杉花粉症は “外交 行政 産業” 環境公害だ!(その1)

編集長の毒針:緊急課題!

杉花粉被害放置政策に猛然反撃の独立反乱!
“杉林焼き払い放火作戦”開始宣言!

“杉林焼き払い放火作戦”開始宣言!

2000.4.23. 一部ミスプリ訂正。増補。

花粉猛発生直前の凶器:杉の雄花のカラー写真(2003.2リンク消滅)
(かわりにこちらをご覧下さい。)

「多摩地区は50で、非常に多いでしょう」

 優しい女性の声。これが「イイハナ」、2000.3.24.情報である。その名とは正反対の「悪い花」の粉、「スギ花粉」の飛散状況を知らせる東京都の電話番号、03-5373-1187が、新聞の折り込み配布、「毎月1日発行」の『広報・東京都』3月号の裏面に載っていた。1面には、見たくもない面のニヤケ男の写真と一緒に、広報の直通電話も載っていたから、一言、『悪い冗談』と批判しておいた。

今年は例年の8倍の花粉が飛散中

 ちょうど、その直後から、予報通りの「悲惨」な「飛散」状況が展開された。わがワープロの「ひさん」一発変換では、もう一つ「ヒ酸」が出るが、手元の安物辞書によれば、「砒酸」は「砒素(ひそ)の酸化物。……猛毒。殺鼠剤など薬品製造用」である。ああ、この焼けるような目の痛み、「酸」以外の何物でもなかろう。辞書の「ひさん」には「悲惨」と一緒に「悲酸」もあり、同義語として扱われている。ああ、悲惨、悲酸の毎日が、例年よりも早く始まり、激しく、そして、おそらくは、いつもより長く続くのであろう。

 例年の8倍の花粉が飛んでいるとの情報もある。実感も、その通りである。となれば、当然、わが満身の怒りも8倍加する。

 仕方なしに300円のマスクを求め、それを掛ける悔しさを紛らわせるために、電話取材を開始した。すると、驚くなかれ、ではなくて、全然、驚くに当たらず、これもやっぱり、わが名探偵が身体で感じ続けていた予感の通りに、わが「国家」日本の官僚どもは、うわべのごまかしばかりに終始しており、大手メディアは、いつも通りの発表報道垂れ流しに明け暮れていた。その漫然状況が、典型的に裏付けられたのである。

“杉林焼き払い放火作戦”以外に解決策はない!

 だからもう、結論を先に言う。「花粉」発生源を縄張りとする林野庁にも何等の実効ある策がなく、警察も、「安全保障」を口実に膨大な予算を食い潰す「自衛隊」こと日本軍も、「不祥事隠し」に明け暮れ、腐敗の極にある現在、自らの命を守るためには、平和的な正当防衛権の行使以外に手段はない!

 まずは全般的状況認識として、大手メディア報道の馬鹿さ加減から指摘する。

 大手メディアでは、官庁発表通りに、「林野庁が花粉の少ない品種を育成中」などと嬉しそうに報じる。しかし、報道内容も間が抜けており、わが直撃取材によれば確実に、その策が、いつごろ効果が上がるのかを、まるで調べていない。発表する方の側の農林水産省の広報も、その配下の林野庁の広報も、時期、予算、規模については、まるで知らない。それで済んでいるのだ。お仕着せの記者クラブに配置される世間知らずのエリート社員(一応、記者と呼ばれる)たちは、まかり間違っても、そげな失礼な質問などをしないように、とてもとても行儀良く教育されているから、官庁の広報は楽なものである。「こっちの水はアーマイヨ」と言っていれば、その通りに報道してくれるのである。

国営林手入れ予算は減少、民間に「零れ水」補助金

 最早、杉の花粉激増の基本的な原因を知らない読者はいないという前提で、論じ始めてしまったのだが、一応、解説する。

 敗戦後、日本の国土復興のためと称して、戦犯逃れの奇妙な日本語を発音する「平和天皇、様、様」が先頭に立って、ゴールデンウィークの初日の「緑の日」につながる「植林」が始まり、大手メディアで喧伝され、畏れ多い杉林が激増した。私の趣味の登山経験から言うと、関東地方の周辺にも杉の人工林が非常に多い。

 ところが、「輸出立国」の方が先行し、工業製品を輸出して、東南アジア、アメリカ、カナダなどの材木を買う方が安くなった。杉の育成に必要な「間引き」(人間相手なら恐ろしい犯罪だが)の「間伐」「枝打ち」の費用すら出なくなった。杉の人工林は荒れて、生態系が乱れ、子孫を残すための本能的狂乱の果てに、通常よりも激しく多い花粉を飛ばすようになった。今年の3月初め頃には、青梅線の福生市近辺で、空が黄色ではなくて、茶色に見えたそうである。

 杉の人口林の状態は、登山ほどではなくても山歩きをすれば、すぐに分かるが、ヒョロヒョロの杉が風で折れて倒れ、谷川の水を塞き止め、水中で葉がドロドロに腐り、山登りの楽しみのひとの「冷たい谷川の水」が臭くて飲めない。これも悲酸な風景である。

「アレルギー」に関する本を見れば、被害を避けるための一番簡単で一番基本的な方法は、「アレルギー源」を避けること、減らすこと、などとなっている。「転地」も、その原理に立っている。

 杉の場合には、適当な間伐、枝打ちによって、花粉を減らすことが可能である。ところが、前述の事情で輸入材より高く付くので、日本の林業農家は廃業状態、ほったらかしとなっている。問題は、何と言っても予算だから、林野庁の担当者を直撃取材して、やいの、やいのと、とても優しく催促したところ、やっと調べてくれて、電話を掛けてきた。

 国営林の杉の植え付けなどの「育林」経費が年間で35億円、間伐、枝打ちなどの「保育」経費が62億円、材木にする「生産」経費が73億円で、「減っている」。

 民間の杉植林は商売になっておらず、今年から初めての「5か年計画」の予算が付いた。「花粉対策」を名目とする「間伐」など(「枝打ち」については後に実情を報告する)の手入れのための補助金として、全国の都道府県に配る総額が、5か年で、何と、たったの476億円!

 つまり、1つの都、道、府、県当たりに直すと、10億円以下になる。「末端に届く保証があるか」と聞くと、返事がない。途中で、飲んだり、食ったり、消えてしまうのではないのか。

予定でも15年(!)掛かる「間伐ウンダラカンダラ」計画

 しかも、この「5か年で476億円」の計画を、担当者は、単に「150万ヘクタール」と言うから、「それで全国の何分の何」と聞くと、まるで知らない。自分の担当の予算しか知らないのである。仕方ないから、林野庁の広報に掛け直すと、「うちには統計がない」。また仕方ないから農林水産省の広報に掛け直して、やっとのことで、「全国の杉の人工林の面積は4年前の統計で450万ヘクタール」と分かった。つまり、上記の「5か年計画」では、全体の3分の1しか手入れできない。この調子で行くと、全体を手入れするのに、机上のプラン通りに進行したとしても、丸々15年は掛かる予定となる。しかも、途中で、飲んだり、食ったり、してしまったら、どうなるのだ!

耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、遂に爆発するこの怒り!

 これから15年を耐え抜けと言うのか!
 仕方がない。自分の命は自分で守るしかない!
 まずは、心の準備から始める!
 煙草は止めているが、私にだって、100円ライターぐらい買えるぞ!
 私は人を焼き殺したくはない。秋になって、杉の葉が枯れる頃には、全員退去を呼び掛ける体制の準備をしたまえ!
 私が、中央線の通勤快速で青梅線に入り、杉林地帯に潜入するのを、腐敗警察よ、腐敗「自衛隊」こと日本軍よ、止めることができるか!
 これは正当防衛権の行使である!
 危険思想の持ち主として予防拘禁できるなら、やってみろ!
 刑事裁判の法廷に立って、弁護士など頼まずに、堂々と論陣を張ってやる!

以上で(その1)終わり。(その2)に続く。


(その2) ML話題沸騰で杉林の実態への疑惑高まる
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