(APC)ビッグテックから距離を置くには? コミュニティからの提案を参考に、まずは一歩を踏み出そう

(訳者前書き)以下は、JCA-NETも加盟しているAPCのウエッブかの記事の翻訳です。JCA-NETにおいても定期的にビッグテックのサービスに代替するサービスについて、定例のセミナーなどでも紹介し、パンフレット「日本政府によるスパイ・監視と対抗するために」においても具体的な提案をしました。ここに紹介するAPCの記事は、JCA-NETのパンフでは紹介していない事例や、さらに立ち入った様々な取り組みも紹介されています。今後JCA-NETとしても、こうしたAPCのメンバーの取り組みに学びつつ、監視社会に対する抵抗の基盤を構築していきたいと考えています。(としまる:JCA_NET理事)


APCNews 提供

2026年8月13日 | 2026年8月13日更新

写真:Ihtisham Mohamed(Unsplash

ビッグテックが引き起こす数え切れないほどの問題に対する認識が高まるにつれ、より透明性が高くプライバシーを尊重し、社会・環境への影響、民主主義への損害、戦争での利用、そして周縁化されたコミュニティに対する暴力の手段としての利用という点で、害の少ない代替手段を求める人々が増えています。

しかし、多くの場合、私たちは主流のモデルに閉じ込められていると感じつつ、結局は、これらのプラットフォームそのものを使って、それらが引き起こす害の証拠を宣伝する結果になってしまっています。May Firstは最近、「Cutting The Cord」という出版物を発刊しました。これは、私たちの運動がビッグテックに依存している現状と、自律的な技術エコシステムを育む必要性に焦点を当てたものです。その次のステップとして、「Rise Against Big Tech」キャンペーンでは、電子メール、オンライン会議、クラウドストレージサービスなど、無料で、よりコミュニティ中心のサービスを一覧にしました。このキャンペーンを推進する連合には、APC、MayFirst、Progressive Technology Projectのメンバーが参加しています。

今年初め、『ガーディアン』紙は特集記事を掲載し、Amazon、Google、Meta、Apple、Xといった支配的な企業プラットフォームから、権利を尊重し持続可能な代替手段へと移行することへの世間の関心が高まっていることを報じ、APCのメンバーであるGreenNetを、倫理的なインターネットサービスプロバイダーの一例として紹介しました。

デジタルサービスのより倫理的な代替案については、APCのシリーズ『未来の自由なインターネットの構築』でも取り上げられています。このシリーズは、フリーソフトウェア、オープンデータ、オープンハードウェア、オープンスタンダードのプロジェクトを対象としたNGI Zero(NGI0)助成金の支援を受けている個人やコミュニティの経験や視点に焦点を当てています。

代替案を求める人々を支援するとともに、フリー/リブレおよびオープンソースソフトウェア(FLOSS)、オープンスタンダード、そして知識のオープンな共有を推進するというAPCの取り組みを強化することを目的として、私たちはコミュニティのリソースを活用し、技術的なスキルレベルを問わずどなたにも役立つ、日常的に利用できる代替案の簡単なリストを以下にまとめました。

主流のテクノロジーから脱却するかどうかは、単純な決断ではなく、個人レベルで決められるものでもありません。また、それぞれの生活実態によって、その影響も異なってきます。私たちが関わりたいと考えているコミュニティがこうしたプラットフォーム上に存在していることもあれば、私たちの習慣や、ユーザーの注意を可能な限り長く引きつけるよう特別に設計されたビッグテック企業のプラットフォームの仕様を考えると、オープンソースの代替手段は依然として使いにくいと感じられることもあるでしょう。ネット中立性をめぐる議論に見られるような、権力や規制の不均衡により、場合によっては商用サービスの方がデータ消費量が少なく、通信環境の整っていない地域でも利用可能なことがあります。時には、私たちは両方の世界を並行して利用することもあります。いずれにせよ、ここでは、始めたいと考えている方々のためにいくつかの選択肢をご紹介します。

メール

共有:クラウドストレージと共同作業サービス

連絡手段:オンライン会議、メッセージサービス、チャット

  • Rise Against Big Techキャンペーンによると、オンライン会議は、重要な機能セットが比較的標準化されており、Jitsi MeetBig Blue Buttonなど、市場を支配する企業系サービスであるZoomと十分に似たインターフェースを持つ代替手段が多数存在するため、新しいプロバイダーへの移行が最も容易なケースが多いとのことです。
  • 個人やグループでのチャットやメッセージングについては、WhatsAppやTelegramといった企業系ツールに代わる、優れた使い勝手の良い非企業系代替手段があります。Signalは最もよく知られた代替手段の一つであり、ユーザーインターフェースも非常に似ています。
  • 同キャンペーンでは、企業環境向けに設計された別のチーム向けチャットツールであるSlackの代替案として、MatterMostZulipなどを挙げています。

デジタルコミュニケーション:ウェブサイトとソーシャルメディア

そもそも、つながりを保ち、安全を確保すること

  • インターネット遮断ゲーム:APCは、インターネット遮断の様々な手法やそれに対抗する方法を明らかにし、魅力的で有益な研修活動を企画する一助となることを目的として、このゲームを作成しました。
  • KeePassXCを使用すれば、すべてのパスワードをより安全な方法で設定・管理することができます。
  • APCの2つのメンバー団体、ColnodoeQualitieは、民主主義と情報の自由な流通を守ることを目的としたデジタルセキュリティプラットフォーム「Areopagítica」を立ち上げました。このイニシアチブは、草の根団体、ジャーナリスト、活動家に対し、困難な選挙期間中のオンライン上のリスクを軽減するための専用ヘルプデスク、実践的なリソース、およびトレーニングを提供しています。(英語およびスペイン語で利用可能です)。
  • 悪意のあるデジタル攻撃からウェブサイトを保護するため、当団体のメンバーであるeQualitieは、ウェブサイトの稼働とアクセス性を確保するためのCloudflareの代替手段として、Deflectを提供しています。
  • ブラウジング中のデータを保護するために、RiseupVPNは、オンライン上のセキュリティをさらに強化するための無料VPNを提供しています。

この記事では特定の分野におけるいくつかの出発点を挙げていますが、他にも多くの選択肢があります。APCコミュニティの一員で、このリストに追加すべきリソースをご提案いただける方は、communications@apc.org までお送りください。

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