なぜ突貫研究せず「2020年の実用化」なのか?
1999.10.2.mail再録。
急遽、スキャナー読み込み、校正、などなどして、「ウラン加工」とか原子力発電のみならず、この怪しげな「平和利用」を最大の隠れ蓑とする「核」の恐怖支配を、断固、打破するために、オルタナティヴ情報の提供を続けます。なお、わがアドレス(ああ、これまた、何でカタカナ語なのか、それも、憎っくき原爆投下魔の超大国の公用語なのだ!)及びホームページのaltmedkaは、オルタナティヴを「取って替わる」としています。
今回は、「まるで根拠なしに「2020年の実用化」を目標として記す『研究年報』(1995年版)ですが、次回に予定した1999年7月5日発行『電中研ニュース』(320)の最後に、ホームページとE-mailアドレスの記載があったので、良い格好して、情報独占の意志なきことを表明するために、その部分のみ、先に、お知らせします。
『研究年報』(1995年版)
電力中央研究所
[p.34]
高温岩体発電の実用化
-5ヵ月間の蒸気回収実験一背景
高温岩体発電は炭酸ガスを出さない発電方式として技術開発が1970年代から日米欧で精力的に進められている。世界有数の火山国である日本においても、貴重な国産資源の有効利用のため技術開発が期待されている。当研究所では、1986年から秋田県雄勝実験場において地熱資源の探査法、人工貯留層の造成法、各種計測法などの開発を行っている[図-1を省略]。
目的
岩盤から高温の蒸気が長期間取り出せることを実証する。
主な成果
高温岩体発電の実用化をめざして、雄勝地点における5ヵ月間の循環実験を実施し、下記の成果を得た。
1. 高温岩盤からの熱抽出
高温岩盤中に造成した亀裂に水を注入、循環することによって、5ヵ月間連続して160度の蒸気が得られた[図12、図-3を省略]。これによりコスト試算以上の熱が岩盤から得られることを明らかにした。
2. 生産量を増大する技術
生産量を増大するため、生産井での「迎え破砕法」を新たに考案し、これにより生産量を前年の約4倍に増大し、この有効性を確認した。
3. 貯留層規模を推定するためのトレーサー法
トレーサー物質を投入し、その濃度変化を測定する方法により、抽熱に寄与する貯留層体積を明らかにする技術を確立した。この結果、上部貯留層では約80トン、下部貯留層は約220トン程度が抽熱に寄与していると推走される。
4. 貯留層評価のための各種計測技術
これまで開発した地表ネットAE法、比低抗トモグラフイー法、地化学探査法、光フアイバー温度計測法、耐熱ボアホールスキャナー法などを用いて亀裂や温度の分布計測を行い、貯留層評価に役立つ技術であることを確認した。
今後の展開
2020年の実用化をめざし電力会杜の協力を得て、長期循環実験、発電実験などにより実用化のための要素技術を総合的に実証する。
主担当者 我孫子研究所 高温岩体発電課題推進担当 堀義直
『電中研ニュース』(320)
1999年7月5日発行〒100-8126
(財)電力中央研究所 広報部
東京都干代田区大手町l-6-1(大手町ビル7階)
TEL.(03)3201-6601
FAX.(03)3287-2863
http://criepi.denken.or.jp/index-j.html
現在不通
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E-mail: www-pc-ml@criepi.denken.or.jp
以上で:2終わり。次の:3に続く。
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