道楽道☆舞台裏から見続けた二十年
第十話 原点に帰ろう(フラの原点を垣間見た)
NTT労組 常盤 数行
今ハワイフラ紀行
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新緑鮮やかな良い季節になってきました。長野祭典お疲れ様でした。僕は、残念ながら参加できませんでしたが、まだ雪が残るアルプスの山々に抱かれて素晴らしい祭典になったのではないかと思っています。
さて、今回はフラの最高峰のコンテストであるメリーモナークフェスティバル見学に行って見た事感じた事の話しです。SSC(ステージ・スタッフ・センター)のスーさんに誘われて(本当は別人に半分脅されて)四月十八日(フリーエキシビジョン)から、十九日(ミス アロハ フラコンテスト)、二十日(カヒコ=古典フラ)、二十一日(モダンフラ)までの四日間フェスティバルは行われました。開催地はハワイ諸島の中で一番大きい島であるハワイ島(ビッグアイランド)のヒロという静かな町です。このヒロはハワイで一番高い山である、マウナケアとマウナロアの間にあるためか、雨の日が多く、僕らが滞在している間もずっと雨交じりの天気が続きました。
マウナケアとマウナロアの雄大さを見たかったけど、滞在期間中顔を見せずじまい、帰りの飛行機の中からチラッと頂を見ることが出来たけど、山の雄大さは感じ取れなくて、いつかはこの山の雄姿を見てみたいという思いが強く残ってしまいました。
ここでフラの事をちょっと説明しておきましょう。日本ではフラダンスという呼び方で知られていますが、フラはハワイ語でダンスの事を言うのでハワイではフラダンスとは言いません。皆さんの中にフラと言えばココナッツカップを胸に付けて腰を振るダンスとイメージされている方も多いと思いますが、この踊りはタヒチの踊りでフラとは言いません。(僕も以前はそう思っていた)
フラには、オリ「祝詞」を唱えて、チャント「詠唱」で踊るカヒコ(古典フラ)と、皆さんに馴染み深いハワイアンソングにあわせてムームーを着て踊るモダンフラがあります。カヒコは神聖で宗教的意味を深く持っていて、もともとは男性だけに許された民族舞踊でしたが現代は女性も踊っています。
ハワイ島の夜は寒さ対策が必要!
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会場はヒロのエディス・カナカオレ・スタジアムでしたが、夕方五時過ぎからセレモニーが始まり、本番の終わりは十一時近く…この長時間の本番中、必ずスコールが来て、屋根があっても吹き抜けになっているスタジアムは、冷た〜い風が観客を襲って来る訳で、長袖シャツにジャンパーを着込む等の寒さ対策が不可欠な日々でありました。
日中はチョット動くと汗を掻くような状態でもあるので、皆さんはチョット大きめのバッグにジャンパー、シャツ、傘、飲み物、お尻の下に敷くエアークッション(経験者のスーさんが事前に準備してくれたありがたい代物)、他を入れて行動するのが常識と言った感じでした。
この準備を少々怠った僕は、寒さと闘いながらの観賞という日もありましたが、皮下脂肪を蓄えていたおかげで体調にはまったく影響ありませんでした。
ハワイ人の心?
☆☆☆
フリーエキシビジョンやコンテストがスタートする前に、まずセレモニーとして、国王・女王(今は、毎年一般の人から選ばれる)と皇族の登場、アメリカ国歌斉唱、ハワイホノイ(ハワイ王国の国歌のような歌)歌唱、神父の祈りなど全員が起立してセレモニーがスタートする訳ですが、アメリカ国歌は少数の人が歌ってる程度でした。
だが、国歌の次に歌われるハワイ ホノイは全体での大合唱となって会場いっぱいに響きわたっていました。ハワイ王朝が終焉して百十年近く経つのに、ハワイに偉大な君主がいた事の誇りやハワイの文化を、現代から未来へと伝え広めて行こうとするハワイ人の熱き想いが感じ取れました。
コンテストはアメリカ以外の国からの参加は許されていませんが、フリーエキシビジョンだけは他の国や地域からの参加が許されているおり、今年は、アメリカ(ハワイ)、日本、メキシコ、サモアの4つの国や地域参加がありました。
それぞれの国や地域の特徴を盛り込んだ、歌や踊りが披露されましたが、それぞれの演技に会場からは、割れんばかリの拍手と歓声それにスタンディングオベーションもあってハワイ人の温かい心に感動と驚きを感じながら、フェスティバルの幕が開いたのでした。この続きはまた次回に!アロ〜ハ!
CDあんない
『ALFRED APAKA』
by OMAGATOKI CO.,LTD OMCX-1053
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