偽ユダヤ人カザール(Khazar・ハザール)問題
2006.07.30(2018.3.29分離)
http://asyura2.com/0601/holocaust3/msg/341.html
辛口時評060730 『偽ユダヤ人カザール問題の解決法』執筆を開始する宣言
この件に関しては、以下の10回の「辛口時評」で連続的に論じてきた。
2006.07.27 レバノン戦争は卑怯なアメリカのイスラエル支持による歴史的な経過の災難
2006.07.26 レバノン侵略はイスラエルのホロコーストの嘘を暴く好機
2006.07.24 ユダヤ人はどこから来たのかとシュピーゲルに質問したアハマディネジャドに加勢する。
2006.07.23 レバノン侵略の本質はシオニスト国家の存続を賭けた水争い
2006.07.21 ホロコーストの嘘分からずに議論しても何の役にも立たぬ
2006.06.23 ユダヤ人問題の最終的解決はカザールの歴史を継ぐことの再論
2006.06.13 ユダヤ問題解決に日本とロシアが係争中の北方領土活用の妙案
2006.05.14 ユダヤ人かユダヤ教徒かイスラエルをユダヤ国家と規定する憲法草案に潜む民族の歴史的悲劇
2006.05.10 シオニストは国際的孤立を自覚しカザール(ハザル)の歴史を継げ!
2006.05.04 ユダヤ人カガノビチと共産主義ロシア革命の深層
先に「解決法」を要約すると、
ことである。カザール(ハザル)帝国の歴史に関しては、詳しい研究書もある。その日本語訳も出版されている。その一つは、日本語訳では
(三交社)となっているが、原題を逐語訳すると、 である。著者の は、ハンガリー生れのユダヤ人で、平凡社発行の『世界大百科事典』にも載っている著名な作家、思想家である。始祖アブラハムの子孫の内で行方が分からなくなった支族の意味だから、日本語訳の題名のように「ユダヤ人」を明記する必要がない。この原題および日本語訳の双方に現れる「第十三支族」という言葉の使用法は、あくまでも、そういう古代の伝承を借りたキャッチフレーズに過ぎない。なぜならば、 だったからである。
その後、ロシアの考古・歴史学者、S・A・プレェートニェヴァの
(新潮社、96)が出た。訳者の城田俊は、モスクワ大学大学院終了のロシア語教授である。長文の訳者解説には中国史、モンゴル史からの観察も加わり、知られざるユーラシア大陸史の趣きがある。過日、この問題に詳しい仲間と話していたら、イスラエルとカザール(ハザル)の歴史に関する本を書いてくれとの要望が出た。現在、自前の木村書店から『ヒトラー・ホロコースト神話検証』の発行を準備中であるが、これに続いて、 を、急遽まとめる決意を固めた。
この問題は、湾岸戦争の直後の1992年に発行した拙著『湾岸報道に偽りあり』で、以下に抜粋するごとくに、気付いていたのであり、14年来の懸案でもある。
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-61.html
『湾岸報道に偽りあり』
隠された十数年来の米軍事計画に迫る
補章:ストップ・ザ・「極右」イスラエル
「ユダヤ人」の九〇%はタタール系カザール人だった
[中略]
結論を先にいうと、世界中の「ユダヤ人」の約九〇%は血統的に見ると、もともと、かつてのユダヤ王国起源、つまり、先の「ヴィデオ」のナレーションのような「モーゼに率いられてエジプトを出たユダヤの民」の末裔ではないのだ。大部分は、ユダヤ教に国ごと改宗したタタール系民族で、南ロシアに七世紀から十世紀にかけて周辺諸民族を帝国支配下に置いていたカザール(英語で「Khazar」、ハザルとも記す)王国起源なのである。
[中略]
詳しい論争に立ち入る余裕はないが、なにしろカザール(ハザル、ハザール)自体が、とてつもなく広い南ロシア平原地帯の騎馬民族であり、中世の「失われた歴史」の民なのである。おそらくは、色々な人種、民族、文化の混合体だったのだ。揚げ足取りの議論も絶えないことだろう。
イスラエル大使館に電話で聞くと、日本語の上手な広報担当者が次のように答えた。
「高校でカザール書簡の存在は教えている。だが、歴史的事実だとしても、カザールのインパクトは低い。PLOがイスラエル建国の権利を否定する根拠にしているのは間違いだ」
[中略]
歴史ロマンの解明への道は、まだまだ、血なまぐさい葛藤の彼方にあるようだ。特に問題なのは、
ということである。[後略]