(B’Tselem)イスラエルによるヨルダン川西岸地区におけるパレスチナ人共同体の組織的解体(要約版)

以下は、B’Tselem(占領地域における人権のためのイスラエル情報センター)が2026年9月に公表した報告書の要約版の翻訳(三毛猫プロジェクト)です。内容に関しては下記のPDFの冒頭にある訳者解説をお読みください。なお、全文訳を準備中です。B’Tselemについてはこのページの末尾に紹介を掲載してあります。翻訳を提供いただいた三毛猫プロジェクトに感謝します。(としまる JCA-NET)

B’Tselem(占領地域における人権のためのイスラエル情報センター)とは(B’Tselemのウエッブにある自己紹介より)

B’Tselem(占領地域における人権のためのイスラエル情報センター)は、ヨルダン川と地中海の間に暮らすすべての人々――パレスチナ人もユダヤ人も問わず――に、人権、自由、平等が保障される未来の実現を目指している。こうした未来は、イスラエルの占領とアパルトヘイト体制が終結して初めて可能となる。それが、私たちが目指している未来だ。B’Tselem(ヘブライ語で文字通り「~の像で」の意)という名称は、故ヨッシ・サリド元クネセト議員によってこの組織の名称として選ばれたもので、創世記1章27「神はその像の如く人を創造給えり即ち神の像の如くに之を造り…」[文語訳旧約聖書、岩波文庫版]に由来する。この名称は、すべての人々の人権を尊重し擁護するという、普遍的かつユダヤの道徳的戒めを表している。

1989年の設立以来、私たちは占領地においてイスラエルによって行われた人権侵害について、統計データ、証言、映像資料、意見書、報告書を記録、調査、公表してきた。当初、私たちが掲げた使命は、ヨルダン川西岸地区(東エルサレムを含む)およびガザ地区における占領体制に焦点を当てたものだった。しかし、年月を経るにつれ、地中海とヨルダン川の間に並行して機能する二つの体制――グリーンライン以西の恒久的な民主主義体制と、その以東の一時的な軍事占領体制――という概念が、現実とはかけ離れていることが明らかになった。イスラエルが支配する地域全体は、単一のアパルトヘイト体制によって統治されており、その地域に住むすべての人々の生活を支配し、一つの組織原理に従って運営されている。それは、法律、慣行、国家による暴力を通じて、ある一つの集団――ユダヤ人――が別の集団――パレスチナ人――に対する支配を確立し、永続させるというものである。

30年以上にわたる活動を通じて、B’Tselemは国内外の人権コミュニティにおいて名誉ある地位を確立し、カーター・メニル人権賞(1989年、アル・ハクと共同受賞)、デンマークPL財団人権賞(2011年、アル・ハクと共同受賞)、 ストックホルム人権賞(2014年)、フランス共和国人権賞(2018年、アル=ハクと共同受賞)など、数々の賞を受賞している。また、B’Tselemの映像プロジェクトも、英国のワン・ワールド・メディア賞(2009年)やイスラエル・ドキュメンタリー映画製作者フォーラム賞(2012年)など、様々な賞を受賞している。

B’Tselemは独立した非党派の組織である。その資金は寄付のみに依存しており、世界中の人権活動を支援する欧州および北米の基金から提供される助成金、ならびにイスラエル国内外の個人からの寛大な寄付によって賄われている。

ヨルダン川と地中海の間に存在するアパルトヘイト体制の本質は、ある集団が別の集団に対して優越性を持ち、それを永続させることにある。B’Tselemは、この現実を変えるために活動している。ここに住むすべての人々、パレスチナ人もユダヤ人も問わず、人権、自由、平等が保障される未来を実現するためには、これしか道がないと認識しているからだ。

https://www.btselem.org/about_btselem

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