(台湾:OCF)市民組織のためのデジタル防衛マニュアル

(訳者まえがき)ここに訳出したのは、台湾のOpen Culture Foundation(OCF)が2024年に作成した市民団体向けのサイバー攻撃から自分たちの組織や個人を防衛するためのマニュアルです。このマニュアルでは、私たちが直面するかもしれない様々な攻撃について、仮想の物語を通じて、わかりやすく、その原因と具体的な対処方法が説明されています。仮想事例として、海外から台湾に逃れてきた難民を支援する団体が、サイバー攻撃を経験し、大切なデータを奪われるだけでなく、システムも破壊され、更には人々の間の信頼関係まで大きく傷つけられてしまったという深刻な事態を想定しています。この事例を通じて、パスワードの管理などセキュリティの大切な基本の確認方法や、具体的な対処方法が説明されています。このマニュアルの意義は、サイバー攻撃のような事態に対して、私たちは決して非力ではないし、また、政府や警察などに全てを委ねることが最善の解決でもない、ということを示唆している点にあります。そして、商用のサービスやソフトに依存せずに、可能な限りオープンソース・フリーソフトウェアに切り替えることを推奨し、また、私たち自身が私たちのネットワークや仲間とのコミュニケーションを守るためにできることが沢山あることを強調しています。しかも、こうした私たち自身による対処のスキルを獲得することの重要性を通じて、私たち自身によるサイバー攻撃への対抗措置の力をつけ、仲間とともに、協力や連帯の関係を構築することの大切さが指摘されています。

OCFは、2014年に設立され、以来、台湾の40以上のオープンテクノロジーコミュニティを支援し、政策提言にも参加し、人々のデジタル人権のために声を上げ、台湾におけるオープンテクノロジー発展の基盤を築いてきました。技術コミュニティや市民パートナーと連携し、台湾のデジタル/ネットワーク環境をよりオープンで透明性が高く、市民参加型のものにするために取り組んできた団体です。

ウェブサイト : https://ocf.tw

このマニュアルの翻訳は、機械翻訳を下訳として校正をほどこしました。図版は元の中国語版のものをそのまま使用したので、一部わかりにくいところがあるかもしれません。ご容赦ください。また、具体的な対策として紹介されているもののなかには、日本語版がないものもあります。たとえば、ウエッブサイトの安全確保の方法としてDeflect と eQPressが紹介されていますが、これらは日本語版がありません。今後日本語での解説や導入などについても紹介したいと思います。

今回の翻訳に際して、大熊直彦さんに貴重なアドバイスをいただいたことを、お礼もうしあげます。(としまる JCA-NET)

原書掲載ウエッブ https://digitalsecurityhandbook.ocf.tw/

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