2000年7月 日

郵政大臣 平林鴻三様

電磁波間題市民研究会
代表 野 村 修 身

電磁波防護基準改善のための要望書

 日頃、郵政行政に奮闘されていることに敬意を表します。
 私たちは96年10月に結成された環境NPOで、電磁波に関する問題点を研究し市民の立場から日本に「慎重なる回避」政策、すなわち電磁波曝露から人体を防護するために「予防原則」が定着することを求めて活動している市民団体です。
 最近になって欧州を中心に「予防原則」をもとに人体への電磁波曝露防護基準が採用されるようになってきています。2000年2月から実施されたスイス政府の防護基準はそのいい例です。電磁波の人体への影響はまだ確立したわけではありませんが、「微弱な電磁波でも長期間浴びるとなんらかの生物学的影響がありうる」という研究データがいくつも出てきているのが実情です。
 しかるにわが国の電磁波対策は十分とはいえません。たとえば携帯電話中継基地局の建設を巡って携帯会社と住民とのトラブルが起こっているのは、会社側が事前に周辺住民に説明がなかったり、住民が反対の声を上げてもその声に応えるような対応を会社も行政もとらないことが住民の不信感を増大させ、事態を一層こじらせているのではないでしようか。
 そこで私たちは市民の電磁波問題への不安感を取りのぞくために当面以下の要望をしますのでよろしくご回答ください。

  1. 電磁波問題に対する基本的考えをお間かせください。
  2. 電磁波曝露防護のための対策をそのための基礎となった資料を添えて説明してください。
  3. 海外ではどのような対策をしているか資料を添えて説明してください。
  4. 電磁波に関して審議した審議会の資料をご提供ください。
  5. 高周波および低周波電磁波を巡る住民トラブルが全国で起こっていますが、どの程度把握されていますか。資料等あればその提示も含めて説明してください。
  6. 情報公開と市民との対話は今後も重要だと思いますが、そのためにどのようなことが必要とお考えですかお聞かせください。

連絡先 大久保貞利(事務局長)


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