クリス・ヴァン=ホーレン議員(民主党)とリンゼー・グラム議員(共和党)による イスラエル‐パレスチナ関係についての上院での演説(2024 年 3 月 14 日)

Senators Van Hollen and Graham on Israeli-Palestinian Relations
訳者(三毛猫プロジェクト)から
2023 年 10 月 7 日のハマスによる攻撃をめぐる重要な疑問の一つは、イスラエル政府が事前にそのことを知っていながら、阻止するための措置を講じなかったのかという点である。2024 年 1 月にイスラエルは、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の一部の職員がハマスによるイスラエル奇襲攻撃に関与したと主張し、各国の UNRWA への拠出金停止を強く求めた。イスラエルはかねてから、UNRWA を含む国連の諸機関がイスラエルに対して偏向しており、時には反ユダヤ主義的だとさえ非難していた。この主張を受け、国連は独立調査団による検証を実施し、その後の調査結果においてイスラエルの主張に対する「裏付けとなる証拠が示されていない」と結論づけた。

クリス・ヴァン=ホーレン上院議員(民主党・メリーランド州)は 2024 年 3 月 14 日、米国上院での演説で「ガザでハマスを存続させてきたのは UNRWA ではなく、まさにネタニヤフ首相であり、10 月 7 日の惨事が起こるまで、首相自身がガザにおけるハマスの支配を維持することが自身の利益になると考えていたと」と発言した。彼は、ハアレツ紙、CNN、ニューヨーク・タイムズによる調査報道を引用しながら、「カタール政府は長年に渡り、毎月数百万ドルを現金でガザ地区にイスラエル経由で運び、その資金は現地のハマス政権を支える一助となっていた」、「ネタニヤフ首相はこうした資金提供を容認しただけでなく、それを奨励していた」ことを示した。これらの資金提供は、「およそ 10 年間で数十億ドル」に上り、資金提供自体は「表向きは秘密」であったものの、米国政府も認識しており、「長年にわたりマスコミで広く知られ、議論されていた」ことを明らかにした。

ハマスへの支援を容認した理由として、次のような説明がなされている。「2012 年 12 月、ネタニヤフ氏はイスラエルの著名なジャーナリスト、ダン・マルガリット氏に対し、ヨルダン川西岸地区におけるパレスチナ自治政府に対する対抗勢力として、ハマスを強力な存在に保つことが重要であると語った。マルガリット氏はインタビューの中で、ネタニヤフ氏から、ハマスを含む 2 つの強力なライバルが存在することで、パレスチナ国家の樹立に向けた交渉を行うよう迫られる圧力が軽減されると言われたとも語った」

訳者は 10 月 7 日以前からのイスラエルとハマスの関係についての記事をずっと探していたが、なかなかまとまったものがなく、先日、この民主党のヴァン=ホーレン上院議員の演説に辿り着くことができた。本会議場でのこの演説は、実際にはチャック・シューマー上院議員(民主党)による「ネタニヤフ政権はもはやイスラエルのニーズに合致しておらず、イスラエルの未来について、新たな議論が必要である」という主旨の大胆な発言後に行われたものである。従って、今回翻訳した議事録には、シューマー上院議員に賛成のヴァン=ホーレン議員(民主党)と反対の立場のリンゼー・グラム議員(共和党)の両方の演説が併記されている。リンゼー・グラム上院議員は、イスラエルを強力に支持するタカ派として知られており、今回の演説でもイスラエルのガザ攻撃を正当
化する文脈で、「米国が第二次世界大戦を終わらせるために原爆を投下した決断」にも言及している。
*ハアレツ紙、CNN、ニューヨーク・タイムズによる調査報道の引用部分は赤い枠で示した。
[]内は訳者が挿入した。

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