意見書

被申請人 石原正一

上記代理人 池 宮 城  紀  夫
  同   島   袋  勝  也
  同   松   永  和  宏
  同   新   崎  盛  暉
  同   平   良     修
  同   崎   原  盛  秀
  同   城   間     勝
  同   島   田  正  博
  同   三   宅  俊  司

 1998年5月8日

 沖縄県収用委員会 殿

  1.  建設大臣による、裁決却下取り消しは、不当であるとともに、その理由も極めて無内容なものであって到底説得力のあるものではなく、極めて政治性に基づく判断であって到底みとめられるものではない。
     「意見書の提出について」との文書(沖収委 第134号)が送付されているが、石原正一を名宛人とする収用手続は、右書面が最初である。
  2.  石原正一は、右文書送付までの間、一切の収用手続き上必要な手続き保障がなされていない。
  3.  従って、仮に補正が認められたとしても、これまでに必要とする手続の瑕疵が治癒するものではなく、土地収用法42条47条の4第1項による通知を行う必要がある。
     意見書は、裁決申請書および明け渡し申立書の縦覧期間中に、これらについて意見を述べることを主とするが、石原正一には、意見書提出の前提としての手続保障がなされていない。
  4.  また、土地調書、物件調書に対して異議を付す機会も保障されておらず、収用手続においても、異議をとどめない者として取り扱われる不利益を受けている。
  5.  使用認定手続が明らかに違法であるかぎり、使用認定手続きにも影響を及ぼすのであって、裁決申請も却下を免れないというべきである。
  6.  従って、石原正一にたいする収用手続きは、手続の瑕疵を治癒することができないものとして、却下すべきである。
  7.  詳細は、公開口頭審理で意見を述べる。


 資料提供:三宅俊司法律事務所



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