第 145 国会報告
予算委員会
1999年3月3日
消費者金融問題・雇用対策ほか
○委員長(倉田寛之君) 次に、大脇雅子君の質疑を行います。大脇雅子君。
○大脇雅子君 これまでのさまざまな日本の経済がどうなっていくのかという議論を聞いておりますと、少し楽観的過ぎるのではないかと政府の見解について考えます。
アメリカのグリーンスパンFRB議長は、二月二十三、二十四日、上下両院の銀行委員会の証言で日本の景気に言及されまして、日本の経済は依然として脆弱なままで底を打ったとは思わない。あるいは、先日日本に来られましたサマーズ財務副長官も同様のことを言っておられます。日本の経済学者の中でも、公共投資、緊急経済対策あるいは減税を打ち続けた下支え効果が出たものの、下り階段の踊り場であるという批評もあります。
三月決算を控えて五月、六月危機説というのもひそかにささやかれているわけでございますけれども、総理は、そうした経済判断についてどのような御見解をお持ちでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 確かに、グリーンスパンが言っていることもサマーズの言っていることも、ある意味では同じことを言っておりますわけで、御承知のように昨年の十月には非常な危機があって、日本はどうするかということであった。今回は、日本は財政ではこういう予算をつくったし、金融では国会の御協力があってこういう仕組みができた。だから、仕組みだけはまずできたなと、それは一つの進歩である。しかし、それから何が生まれるかは実はこれからのことなので、仕組みができたからうまくいくとは決まらないんだよ、だからまだこれからなんだと、そういう気持ちで物を言っておるわけでございます。悪いとも言っていない、しかし結果があらわれたとも言っていない、文字どおりそういうことだと思うのでございます。
ですから、今おっしゃいますように、私どもも、先ほど企画庁長官も言われましたが、消費と設備投資というものがふだんのようにすぐ続いて起こってくるということはなかなか保証がないものですから、したがってとにかくこの一―三月は雇用を気をつけよう。それが過ぎたら安心できるかというと、必ずしもそういうわけではなくて、やっぱりだんだんに少しずつ消費が起こってくる、設備投資は無理かもしれません。だから、わずかなわずかな回復の道を着実にたどっていくしかない、こういうふうに見ておりますものですから、それが〇・五ですが、五、六月だって気を緩めていいというふうには私どもは決して思っておりません。
○大脇雅子君 そこの中で、ただいまさまざまな委員の方から減税の効果というものはかえって消費を冷やしてしまうという話がありました。
そこで、少し確認をさせていただきたいのですが、いわゆる納税者の中で七百九十三万でこれから増税になる人たちというのは全納税者の中の何割か。そして、とりわけ給与所得者の場合、賃金センサスの表などを見てみますと、七百万以上のいわゆる給与所得者の割合というのは、男性で平均二・五、女性労働者で〇・二という数字が出ております。ほとんど給与所得者は増税のゾーンに入ってくるということになると思うんですが、この点はどのようにお考えか、お尋ねをいたします。
○政府委員(尾原榮夫君) 今、先生のお尋ねは、一回限りの定額方式の減税ではございましたが、いわば十年度と十一年度を比べればどうかということで、七百九十三万円ということを申されました。
実は、この七百九十三万円と申しますのは、いわゆる夫婦子二人の世帯のケースでございます。そういう意味で、民間給与の実態というところから大胆に推計してみますと、もう少し御説明させていただきますと、配偶者控除があって扶養者の方が三人というケースで眺めてみますと、大体八百万円で出ておりますが、納税者の方が約三百六十万人、それからそのうちの八百万円以下の方は大体二百四十万人と、こういうふうになっているわけでございます。
それで、今世帯類型の話をさせていただきましたが、それ以外に単身の方、夫婦の方あるいは子供さんがたくさんおられる方、たくさんございます。平成十年の定額減税は扶養人員でその辺の減税が変わってきますものですから、全体給与所得者で眺めてまいりますと、おおむね税負担がふえるということだけで着目いたしますと、六割から七割程度の方がそういう意味では税金を少し多く納めていただく、こういうことになろうかと思っております。
○大脇雅子君 しかし、高額所得者というのは消費性向は低いと言われておりまして、その減税された分というのは貯蓄に回っていく。現在、日本では非常に低金利でありますから、これがアメリカの金融市場へ自然に流れていくということを予測する向きがありますが、この点については非常に国民的な問題でもあり重要だと思うのですが、その点、大蔵大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) それが自由化ということだと私はもう割り切っております。金利差がございますからアメリカに流れやすい。それはきょうに始まったことではございませんが、現在もそうでございます。また、そのことは許されているわけでございますから、やはり自由化ということは、そういうお互いにそうなり合うことによって基本的にメリットがあるというふうに、ちょっと悪いことを申しますが、東南アジアのある国ですとそんなことがありますとつぶれてしまいますから、戸を閉めたりいたします。また、現にいたしております。しかし、我々はそういうことはしてはならないし、またすることもないと思っております。
○大脇雅子君 自由化の一つの傾向だということですが、アメリカなどは高額納税者を優遇するということによって二極社会に分類されて、いわゆる貧富の格差が激しくなったというようなことが言われております。
経済企画庁長官は、「アメリカの没落」という御本などを翻訳もされておりますけれども、その点について、日本に照射した場合にどのようにそれをお考えでしょうか。
○国務大臣(堺屋太一君) アメリカで一九七〇年代末から自由化が進むに従いまして貧富の格差、所得の格差が広がったというのは事実でございまして、これが一時、特に八〇年代の末から九〇年代の初め、アメリカの景気が悪かったときには非常に批判されたわけであります。ところが、現在では、これを乗り切りまして、それがむしろアメリカ国民の新しい起業、業を起こすエネルギーになっているという見方もございます。これは議論の分かれるところでございまして、新しい要素を入れたニューパラダイム派という学派がそういうことを言っておりまして、まだ安定した学説にはなっておりません。
日本の場合でございます。日本の場合でございますが、先ほどもエンゲル係数のこともございましたけれども、全体に消費性向があらゆる階層で落ちています。これは別に所得の高い人が下がっているよりも、むしろ所得の低い人、一九八〇年には所得の第一階層といいまして、五分類いたしまして一番所得の低い方の方々ですね、これが一〇〇%ぐらいの消費性向があったのが今は八〇%ぐらいになっている。平均消費性向を見れば、先ほどの委員の方もおっしゃっておりましたように、確かに低い方がやや高いのでございますけれども、可処分所得が上がったとき、一万円減税があったときのその一万円をどう使うかということになりますと、第四階位という四番目ぐらい、これを大体年齢層でいいますと四十代の子育て時期の方が一番限界消費性向が高いというような傾向が出ております。
これが将来どのように日本社会に影響するかはまだまだわかりませんけれども、現在の税制の関係から見ると、去年に比べて今回のものが非常に景気を引き下げるような形になっているとは必ずしも言えないと思います。
○大脇雅子君 その点については私は異論があります。
消費性向というのは、高額所得者において一般に低いということもあり、アメリカでは一九八九年、上位高額所得者四%の人の得る所得が五一%の低所得者層の人たちの所得総額と一緒だということも言われているわけですから、日本の社会をそのような形にしないための施策ということが非常に重要であって、税制改革もその方向をしっかりと見定めて志のある国づくりをしていきたい、私はこういうふうに思うわけであります。
金融監督庁長官にお尋ねいたしますが、今現場では中小零細企業の人たちが銀行の無謀なというか無残な取り立てに遭って大変苦労をしております。不適切なあるいは無理な回収というもののために倒産を余儀なくされたりしているわけですが、監督庁としてはそういう調査をなさったと聞いておりますが、その調査の報告書の内容はどんなものであったでしょうか。
○政府委員(日野正晴君) お答えいたします。
ただいま大脇先生から御指摘がありました金融機関の融資回収などの債権管理体制についてでございますが、昨年十二月に銀行法第二十四条などに基づきまして、主要行、地銀、第二地銀及び信用金庫に対しまして、実態を調査させて報告を求めたところでございます。その結果、鳥取銀行それから東京産業信用金庫のこの二金融機関につきましては、債権の管理回収に関しまして不適切な表現を含む文書を支店に通知していたという事実が確認されましたので、銀行法第二十六条第一項などに基づいて業務改善命令を発出したところでございます。
具体的に申し上げますと、これら二つの金融機関につきましては、債権の管理回収について、金融機関の公共性の観点から不適切な内容が含まれる文書が支店に通知されるなど不適切な業務運営が認められたこと、それからその文書が法令等遵守に関するチェックが機能しないまま発出されるなど法令等遵守体制の不備が認められたことから、内部管理体制の強化策といたしまして、一つには再発防止策の策定、実施、それから二つ目には法令等遵守体制の充実強化、三つは内部管理体制強化策の実施状況に関するフォローアップの実施と評価といったことと、それからそれらに関する業務改善計画の提出を命じたところでございます。
金融監督庁といたしましては、その十二月の調査に引き続きまして、現在も引き続きこの債権管理体制等について実態調査を行っております。今後、もし新たに不適切な事例が把握された場合には、それに対しまして適切な措置を講ずることとしたいと思っております。
○大脇雅子君 この融資の回収に不適切、無理な回収があって改善命令まで出たということは非常に大きな問題であります。金融サービス法などの制定の問題もありますけれども、やはり貸し手側の責任ということもしっかりと政府としては監督をしていただきたいというふうに思います。
さて、銀行の貸し渋りの中でお金を借りられなかった人たちというのはノンバンクとか町金融を通じて商工ローン等を借りているわけですが、その利息は三〇とか三七の高利でありまして、安い融資を銀行から受けてそうしたノンバンクの人たちが一般の市民金融として市民や中小企業者に貸している。規制は出資法しかないわけで、四〇%強の規制があるわけですけれども、もう多重債務者の大量発生ということがありまして、日本の社会は勤労の意欲のもとに汗を流しつつ社会をつくっていくという気風が根底から壊れつつあるのではないかというふうに私は思うわけです。
この点について、そうした発生を予防し中小零細企業の経営を守るという視点から、私は利息を制限し、無人の貸出機等の取り締まりをすべきだというふうに考えますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。大蔵省の管轄でしょうか。
○政府委員(伏屋和彦君) お答えいたします。
今、先生が言われましたのは、金利の話と無人貸付機の話だと思います。
一つ、金利につきましては、先生が言われましたように出資法の上限金利というのがございまして、これは昭和五十八年の貸金業規制法の制定以後、当時の一〇九・五%から段階的に引き下げられておりまして、平成三年以降は現行の四〇・〇〇四%となっているわけでございます。
こういうぐあいに段階的に引き下げられておりますが、これをさらに引き下げてはどうかということにつきましては、かえってまたいろんな別の金融が横行したりしないかというような指摘がある一方、借り手の生活への負担、それから返済能力等を踏まえますと、やはり取り締まりを強化しつつ引き下げていくことも検討すべきだという指摘もございます。この点につきましては、法律を主管しておられます法務省ともよく相談しながら検討する必要があると考えております。
いま一つの、先生が言われました貸付機の話でございますが、貸金業者に対しましては、貸金業規制法に基づきまして過剰貸し付けの禁止、これは十三条でございますが、それと誇大広告の禁止等の規制が課せられているわけでございます。
今、自動契約受付機が過剰貸し付けを増長しているんじゃないかという指摘があることは承知しておりまして、この貸し付けにつきましても今申し上げました貸金業規制法による規制の対象となっております。店頭貸し付けと同様に顧客の返済能力等の審査が行われているわけでございますが、今後もこの規制のあり方につきましては、貸金業者とか借り手の実態をよく踏まえまして今後とも検討していく必要があると考えております。
○大脇雅子君 総理、今取り締まりを強化しながら利息を引き下げていく、そして無人貸出機というように借り手の方の心理的な抑制のないような形でお金を貸し付けていくという高利の町の金融は非常に我が国としては、ドイツなどではそうした消費者金融の金利はもっと低いわけですから、やっぱり高利をしっかり取り締まっていただく法律をつくるべきだと思いますが、御決意、御感想、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(小渕恵三君) 現行法がございますし、またこの問題については国会でも種々議論をいただいてきておるところでございます。
金融というものはなかなか難しゅうございまして、もう本当にいざここが生死の分かれだというようなときにかなり高利の金融に頼るというケースもございまして、それがいいということではございませんが、委員御指摘のように余りにも高利息でそうした困った立場の人に対して、ある意味で弱みにつけ込んでということであってはいけないと思います。したがって、その利率がいかなることかということは、冒頭申し上げましたように、これは種々御議論いただいた結果、先ほど御答弁されたような結果になっておるんだろうと思います。
したがいまして、正常な金利で正常に経営のできる、またそのために政府関係の金融機関を初めとして適正な融資ができるような体制をさらに強化していくということも一面必要なことじゃないか、こう考えます。
○大脇雅子君 四〇・〇〇四になったのは昭和五十四年ですよね。そして、四〇・〇〇四の利息、出資法の制限が、みんなこれを高過ぎるというふうに思うんだと思うんですが、ぜひこの点はしっかりと国民の生活に密着した政治として再検討をしていきたい、そしてまた、政府もそれに取り組んでいただきたいというふうに思います。
続いて、雇用対策でございます。
失業率の見通しは、現在四・四ということでありますが、潜在的な失業率を含めますと七%あるいは一〇%ということが言われています。これまでの失業と違いまして、さまざまな形で構造的な失業、そして非自発的な失業がふえて深刻な問題を提起しています。
この失業率は今後どのように変動するのか。一〇%を超えるという意見もありますが、経企庁長官、どのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(堺屋太一君) 失業率の動向は、日本は従来終身雇用をやっておりましたので、非常に諸外国に比べて低い水準にありました。それが今流動化してまいりまして、かなり高まっている、不況とリストラが重なっているということでございます。これから各企業のリストラは進むと思います。
そういう意味で申しますと、これからなおしばらく失業率の点では悪い数字が出てくる可能性は高いと私は考えております。そして、それによって各企業が立ち直り、また新しい事業が起こってくるまでこの失業を支えていかなきゃいけない、そういう雇用対策が十分なされる必要があると思っております。
○大脇雅子君 その高まりつつある失業率の中で、労働省はどのような形で失業率の増大に対応していくのか。雇用の安定維持というために、今までは雇用調整金が打ち出されてかなりの高額が予算化されてまいりました。
しかし、高度経済成長の右肩上がりではないところの失業率の増大の中で、今、非自発的雇用の流動化が進んでおります。これに対して、非自発的でありますから、求人求職のミスマッチという枠を超えて労働条件が切り下がりつつある。そして、正規雇用はなくて不安定雇用が増大しつつある。その中で、どのような手を労働省はお打ちになろうとしているのか、労働大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(甘利明君) 幾つかの質問が含まれていましたが、雇用活性化プランでまず従来と一番違うところは、雇用を安定させるということに加えて、つくり出すという方向に踏み出したというところであります。
それから、企業のリストラというのが、生きんがためのリストラが今進んでいるわけでありますが、その前に、リストラで何人と発表されますとすぐ生首が切られるような印象を持たれますが、あれはいろいろ採用を手控えるとかあるいは関連会社への出向をお願いするとか、生首を極力切らない方向での数字であります。
しかし、最後の最後の手段で整理解雇ということになった場合でも、失業という形じゃなくて受け皿を見つけてきた企業には、その受け皿になる企業には支援をするという労働移動の助成金も新設をいたしました。それから、職業能力をつけるための施策についてはかなり手広くさせていただきましたし、新規の策も盛り込ませていただきました。
それから、雇用の流動化というお話がありました。これは、ある面、時代の要請で避けられない部分があると思います。それは、新しい時代を担う業ができてきたときに、優秀な人材をスムーズに供給するという体制を持っていないとその企業が育っていかないということもありますし、働く側も、新しい分野を求めて働きたいという人、あるいは働き方も、自分はこの時間帯だけ、こういう業種だけ働きたいというニーズも出てきますから、流動化については、時代の要請、それから働く者、企業の要請、いろんなニーズにこたえて受け皿にならなければならないと思います。
ただし、そのときに常用雇用といいますか、正規雇用が臨時雇用に切りかわるということは避けなくちゃいけないわけでありますから、今国会に派遣法の改正も提出させていただいておりますけれども、その中でも、正規雇用にかえて派遣でつないでいこうなどという場合には、ちゃんと正規雇用になるような措置を加える、あるいは働く側の保護の措置をしっかりと加味して対応していかなければならないというふうに考えております。
○大脇雅子君 先ほど、G8の労働大臣会議で、賃金を下げずにワークシェアリングをするということに対して、何か生産性のところで問題があるのではないかと思ったという御意見がありましたけれども、賃金を下げずにワークシェアリングをするというのは、時間短縮の場合、生活水準の低下を来さずに時間短縮をするというのがもう国際的な原則でありますから、それが日本で生産性のために、パートだとか派遣だとか、そういった雇用形態の不安定なところの人たちの労働条件を切り下げて使うということは、日本で特に差別として問題にしなければならないところだと思うわけです。
ですから、不安定雇用が増大をするという中で、さらに未組織や臨時労働者の正規雇用化ということもひとつやはり戦術の中に入れながら、私たちとしては雇用の確保ということをしていかなければならないと思います。
さて、失業が増大をして、今失業保険を受給しながら求職活動をするという人たちが、失業保険が切れても、失業手当が切れても求職がさらに決まらないということがありまして、もう大体平均十二カ月ぐらいの待機で仕事を探しあぐねているという状況があります。そのためには、やはり緊急失業対策が不可欠だと思います。
いわゆる全国延長給付というのが雇用保険にありまして、それはまだ発動されておりませんが、その要件を緩和すること、それから就職促進手当というものを拡充すること、これが喫緊の課題であると思いますが、それについて、検討の有無、そしてまた将来の見通しについて、労働大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(甘利明君) 私の手元の数字によりますと、平成十年の男子の失業継続期間は平均で五・四二カ月となっております。もちろん、これは増加傾向にございます。それから、一年以上の失業者が大体二〇%ぐらい。これは、アメリカが一〇%でアメリカだけいいんですが、ヨーロッパは四、五〇%になっています。
そこで、失業給付の延長措置に関して、これはもうずっと、私が労働大臣に就任以来、いろんな先生方から御指摘をいただいております。そのたびに、失業にはそれぞれの要因があるから一律にこうするということよりも、きめ細かに対応した方がいいんではないだろうか、私はできれば訓練延長給付というのをぜひ使っていただきたいと。
これは、訓練の期間が再就職まで超長期ということよりも、大体三カ月とか六カ月ぐらいですか、そのぐらいで再就職の技能アップにつながるコースが多いものでありますからそういうふうに指導はしておりますけれども、これをいろいろホワイトカラーについてもっと長期の訓練が必要ではないかということ等で幅広くしましたので、そっちの方での能力アップの延長給付というのをぜひ使っていただきたいと思う次第です。
○大脇雅子君 全国延長給付とか就職促進手当はぜひ実現をお願いしたいと思います。
時間がなくなりまして、実は総理にお尋ねをしたかったのですが、経済戦略会議の日本経済再生への戦略というものについてはグローバリゼーションに対するアジアにおける日本の戦略が描かれていないということが言えると思います。
それから、効率と公正ということは前面に出ておりますが、我が国の中で維持すべき平等と公正というものの視点が欠けているのではないか、その点について非常に私は危惧をしているということを申し上げまして、時間ですので私の質問を終わります。
○委員長(倉田寛之君) 以上で大脇雅子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
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