午前10時30分〜
場所:福岡市民会館
1.主催者挨拶
今日、26回目の「エホバの証人救出支援セミナー」を迎えました。一ヶ月遅れの夏が終わったと思ったら、あっという間に秋が来た感じです。博多の街は日本シリーズで盛り上がってます。予定されていた日本シリーズの第6戦が延期になっております。これも神様がセミナーに集中するようにと、はかられたのでしょう。遠方から参加いただきました方々にお礼を申し上げます。
この後、11時からエホバの証人の夫だったHさんから体験談をいただきます。Hさんは同意の上での説得に成功しました。これを被害者家族のみなさんの情報交換の場にしていただければと思います。
今回の集会は全国被害者集会九州大会でありますが、「救出支援の会セミナー」が正式です。これまでいろんな講師の先生をお呼びしたんですが、浅見定男はまだ呼んでません。今回は招待をしたのですが先生の日程と合わず無理でした。賛同いただけましたら、次回、お誘いする予定でいます。
先日、宮崎にお住まいの被害者の夫から提案がありました。「地域で小集会をしてもしょうがない、全国的な組織で法廷闘争した方がいい。反社会的な、選挙投票の拒否、輸血の拒否など、反社会性を訴える全国的な規模でまとまらないのは、おかしい」。そうした意見もあります。全国的な組織にしないのは、ものみの塔のような形態を持たないでも、北朝鮮の拉致被害者の会のような形態もあるからです。全国的な組織でなくても、機会があれば、いろんな組織が、著名活動にかかわるし、あるいは法廷闘争に協力します。
ものみの塔が反社会的な教理を捨てれば一般の人は見向きもしなくなるだろう。キリスト教会としてはそれで終わりではありません。被害者が無くなってもそれで終わりではありません。エホバの証人は聖書で論じないと救われません。聖書を抜きにしては救出できません。聖書を論じるのはクリスチャンだけです。
今回の集会に当たっては、山口さんと青木さんから励ましのお便りをいただいております。また東京にいて、私たちの活動にご協力いただいている方にもご出席いただきました。ご紹介いたします。また、初めてこの席に来られた方もおりますし、ご相談の電話をいただいた方もこれから来られる予定です。
エホバの証人が国際大会を開いたのは20年ぶりで、大阪の万博以来です。ウッド先生は会場でデモンストレーションをする予定ですし、中沢先生は岡山でセミナーを開き、草刈先生はそれとは別に集まりをしております。私たちの組織はものみの塔という600万人の組織に対するには、情けないほど小さいと思うのではなく、神様が機会を与えてくださいます。何がきっかけで道が開かれるか、分かりません。
今日は昼食の後、生武先生からお話をいただきます。生武先生と文通をしていた頃、先生があまりに車を飛ばすので、心配したところ、「捕まらないように祈ってください」と言われ、こんな所がある教会なら、行っても良いと思うようになりました。
現役の証人を辞めて10年になります。現役の生活、10年と同じ長さになりました。現役の9年目の頃は、いつ辞めてやろうかと思っていた時代でした。ほとんど集会には行ってませんでした。早くクリスチャンになっていればよかった。エホバの証人は本当の自分ではいられないのです。対して教会では、ロックの話だろうと、演歌の話だろうと、なんでも話せます。でもエホバの証人は「ふさわしくない」と言って、自分ではいられないのです。自分でなくなります。
生武先生は直方の牧師なんですが、研究生をした上で対応をされていました。研究生になることは、エホバの証人に対応するためにはいい方法です。そのようにして教理や証人との対応の仕方を覚えられました。エステル会では被害者の家族の対応をしたり、元被害者との交わりをしてます。
2.輸血拒否犠牲者追悼式
今回は3回目の輸血拒否死亡者追悼式となります。私は元エホバの証人です。輸血拒否は正しい信仰だと思えて人々に伝えてきたのです。それが間違いであると分かりました。それも、とても大きな間違いですし、それによって犠牲になった方々がいます。時折、新聞でエホバの証人が輸血を拒否したと聞くたびに心が痛みました。元証人も、その家族の方々も心痛めると思います。
できることは何でしょうか。この問題を世間の人々に広く知らせなければという、元証人に課せられた責任だと考えてます。今日は第3回目の死亡者追悼式を行い、私が言葉を述べさせていただきます。
今日、同じ日、大分では国際大会が開かれ、3万人のエホバの証人が集まっています。私たちは全国に散らばった、小さな集まりではありますが、それでも強い決意をもって、この式を行いたいと思います。ものみの塔聖書小冊子協会は、聖書を自分たちに都合のいいように解釈して、証人をその支配下に置いてきました。そのためにその尊い命を落とされたエホバの証人の方々を思うと心痛みます。批判に直面して未だ輸血拒否の教理を取り去ろうとしないものみの塔の欺瞞性に強い憤りを覚えます。いままでものみの塔は様々の教理を変更してきました。輸血拒否の教理も同様です。特にそれは人命に関わることであり、本当に許すことのできないものです。最近では、毎年900人の方々が輸血拒否のために尊い命を落としていると、言われています。米国の9.11が毎年起きていることに等しいのです。ものみの塔の正式の発表がないのですが、その被害はさらに大きいと思われます。その数はさかのぼればもっと増えるでしょう。
証人の頃は、輸血拒否が立派な信仰であると、信じて、人々にも教えてきました。過去を謙虚に振り返り、反省し、これ以上、犠牲者が増えないよう声を大にして、現役の証人および社会の人々に伝えていきたいと、強く、思っております。
3.救出事例の紹介
残念なことに説得の失敗例が増えてきました。それには認識の甘さがありました。奥さんが逃亡したこともあります。原因は証人の宗教ではなく、家族の側にあった例もあります。
そうしたことが分かり出してきました。そうして家族の問題が見えてきます。奥さんが純粋な気持ちで証人になっているのに、以外と夫が理解していない。そのために夫にアドバイスが必要になる例が多くなってきています。離婚した家庭もありますし、別居した家庭もあります。アドバイスしてもそうした残念な結果に終わる場合があります。
その中でこれから紹介するHさんは理想的な説得の成果を残されましたので、これからお話をいただきます。