(案内ページ作成:2019.1.16)
木村愛二著/汐文社/1982年/124頁/定価1200円 絶版 在庫僅少 ➡ 注文
『マスコミ大戦争 読売 VS TBS』
不可解な土地売買! バブル崩壊のなか
佐川急便が、読売の土地(新大阪)を買った謎
『マスコミ大戦争 読売 VS TBS』 目次紹介
(「はしがき」から抜粋)
「読売新聞とはなにかといった一般向けの解説ブックレツトを……」
という話が持ち上がったのは、今年(1992年)の3月初旬のことである。
きっかけは、週刊誌種にもなった読売 vs TBSの訴訟合戦だった。
最大の争点は、読売から佐川急便への社有地売却に疑惑ありとしたTBSの報道が、果たして名誉毀損に当たるかどうかである。
読売側の狙い目は、TBSの担当記者を証人に立たせて、取材源を明かせと求めることにあるだろう。……
記者たるもの、いかに確実な情報であろうとも、取材源を明かすわけにはいかない場合がある。
裁判官は洋の東西を問わず、取材源を明らかにしないジャーナリストに対して、不利な判断をするのが常である。
そのへんが読売の勝負どころであろう。だが、お互いジャーナリズムの限界と役割を心得ている同士の争いとして見ると、読売の手口は汚い。
はしがき ―― 「エスカレーターの論理」で全体が右に寄る仕掛け 1
1 「ジャーナリズム」は本来、そんなに立派な仕事なのか 9
2 企業化されたジャーナリズムの決定的限界 15
3 「不偏不党」は朝日新聞が救命を懇願する誓約だった 21
4 現時点での実例は湾岸戦争とカンプチアPKO報道 27
5 「ならずもの」の「本音」を追及しない大手メディア 31
6 危険なメディアに、さらに新しい罠の構造 39
7 アメリカ経由の「ODA疑惑」報道も尻つぼみ 45
8 「読売ヨタモン」が「毎日マヤカシ」系TBSに売った喧嘩 51
9 ナベツネ読売はなぜ「やりすぎ」の喧嘩を売ったか 59
10 土地疑惑前科の「人脈」に右翼の児玉、タカ派の中曽根 67
11 政治思想経歴を詐称する元共産党員ナベツネの正体 73
12 内務警察高級官僚による天下り新聞支配の系譜 83
13 日本最古、文学の香り高い首都東京の名門紙をめぐる争奪戦 89
14 「黄金の魔槌」に圧殺された大正デモクラシー 95
15 レッド・パージに先駆けた読売争議の先制攻撃 105
16 「笑顔のファッシズム」を演出する腰抜け大手メディア 113
あとがき 大手メディア全体の改革へ向けて読売に十字砲火を 119