な限り発言し、真剣な議論を求める予定である。
そこで、このような「偽の友」批判の基本的な考え方について、昨年10月25日に発行したわが編著『9・11事件の真相と背景』(副題:「テロ」か? 自作自演の戦争挑発謀略か?アメリカ=イスラエル=世界支配構想の核心を突く)における「偽の友」批判の論点を、さらに厳しく敷衍することに決した。
わが新論点の基本は、わが幼少期に叩き込まれた「軍国主義的」な教えである。わが記憶は、「獅子は兎を屠(ほふ)るにも全力を以てす」であった。
しかしながら、電網検索では、このままの形では出てこない。そこで、以下の鍵言葉検索をしてみたら、同じ主旨の「ことわざ」が、いくつか出てきた。
---------- 引用ここから ----------
全言語のページから獅子、ことわざ、兎を検索しました。約44件中1-31件目・検索にかかった時間0.19秒http://homepage2.nifty.com/irukairo/kotowaza.html
ことわざ辞典
『獅子は兎を狩るにも全力を尽くす』http://www006.upp.so-net.ne.jp/triwings/meigen002.html
名言集
「獅子は兎を狩るのにも全力を尽くす!」ですな。http://www.megaegg.ne.jp/~tirukuru/pyon/word_kotowaza.html
獅子搏兎(ししはくと)
「獅子、兎を搏(う)つ」という。ライオンはウサギをつかまえるにも全力を出す。やさしいことにも油断せず、全力を挙げて努力すること。搏は、うつ、とる、つかむの意。http://www4.ocn.ne.jp/~benkei/meigen.htm
名言集
陸九淵
*獅子兎を捕らえ象を捕らうるに皆全力を用う。http://www.tabiken.com/history/doc/T/T063R100.HTM
●陸九淵 りくきゅうえん
アジア 中華人民共和国 AD1139 南宋
1139~93 撫州金谿の延福郷青田(今の江西省)に生まれる。諱は九淵,字は子静,号は存斎,象山先生と称された。6人兄弟の末子。大家族で暮らし,家は薬種商を営んでいたという。34歳で科挙に合格したが,若干の官途についたほかは,江西の地で思索と教育の生活を送る。朱熹の論敵として有名。二人の初対面は鉛山の鵝湖寺(江西省)で,そこで彼らは激しい応酬を交わした。これが「鵝湖の会」で,中国思想史上の一大事件に数えられる。以後二人は書簡のやりとりを中心に論戦を重ねていく。彼の思想の特徴は心を中心とするところにある。直感でとらえられる心の全体性と活動性を心の本領とみなし,あらゆる価値の基準をそこにおく。これは朱熹が心の本質を認識・操作の対象にし難いとして,より客観的な外物の理の追求を目ざしたのとは基本的に対立する。朱熹の“性即理”説に対し彼の“心即理”の主張,また『四書集註』という経注をライフワークにした朱熹に対し〈六経,我を註す。我,六経を註せんや〉とし経注への意欲を見せなかった彼の態度は,象山の思想的特質を端的に示している。
---------- 引用ここまで ----------
以上のごとく、「心を中心とする」象山先生こと、陸九淵の12世紀、つまりは今から800年以上も前の思想が、わが幼少期の教え、「獅子は兎を屠るにも全力を以てす」の源流であったと、推測できるのである。この「心構え」が、決定的に重要なのである。孫子もクラウゼヴィッツも心を重視している。
アメリカは、象どころか、ゴジラもかくや、放射能を発し、電光を発し、クラスター爆弾から劣化ウラン弾までを、そこらじゅうにばらまく史上最悪の怪獣である。
そんな怪獣を相手にして、孫子の兵法の「彼(敵)を知り」の基本も踏まずに、ろくな調査研究もせずに、「イラクの可哀想な赤ん坊」の写真でも撮ってきて、「平和」集会の講師でもやって、自己満足し、重金属毒性のことは知りながらも、「偽の友」代表の大手メディアに乗るためには控えたりして、上手に世渡りし、平和売人(peacemongeer)をやり続ける連中は、本人たちの自覚のあるなしに関わらず、大手メディアと同然の「偽の友」なのである。
私は、いかに憎まれようとも、こういう連中の「偽の友」としての正体を暴くためには、憚りながら、「獅子は兎を屠るにも全力を以てす」る覚悟を、新たにした。
いざ、見参!
以上。