第1巻 古代文明の母
歴史学の通説批判を楽しみ、知的好奇心をそそる歴史読本。
誤解と曲解に満ちている近代ヨーロッパ系学者のエジプト古記録の解釈。その問題点をえぐり、古代エジプト文明の謎を解く。
(第1巻は、1974年に鷹書房より『古代アフリカ・エジプト史への疑惑』のタイトルで刊行され、全国学校図書館協議会選定図書として好評を得た。)
ヨーロッパ列強の資料に基づく著作は、根本的に再検討されなければならない。
ハリウッド映画では、もっぱら裸で槍一本しか持たない野蛮人として描かれ続けてきたアフリカ人が、実は大量の火砲を操って、ヨーロッパ人の侵略と戦っていた。アフリカ人自身が築いた大帝国がいくつもあった。
第1巻 古代文明の母 目次紹介
謎の古代遺跡、謎の古記録、謎のコトバを追う、活字の森の探検を志した。この探検の果てに、私は、アフリカ大陸こそが古代文明の母であると、確信するに至った。
序 章 疑惑の旅立ち 17
1 はじめの驚異 19
2 次なる疑問 21
3 ナルメルの遠征 23
4 ネヘシの黒い霧 26
5 ケメトの住民 29
6 ファラオの人種壁画 32
第一章 ホモ・サピエンス 39
1 ネグロイド 41
2 異常乾燥期 46
3 サハラ先史美術 49
4 探検者たち 52
第二章 ヤムのふるさと 55
1 ムギの神話 57
2 オリュラの謎 60
3 美味なインジェラ 62
4 アフリカ稲 66
5 サバンナ 70
6 ヤムの謎 72
7 農耕民と狩猟民 75
8 再び異常乾燥期 78
9 狩猟者たち 81
10 双分氏族 82
11 掘り棒とオノ 85
12 家庭菜園 88
13 アフリカの神話 92
第三章 さまよえる聖獣 97
1 幼獣の飼育 99
2 サハラの野牛 102
3 最初の家畜 105
4 オオツノウシと巨人 108
5 騎馬帝国 114
6 神話の崩壊 117
7 森林の野生ウマ 120
8 人間と家畜 126
第四章 鉄鍛治師のカースト 131
1 現代の神話 133
2 不吉な全属 136
3 スポンジ・アイアン 138
4 鉄鍛治師の未裔 142
5 ヒエログリフ 146
6 土師部の女 148
7 鉱山遺跡 155
8 テラコッタの証言 158
9 ミルラの秘蹟 162
第五章 巨石文化の影 171
1 フェニキア人 173
2 タルシシの船隊 176
3 海神ポセイドン 180
4 ストーン・ヘンジ 183
5 北ヨーロッパ人 186
6 曲毛の人々 188
7 黒色の巨人神 191
8 王国の戦士たち 195
第六章 バントゥの王国 199
1 古代エジプト神話 201
2 母なるナイル 203
3 ルヴェンゾリ大爆発 208
4 中世の古城 210
5 巨大な土塁 214
6 灌漑農場 216
7 道路網 217
8 ダムと水道 219
9 シバの女王 223
10 太陽神ラー 226
11 マクロビオイ 230
12 二重王国 236
第七章 ナイル河谷 241
1 定着者たち 243
2 通商ルート 245
3 建築様式 247
4 ファラオの一族 248
5 古代の証言 254
6 近代の偽証 261
7 モンタージュ 263
8 ファラオの世紀 265
9 ギリシャ・ローマ時代 268
10 イスラム支配 274
11 シャンポリオン 277
終章 王国の哲学 285
1 エスカレーション 287
2 バントゥの思想 290
3 はじめにコトバありき 295
4 地に満ちよ 298
5 インクルレコ 302
巻末付録 その後に公刊された関連記事 304
おわりに 308
(引用・参考文献リストは第二巻に掲載)
2019.1.11 第2巻の目次は下記リンクへ分離しました。