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ものづくりニュース

第3回 「京都ものづくり塾総会」を開催しました!
 2002年4月20日(土)
ハートピア京都にて


会場の四条京町家今年も毎年恒例の総会を迎えることとなりました。
今年は、また場所を変えて、ハートピア京都の会議室で、形式的にもしっかりした形で開催しました。
普段から活動している塾生だけでなく、なかなか普段は会えない塾生や、初めて覗きに来てくださった方、ご連絡を取っていながらまだお会いしたことなかった方など20余名があつまり、昨年度のものづくり塾の活動成果について報告し、今年度の活動方針について確認しました。
報告のあとは、和やかな雰囲気で初めての方も交えてお話をし、懇親会へとなだれ込んでいくのでした。

プログラム

1. 2002年度活動方針(塾長)

2. 2001年度各W/G活動報告と2002年度方針
   2.1 職人列伝(かつら)
   2.2 四春屋(塾長)
   2.3 円卓会議(西本)


3. 規約改正承認

4. 今後の活動予定(塾長)




1. 2002年度活動方針(塾長)

3年余りの京都ものづくり塾の活動の中で最初は「対象が広く、目的がよくわからなかった」という問題点がありました。その解消のためにワーキンググループを組織し、二年余りの活動を行ってきたのですが、その過程でだんだん、メンバーの中での発見、気付きが起こり、それぞれが「京都のものづくり」という切り口における「やりたいこと」が明確になってきました。例えば「くらしから見直す活動(和楽考=「和楽社中」として独立)」「西陣のまちづくり(西陣PJ)」「注文生産システムの構築」などがそれにあてはまります。
それは京都ものづくり塾としての一つの成果であり、また手前味噌であるが、所属メンバーそれぞれにボランタリーな意識を育て、その人材育成という面で果たしてきた役割は大きいといえます。

これまでの活動を整理すると、ものづくり塾の果たす役割として
  1. 京都経済(特に伝統産業)の情報交流拠点
  2. 京都のまちづくり・文化・経済活性化のためのNPOや起業のための人材育成
  3. 伝統産業の担い手づくりのサポート
  4. 伝統産業活性化のコンサルタント

などがあげられるのではないか。 これらのことを実現するために2002年度の活動方針を次のように定めました。
  1. 悉皆PJは起業の方向で進む。事業化に向けての協力者集めを継続する。
  2. 円卓会議は「意見交換の場」「人との出会いの場」としての機能を継続させる。
  3. 列伝は引き続き職人取材を実行、来年度は発表できる冊子などを作る。

なお、今後の塾全体の活動予定案として次のようなことを計画しています。
  1. 事務局移転
    中京区壬生森町13−34に移転する。
  2. ものづくりツアーの実施(他府県の事例や工房見学など)
  3. 伝統工芸に関するイベントの実施、もしくは協力
  4. 伝統産業に親しんでもらう目的の勉強会
    目的 日頃触れることの少なくなった伝統工芸品を職人、専門家が話す
  5. 事務局体制の整備
広報グループ作り(もの蔵編集部)や作業ボランティア登録制などを導入予定。


2. 2001年度各W/G活動報告と2002年度方針
2.1 職人列伝活動報告
(かつら)
       
1.見学会の実施
西陣プロジェクト


(1)「機料店」 佐内機料店さん (4月28日取材)
手織りの織機を組み立てる「機料店」の方にお話をお伺いしました。40年近くにわたって織機を作りつづけてきた職人の、いい織機をつくるために、素材にこだわる思いと誇り、織り手の方への思いなどをたっぷりお伺いしました。

(2)「整経」清水整経 清水良一さん ( 6月23日取材)
西陣で経糸を整える工程「整経」業を営んで50年。伝統工芸士でもある清水さんが、実際に「整経」の工程を実演しながら、お話を聞かせてくださいました。簡単なようで、繊細な神経を要する「整経」というお仕事について、また、西陣織りを続けてきた思いをお聞かせくださいました。

かつら
(3)「糸染め」 福田染工さん(7月28日取材)
長年の経験と勘でしかわからない微妙な量の染料を調合し、糸を染めていきます。その色づくりの難しさと、夫婦で染められるときのアイボウの様子を拝見しました。
また、実際に山へ登り、ご自分で取られた草木で糸を染めるだけでなく、ご自宅の手機で織りまでされます。そんな「色づくり」職人のこだわりと魅力に迫りました。

その他
(1) 愛染工房 宇津木 憲一さん・寿子さん(10月27日取材)
京都は西陣で工房兼お店を構えられ、現在では数少ない天然醗酵本藍染めをされている『愛染工房』を取材させていただきました。
本藍染めの魅力を教えていただき、参加者みんなで実際に藍染めを体験までさせていだきました。藍染めを皆さんにもっと身近に感じてもらえたらと思います。

2.一般向き体験ツアー(ものづくり体験企画)の実施
(1)「福田染工さん草木染ツアー」(2002年3月17日取材)
昨年7月の糸染め見学会でお世話になった福田さんのところで、今回は草木染体験をさせていただきました。10名を超える参加者が集まり、各々が持ち寄った木の葉や枝などから、さまざまな色を出し、わいわいがやがや。とっても楽しい体験会になりました。その楽しさを通じて、草木で染めることの素朴な喜びを感じました。

3.グループ内勉強会の実施
(1)西陣織にまつわる歴史、社会的動向について
(2) 西陣に関わる諸問題についてセッション
(3) 引き箔についての勉強会


2.2 四春屋活動報告(塾長)
昨年度好評を博した「C's festa(シーズフェスタ)」は終了後も問い合わせがしばしばあり、再開への期待が高まっている。だが、スタッフ不足で実現には未だ至っていない。そこで今年度の四春屋活動案を次の通りとした。
・滋野が店長に就任する。
・「私たちがほしいものをつくる」という原点に戻る。(学生団体などとも提携)
・「ものづくりのまち京都」の「ものづくり文化」を担うクリエーターや職人の発表の場を提供する。
・ものづくりマインドの発表の場
・シーズフェスタは上半期に一回は開催したい。
・「悉皆PJ」のロット商品を「ユーザーからの提案商品」として提案販売する。さらに職人のパイロット商品、試作品の反応を聞く場とする。その声を持ち帰ってもらい、仕事に生かしてもらう。
・他地方への出張も予定している。
・シーズフェスタは上半期に一回目標にを再開したい。


   2.3 円卓会議活動報告(西本P)
・場所や広報面で集客できる体制作りも行う予定。具体的な動きとしては、四条京町家での定期開催と、京町家関係への広報への働きかけ。
・塾全体の動きとも関係するが、目的を共通する団体との情報交換を通じて集客力を強める動きも行いたい。


今後の予定(塾長)

最後になりますが、長期的な組織像、京都のまちの将来像、今後の予定を紹介します。
長期的な組織像
職人として生計を立てられ、仕事に誇りを持てる体制に
→塾の役割としては企業や行政に向けてのプログラムや企画の提案をする
・作り手と使い手のコミュニケーションを通じたものづくりのできるシステムに
→塾としては「21世紀型注文生産システム(悉皆プロジェクト)の立ち上げ」※運営は会社組織
・ものづくりに関心を持ってもらう人の人材育成(職人、目利きなど)
→塾の役割としてはそういう世界に入りたいと思う人を育て、その窓口となる。

私たちが考える京都のまちの将来像
京都のものづくりが地域文化としてまちの価値になる。


今年度の予定
4月20日 定例総会
4月26日 ものづくり円卓会議
5月3日・4日 石見銀山ツアー
5月中旬 引箔屋取材予定(列伝)      
6月上旬 ものづくり円卓会議
7月上旬 手拭いファッションショー(JCAと共催)
7月14日 ものづくり円卓会議
9月14日 ものづくり円卓会議
10月下旬 西陣夢まつりに合わせた企画
11月9日 ものづくり円卓会議 
2003年1月11日 ものづくり円卓会議   
3月8日 ものづくり円卓会議





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