『亜空間通信』140号(2002/01/11)

各国ユダヤ人百万人強制移住イスラエル極右狂信計画「新」“アリ・ババ作戦”

送信日時 :2002年 01月 11日 金曜日 6:03 PM

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『亜空間通信』140号(2002/01/11)
【各国ユダヤ人百万人強制移住イスラエル極右狂信計画「新」“アリ・ババ作戦”】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 さる1月9日、新宿歌舞伎町情報発信基地こと討論酒場のロフトプラスワンにて、アラブ人、アメリカ人、台湾国籍の国際怪物プロデューサーこと旧友の康芳夫らと、演題「9.11.モサド謀略説徹底検証」の興業を張った。

 その詳細は後にまとめるが、簡単に言うと、上記の説を展開した私に対して、細部の反論はなく、しかし、結果的には、モサド説もビン・ラディン説も決定的な証拠が不足しているかのような締めとなった。私は証拠歴然と思っているが、それはさておき、私の説に賛成をためらう向きは、私が提出した証拠の吟味をしようとしなかった。やはり彼らも、まだまだ右顧左眄の状態である。

 特に重要なのは、旧友の康芳夫が、モサド謀略説について、その「ドタカン」に「ぴったりこない」という主旨の発言をしたことだった。「あれだけのことをやる意味が分からない」という主旨である。

 ところが、他の登壇者が話を広げ過ぎて、この意味について集中的に論ずる展開にはならなかった。実は手許には、ようやく、「ぴったりくる」情報が集まっていたのであるが、舞台上では後日を期すことにして、ここで展開する。いわば、ジクソーパズルの暗闇の部分に光が差してきたような状態となっていたのである。私は、10年前に、以下のように書いていた。

『湾岸報道に偽りあり/隠された十数年来の米軍事計画に迫る』
(1992、汐文社、p.181)
六章:謎の巨大政商とCIAの暗躍地帯
ジクソーパズルの暗闇の背景

 さて、ジクソーパズルのはめ絵でいちばんむずかしいのは、単調な色彩の背景部分である。ましてやそれがドブ泥色の暗闇で、断片がそろっていないとなれば、古代遺跡の壁画の復元にも似た困難な作業となる。

[後略]
http://www.jca.apc.org/~altmedka/gulfw-37.html

 今回のジクソーパズルの背景部分の中心には、次の『亜空間通信』89号所載の情報が座る。

【イスラエルのシャロン首相が新たなユダヤ人百万人移住計画の放言で警告と威嚇】
http://www.jca.apc.org/~altmedka/akuukan-01-11-89.html

http://www.guardian.co.uk/Print/0,3858,4293622,00.html

 この「百万人移住計画」の歴史的原型は、下記である。

『偽イスラエル政治神話』
(ロジェ・ガロディ著、木村愛二訳・解説、れんが書房新社、1998.9.30, p.118-120)

[パレスチナ移住を強制してユダヤ人をテロで殺害]

 一九四八年五月二日には、“難民”問題を担当するクラウスナー法師が、ユダヤ人アメリカ協議会に、つぎのような報告書を提出した。

《私は、彼らをパレスチナに行くよう強制すべきだと確信する。……彼らにとって、アメリカの1ドルは最上の目標である。“強制力”という言葉で、私は、一つの計画を提案する。……それはすでに役立っている。しかも、つい最近にもである。それはポーランドのユダヤ人の集団移動にも、歴史的な“出エジプト”にも役立ったのだ。…… この計画を実現するためには、“難民”に便宜を図る代わりに、可能な限り不便な思いをさせなければならない。 ……つぎの段階の手続きとしては、ユダヤ人をハガナ[ベン=グリオン指揮下のテロ部隊]に呼び出して痛め付け、出て行けがしに扱うことだ》(『イスラエルの値段』)

 このような誘導や、さらには強制の方法は、手を変え品を変え、様々に工夫された。

 一九四〇年一二年二五日には、“ハガナ”(司令官はベン=グリオン)のシオニスト指導者たちが、ヒトラーの脅迫を受けたユダヤ人を救出してモーリシャス島に運ぶというイギリスの決定に抗議し、イギリス当局に対しての憤激をかき立てるために、その輸送に当たるフランスの貨物船、パトリア号がハイファ港に停泊した際、ためらいもなく爆破し、その結果、乗組員のイギリス人と一緒にユダヤ人二五二人が死んだ(『ジューイッシュ・ニューズレター』58・12)。

 イェフーダ・バウアーは、彼の著書、『ユダヤ人は売られたのか?』の中で、このハガナによる“破壊活動”の真相を確認し、被害者の名前を記した。

 もう一つの実例を挙げると、たとえばイラクの場合、ユダヤ人の共同体(一九四八年の人口は一一万人)は、この国に根付いていた。イラクの大法師、ケドゥーリ・サッスンは、つぎのように断言する。

《ユダヤ人とアラブ人は、千年にわたって同じ法的権利と特権を享受してきた。お互いに、この国の中での別々の集団だなどと考えたことはなかった》

 ところが、一九五〇年になるとバグダッドで、イスラエルのテロリストの暗躍が始まった。イスラエルへの移住手続き書類への署名を面従腹背で逃れようとするイラクのユダヤ人に対して、イスラエルの秘密情報機関は、そういうユダヤ人に自分が危険な立場にいるということを納得させるために、ためらうことなく爆弾を投げ込んだ。……シェム・トヴのシナゴグへの攻撃の際には、三名の死者と一二名の負傷者が出た。これが、“アリ・ババ作戦”という別名が付けられた集団移住の始まりだった(『ハオラム・ハゼー』66・4・20&6・1、『イディオット・アハロノート』77・11・8)。

[後略]
http://www.jca.apc.org/~altmedka/nise-11.html

 911以後、アルジェンチンの経済が崩壊し、暴動が続き、反ユダヤ主義宣伝が広がり(やらせかも)、以下の「偽」イスラエルへの移住推進運動が起きた。

The Jewish Journal Of grater Los Angeles
Cover Story
Forum Tries to Help Argentine Jews

As Argentina experiences an economic breakdown, many Jews facing poverty decide to leave.

[後略]

 911以後、ユダヤ人にとって、「偽」イスラエルの方がアメリカよりも安全だと思って帰国するユダヤ人が増えた。

"I was among the thousands of Israelis who crowded Kennedy Airport on the weekend after the attack, desperate to find a flight to Tel Aviv."

[後略]
http://www.thenewrepublic.com/101501/halevi101501.html

 この動きの背景に、シャロンと極右「カハ党」の関係を指摘する論者がいる。

Were the 9-11 Hijackers Really Arabs? Maybe Not

[後略]

http://www.americanfreepress.net/12_16_01/9-11_Hijackers/9-11_hijackers.html

 極右「カハ党」の元祖、カハネとシャロンの関係については、前出『偽イスラエル政治神話』で解説を加えた。

『偽イスラエル政治神話』
(ロジェ・ガロディ著、木村愛二訳・解説、れんが書房新社、1998.9.30, p.89-90)

『民数記』[旧約聖書]では、パレスチナ(カナン)の征服のはじまりを、《主は、イスラエルの言葉を聞き入れ、カナンびとをわたされたので、イスラエルはそのカナンびとと、その町々とをことごとく滅ぼした》(21章3節)と語り、ついでアモリとその王についても、《そこで彼とその子とすべての民とを、ひとり残らず撃ち殺して、その地を占領した》(21章35節)と語っているではないか。『申命記』でも繰り返し、土地の強奪と原住民の放逐ばかりか、虐殺までをも強要している。

《あなたの神、主が、あなたの行って取る地にあなたを導き入れ、……数多い民を、あなたの前から追い払われる時、……あなたは彼らを全く滅ぼさなければならない》(7章1~2節)

《あなたはついに彼らを滅ぼすにいたるであろう》(7章24節)

 以上の説話は、シャロンから法師のメイヤ・カハネ[訳注1]に至るまでのシオニストの、パレスチナに対しての振舞い方の予測像そのものである。

訳注1 カハネは、シオニスト本流の最悪の極右。アメリカ生れでイスラエルと二重国籍。人種主義を公然と標榜し、アラブ人と黒人を敵視、差別、武力襲撃し、白人優越主義のFBIやCIAにも密通する極右テロ集団JDL(ユダヤ防衛連盟)の共同創設者。

 アメリカ国内での人種差別反対運動の前進を背景としたFBIによる刑事告発への動きを目前にして、一九七一年、イスラエルに移住。アラブ人への暴力的襲撃の指導者として一定の狂信的支持者を増やし、カハ党を形成、一九八四年にクネセト(国会)の議席を得た。

 リクード党などの伝統的な極右シオニストは最初、カハネを斬り込み隊長として歓迎し、利用したが、四年後の一九八八年の総選挙を前にして、カハ党の議席が三ないし六議席に飛躍する可能性ありとの世論調査結果が出たため、キャスティングボードを握られる恐れが表面化した。クネセト中央選挙委員会は、カハ党を「人種差別的、反民主主義」と判定して立候補を禁止、最高裁も、この決定を全員一致で支持、議席は消滅した。

 カハネは湾岸危機の最中、一九九〇年十一月五日、ニューヨークで暗殺されたが、その後も、カハ党の非合法な活動は続き、むしろ、より悪質化し、暴力的に燃え盛っている。

 ヨシュアの戦法は、非武装のアラブ人をテロで脅して追い払うために、“イルグン”部隊を率いて、一九四八年四月九日にデイル・ヤシンの町で、男、女、子供を虐殺した時の、メナヘム・ベギンの戦法そのものではないか?(メナヘム・ベギンの自著『反乱・イルグンの歴史』) ベギンは、ユダヤ人に、《アラブ人を追い払うだけでなく、パレスチナの全土を獲得せよ》と呼び掛けたのである。

http://www.jca.apc.org/~altmedka/nise-9.html

 私の説明は簡単である。わが三等国家、日本でさえも、つい最近、八紘一宇とか大東亜共栄圏とか称して大陸侵略を繰り広げた。秀吉は「唐天竺まで」と称して朝鮮半島までは進出した。カハネは、アメリカを敵とすることさえ予言した。

 今、神話の「大」イスラエルの夢を追う極右が「パックス・アメリカーナ」の夢を追う尊大な俗物国家と組んで、世界制覇を企んでいると想定すれば、911規模の謀略の意味が解けるのである。どうやら、手違いとか暴走とかではないようなのである。


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