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『亜空間通信』413号(2002/10/27)
【モスクワ劇場史上空前チェチェン酸鼻の起因に石油マフィア支配米CIA工作喝破】
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転送、転載、引用、訳出、大歓迎!
昨日(2002/10/26)、午後、私は、アメリカにおけるイラク攻撃反対の数十万人の大行動に呼応し、武蔵野市で「イラク攻撃の真の狙い・パクス・アメリカーナの悪夢」と題する小研究集会を開催した。その集会の内容と前後の事情などは別途、詳しく報告する予定である。
まさしく、その集会の最中に、モスクワでは、人質90人以上、武装グループ50人と報じられる死者を出す惨劇が展開された。武装グループは、独立運動に対するロシアの軍事干渉、弾圧に抗議しているチェチェン人と報じられている。
ロシアとチェチェンの抗争の背景には、カスピ海の石油資源を巡るロシアとアメリカの争奪戦が控えて居ることは、最早、論を待たない。
ところが、この2,3日間の報道では、チェチェンの「独立」運動とアメリカの関係はもとより、アメリカの常套手段のCIA工作への言及は、まったく見られなかった。このところの恐米畏縮症患者激増の折から、無理からぬこととは言え、なんとも情けない。
しかし、本日(2002/10/27)、昨日のアメリカでの大行動に参加してきた日本女性の報告によれば、プラカードの中で目だったスローガンは「イラクに対する戦争反対」「石油のための流血に反対」「爆弾じゃなくてブッシュを落とせ」「政権交代は自国(米国)で始まる」だったそうである。
この内の「石油のための流血に反対」こそが、昨日の惨劇に対する中心課題でなけらばならないのである。
そこで仕方なしに、以下の電網検索をした。
全言語のページからチェチェン、CIA 石油、カスピ海 アメリカを検索しました。約61件中1 - 10件目
最新の電網宝庫記事は、以下のように、私のものだった。
http://www.asyura.com/2002/war12/msg/844.html
再度指摘:911直前にシャロンがプーチンと会ってる
投稿者 木村愛二 日時 2002 年 6 月 09 日 09:55:08:
(回答先: ガス、石油輸送で協定 ロシアとカザフスタン
投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 6 月 08 日 17:32:24)
わが電網宝庫「ユーゴ戦争・報道批判」参照。
私は湾岸戦争以来、カスピ海周辺の石油資源地帯を注目してきた。911直前にシャロンがプーチンと会ってることについては、新聞報道もある。チェチェン問題はCIA工作と睨むが、今、アメリカは何も文句を言わない。プーチンはKGB出身である。第二次世界大戦中、Max と呼ばれたユダヤ情報機関は東西に浸透していた。カスピ海のバクー油田の開発はロシア革命以前に、ロスチャイルド資本が投資したものである。今のロシアが石油大国に復活する過程にも、その歴史の影を見る。
以上で引用終わり。
上記の文中の 電網宝庫「ユーゴ戦争・報道批判」も、上記の検索で出てきた。以下が最も核心に触れる部分である。
http://www.jca.apc.org/~altmedka/yugo.html
急:ユーゴ問題『憎まれ愚痴』記事一括リンク
http://www.jca.apc.org/~altmedka/ron-40-play.html
Racak検証『週刊プレイボーイ』連載一括リンク
http://www.jca.apc.org/~altmedka/play-s2.html
(総括編2.最終回)「空爆」は世界に何をもたらしたのか?
[前略]ユーゴ戦争は、ベルリンの壁崩潰、湾岸戦争などの継続として見る時、初めて、その歴史的意味が理解できるのである。[中略]
『週刊プレイボーイ』(1999.11.21/28)
《迷走のアメリカ》総括編・最終回
カスピ海周辺の天然資源をめぐる戦い
[中略]ビン・ラディンはこの夏、数ヵ月間にわたってチェチェンに潜入した。しかし、指名手配されているはずの彼がアフガニスタンを出国してもアメリカはなんのアクションもとらなかったことからも、それがわかる。それどころかアメリカは、チェチェン入りした彼へのインタビューに成功したヨーロッパのジャーナリストが執筆した記事をもみ消してまでいるのだ。
80年代、サウジ情報部のアフガニスタンにおける現地責任者としてCIAのオペレーションを援助してきた彼の持っているゲリラ支援のノウハウと経験をアメリカはまだまだ必要としているということだ。
北カフカスでアメリカがゲリラを支援する目的は、莫大な石油と天然ガスを埋蔵するカスピ海周辺からロシアの影響力を削ぐことである。ロシアとしてはユーゴでやりたい放題にやられた上、自分の裏庭まで引っ掻き回されたのではたまったものではない。すでにエリツィン派はアメリカに対して強硬な態度をとるつもりも、その能力がないことも証明されていた。そして、この現状を打破するために軍と諜報部を代表して政権内部に送り込まれたのがプーチンだったのだ。アメリカの迷走を止めるのはアメリカしかない…[後略]
以上で引用終わり。
上記のわが記事は、3年前に発表したものである。ここに「アフガニスタンにおける現地責任者としてCIAのオペレーションを援助してきた彼」こと「ビンラディン」が登場し、「チェチェンに潜入」と記されていたのである。
では、このような『週刊プレイボーイ』記事の記述を裏付ける事実は、本当にあったのであろうか。アメリカは尻尾を出していないのであろうか。すると、上記の電網検索の中には、私以外の情報源もあった。以下、2つだけを続けて抜粋紹介する。
http://tanakanews.com/b0426russia.htm
強さを取り戻すロシア
2001年4月25日 田中 宇[前略]ブッシュ政権の担当者は、すでにチェチェン人が結成している政府の外交責任者と面談しているし、ロシアを敵視する政策を強化している。[中略]
石油利権とのつながりが深いブッシュ政権は、旧ソ連の南に位置するアゼルバイジャンにあるカスピ海油田の石油を欧州に運ぶパイプラインを作ることを念頭に、アゼルバイジャンと隣国アルメニアの紛争を解決する和平交渉を主催するなど、歴史的にロシアの影響圏内と考えられていた場所に入り込み、自分たちの利権を拡大する行為を始めている。これはロシアから見れば、かなり腹の立つことであろう。[後略]
http://www.geocities.com/kafkasclub/che/01news/chn_032.html
チェチェンニュース Vol.01 No.32 2001.12.14
協力:日本カフカスクラブ[中略]■ロシア当局、チェチェンで活動中の人道援助機関を非難
12月2日、ロシア連邦保安局(FSB)は、人道援助機関であるデンマーク難民評議会(Danish Refugee Council)が、難民ではなく、ゲリラ集団に対する支援を行っているとして非難した。(11/2、AFP)これによると、「DRCが行っている食料の供給先は、マスハドフ大統領を支援する住民に偏っている」という。
今年8月には、DRCの元職員でイギリス国籍のグラハム・ブライアン氏(61歳)がウルスマルタンで逮捕された。同氏はチェチェン側とのコンタクトを取ろうとしていたとされる。これまでもロシア当局は、コーカサス地域で活動中の約40の救援NGOの一部が、CIAなど外国情報機関の隠れ蓑になっているという見解を明らかにしている。[後略]
以上で引用終わり。
以上のように、アメリカは少し尻尾を出していたようである。そのこと念頭に置いた上で、今回の惨事に関する日本の大手メディアの報道を見直してみよう。
http://www.asyura.com/2002/war17/msg/647.html
【モスクワ劇場占拠】アルカイダとの連携も 米政府、同時テロを懸念 共同
投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 10 月 24 日 20:56:11:10/24 09:54 アルカイダとの連携も 米政府、同時テロを懸念 外信45
【ワシントン23日共同】ロシア南部チェチェン共和国の独立を主張するイスラム武装勢力とみられるグループが二十三日、モスクワで劇場を占拠したことについて、米政府は、ウサマ・ビンラディン氏のテロ組織アルカイダが、米国の攻勢への反撃として、チェチェン武装グループなどと連携し世界各地で一斉に同時テロ攻撃に出た可能性もあると懸念している。
米国務省当局者によると、米政府は以前から、アルカイダはチェチェンのイスラム武装勢力に資金援助を行うなど緊密なつながりを保っているとみていた。
このため昨年九月十一日の米中枢同時テロをきっかけに、米政府はロシア・プーチン政権を「反テロ同盟」の一員に加える目的もあり、それまで批判的だったロシア政府のチェチェン武装勢力の取り締まりも事実上黙認した。
昨年十月に始まったアフガニスタンでの軍事攻撃でアルカイダはほぼ壊滅したとみられていたが、最近になってイエメンでのフランスのタンカー爆破事件やインドネシア・バリ島爆弾テロなどアルカイダの関与も指摘されるテロが続発。
それに加え、チェチェンの武装勢力までテロ攻撃に参加したとすれば、米国を含め全世界がテロ対象となる可能性が高まる。
イラクのフセイン政権を軍事攻撃を含む強硬手段で転覆させることを当面の最優先課題としている米国は「これ以上、手を広げる余裕はない」(議会関係者)状況で、ブッシュ政権は今後外交・安保政策で難しいかじ取りを迫られそうだ。
(了) 021024 0954
[2002-10-24-09:54]
以上で引用終わり。
このように、「米国務省当局者によると、米政府は以前から、アルカイダはチェチェンのイスラム武装勢力に資金援助を行うなど緊密なつながりを保っているとみていた」と言うのだが、アルカイダの指導者とされる「ビンラディン」がCIAの協力者であったことは、誰も否定し得ないのである。
これだけでも、あれれ、おかしいな、と思わなければ、相当な阿呆である。もともとソ連の崩壊にも、アメリカのCIA工作があった。CIAを育てたのはアメリカの石油マフィアである。
以上。