『亜空間通信』154号(2002/02/07) 阿修羅投稿を再録

愕然:在日の有頂天か姜尚中東大教授も日本化即脱亜入欧型9.11.アラブ認識倒錯

送信日時 : 2002年 2月 7日

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『亜空間通信』154号(2002/02/07)
【愕然:在日の有頂天か姜尚中東大教授も日本化即脱亜入欧型9.11.アラブ認識倒錯】

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 転送、転載、引用、訳出、大歓迎!

 この通信は思いが重く深いところがあるので、別途、日記風にも前後の事情を詳しく記した。興味のある方は以下を見られたい。

 http://www.jca.apc.org/~altmedka/turedure-02-0205.html

 さる1月27日、日曜日、久しぶりに母校の本郷校舎を訪れた(この部分の事情は上記電網宝庫)。そこにしかない本を訪ねて本郷の図書館には入ったことはあるが、教室に入ったのは41年振りのことになるのかもしれない。

 法文系の第1大教室だったが、そこで、姜尚中(東大教授)編『ポストコロニアリズム』刊行記念と銘打った「シンポジウム/9.11以後の世界とポストコロニアリズム/アフガン~沖縄~東アジア、そして私たち」に参加した。

 参加した理由は、この集会の最後の「特別講演」の講師、中東史の大御所、板垣雄三(東京大学名誉教授、敬称略)の話を聞くと同時に、講演後の時間を狙って直接頼みたいことがあったからである。板垣雄三とは何度も会って話している。しかし、この時には集会後の懇親会で向かい合わせに座って、1時間半も歓談の仲間入りが出来た。その件は別途、詳しく記したい。

 本日は、むしろついでに聞いた姜尚中以下の若手大学助教授とか大学助手とかへの唖然たる思いの方を先に記す。もちろん、集会の表題の「9.11以後の世界」云々との関係が、緊急を要する問題だからである。

 簡単に言うと、彼らはまったく「謀略説」を論じなかった。私が会場で質問しても、虚空を睨むような逃げ方を示した。姜尚中は、冒頭に長い「問題提起」をしたが、配られた印刷物の要旨のままの話だけであったから、中身を確認しやすい。「同時多発テロ」とか「テロリズム」と表現しただけでなく、ユダヤ人の哲学者のアーレントまで引き合いに出して、ユダヤ人問題の「最終解決」とか、「ドイツの悪夢」とか、「アウシュヴィッツが突きつけた近代の臨界」とか、要するに空疎な言葉遊びによるだけの「現代」世界の理解振りを露呈した。

 姜尚中とは、数年前、日本ジャーナリスト会議主催の集会後の懇親会で話をしたことがある。私が、読売新聞論で深めた日本の侵略戦争の精神的推進者、後藤新平の「文装武備」と、関東大震災当時の中国人、王希天の虐殺問題についての話をしたのだ。その時にも、女性の市民運動家の「追っ掛け」的人気の対象の割には、中身が薄っぺらな印象を受けた。

 当日の会場でも開会前に顔を合わせ、先方が会釈をしたので、こちとらも「いつぞや」と言い、「その後、王希天のこと調べましたか」「いえ、まだです」との短い会話を交わした。その時には、先の記憶よりも、やつれて見えたので、在日朝鮮人として東大教授になったのが、実は重荷なのではなかろうかと、いささか同情したほどだったが、「問題提起」を聞いて、(実は半分居眠りしてしまったのだが)、その印象が当たっていたと確信した。

 この目で見て、この耳で聞いた事実は、まさに典型的だった。在日朝鮮人の視点を重用された姜尚中が、実は、脱亜入欧型の日本の文化人こと欧米崇拝奴隷根性どもと同様に成り果てているのだ。9.11を語り、アフガンを語りながら、アメリカの俗物の視点でアラブ・イスラム世界に「同情」してみせるから、からだがねじれて、頭もねじれて、まったくチグハグ、矛盾だらけになるのである。

 この話は複雑だから続編を予定するが、私が会場の整理に応じて紙に書いて出した二度目の質問の方を、彼は、まるで存在しないかの様に扱った。私の質問の要旨は、なぜ、アラブ・イスラム世界では多数派の「9.11.モサドまたはCIA謀略説」および「ホロコーストの大嘘説」を検証しないのか、であった。これはとても難しかろうが、重要な質問なのである。

「ポストコロニアリズム」てな、私の大嫌いな亡国植民地根性片仮名語に関しては、会場にきていた顔見知りの大御所、川田順造 [電網宝庫検索情報そのまま:レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』(中央公論社,上下巻)の翻訳者として,また西アフリカ研究で有名な文化人類学者] が、もの柔らかに「こういう用語を使って何か分かったような気になっては云々」の主旨の忠告をしたので、思わずにやりとししまった。

 このような姜尚中らの若手アカデミー業者の実態を、私は、現在の日本人の典型と理解する。これではアメリカに嘗められっぱなしになるのは当然である。ああ。。

 以上。


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