訳者から
2024 年 11 月 12 日に開催された、英国下院議会・国際開発委員会での「ガザの人道状況」についての公聴会での口頭証言(oral evidence)を紹介します。
この年の 2 月に、英国赤十字社は、ガザが「医療機能の完全停止」の危機に瀕していると警告していました。実際、この公聴会が開催された時点で、戦争前のガザにあった 36 の主要病院のうち、多少なりとも機能しているのは僅か 17 病院になっていました。
この公聴会で、下院議員たちは、移植外科の専門家であるニザム・マモード教授をはじめ、ガザの現地で活動した経験を持つ人々から証言を聴取しました。マモード教授は最近、2 月にイスラエル軍による襲撃を受けたガザのナセル病院に滞在していました。
過去の議会において、当時の国際開発委員会はガザの人道状況に関する口頭証言会を数回開催し、委員長は当時のキャメロン外相とも書簡のやり取りをしていました。その最終の書簡(2024 年 4 月 26 日付)は以下。
サラ・チャンピオン、国際開発委員会委員長様、
2024 年 4 月 25 日付の UNRWA に関するお手紙、有難うございました。10 月 7 日にイスラエルで発生したテロ攻撃に UNRWA 職員が関与していたという疑惑は極めて深刻であり、そのため我々は断固たる措置を講じ、同機関への今後の資金提供を一時停止しました。
我々は、キャサリン・コロンナ氏の最終報告書、UNRWA の回答、およびこれらの疑惑に関する国連内部監査局(OIOS)による現在進行中の調査を慎重に検討した上で、UNRWA への今後の資金提供に関する我々の立場を明らかにする予定です。
我々は、人道支援を切実に必要としているガザの人々に支援を届けることに、引き続き全力を尽くします。前会計年度、我々はパレスチナ占領地域への支援額を 3 倍以上に増やし、1 億ポンド超としました。
我々は、陸路、海路、空路を通じて、より多くの支援物資をできるだけ迅速に届けるべく、あらゆる手段を講じています。ここ数週間、英国空軍はガザ沿岸で数回にわたり空輸支援を行い、8 トン以上の食料やその他の生活必需品を届けました。UK Aid の資金提供により UK-Med が設置した野戦病院がガザ南部で稼働しており、1 日あたり 100 人以上の患者を治療しています。また、我々は先日、世界食糧計画(WFP)に対し、ガザの 27 万 5,000 人を養うのに十分な 2,000 トンの食糧援助を提供する資金援助を発表しました。さらに、海上支援回廊の設置に向けた国際的な取り組みを支援しています。4 月 17 日のイスラエル訪問の際、私は同国の関係者に、アシュドッド港やエレズ検問所を通じた人道支援物資の搬入を許可するなど、ガザへの支援物資の量を増やすという歓迎すべき約束を確実に履行するよう強く求めました。また、新規および既存の陸路検問所での国連や支援機関を支援するための機材購入に向け、英国から 300 万ポンドの追加資金を提供することも発表されました。
お手紙をいただき、改めて感謝申し上げます。チッピングノートンのキャメロン男爵、外務・英連邦・開発大臣
https://committees.parliament.uk/publications/44499/documents/221214/default/
公聴会の記録は下記でお読みいただくか、PDFでダウンロードができます。このページ最後の箇所にあるダウンロードのボタンをクリックしてください。(翻訳:三毛猫プロジェクト)


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