東京地方争議団共闘会議:「独占と権力の対応」

総行動11年の原点に立ち返って教訓を学ぶ

[1983.12.10-12.東京地方争議団共闘会議:第22回総会議案書]
[第3章(続)私たちをめぐる動き:副議長・法廷闘争対策担当・木村愛二執筆]

2000.11.4 WEB雑誌『憎まれ愚痴』60号掲載

2000.10.22. 追記。この議案は、一般向けの文章でもあり、参照した資料に関しての文献リストは作成しなかったので、現在のところ、特に文中に明記した以外は出典不明の部分が多い。ここで多くの同時代の闘う仲間に感謝し、御礼の挨拶に代える。

一、生コン弾圧事件にあらわれた総行動敵視、三井訓示の実践

 昨年(注:1982年)末に運輸一般生コン支部の三役が逮捕されて、200日を越える拘禁という異常事態になりました。結果的には、東京地評を軸とした共闘体制の確立により、6月10日の一回の霞ケ関昼デモと7.14.東京総行動の間に保釈をかちとり ⇒ 全文を読む

二、労働行政反動化の背後に独占の「血みどろ」の魔手

 以上のような警察庁を尖兵とする動きは、昨年二月二六日に「田中曽根」=「警察」内閣が成立して以来、増長の度を加えています。しかし、この「警察」内閣は、「田中曽根」であることからも明らかなように、同時に、「金権」内閣でもあり⇒ 全文を読む

三、旧体制側の計画性と組織性、企業ファシズムの位置づけに注意

 ただし、中曽根が「戦後三七年の総決算」といったように、旧体制の反動的な復活には、それなりの計画性、組織性があったことを見落してはならないでしょう安保闘争以来を考えただけでも一冊の論文になってしまいますから、東京総行動の開始以来の特徴的な動きを ⇒ 全文を読む

四、《新ニッポン》ファシズムの正体、司法反動の恐怖の土台を暴く闘いを

総行動11年の原点に立ち返って教訓を学ぶ

 その間の独占側の考え方を端的に表わしたのがロッキード疑獄発生直後の日経連会長、桜田武の発言です。
《一九七六年・七月、日経連トップセミナーにて、「むしろ本命は捕った方がよい。経営のトップか職場を中心とした労使間係を安定させ、警察、裁判所および官僚組織か健在であれば、この政治混迷期は乗り切れるのではないか」》 ⇒ 全文を読む

五、いまこそ下からの共闘の正念場、真の統一の思想が問われている

 しかし、相手のある闘いです。やみくもの結集だけでは、足元をすくわれます。最近の弾圧事件を分析すると、単産だけ・単組(支部)だけで、とりわけ重要な地区労との連携なしに、はだかで突出した闘いが、見事にねらわれています。闘い方の法律上の正しさだけでは、弾圧をまぬがれることはできません。要求が正しいというだけでは、 ⇒ 全文を読む

六、「使用者概念」云々の「不当労働行為」、「ひとり争議」の新発生と組織化の課題

 同じく東京争議団の活動方針には、「地評・単産・地区労と協力して、未組織労働者の組織化につとめます」、とあります。
 これも、単なる字面の方針ではありません。東京争議団の結成メンバーであり、初代の佐藤事務局長を出した全国一般中部地域支部正路喜社分会は、偽装倒産・全員解雇の攻撃と闘いながら、三○を越える新分会の結成に中心的な役割を果しました。東京12チャンネル(現テレビ東京)の第一次争議は ⇒ 全文を読む

七、「冬の時代」にこそ総合的な反撃体制を築くチャンスが

 現在の労働組合運動全体の状況は、『東京争議団の十五年』の予見が不幸にも適中し、まさしく「冬の時代」の様相を呈しています。独占と権力の攻勢は、それに追い打ちを掛けています。  しかし、冬のあとには春がくるというのは季節だけのことではなく、歴史的な社会現象上でも事実です。大地に根を張った運動は、 ⇒ 全文を読む

 

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