電磁波研会報・第6号 2000.9.20発行
環境庁・郵政省と交渉
8月7日、電磁波曝露防護基準改善を求めた要望書と追加質問に沿って行う。
<交渉中の写真>
電磁波曝露防護基準改善を求めた要望書と追加質問書
・環境庁への要望書
・郵政省への要望書
・追加質問書
環境庁交渉の概要(上記の要望書と追加質問書に沿って応答)
2000年8月7日(月)午後2時〜3時
場所:霞ヶ関合同庁舎5号館共用第三会議室
応対者:鷲見学・環境安全課内分泌かく乱化学物質対策係長
郵政省交渉の概要(上記の要望書と追加質問書に沿って応答)
2000年8月7日(月)午後3時30分〜4時30分
場所:郵政省応接室
応対者:上川輝芳・電波環境課生体電磁環境係長、小川裕之係員
「携帯電話中継基地局は住民と十分話し合え」とした国会議事録
国会講事録(抜粋)(平成9年4月22日 参議院逓信委員会)
交渉を終えての感想
−環境庁・郵政省と交渉の参加者より−
航空機乗務員は放射線被曝作業者より3〜4倍の被曝という現実(上)
<連載:航空機乗務員の放射線被曝の問題>(講演会要旨)
講演会テーマ:放射線被曝とその影響−航空機乗務員の場合−
日時:2000年9月8日(金)
場所:国際文化会館(東京都六本木)
○講演内容と講演者
・日本の航空機乗務員の宇宙線被曝について(野口邦和・日本大学歯学部)
・宇宙線の累積による危険性(ピエール・バルベイ・仏カーン大学)
・航空機で被曝する宇宙放射線について(藤高和信・国際宇宙線医学研究センター)
・宇宙放射線の人体影響(島田義也・放射線医学総合研究所)
・フリーラジカルの有害な影響/予防のメカニズム/アキタノールの効果(ラシッド・プハミディ・元仏カーン大学研究員)
- 航空機乗務員が被曝する宇宙線とはなにか
- どのくらい放射線をあびるか
図:職業別年間被曝線量
- ICRPもようやく90年に勧告を出した
- 高度や緯度により被曝量は変わる
図:成田空港到着便の片道線量の比較
図:飛行方向によって宇宙線被ばく線量が異なる
図:飛行ルートによって被ばく線量率が異なる
- 飛行時間でも被曝量は変わってくる
- ザルツブルグ規制値に企業見解分かれる
図:宇宙線は高度によって組成が異なる(提出者:藤高和信)
(まとめ)
- 超音速機「コンコルド」は高度18kmという非常に高いところを飛ぶので、中性子をあびる確率は高く、他の飛行機より危険といえる
- 地磁気のために、放射線は極地付近では強く赤道付近では弱いので、極回りの路線の被曝量は高い
- 日本からヨーロッパに行く路線では、ジェット気流の影響で、往路のほうが飛行時間が長くなるので、それだけ被曝量は大きくなる
- 海外旅行の添乗員も、航空機乗務員と同じような注意が必要
<読者からの声>
- 電源開発が送電線は安全という資料をもってきたがどうなのか
- 電磁波で身体に変調が生じた、どうしたらいいか
<海外情報>(マイクロウェーブニュース、2000.7/8より)
- 低周波電磁波が遺伝毒性をもつのではとする証拠がさらに出る
−今年のBEMS(生物電磁学学会)会議で−
- ミュンヘンで6月開催
- 電車運転士に染色体異常
- 高圧線や変電所の近くでも染色体異常
- 電磁波の植物への影響・光合成組織を減退させるなど
−BEMS(生物電磁学学会)での報告−
- マグネット(磁石)療法は大いに疑問
−BEMS(生物電磁学学会)での報告−
- 磁石で病気は治るか?
- 別の見方も発表
- アデア博士(エール大学)はリポフ博士(オークランド大学。磁石療法を批判)を支持
- 都市部での電磁スモッグは10倍も増大している
−BEMS(生物電磁学学会)での報告−
- ザルツブルグの0.1マイクロW/cm2規制(携帯基地局)が押収で関心を呼ぶ
−スイス・イタリアよりはるかに厳しい規制(日本の1万倍)−
- 全欧州で驚かれる
- 「全欧州の基準に」との声も出る
- 97年からザルツブルグは動いてきた
- 連邦政府は保守的見解のまま
- ドイツのNGOらはWHOを批判
- ザルツブルグ規制値に企業見解分かれる
- 「放送タワーで働くことは危険」とする医学レポート
−FMラジオやUHFテレビなどの放送タワーで作業し病気に−
- グラスゴーで3ヶ月に4人全員病気
- 電磁波による共振の恐さ
- 英国スチュワート報告(子供は携帯電話を使うべきでない・等)のその後
- アメリカ通信業界もSAR値を公開へ
- 「報告の説明書」が発表された
- 教育大臣が全学校に内容を知らせる
- 携帯電話健康調査を9月に開始
- 米国ロス・アディ教授(カリフォルニア大学)が報告に注目
- スエーデン放射線防護研究所は報告を支持
- イギリス放射線防護委員会もレポートを発表
- それでも昨年の同期に比べて85%増加
- 無線ノート(あれこれ情報)
- 携帯電話は内耳に悪い
- ハンズフリーを英国消費者連盟が試験
- アメリカ連邦通信委員会がガイドブック(RF Safety Program)を出す
- 物理学者も「60ヘルツの磁場は10ミリガウスでも人体に影響ある」と言い出す
- 生物学と物理学のミゾが少し埋まる
- 物理学者にとっては大転換
○電磁波記事「載せたらつぶすと言われた」。文部省の「圧力」抗議の廃刊。同省監修誌編集長、経過を曝露。「無責任な記事掲載批判を招くと言った」(文部省)。文部省何だか変 企画からチェック厳しい(東京新聞2000年7月26日)
○「携帯電話で脳腫瘍」の衝撃。米の著名医師が872億円訴訟。WHOが調査に乗り出した矢先。マウス100匹のうち43匹に異常の実験データも(東京スポーツ2000年8月6日)
○IT革命で失われるもの。危機感ないブームに懸念<黒崎政男・東京女子大学教授(哲学)>(朝日新聞2000年8月8日)
○携帯使えず、車もはしれません。恐いパニック、まず事前確認。警視庁が震災心がまえ。低いドライバーの意識に警鐘(東京新聞2000年8月26日)
○デジタル地上波タワーの5案(日本経済新聞2000年7月24日)
○携帯普及「公共事業で」。堺屋長官。過疎地の鉄塔など(朝日新聞2000年8月18日)
○<第9回電磁波問題市民研究会講演会の案内>
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