原則7
7 ビジネス界が環境問題への予防アプローチを支援するよう、事務総長は求めた。
予防アプローチとは何か
予防アプローチの重要な要素
なぜビジネス界は予防アプローチを適用すべきか。
予防アプローチの適用方法
予防アプローチとは何か。
予防アプローチ(precautionary approach)の本質は、環境と開発に関する
リオ・デ・ジャネイロ宣言(リオ宣言)
の原則15において次のように定められている。
「深刻なまたは不可逆的な被害が存在する場合、環境悪化を防止するための費用効果の大きい対策を延期する理由として、科学的不確実性を用いてはならない。」
予防アプローチの重要な要素
ケアではなく予防。不可逆的な環境破壊が生じないよう確保する場合、早期の行動をとることによって、費用効果は一層大きくなる。これは、次のような事業活動においてライフサイクル・アプローチが進められることを要する。
・不確実性の管理
・透明性の確保
なぜビジネス界は予防アプローチを適用すべきか。
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予防アプローチを適用することにより健全な事業環境が生まれる。
たしかに環境破壊を防ぐには機会と実施費用の両方を要するが、環境破壊が生じた後にそれを回復するにはより一層の費用がかかりうる(例えば、処理費用、企業イメージ)。
□
リスク回避はより良い投資である。
持続可能でなく、資源を消耗し、かつ環境を汚染する生産手段に投資する場合には、持続可能な事業活動に投資する場合と比べて、長期的な収益はより少なくなる。他方、環境面における企業実行の改善は、金融リスクを減らし、保険業者にとっての重要な考慮事項となる。
予防アプローチの適用方法
・生産工程および製品が環境に及ぼす潜在的な影響を分析すること(テクノロジーアセスメント)。
・重大な不確実性がいまだに存在する分野において基準を設定する場合、セーフティーマージンを組み込むこと。
・環境への影響が不確実である活動を禁止または制限すること。
・クリーナープロダクションを実施すること。
・利害関係者(ステークホルダー)との意思伝達をはかること。
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