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防災 訓練のガイド
「頭脳の防災訓練」のすすめ
 
 
2006.8.31
 
「『頭脳の防災訓練』のすすめ」
 
 出身が新潟県だということもあって、長年の友人である練馬区の高橋洋さんが「防災」にかかわる2冊目の本を出版した。「防災訓練のガイド」という日本防災出版社の発行で、小村隆史さん(富士常葉大学環境防災学部時教授。防災、危機管理一般に広く携わる現場主義の研究者)との共著である。
 本書の副題が「『頭脳の防災訓練』のすすめ」。「頭脳の防災訓練」とは何か。それはすなわち、「災害図上防災訓練」DIG(ディグ、Disaster Imagination Game)のことだ。
 「頭脳の防災訓練」がなぜ必要なのか。本書では「応用力をみにつける」ことだと説明されている。応用力、私なりの理解で言えば、想像力である。日本人が他の国の人びとと比較して劣る点があるとすれば、それは想像力ではないかと日ごろから感じている。あらかじめ「非日常に備える」ことが苦手で、実際に何かが起こらないと行動に移せない、外圧がかからないと始まらない、というところにそのことを強く意識する。
 日本の防災訓練はまだ、太平洋戦争時の訓練とほとんど変わっていない。町内会で旗を立てて訓練会場に集団で集まることに、それは象徴されている。非日常に備えるための日常的な訓練とはどのようなものか。本書はその1つの回答である。
 
 
2006.8.23
 
「新井美沙子さんメモリアル・コンサート「魂の歌会」」
 
 昨年11月30日、多くの人びとに惜しまれながら世を去った、新井美沙子さん(元都議会議員)のメモリアル・コンサートが開かれる。新井さんは、私が理事をつとめるNPO法人東京ランポで長いこと理事長をつとめられていた。都議会議員立候補の決断の時、あわせて理事長を辞められたのが昨日のことのように思い出される。
 地元多摩市やNPOの仲間たちだけでなく、多くの人びとに愛された新井さん。「千の風になって」を聞いて、新井さんの笑顔を思い出してみませんか。チケットは各種プレイガイド等で取り扱っている。
 
 
 
日 時
 
開 演
 
会 場
 
出 演
 
料 金
 
主 催
 
後 援
 
協 力
     
魂の歌会‘06〜千の風になって
 
2006年10月6日(金)
 
18時30分〜21時
 
パルテノン多摩 大ホール
 
新垣勉(テノール歌手)
 
4,500円(前売り券4,000円)
 
「魂の歌会」実行委員会
 
多摩市・稲城市・稲城市教育委員会、朝日新聞・文化放送
 
エファタ・ミュージック
 
「千の風になって」は多くの人に訳されているが、新垣さんの歌は新井さんご夫妻が、新井さんの闘病のかたわら訳されたものだ。
 
千の風になって

 わたしの墓の前で泣かないでください。
 わたしはそこにはいません
 眠ってなんかいません
 わたしは千の風になってあなたの回りを巡っています
 あるときはダイヤモンドのような雪のきらめき
 あるときは穀物にふりそそぐ陽光
 秋の1日に静かに降る雨
 そしてあなたが目覚める朝には
 鳥たちを天高く押し上げる風
 夜にはきらめく星たちの輝き
 わたしの墓の前で泣かないでください
 わたしはそこにはいません
 わたしは千の風になって あなたの回りを吹き抜けます
 わたしは今 千の風
 
 
2006.8.15
 
「秋田内陸縦貫鉄道」
 
 「秋田内陸縦貫鉄道(秋田内陸線)は、秋田新幹線が走る角館と、奥羽本線鷹ノ巣を結ぶ、全長94.2キロメートルの第三セクターの鉄道です。もともとは鷹ノ巣―比立内(ひたちない)間の国鉄阿仁合(あにあい)線と、角館―松葉間の国鉄角館線だったのですが、国鉄の分割民営化に伴って、この二つの線区はJRが経営を引き継がない線区になりました。
 そこで、秋田県や沿線市町村などが出資して「秋田内陸縦貫鉄道」を発足させ、すでに工事が進んでいた未開通開通部分を1989年に開通させました。しかい、沿線の人口は減るばかりで、経営は厳しく、今も存続の危機に立たされているのが現状です」
 以上の文章は、写真集「秋田内陸縦貫鉄道」の「帯」に書かれているものだ。秋田内陸、まさに奥深い山あい、谷あいを走る。私も一度だけだが乗ったことがあり、感激したことを今でも鮮明に覚えている。
 文章にあるように、沿線の人口は減るばかり。「平成の大合併」によって沿線の一部、鷹ノ巣町、合川町、森吉町、阿仁町が合併し、北秋田市という何の変哲もない名前の市になってしまった(西東京市をかかえる東京人が言えたのもではないが)。しかし、周囲を大館市、田代町、藤里町、二ツ井町、上小阿仁村、秋田市、西木村、田沢湖町、鹿角市の10市町村に囲まれ、4万人が暮らす広大な地域である。
 写真集は、その旧4町をふくめて秋田内陸を走る、秋田内陸縦貫鉄道の四季を活写したものである。文章は撮影した工藤寿(ひとし)さんの、「はじめに」と「おわりに」があるだけ。あとはひたすら100ページにわたって、100枚を超える写真で綴られている。ほとんどの写真には、赤や黄色、緑白、青など色とりどりの列車が写っている。
工藤さんは、大館市立総合病院放射線科に勤務している。勤務のかたわら、およそ2年間にわたって撮影したものを出版された。皆さんもお手元にどうですか。

 ■ 写真集「秋田内陸縦貫鉄道」
 ■ 著者 工藤 寿
 ■ 無明出版 定価2100円
 
 
2006.8.10
 
「一時借入金」
 
 北海道夕張市の財政破綻の最大の原因が、「一時借り入れ」にあることはすでに周知の事がらである。夕張市では、本来一般会計から繰り出すべき予算を、主に貸付金によって措置し、その貸付金の財源を一時借入金で充ててきたのである。
 夕張市の16年度決算では、性質別歳出の公債費のうち、一時借入金利子が55,217千円(約5520万円)にのぼる。これを人口(2005年3月31日現在、13,615人)で割った1人当たり一時借入金利子は、4,056円になる。これが途方もなく大きい額だということは、下表の都内自治体のそれと比較すれば分かる。都内では、島しょの町村を除けば、一時借入金が0(ゼロ)の自治体も多いのだ(それが普通の状態である)。
 1人当たり一時借入金利子のことは、和光市議の松本たけひろさんのブログで紹介されている。たしかに、決算カードで誰でも容易に知ることができるから、財政危機の状況を占う有力な指標の1つになりうる。

 松本議員のブログ
 http://ameblo.jp/takeyan/entry-10014846686.html

 都内市区町村の1人当たり一時借入金利子は下表のとおりである。この表に掲載のない自治体は一時借入金が0ということである。なぜ利島村が膨大な一時借入金利子であるのか、どなたか教えてくれないですか?
 
一人当たり一時借入金利子比較表 単位:円
 
墨田区 31.3
荒川区 2.9
豊島区 0.9
足立区
0.7
千代田区 0.1
葛飾区 0.1
目黒区 0.0
中野区 0.0
大田区 0.0
 
利島村 3772.9
大島町 665.8
神津島村 594.4
檜原村
322.3
奥多摩町 282.8
八丈町 196.8
三宅村 182.2
 
清瀬市
129.1
小金井市 36.0
狛江市 30.9
東久留米市
10.8
東村山市 9.1
昭島市 8.7
福生市 5.7
国分寺市 5.2
調布市 4.5
東大和市 4.2
国立市 3.9
三鷹市 3.6
武蔵村山市 2.9
府中市 0.5
稲城市 0.1
西東京市 0.1
 
注:数字は年間一時借入金利子を人口で除した
  一時時借入金利子は16年度決算
  人口は2005年3月31日現在
 
 
2006.8.2
 
「栗山ショック、夕張ショック」
 
 北海道栗山町と夕張市は隣どうしだ。その隣どうしが、全国に向けて衝撃を与えている。「栗山ショック」は、栗山町議会が制定した「議会基本条例」であり、「夕張ショック」はいうまでもなく財政破綻―「財政再建団体」問題である。
 栗山町議会基本条例は、条例をみれば一目瞭然、その画期的なことが分かる。私があれこれコメントするよりも、条例本文をぜひみて頂きたい。かって、ニセコ町まちづくり基本条例が全国にインパクトを与え、自治基本条例制定の先駆けになったように、栗山町議会基本条例も大きな影響を及ぼすに違いない。すでに四日市市議会も9月議会に提案することを表明している。
 「栗山ショック」という表現は、7月29日、30日の両日開催された「市民と議員の条例づくり交流会議2006」での発言の一こまだが、今年の交流会議が「議会改革」をテーマとしていただけに、報告された橋場栗山町議会議長の発言内容とともに、参加者に大きな感銘を与えるものであった。

北海道栗山町議会基本条例
http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/parliament/img/h1.pdf

 なお、この交流会議の資料として下記の3つの報告書が配布された。ぜひホームページで検索されたい。
「分権時代における市議会のあり方」に関する調査研究報告書

平成18年2月 都市行政問題研究会
http://www.si-gichokai.gr.jp/05kyougi/05pdf/bunken_sigikai.pdf

改革・地方議会―さらなる前進に向けて
平成18年3月29日 都道府県議会制度研究会
http://www.gichokai.gr.jp/newhp/16kenkyukai/houkokusho.pdf

分権時代に対応した新たな町村議会の活性化方策〜あるべき議会像を求めて〜
平成18年4月 第2次地方(町村)議会活性化研究会
http://www.nactva.gr.jp/html/labo/pdf/20060508report.pdf

 「夕張ショック」もその衝撃の度合いは大きかった。連日のように報道されているが、しかし冷静にその経緯と現状を考えなければならないと思う。債務残高がなお確定していないという状況もあるので、この問題に対するコメントはもう少し先にしたいと考えている。