イラク爆撃報道批判 1998.12 空爆現地体験
イラク爆撃外務省対応速報
1999.1.8
(1998.12.17.mail)
イラク問題では『湾岸報道に偽りあり』(汐文社)の著者、木村愛二です。
今朝、7時、いつものように目覚まし時計に起こされ、寝ぼけ眼でラディオのスイッチを回し、米軍放送の録音を開始。あとでまた聞くつもりなので、半分眠っていたが、どうやらイラク爆撃が始まったらしい。
7時半、今度は電話が鳴った。こんなに朝早く電話をしてくるのは誰か。もしやと胸騒ぎを覚えながら受話器を取ると、イラクの子供の救援カンパを続けている新潟の小池一彦さんの大きな声が響いた。「伊藤政子さんがバグダッドにいる。日本政府の対応はどうなるか。インドネシアの騒動の時には自衛隊機出動まで提案したが、今度は、そうはしないでしょ。われわれはどうすれば良いのか」という趣旨の質問である。
今日もまた、年賀状の宛名書きを後回しにして、外務省に電話をした。
皆さんにもしてほしいから、まずは代表番号を記す。03-3580-3311.
報道課の返事の要約。6:20分に爆撃開始の通告があった。官房長官が米英の行動を支持する声明を発した。日本人がイラクに5人いる。警告を発していた。
邦人保護課の返事。警告は5段階。最高の「退避」を出している。長期滞在は7人確認されている。
こちらが前記「伊藤政子」の名前を出すと、「ええと」という感じなので、「普通の伊藤、政治の政の政子」というと、「伊達政子さんのことですか」と言う。
伊藤政子は対外的に夫婦別姓を気取っているが、実は、戸籍名は伊達のままである。
「それそれ」と言うと、いきなり「木村愛二さんですか」ときた。一瞬ギョットしたが、外務省が私の著述活動を知っていることは先刻承知なので、慌てず騒がず「そうだ」と答えると「伊達政子さんとの連絡方法を調査中なのです」と言う。
他にも、長期滞在7人以外のNGO関係を調査中で、そのために早朝出勤したとのこと。「分からない。今行っていること自体も、消息を心配をしている人からの電話で知ったばかり」と答えておいて、「念のために」「インドネシアでは」「湾岸危機では」、「自衛隊機の出動に熱心だったが」などと聞き、さらには、ついでのことに対アメリカの弱腰外交に苦言を呈すると、「済みません」とか「ありがとうございました」とか言う。
皆さんも、電話料金と時間を少しだけ使って、官僚教育をしてみませんか。以上。
バグダッド伊藤政子無事確認
(1998.12.18.mail)
昨日、外務省邦人保護課の対応を報告しましたが、本日9時前に電話をして、「早朝から御苦労さん」とねぎらい、イラクの子供の救援活動をしている元保母、伊達(伊藤さんの戸籍名)政子さんの安否を聞いたところ、昨日とは違う人物だったので、「どういう関係か」などと聞かれた上、ぶっきらぼうに「無事を確認」、「バグダッド市内にいるのか。安全な場所か」「危険な場所には行かないでしょう」、無駄と知りつつ「日本政府は日本人がいることが分かっているのに爆撃するアメリカに抗議しないのか」「ちょっと用事があるので」という質疑応答。
とりあえず以上。外務省の代表番号は、03-3580-3311.
以上。
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