テレビ文化研究会・木村愛二 共著/汐文社・同時代叢書
1980年/283頁/定価1400円 絶版
『テレビ腐蝕検証』
民法テレビの腐蝕状況を事実に基づいて検証する
かつてないハードなテレビ批判!
『テレビ腐蝕検証』 目次紹介
(第2章 この許されざる問題番組群 から抜粋)
……新聞がこの事件をセンセーショナルな記事にした。
「全裸にしてリンチ、豊川署、スケバンら9人送検」
エロ・グロをメインテーマにする『ウィークエンダー』がこの事件を見逃すはずはなかった。
不思議なことに、同校には直接、取材を申し入れてこない。どうしても放送中止にして貰わなければ、と校長もA先生も決意を固めていた。しかし、テレビ局の壁は厚かった。“報道・表現の自由”をタテにあっさりことわられた。
エロ・グロ臭の強い事件を、コメディアンを起用しておもしろおかしく仕立てあげるだけの番組が、はたして報道番組なのか?……
はしがき
第一部 制作絶望現場を撃つ
第一章 超黒字経営の内側 11
下請け依存のドラマ番組 11
四苦八苦のアニメプロ 30
退廃化すすむトークショー 36
放送作家無残 46
コマーシャルラッシュ 50
モラル喪失者たち 55
第二章 この許されざる問題番組群 60
『ウィークエンダー』が報道番組!? 60
スポンサー私物番組とタカ派毒舌番組 69
原発番組の手練手管 75
第二部 揺らぐ報道植民地現場
第三章 揺れる“運命共同体”=読売グループ 85
新聞・テレビ一体化政策の悪弊 85
荒業師小林社長の読売・日テレ一体化作戦 89
テレビ時代の最もテレビらしくないニュース 99
ネットワーク日本一をめざす小林の野望 107
日テレのイメージ・ダウン源 113
“江川盗り”の波紋とその収支決算 116
多重放送“怪音声”の主犯小林の思惑 124
第四章 全面占領下の報道に未来はあるか=テレ朝・l2ch 132
根深い朝日のテレ朝報道支配 132
三浦甲子二の憂うつ・モスクフ五輪の行方 136
NET支配工作完了宣言 140
朝読代理戦争熾烈化の陰で 144
日経の12チヤンネル植民地支配の立役者 147
“リトル小林”中川順の思想と行動 152
主体性などくそくらえ! 155
第五章 放送局優位二系列の明暗=TBS・フジ 159
角栄のツルの一声「腸捻転」解消 159
赤坂再開発とM資金問題の闇の部分 164
幻の「東京U局」事件の怪 168
毎日資本の介入粉砕! 171
“フジ・サンケイグループ”の当主フジテレビ 174
反共の闘士・鹿内信隆の恐怖政治 177
強まるサンケイ体制・タカ派論調のタレ流し 180
第二部 日本版“ザ・ネットヮーク”戦略
第六章 マスコミ独占集中のザル法指導 185
系列競争とナショナルスポンサー 185
電波利権人脈のテレビ免許私物化 194
朝令暮改の電波行政の内幕 199
「個人株主」の化けくらべ 204
独占のワンマン・コントロール局 209
第七章 戦略産業テレビの影の部分 213
戦争体質の社長に“アラーム” 213
マイクロウェープ網の軍事的性格 217
なぜか「へき地」のテレビスタジオ 222
報道されざるマスコミ争議 226
郵政省高級官僚らの天下り公害 232
第八章 電波メディアの現代神話 237
「聖なる」電波の不法使用状況 237
ヨーロッパの“海賊放送”認知 243
電波ジャッグの真犯人はだれか 245
アクセス権論の可能性 247
メディアをよこせという立場 250
四次元空間の国際的ミステリー 254
第九章 ネオンの海に浮かぶ「中立幻想」 261
広告は道化怪獣プレゼントゴン 261
マスコミ商品の二重性格 265
世論操作費の支出項目 271
民衆コミュニケーションの復活 276