1998年11月祭研究発表

こころの国境線
〜ニューカマーと私


〜はじめに〜

知らなくても生きていけることがある。更に言えば、知らずに生きていくことの方が幸せということだってあるかも知れない。私達は時に自らの暴力にも無自覚でいられる。

長野のオリンピックスタジアムの建設現場では、多数の資格外労働者が働いていた。彼らは不足した人員を補う便利な労働力である。ところが完成二週間前の、残りは日本人だけでできる段階になって一斉検挙が行われた。あまりにも計画的なこの大規模な摘発により、その二週間で約1300人の資格外労働者が逮捕され、送還された。その会場で無数の日の丸が振られることとなった。

 我々はまず知らねばならない。

 

目次●こころの国境線〜ニューカマーと私

0.増え続けるニューカマー
1.労働者 片田 真志
2.学校 角田 望
3.結婚 石川 雄久
4.医療 原田 勇輝
5.「自分」と「彼ら、彼女ら」 石原 正恵
6.座談会

 

 

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