2008/2/18 | 中井佑美さん(中1・12)いじめ自殺裁判(2/18)の傍聴報告。小学校時代のいじめが、中学校に・・・。 | |||||||||||||||||||||||||||
2008年2月18日(月)、東京地裁103号法廷で中井佑美さんのいじめ自殺裁判の口頭弁論が行われた。 大法廷の約3分の2は支援者らで埋まっていた。 今はまだ書類のやりとりで、法廷では原本の確認が行われた。 今回は、小学校時代に佑美さんと担任教師の間でやりとりされた交換日誌の原本が回覧された。 日誌で、佑美さんはいじめのことを担任に訴えていたという。 前回、いじめに関する記述があるところだけを抜粋して出したところ、それではいつの、誰が書いたかがわからないので、それ以外の部分も含めて提出してほしいと被告の北本市から要請があったことに応えて、今回の提出となった。 小学校から中学校にはほとんどの生徒が一緒に進学している。実際に、中学時代のいじめは、その延長線上にあったと思われる。適切に引き継ぎが行われていたら、いじめは防げたのではないかと原告側は主張する。 一方で、文部科学省のほうは、7年間いじめゼロを受けて再調査をしたが、わずか数日しかないなかで調査ができるはずもなく、佑美さんの件を「いじめの事実は認められなかった」と結論を出すのはおかしいのではないかとの原告側の主張に、認否さえ明らかにしようとしない。 次回は4月28日(月)、10時から103号法廷にて。 ************ いじめは小学校低学年からあるが、低学年のときには比較的、やったり、やられたりが多い。それが、小学校3、4年生で固定化しやすい。小学校5、6年生で内容がエスカレートする。そして、小学校で解決されなかったいじめは中学校に持ちこされる。 中学校にはいくつかの小学校から生徒が集まる。そんななかで、みんながなんとか自分はいじめのターゲットになりたくないと思う。誰かがいじめられている間は比較的、他の生徒は安全でいられる。そのために、障がいがあったり、外国籍だったり、体型がみんなと違っていたり、性格がみんなと違っている子を、ターゲットにする。また、過去にいじめられていた生徒もターゲットになりやすい。「あの子は小学校でいじめられていた」つまり「いじめてもいい子」なんだとする。 いじめのリーダーもへたをすると、自分がターゲットになりかねない。そこで、できるだけみんなの納得のいく理由づけをしやすい相手を選ぶ。 実際に小学校の同級生らからいじめにあっていて、中学校で死に追い詰められた事件はわかっているだけでもかなりある。 報道されるのは主に自殺直前のいじめについてのみであることからすれば、もっとずっと多いことが予想される。
中1ギャップと言われ、不登校がよく問題にされるが、背景に小学校時代からのいじめの継続や再発、原因としてかなりあるのではないだろうか。 そして、1度、いじめによって深い心の傷を負った人間が、再びいじめなどの人間関係のトラブルをかかえると、死に至るリスクはより高くなる。 地域が密着している中学校では、小学校からの情報共有が欠かせない。 |
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