最新情報はトップページをご覧下さい。
12月30日に有明コロシアムで行われた格闘技大会、戦極でチェチェン人格闘家マメッド・ハリドブが日本の強豪に勝利しました! http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/live/2010/2010123001/index.html
本人によると、グロズヌイの出身で、17歳からポーランドの大学に行き、そのまま移住したとのこと。彼についてのウィキ↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%89%E3%83%B4
なるべくして。
12月22日(ブルームバーグ):ゴルバチョフ元ソ連大統領とロシアの富豪、アレクサンドル・レベジェフ氏が経営するロシアの週刊紙ノバヤ・ガゼタは、ロシアの汚職を明るみにするため、ジュリアン・アサンジ氏が創設した内部告発サイト「ウィキリークス」と協力することで合意した。
同紙の広報担当者、ナジェジュダ・プルセンコバ氏はモスクワから電話で、ノバヤ・ガゼタがウィキリークスのデータベースへの無制限のアクセスを得たと述べ、「広範な」資料の中にはポリトコフスカヤ記者の殺害に関する文書や政治家の犯罪組織とのつながりに関する情報が含まていると語った。来月からこうした情報を公表していくという。
強烈なタイトルですが、かなりいい本でした。冬休みにぜひお読みください。とくに、今年4月に来日したエレナ・ミラシナさんを知る人は、即、買う価値があると思います。
『暗殺国家ロシア 消されたジャーナリストを追う』
福田ますみ/著 1,680円(定価)
http://www.shinchosha.co.jp/book/303672/
http://www.bk1.jp/product/03358983
ドムニコフ、シュチェコチーヒン、ポリトコフスカヤ、マルケロフ、バブーロバ、エステミロワ。この10年間にロシアで殺されたジャーナリスト達だ。この全員が、独立系新聞社「ノーバヤ・ガゼータ」の記者だった。
ノーバヤに所属する多くのジャーナリストに直接取材した本書は、ロシアのメディアの自由、あるいは不自由そのものについての警告になっている。今まで、この新聞社それ自体を取材の対象にした本はない。
年末の押し迫った時期に恐縮ですが、緊急の賛同呼びかけをさせて下さい。
現在、韓国・済州島における海軍基地建設問題が重大な局面を迎えています。住民の粘り強い反対運動にも関わらず、韓国政府は年末から年始にかけて、建設工事の着工に踏み切ろうとしています。
同じ北東アジアに暮らす者として見過ごすことは出来ないと考え、緊急声明を発し、韓国政府や日本政府、済州島の反対運動に届けたいと思います。ぜひご賛同をお願いします。締め切りは【12月28日(火)いっぱい】、短期間ですがよろしくお願いします。ぜひお知り合いにも広めてください。
【賛同あて先】 kojis@agate.plala.or.jp まで
グローバル・テロ 国家テロ そしてローカル・レジスタンス・最新情報: ポリトコフスカヤ・リトビネンコ殺害の構図・激動するコーカサスと民衆の団結 イスラーム聖戦(ジハード)か、民族解放闘争か?
2006年、ロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤがモスクワで暗殺された1ヵ月後、ロンドンでロシア、プーチン政権のコーカサスにおける悪事を鋭く告発していた元FSB(ロシア連邦保安庁)将校、アレクサンドル・リトビネンコが放射性の毒物を盛られ、3週間の壮絶な闘病の末、4年前の11月23 日、ついに死亡しました。リトビネンコが指摘していたようにロシアでは、ポリトコフスカヤ、リトビネンコ以前にも、多くの政治家、人権活動家、ジャーナリストなどが暗殺されてきました。...テレビドキュメンタリー「追悼!アレクサンドル・リトビネンコ」を上映し、リトビネンコの友人たちが推理した、ポリトコフスカヤ・リトビネンコ連続暗殺事件の構図分析の最新情報を紹介します。
日時:11月23日(火) 午後1時30分〜4時30分(開場13時15分)
参加費:1,000円(小学生以下、難民など無料) 予約不要
会場:文京シビックセンター 4F シルバーホール(文京区春日1−16−21)
「ロシアの失われた良心」と評され、プーチン大統領時代にチェチェン共和国で起きた人権侵害を告発した記者アンナ・ポリトコフスカヤー。2006年10月 7日、プーチン大統領の誕生日に、自宅アパート前で暗殺された彼女の「4周年追悼集会」が、日曜日、都内の文京シビック・センターで開かれた。ポリトコフスカヤの追悼映画が公開され、後半では、チェチェン人日本亡命者がパネリストとして参加、ロシアの軍事侵略による「母国チェチェンの惨状」と「日本の難民迫害の状況」を語った。
ジャーナリスト林克明さんによると、彼女が暗殺されるまでに書いた511本の記事の大半は、チェチェン問題に関するもの。具体的な人名、場所、日時などを詳細に報告していたという。殺害の前日まで、チェチェン共和国の第3代大統領ラムザン・カディロフの私兵隊がチェチェン人らに行っている拷問、賄賂、暴行、誘拐などの記事を執筆していた。
この秋、次のような集会を開きます。みなさまのご参加をお待ちしています。
2006年に、ロシアのジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤが暗殺されてから、早くも4年が過ぎようとしています。その後も、チェチェンでは次々とジャーナリスト、人権活動家、そして罪のない市民が誘拐され、殺害されています。
北コーカサスのすべての紛争は、ロシア政府の力による支配や腐敗により、人間としての権利を奪われた人々の絶望が背景となっています。私たちは、このことを告発してやまなかったアンナの姿を忘れないためにも、この集会で、映画『アンナへの手紙』を再び上映します。
第二部では、チェチェンから逃れてきた難民、ガカーエフさんが、チェチェンで今、起こっていること、そして、日本における難民申請者に対する迫害の事実を語ります。ガカーエフさんたちのようなチェチェンからの難民にとって、日本は、ロシアの次に彼を迫害する国となりました。
日本政府は難民条約に加わっていながら、ほとんどの難民申請者を認定せず、就労の禁止や収容、強制送還などの非人道的な扱いを続けています。私たちはこのことの意味を深く考え、行動していかなければならないと思います。ぜひ、ご参加ください。
日時:10月3日(日) 午後1時30分〜4時30分(開場13時15分)
参加費:1,000円
会場:文京シビックセンター 4F シルバーホール
主催:チェチェン連絡会議、チェチェンニュース編集室
チェチェンの政治家ザカーエフの逮捕についての、ポーランド英字紙 The news の報道によると、17日金曜の夜、ザカーエフは釈放された。ポーランド政府は法的措置を今後も検討するものの、滞在自体は認める見通し。
日本のテレビ、新聞メディアは、「ザカーエフが拘束された」という報道で尻切れにするのではなく、「釈放された」という報道をきちんとするべき。だって、不公平でしょう?
ポーランドで開催されている「世界チェチェン民族会議」に参加しようとしていた、独立派の政治家/俳優のアフメド・ザカーエフが、ポーランド当局に身柄を拘束された。ザカーエフには、かねてロシア当局からICPOに逮捕要求が出ており、北欧でもイギリスでもあちらこちらで同じような事件が起きて、その都度釈放されてきた。ロシア側の逮捕請求理由が、根拠不明のしょぼいものだからである。
2003年のケースでロシア側は、ザカーエフがオサマ・ビン・ラディンと関係を持ち、90年代に300人のロシア兵の殺害に関与したと主張。ザカーエフ側はこれを全面的に否定。ザカーエフが97年に民主的に選出されたマスハードフ政権の閣僚であり、和平交渉の当事者として行動していたのは世界中が知っている。このとき弁護人を務めたエドワード・フィッツジェラルド氏は、容疑について「これは捏造に他ならない。この審理は正義を無視した政治の産物だ」と弁論し、徹底的に争った結果、イギリス当局はザカーエフを釈放した。今回はどうなるか?
産経:チェチェン元独立派指導者 ポーランドで身柄拘束 2010.9.17 16:38
ロシア国営テレビは17日、同国南部チェチェン共和国の元独立派指導者、アフメド・ザカエフ氏が訪問先のポーランドで警察当局に身柄を拘束されたと伝えた。同氏は2003年に英国に亡命、国際刑事警察機構(ICPO)がロシアの要請に基づいて国際手配していた。...ポーランドの司法当局が今後、同氏の身柄引き渡し先について決定する見通しで、当局の判断は好転の兆しが出てきたロシアとポーランドの関係にも影響を及ぼしそうだ。
このチェチェン人会議については、ロシア側は相当神経をとがらせているようで、わざわざ会議前に、ロシアのラブロフ外相が非難している。ポーランドの国民感情としてはチェチェンに同情的だが、治安機関同士は旧ソ連時代からの結びつきがあるので、(というか、警察や情報機関はどの国でも結託する傾向がある。「対テロ戦争」の時代には、とくにそうだが)楽観はできない。
VORロシアの声 露外相、16日のチェチェン分離派会議を批判 2010年9月15日
ロシアのラヴロフ外相は15日の会見で、ポーランドで翌日から予定されているチェチェン分離派の国際会議開催を批判した。ノーヴォスチ通信が報じた。
記者団からの質問に答えた外相は、「欧州のパートナーたちに警告する。イチケリヤ共和国(分離派が自称するチェチェン・イチケリヤ共和国)と呼ばれる者たちが開こうとしているイベントは、カフカス情勢の正常化を促すものではい。恒常的に引っかきまわすことを目的にしたものだ」と開催自体を強く批判した。
しかしこれだけ批判されるようなものなら、さぞ脅威なのだろう。調べてみる価値があるので、この会議については追って詳報したい。
この写真は、2003年5月に強制失踪(拉致)された15歳のチェチェン人、アミナト・ドゥガエバさん。それ以来行方不明になっています。チェチェンでの強制失踪には、チェチェンに配属されている内務省の警察官、ロシア連邦軍などが関与していると言われています。
こんな人権侵害を、すぐに終わらせなければなりません。
フランスでは2010年をロシア文化年とし、ロシアの文化や文化遺産を紹介する数多くのイベントが開催されています。日本でも「ロシア文化フェスティバル2010 in Japan」が開催され、全国各地でバレエやロシア映画などの芸術や文化を紹介する企画があります。
ロシア文化年にあわせ、アムネスティ・フランスは、ロシアの人権擁護活動家を守る署名を世界中のアムネスティに呼びかけました。
アムネスティ・フランスの呼びかけに応え、スイス、フィンランド、英国、イタリアでも署名を展開中、アムネスティ日本も署名活動を始めます。人権擁護活動家やジャーナリストの暗殺や脅迫を止めさせ、チェチェンなどコーカサス地域の人権侵害に対する徹底した調査と公正な裁判を実施させるために、署名活動に参加してください。
今日は雨も近いのか、少し涼しいです。
またいくつかお願いと、お知らせです。
暗殺されたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤについての映画『アンナへの手紙』の自主上映をしてみませんか?
上映の条件や、この映画についての詳しい情報は、次のページにまとめました。 http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100806/1280977885
また、8月27日には、東京のPARC自由学校の講座の一環として、上映会があります。解説はジャーナリストの林克明さん。受講者以外も観覧できるそうです。ぜひ、ご参加ください。 http://d.hatena.ne.jp/chechen/20100809/1281386988
ロシアン・ダイアリー 暗殺された女性記者の取材手帳
アンナ・ポリトコフスカヤ著/NHK出版 \2,400プーチニズム 報道されないロシアの現実
アンナ・ポリトコフスカヤ著/NHK出版 \2,100
さて、出版不況のおり、アンナ関係の本も、売れ行きが厳しいようです。ぜひ、「ロシアン・ダイアリー 暗殺された女性記者の取材手帳」や、「プーチニズム 報道されないロシアの現実」(ともにNHK出版)を、入手してください。
ロシアは今、大火災に苦しんでいます。しかし被害の拡大の影には、中央集権化の行き過ぎによって、地方が不都合な情報を上層部に上げないなど、最近のロシア政治・行政の弊害が指摘されています。
アンナが警告してきたことが、こんな形で知れ渡るようになりました。ロシア国内から発信されたジャーナリズムの中で、体制を批判する声はほとんどありません。
ロシアが、なぜ今このような苦境に陥っているのかを理解するために、今こそ読まれるべき2冊だと思います。
さて、最近のNHKスペシャル 「引き裂かれた歳月〜証言記録 シベリア抑留」でも話題になった抑留問題。映像作家のいしとびたまさんが制作したドキュメンタリー『ラーゲリから帰ったオールドボーイたち』が、杉並区で上映されます。お近くの方は、ぜひご覧ください。http://tinyurl.com/2d6pfo5
そして、無印良品のイスラエル出店に関しては、多くの方が関心を持っているようです。やはり問題が身近だからでしょうか。基本情報としては、次のサイトがよく整理されています。http://palestine-heiwa.org/muji/
また、SW19さんによる「続・無印良品のイスラエル進出をどう考えますか?」というQ&Aも、読む価値あります。 http://tinyurl.com/2cw6nc3 西岸の分離壁問題、ガザ支援船への攻撃/虐殺事件を見れば、いまこそ国際的な批判を強めなければ、イスラエルによるジェノサイドは終わらないと思います。
これらの情報を、ブログ、MIXI、Twitterなどで、ぜひ広めてください。
なお、今日よりチェチェンニュースは1週間お休みします。お返事が遅くなりますが、なにとぞご了承ください。よい夏休みを!
2006年に暗殺されたロシアのジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤを追悼する映画『アンナへの手紙』。アムネスティ・フィルムフェスティバルなど、まだ数回しか上映されていません。この映画を、あなたの身近な場所で上映してみませんか?
チェチェン連絡会議では、この映画をDVDの形で貸与しています。100人程度の観客が見込める場合は、上映権料は1回の上映につき4万円となります(75%を監督に送金します)。人数の多少によって、上映権料は相談に応じますので、ご連絡ください。メールアドレス: clc@chechennews.org
なお、8/27には、PARCの公開講座で上映があります。関東の方はぜひご参加ください。ジャーナリストの林克明さんの解説つきで2,000円(非会員の場合)!
先週、8月1日にドッカ・ウマーロフが「コーカサス首長国」の首長から引退したとの報道があったが、4日になって、引退を撤回するという新しいビデオが流れた。これについての共同の記事:
ロシア南部チェチェン共和国を中心とした独立派武装勢力の指導者ドク・ウマロフ司令官とみられる人物は1日、インターネット上のビデオ声明で「健康上の理由」により引退すると述べたが、4日に新たな声明を出し、「カフカス情勢に伴い、辞任は不可能」として撤回した。ロイター通信が伝えた。
どうしてこういうことになるかは、正直よくわからないが、1日に辞任声明が出た後、ロンドンのザカーエフは、次のような声明を、何だか鬼の首を取ったような感じで、出していた。
コーカサス抵抗勢力の指導部が交代したことに関する報道が、政治的重要事として広く報道されている。特に重要なのは、この辞任によって、北コーカサス抵抗勢力およびチェチェン軍が、ロシア特務機関の直接の指揮と影響から解放されたことにある。
過去3年間にわたる、ドッカ・ウマーロフによる挑発的行動や、過激な声明は、軍事部隊と、チェチェン独立を支持する人々を離間させてきた。つまりウマーロフの行動はチェチェン独立・解放運動に致命的打撃を与え続けてきたのである。ここ数日の動きに関し、チェチェン政府は、祖国チェチェンを拠点とする愛国的勢力との確固たる連携を、あらためて宣言する。
いまさら何だが、ウマーロフとザカーエフは関係が最悪なのがよくわかる。お互いにFSBやGRUなど、ロシア政府情報機関の回し者だとみなしている。ザカーエフがカディロフに接近していたことを考えると、ザカーエフを信頼することもできないご時世。
ブロガーのポール・グローブは、ウマーロフの辞任によって、チェチェン抵抗勢力は〈イスラム主義〉から〈ナショナリズム〉へと移行しつつあることが分かり、これはロシア政府にとってはよくないと解説している。ここで: http://tinyurl.com/2e4tdnl
その理由は、西側のチェチェン支援者はマスハードフのような世俗的ナショナリストの流れを汲むチェチェン人勢力を支援する傾向があるからだ、という。
日本の支援運動も含め、過去にそうだったことは事実なのだが、これからはその図式は通用しないだろう・・・という気がする。なんにしても、もう少し情報が必要だ。チェチェンの外にいる私たちが、それでも主体的に関わっていくための情報が。(大富)
パレスチナ人に対する、イスラエルのアパルトヘイト政策を終わらせるために、世界各地で、イスラエルに対するボイコットの動きが高まっています。ところがそんななか、無印良品が日本の小売店として史上初めて、イスラエルへの出店計画を発表しました。
出店が実現すれば、アパルトヘイトを無視して、同じように出店する企業が次々に出てきても、おかしくありません。まるで、南アフリカで「名誉白人」とおだてられて投資してきた、かつての日本のようになってしまいます。
かつて、「愛は飾らない。」という、印象的なコピーがありました。気取りのないシンプルな製品を、過剰な包装をせずに提供してきた、無印良品。今回の出店計画は、このクリーンなイメージを、差別主義を土台とするイスラエル経済の中で、パレスチナ人の犠牲の上に利益を確保する企業という、ダーティーなものに変えてしまいます。
グローバル化と、国家による暴力が続くこの世界での「愛」とは、何なのでしょうか。少なくとも、アパルトヘイトを無視して商行為にいそしむことは、愛からはもっとも遠い はずです。無印良品で買い物をしているみなさん、ぜひ、この計画に反対する意思表示をしてください。
Stop!無印良品キャンペーン
アパルトヘイト国家イスラエルへの出店に反対します。
そうこうする間に新しい声明が・・・わあ、今度は引退の撤回だ
チェチェン独立派のザカーエフ氏が、今回のチェチェン指導部交代について論評したインタビュー記事。ザカーエフと、ウマーロフはことごとく対立してきたが、新指導部であるバダーロフが、ザカーエフに言わせると「穏健派」であるというのが事実とすれば、チェチェン・北コーカサスで戦う抵抗勢力の権力構造は大きく変化したことになる。だが現在のところ、情報の一つとして読むのが妥当。(富)
関連記事:毎日新聞8月3日「チェチェン:武装勢力司令官、「引退」を表明」
http://mainichi.jp/select/world/news/20100803ddm007030052000c.html
ロイター、8月4日: ロンドンに滞在しているチェチェン独立派のザカーエフ氏は、最近ドッカ・ウマーロフに後継者として指名されたアスランベック・バダーロフ氏について、「穏健派であり、市民への攻撃を否定している」と評した。
安全保障関係のアナリストたちは、先週末に唐突に発表された、チェチェン独立派の指導部交代──ドッカ・ウマーロフから、無名の人物アスランベック・バダーロフへの──についての説明に窮しているところだが、この程ロンドンに滞在している、チェチェンの元外務大臣アフメド・ザカーエフ氏が、ロイターのインタビューに答えた。
「私は彼のことをよく知っている。彼は第一次の時から戦っている。軍事的な意味で、チェチェンがロシアに勝利するのは不可能だと知っている。したがって、新指導部が指向しているのは、ロシアとの和平交渉──ただし慎重なものだ。われわれ(穏健派)にとって許しがたいのは、何より市民に対する攻撃であり、これまでも、常にテロには批判をしてきた」
プーチン8年、メドベージェフ4年、任期が4年から6年に延長されたので、またプーチン12年。かくてプーチン支配は24年にわたる(2000〜2024年)。これが、現在のロシアの状況です。一時的に、自由主義的で、人権にも配慮しそうな傀儡を立てて、最終的には自分が4期、またはそれ以上の権力を獲得しようとしています。しかし、「ロシア人たちが望んでいるから」ではありません。
対チェチェン軍事侵攻と同時並行に、マスメディアを掌握し、民主派・人権派に対する露骨な弾圧を続けてきた結果としてこうなのであって、その原因を見落としてしまうと、「ロシア人は、そもそも圧政を望んでいるのだ」といった、本質論的な議論になってしまいます。
東京新聞8月4日:
【モスクワ=酒井和人】ロシアのメドベージェフ大統領が二日、二〇一二年の次期大統領選挙に関し、ともに双頭政権を担うプーチン首相が立候補した場合、自身の出馬は見送る考えを示唆した。インタファクス通信などが伝えた。
メドベージェフ大統領は滞在先の同国南部ソチで記者会見し、自身の立候補について「まだ、決めていない」と明言を避けた。そのうえで、首相が大統領再登板を目指し名乗りを上げた場合「政争は望まない。ロシアにとって有益ではない」と述べた。
大統領は任期の折り返しを迎えた今年、内務省改革や経済の近代化政策を推し進め、首相との政治スタイルの違いをアピールするなど脱プーチンともみえる動きを強めていた。
人権活動家であるナタリア・エステミロワの殺害から1年、アムネスティ・インターナショナルはロシア当局に対して、エステミロワの同僚に対する嫌がらせや脅迫をやめること、およびエステミロワ殺害の加害者を開かれた公正な裁判にかけることを求めている。
2009年7月15日、ロシアの人権NGO「メモリアル」に所属していたナタリア・エステミロワはチェチェン共和国グロズヌイにある自宅の外で拉致され、殺害された。銃で撃たれた跡の残る彼女の遺体は、隣国のイングーシ共和国の道端で発見された。
ナタリア・エステミロワ同様、彼女の仲間である「メモリアル」のメンバーおよび北コーカサスの人権活動家たちは、人権侵害を受けている人びとに対し基本的なサポートや、法的および人道的支援を行っている。
それにもかかわらず、チェチェン共和国の政府高官は依然として地域の人権NGOに圧力をかけ、彼らの活動を非難している。
チェチェン共和国のラムザン・カディロフ大統領は、2009年8月に行われたインタビューでナタリア・エステミロワを「好ましからざる恥知らずな女性」と呼び、さらに2010年7月3日には、メモリアルのメンバーは裏切り者であり、西側支援国の利益のためだけに活動している、と述べた。
カディロフは中央に「栄転」させられ、その代わりガンタミロフ(元グローズヌイ市長)に権力が手渡されるだろう、という情報。信頼性の程度はわからないが、今のカディロフ体制にはロシア側も手を焼いている側面があるので、計画の存在そのものは荒唐無稽でないと考えて、掲載する。チェチェンニュース
7月30日カフカスセンター:コーカサス首長国指導部の情報源によると、ロシア政府は、ソチオリンピックまでにムジャヘディーンの抵抗運動を撲滅するために、新しい計画を採用する模様。
クレムリンは次の二つのことを認識している。ひとつは、プーチンが行ってきた「カディロフ計画」が、すでにすべてのリソースを使い切り、限界に達していること、もうひとつは、ムスリムの連合体としてのコーカサス首長国が、コーカサスにおいてもっとも危険な要因であることである。
ロシア連邦保安庁(FSB)の権限の強化が、メドベージェフ政権になって、ますます進んでいる。
7月18日 毎日新聞:ロシア下院は16日、「犯罪につながるような容認できない行動」を取った個人に「警告」を与える権限をFSBに与える法案を可決した。「警告」の具体的内容には触れていない。法案にはさらに、FSBの活動を妨害した個人を拘束したり、罰金を科す項目も含まれている。上院は19日に採決する予定で、可決が有力視されている。
ロシア国内の人権団体は、KGBが同じような権限を使って反体制派のソ連国民を弾圧した前例を取り上げ、法案が人権状況の悪化につながる恐れがあると警告する。議会内でも与党系の「公正ロシア」が下院採決で反対に回るなど、警戒論が根強い。
毎日:ロシア:情報機関に強権「KGB並み」に警戒論 大統領、再選へ布石か http://mainichi.jp/select/world/news/20100718ddm007030110000c.html
そして、WindowonEurasiaのポール・ゴーブルによると、旧ソ連国家保安委員会(KGB)から分離していた対外情報庁(SVR)が、今年度末にはFSBに再統合されるという消息筋の情報を掲載している。もともとSVRの分離は、エリツィン時代に情報機関の権限を抑制するために行われたものだったので、今回の動きはロシアの民主化の可能性をさらに摘み取るものになる。
WoE: FSB to Re-Absorb SVR by End of 2010, Moscow Journal Says
http://tinyurl.com/35p4eq5
先週のニュースですが、チェチェンの東隣、ダゲスタンで鉄道の爆破、殺人や誘拐が相次いでいます。政府当局による人権侵害や、反政府勢力によるゲリラ攻撃などが入り乱れている印象ですが、北コーカサスの不安定化は進んでいるようです。参考まで:
キジルユルト地区で男性2人が殺害された
7/21 コーカサスノット:今日夜、ダゲスタンのキジルユルト地区のキロバウル村で、2人の若者が何者かに銃撃され、死亡した。犯人達は、VAZ-2109型の自動車に乗っていた2人を銃撃し、2人は即死した。ロシアのRIA通信によれば、この2人はいとこ同士だといい、このうち一人は、過激派の宗教指導者バガウディン・マゴメドフ(ケベドフ)との関係があったとしている。なお、被害者の名前は公表されていない。
報道によると、チェチェンに近いカバルジノ・バルカリアで、水力発電所が爆破される事件がありました。まだ犯行声明は出ていません。経済犯罪の可能性もあるので、慎重に事態を見ていく必要があると思います。(7/22現在、カフカスセンターには西側報道の転載しかありません)
ところで、各紙の報道では、この事件の背景にあるのは、北コーカサスの反政府武装勢力のテロの増加や、治安の悪化であるとのこと。これは正しいように聞こえて、間違いです。たとえば朝日新聞はこう伝えます。
同共和国は、かつて独立戦争で揺れたチェチェン共和国や、3月末のモスクワ地下鉄連続爆破テロ事件を首謀したイスラム系武装勢力が潜むと見られるダゲスタン共和国などとともに、北カフカス連邦管区を構成。チェチェンでのテロは沈静化する一方、隣のダゲスタンではテロが相次ぎ、最近は北カフカス全域へと拡散する傾向にある。
これでは、読者は事態を理解できないと思います。なぜ「テロ」が相次ぐのか。それは、北コーカサス全域での汚職や腐敗、広範に発生している強制失踪や違法処刑(最近ではこういう情報)などの人権侵害、そして、ロシア政府が後ろ盾となっているラムザン・カディロフによる親ロシア派政府の存在など、多様な要因があって、やっと、チェチェン独立派などの武装勢力の活動が理解できるわけです。
こうした記事は、ただ、「あのあたりはテロで危ないからね」といった、事情にうとい人々が抱く印象に迎合し、それ以上の何ももたらさない記事だと言わざるをえません。そして、同じ印象を再生産しつづけます。どうして、この機会にそういった記事しか書けないのか、正確なところはわかりませんが、普段、北コーカサスの人権状況に関心がないか、あってもほとんど記事にしていないため、文脈上いきなり扱うことはできないのでしょう。そうでないのに、なお書けないなら、別種の問題ですね。
しかしそれらは書き手の側の都合にすぎなくて、理不尽な状況の中で苦しめられている北コーカサスの人々にとっては、これらの報道では自分たちの苦境は世界に伝わらず、つまはじきのままです。最大の問題は、この地域をロシアが強権的に支配していることです。武装闘争は結果にすぎません。
このサイトの目的は、報道のあら探しではありません。報道に携わっている方々と情報を共有し、よりよい報道に近づけるための情報源として使っていただきたいと考えています。情報が遅く、周回遅れになってしまうこともありますが、過去に蓄積されたアーカイブなどを通して、チェチェンおよび北コーカサスの情勢について知っていただければ幸いです。(大富亮/チェチェンニュース)
少々地味なニュースかもしれないのですが、チェチェン独立派から発展した「コーカサス首長国」のウマーロフ司令官からの最新の声明に関するニュースと、ロシアを訪問したメルケル首相による、メドベージェフ大統領へのつっこみについてのニュースを。
北コーカサスの反乱司令官であるドック・ウマーロフが、新しいビデオ声明を発表した。「北コーカサスの首長」と名乗るウマーロフは、同志の野戦司令官であるスプヤン・アブドゥラーエフとともにビデオに映り、イングーシの野戦司令官アフメド・エブロエフ(アッカ・マガス)司令官が、6月に逮捕されたことを認めた。 このビデオ声明は、3月29日のモスクワ地下鉄爆破事件の犯行声明以来はじめてのもの。この犯行声明は、その内容の真実性が疑われているところである。今回のビデオでは、ウマーロフは以前より元気そうである。
人権活動家のナターリヤ・エステミーロワ殺害事件の犯人は「すでに特定されている」──今週、ロシアのメドベージェフ大統領は、ドイツのメルケル首相に対してこう語った。しかし多くの人は信じていない。ひとつには、その容疑者がエステミーロワを殺す動機が大してないこと。もうひとつは、容疑者がすでにロシア当局によって殺されているからだ。
先日、友人たちと一緒に、渋谷で映画『ビルマVJ』を観ました。VJとはビデオ・ジャーナリストの略で、草の根の市民たちが ビデオカメラを手に、動乱のヤンゴンの街を駆け回って撮影した、貴重な記録をもとに、2007年夏の民主化デモの一部始終を再構成したものです。どんな劇映画にも作り出せない緊張感が圧巻でした。
『チェチェンVJ』のようなものができるかというと、ビルマ以上に厳しい抑圧なので、残念ながら、当分むずかしいと感じました。しかし、外国のメディアではなく、市民自身が事態を伝えるために、ビデオという道具は大きな可能性がありますね。ぜひとも、ごらんください。( http://www.burmavj.jp/ )
イスラエル軍による、ガザ自由船団に対する虐殺に抗議する抗議行動が行われます。明日6日は、東京のイスラエル大使館前。ぜひご参加下さい。( http://d.hatena.ne.jp/al-ghad/#1275607327 )私も1年前に関わったフリー・ガザ・ムーブメントの船に対して、こんなひどい暴力が加えられるとは、想像もしませんでした。行動を呼びかけて下さった方々に感謝したいと思います。
チェチェン関係では、次のような集会があります。足をお運びいただければ幸いです。(大富)
チェチェン問題公開ディベート 岡田一男vs.菊池由希子
「テロと暗殺のはざまで 世代の壁は超えられるのか?コーカサスに平和を実現するために」
日時:2010年6月12日(土曜日)18:30-21:00
場所:文京シビックセンター5F会議室C(席数72/予約不要)(地下鉄後楽園・春日駅の真上)
参加費:1000円
ロシア南部の都市スタブロポリで爆破事件が発生した。捜査当局者によれば、事件はチェチェン舞踊団の公演の直前に、文化スポーツ宮殿(劇場)の目の前で起こり、40人にのぼる死傷者の多くは、公演を見にきた人々だという。ロシア検察庁は、事件に関してテロの疑いがあるとして捜査を開始した。
スタブロポリ地方は、紛争の続く北コーカサスに隣接しているが、民族的にはロシア人が中心。これまでこうした爆破事件の例は少ない。
いい記事が出ました。
...ロシア治安当局は連日のように武装勢力の拘束や殺害を公表しているが、テロの封じ込めにはほど遠いのが実情だ。
こうした中、ロシア政府は二十三日、下院に旧ソ連の秘密警察、国家保安委員会(KGB)の後継機関である連邦保安局(FSB)の権限を強化する法案を提出した。反体制派政治団体「連帯」のポノマリョフ氏によると、FSBの独断で個人や団体に「犯罪行為」の中止を警告でき、短期拘束なども可能とする内容という。
また、北カフカスでの治安当局による不当逮捕などの人権弾圧を監視している人権団体「メモリアル」のオルロフ代表は「地下鉄テロ発生後、弾圧がさらに強化されている」と懸念を示した。
Web版には掲載されていないようなのですが、この記事には、「自爆容疑者の父親語る」という続きがあり、先日来、チェチェン総合情報blogの方で取り上げている、ダゲスタンのラスル・マゴメドフ氏のコメントが紹介されています。今日の東京新聞は即買いの価値ありです。
実際、こうした記事を読めば読むほど、地下鉄爆破事件についての疑問は深まるばかりです。ロシア政府が仕組んだ事件なのではないかとすら思います。
この件に関連して、チェチェン総合情報からは、新しい資料をリリースします。HRWが開催した、エレナ・ミラシナ記者報告会の際の資料です。『ノーバヤ・ガゼータ』紙の記事を中心に、ダゲスタンからの証言や、ロシア政府の行う「対テロ戦争」の現実に関する、貴重な情報が掲載されていますので、ぜひダウンロードしてお読み下さい。
2010.4.17 エレナ・ミラシナ記者報告会資料(PDF7MB)
特に地下鉄爆破事件に関しては、こちらが大事:
2010.4.17 エレナ・ミラシナ記者報告会 追加資料(PDF150KB)
ヒューマン・ライツ・ウォッチ主催、毎日新聞とチェチェン連絡会議の後援による、ロシアのジャーナリスト、エレナ・ミラシナさんの講演会が開かれます。ぜひご参加下さい。
ジャーナリストをはじめとする人権活動家の殺害が続くロシア。しかし、ロシア政府は、こうした残虐な犯罪行為を処罰せず、多くの事件の真相は闇に葬られたままです。
2006年10月にモスクワの自宅アパートで殺害されたアンナ・ポリトコフスカヤさんの後輩記者でもあるミラシナ氏が、自らの体験をもとに、チェチェン、そして、ロシアの人権状況と、脅威にさらされる報道の現状を語ります。
チェチェン連絡会議では、配布資料の制作を担当しました。ぜひとも、ご参加下さい!
日時: 2010年4月17日(土)13時〜16時 (開場12時半)
場所: 明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー 3階 1032教室
チェチェン独立派犯行声明 モスクワ連続爆破 東京新聞
モスクワ地下鉄テロ「プーチン氏に報復」 武装勢力声明 朝日新聞
モスクワ地下鉄爆破テロ:イスラム系武装組織が犯行声明 毎日新聞
などなど。
マスメディアの情報には、重要な点が抜けていたので、英語版からの粗い訳ですが、カフカスセンターの記事を転載。
このビデオは3月29日に撮影されたもので、声明の中でドッカ・アブ・ウスマンは、地下鉄への攻撃が、2月11日に、イングーシのアルシュティ村で、貧しい住民たちがギョウジャニンニク摘みをしていた際に、ロシア侵略者が虐殺行為を行ったことに対する復讐であり、懲罰だと明らかにした。つづきを読む
ギョウジャニンニクというと、あの事件のことだ!
2月13日に、ロシア特殊部隊が、チェチェンとイングーシの国境地帯で14人の市民を殺害した。ヘリによる空襲で、武装勢力20人だけでなく、ギョウジャニンニクを摘みに山に入った一般市民が殺害された。
チェチェンはこのところ暖かで、この山菜は芽吹いたばかり、人々は珍味を求めて山へ行った。バターでも動物の脂でもおいしく食べられる。そのとき、ロシア側は独立派狩りの無差別の空爆をおこなった。そして、なんの罪もない14人の若者たちが殺されてしまった。つづきを読む
明日は大泉学園でアンナ・ポリトコフスカヤ映画の上映会があるので、そのご案内かたがた、何か記事を書こうと思います。
モスクワの地下鉄ルビヤンカ駅などで連続爆破事件が発生した模様です。
各社の報道を総合すると、29日朝に、FSB本部に近いルビヤンカ駅とパルク・クリトゥーリ駅で相次いで爆破があり、意図的な爆破事件であることは間違いないようです。当局発表では「女性によるテロ」ということですが、これは意図的な当局のリークではないかと感じます。当局も、まだ事実関係を確認している段階でしょう。
CNNは、すでにチェチェン独立派が犯行声明文を出した、と書いていますが、どのサイトにあるのか、確認できませんでした。
どんな方向にせよ、メディアが扇情的に報道したところで、別に事件の解決に役立つわけではありません。先入観を持たずに、事実のみを伝えていくべきだと思います。チェチェンに関係してきそうだったら、またフォローします。(大富)
私たちは、1994年から今まで続いている、ロシア連邦によるチェチェン共和国に対する軍事侵攻と人権侵害に反対し、平和的解決を求める運動を続けてきた日本の市民です。1991年にロシアからの独立を宣言したチェチェンに対して、ロシアは二度にわたる大規模な軍事侵攻を行い、人口100万人のチェチェンで、20万人以上もの一般市民を殺害してきました。
3月19日、法務省・入国管理局は、チェチェンから脱出し、日本で難民認定のための申請を行った2人のチェチェン人青年に対して、同時に不認定を通知しました。彼らは2年半にも及ぶ長い審査の間、最低限の生活費にも足りない支援費で食いつなぎ、健康も悪化させながら、ひたすら日本政府に難民として認定される日を待っていました。
プーチン大統領が五四歳の誕生日を迎えた二〇〇六年一〇月七日、ロシア政府をもっとも厳しく批判し続けたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤは、モスクワにある自宅のエレベーター内で暗殺された。娘に子どもが生まれることを喜んでいた矢先の悲劇だった。
彼女は、一党独裁に近づくロシアの各地を歩き、格差の広がる地方の人々の声を拾い集めた。そして、世界から見捨てられた、チェチェン共和国への軍事侵攻の実態を暴き、弱者に常に寄り添ってきた。
一人の女性の人生を辿りながら、ロシアの闇に切り込むドキュメンタリー。
彼女の死から三年。決して忘れられてはならない人が、ここにいる。
日 時 2010年4月2日(金)19:00〜21:30(くらい?) 開場18:30 会 場 大泉学園ゆめりあホール
参加費 一般1,000円 高校生以下500円
http://www.neribun.or.jp/oizumi/
主 催 市民の声ねりま(チケット申し込み、お問い合わせは)
練馬区東大泉5-6-9 池尻成二事務所 03-5933-0108 siminnokoe[at]nifty.com
上映後、トークイベント開催!
対談 寺中 誠(アムネスティ・インターナショナル日本事務局長)
大富 亮(チェチェンニュース)
チェチェン難民問題についての集会を開催します。今、世界中に散らばったチェチェンの難民は、10万人とも、20万人とも言われています。日本も、例外ではありません。
昨年、私たちのもとに、新しい情報が寄せられました。2007年に来日した一人のチェチェン人青年が、大阪入国管理局に収容されているというのです。現在、この青年は収容されたまま難民認定の審査が行われています。そのため、強制送還阻止に向けて、緊急の取り組みが必要です。
制約はありますが、公表できる点だけでも、関心を持って下さる皆さんに報告して、日本におけるチェチェン難民がおかれている窮状について、理解を深めていただき、今後の救援活動に結びつけたいと、私たちは考えています。
次に、ジャーナリストの常岡浩介さんが、デンマークに本部を置くコーカサス離散民の組織「自由コーカサス」による、コペンハーゲンでの2月23日(チェチェン人の強制移住記念日)集会に参加され、同運動の議長である、イサ・ムナーエフ氏へのインタビューを行いましたので、報告していただきます。
現在44歳のイサ・ムナーエフ氏は、2005年に暗殺されたアスラン・マスハードフ大統領の側近で、独立派野戦司令官の数少ない生き残りです。その清廉な人柄から、独立チェチェン共和国の検事総長をつとめた人物です。チェチェン内外の現状に斬り込んだ報告が期待されます。ぜひ、ご参加ください。
日時 3月13日(土曜日) 18:30〜21:00(18:00開場)
場所 文京シビックセンター 会議室 5A
共催 チェチェン連絡会議 チェチェンの子どもたち日本委員会
参加費 1,000円(難民無料)
アムネスティからの緊急情報です。ぜひ、ファックス一本のお力添えをお願いします。
チェチェン民族のアーメド・チェタエフは、ウクライナからロシアへの強制送還の危機にある。もし送還された場合、公正でない裁判にかけられる可能性があり、「自白」を引き出すために拷問や他の虐待行為を受けるおそれがある。チェタエフはオーストリアで難民認定を受けており、正規のビザでウクライナを訪れていた。ウクライナは難民条約と拷問等禁止条約の加盟国であり、両条約は拷問を受けるおそれのある国への送還を禁じている。
何かこう、調べれば調べるほど、人権活動家が抹殺されているんですけど、、、。もうすぐチェチェンニュースをまとめようと思います。
ロシア当局は人権活動家の迫害をやめ、人権活動家たちの殺害に関与した者の捜査に尽力すべきである、・・・10月31日、人道NGOのメンバーであるザレマ・ガイサノワはグロズヌイの自宅で誘拐されたが、その当時、同地域ではカディロフ大統領によって軍事演習が行なわれていたと伝えられている。ガイサノヴァはそれ以来消息を絶っており、その安否が非常に心配されている。
「私たちは、人権擁護活動家や人道支援活動家に対する攻撃をやめさせるための、ロシア政府による確固とした、実際の取り組みが見たい。人権侵害に責任ある者たちが裁判にかけられる環境を作り出すのは、ロシア政府の政治的意思にかかっている」
ええっ、まだ拘留してるんだ?!
1月2日、欧州議会のジェーズィ・ブザク議長は、昨年末にモスクワでのデモ行進の際に逮捕された、2009年サハロフ賞受賞者の人権活動家、リュドミラ・アレクシェーヴァさん(82歳)および数人の釈放をロシア当局に対して求めた。
「今回の、82歳になる女性をロシア当局が逮捕し拘留していることは、重大な問題として受け止めている。当局が彼女をただちに釈放することを呼びかけたい。この事件については、衝撃と深い失望とを感じざるをえない。警察の行動は、あきらかに過剰だ。民主主義の社会では、人々は政府に対して抗議活動を組織する権利がある。表現の自由は、我々の基本的人権なのだから」
私たちは勝利する(We Shall Overcome)。
International Coalition to End the Illegal Siege of Gaza(違法なガザ封鎖を終わらせる国際連合)という寄り合いの組織、中でもコード・ピンクというアメリカの女性達による平和団体が中心となっているという、ガザ自由行進という企画に注目している。エジプトのカイロからガザを目指し、ラファの国境検問所を通ってガザに入る行進という計画だ。
・・・僕の場合、個人的にこの動きに特に引き付けられる理由がある。ガザ自由行進のウェブサイトに写真入りで紹介されている著名な賛同者の中に、またしてもかのロジャー・ウォーターズの姿を見つけてしまったことだ。
ガザの人たちをまた殺すつもり?
駐日エジプト大使 ワリード・マフムード・アブドゥンナーセル様
私たち日本の市民は、このたびのエジプトによるガザ境界上での遮断壁建設のニュースにたいへん驚き、衝撃を受けています。この壁が完成すれば、二年半の完全封鎖のあいだ、地下トンネルによる物資の搬入によってかろうじて生き延びてきたガザ住民の生活が、決定的に危機的な状況に陥ることは明らかです。
・・・私たちは強く訴えます。エジプト政府は、ガザとの境界上での遮断壁の工事をただちに中止して下さい。そしてガザにおけるハマース政権誕生以来続けているガザの封鎖を一日でも早く解き、ガザ住民がエジプト国内と自由に往来ができるようにして下さい。イスラエルによるパレスチナ占領に加担しないでください。
わあ!
インタファクス通信によると、ロシア南部イングーシ共和国のナズラニで4日午後、鉄道の線路で爆発が起き、走行中の貨物列車(6両)が脱線した。負傷者はなかった。
わあ!
chechencenter.info 1月2日、ウルスマルタン地区で、チェチェンの自由戦士はロシア軍の「管理ポスト(検問所)」の至近距離から攻撃を行い、2人のロシア占領者が死亡、3人が負傷した。戦士たちは安全に離脱した。
コーカサス戦線のイングーシ方面では、イチケリア・チェチェン政府軍が、親ロシア派を襲撃し、4千万ルーブル(1億2千万円ほど)を強奪した。チェチェン司令部によれば、特殊部隊員5人がエシド銀行の輸送車を攻撃したことによるもの。銀行の頭取が負傷した。
12月31日に逮捕された人権活動家、アレクセーエワさんについての貴重な記事が、毎日新聞にありました。今後の記事が注目されます。なお、いちおう釈放されたみたいです。
「変革への年代記:良心の自由を求めて〜」
「時代は変わり、今ではこうして、あなたのような外国人記者と自由に話ができるようになった。秘密警察に逮捕され、収容所へ送られる恐怖におびえる必要はなくなった」。モスクワ中心部のアルバート通りにある自宅アパートで、アレクセーエワさんは諭すように話した。
「でも今、政権に異論を唱える者は収容所送りの代わりに、殺される。次にいつ誰が犠牲になるか分からない」。殺害されたポリトコフスカヤ記者も当時のプーチン大統領(現首相)の強権政治を批判していたため、当局の事件への関与を疑う声が消えない。その後も人権活動家や弁護士の暗殺事件は多発している。
写真は逮捕された82歳のアレクシェーヴァさん。無茶する。
12月31日にモスクワで行われた、結社の自由を求めるデモの参加者は60人以上が逮捕された。デモ全体ではおよそ400人ほどが参加した。
警察側は、ジャーナリストやカメラマンを逮捕する際、とくに凶暴だったと、目撃者たちは語っている。逮捕者のなかには、82歳の旧ソ連異論派、リュドミラ・アレクシーヴァも含まれていた。彼女はモスクワ・ヘルシンキグループの代表者だ。
政府寄りの青年団体「若きロシア」は、デモ行進の参加者を挑発する役割を果たした。サンタクロースの衣装を着た青年団体のメンバーが、『悪いサンタを通すな』などと書かれたチラシをばらまき「お前たちは金のあるアメリカへさっさと帰れ」と騒いだ。
やっぱりひどい状況は続いているなあ・・・チェチェン内からの貴重な報告。
12月25日以来、9人の無実のチェチェン人が、カディロフ傀儡政権のギャングたちに誘拐された。チェチェン内のソースによれば、12月25日に、アチホイマルタン地区の丘陵地帯で5人の住民が誘拐された。
26日には、チェチェン第2の都市グデルメスで、住民1人が国家の裏切り者(同じくカディロフ派)に連れ去られた。27日にも、シェルゼン・ユルト村の女性1人が誘拐された。2週間前にも、彼女は、クレムリンに忠実なカディロフ一派に誘拐され、釈放されている。その際、彼女は電気ショックや、撲打、針を皮膚に突き刺す、指の骨を折るなどの拷問を加えられた。
アムネスティの声明。メモリアルにサハロフ賞。これを読むと、やはりチェチェン問題というのは、ロシア最大の人権問題なのだと思う。人々の脅迫・迫害をしているのが、「チェチェン当局」だということが、なんだか時代の変化を感じさせます。ロシアの作った傀儡政権なのだけど。
16 日、旧ソ連諸国で活動を行う国際的な人権団体「メモリアル」をたたえるため、ロシアの人権団体が集結した。メモリアルは、欧州議会にて思想の自由を守るための活動に贈られるサハロフ賞を受賞した。アムネスティ・インターナショナル、シビルライツ・ディフェンダーズ、国際人権連盟(FIDH)、ヒューマンライツ・ウォッチは、メモリアルの行ってきた重要な仕事の功績をたたえるために集まり、中でも価値ある仕事をしたナタリア・エステミロワを追悼した。
新年そうそう、バッドニュース。
1/1 毎日新聞【モスクワ支局】インタファクス通信などによると、モスクワ中心部で12月31日、ロシアの人権活動家らが「集会の自由」を訴えてデモを行おうとしたところ、警察部隊が参加者約50人を拘束した。著名な人権活動家リュドミラ・アレクセーエワさん(82)も拘束された。米国家安全保障会議(NSC)のハマー報道官は、「言論と集会の自由はすべての政府が認め、擁護すべき普遍的な権利だ」との声明を発表し、深い懸念を表明した。
関連記事:アレクセーエヴァ、リュドミラ = ミハイロヴナ 〔АЛЕКСЕЕВА Людмила Михайловна〕について
【12月31日 AFP】国際ジャーナリスト連盟(International Federation of Journalists、IFJ)は31日、2009年に殺害された報道関係者は過去最悪の113人に上ったと発表し、各国政府に記者やカメラマンへの安全対策強化を求めた。
10年前の大晦日、エリツィンが突然辞任を表明して、プーチンを後継者に指名した。苛酷な第二次チェチェン侵攻の最中だった。