・NPO法人ハロハロ
http://www.halohaloproducts.com/
現地協働団体に任せる支援を大切にしているハロハロは、Tulay sa Kinabuhi -トゥーライサキナブヒ- という団体と密に連絡を取り合い活動しています(bridge of lifeのタガログ語)。代表のグレマー氏が「子どもの教育」に重点を置きながら、自助組織を運営しています。最低でも週に一度はスカイプ(パソコンのテレビ電話)で互いの情報交換と打ち合わせをしています。
今回の緊急支援も、台風翌日から周囲の情報収集を開始し、一時避難テント用ターポリン、緊急支援パック(缶詰、ミルク、コーヒー、油)お米、飲料水、衣類を配給しました。被害は海沿いの地域で高波に家ごとさらわれ、ひどいところも多かったのですが、台風の進路が判っていたことで早めの高台への避難が可能だったため、被害のわりに死傷者は少なかったのが不幸中の幸いでした。
セブ島中部から北部、カモテス島、マラパスクア島、レイテ島の支援の手が伸びにくい幹線道路外の奥まった地域を中心に活動を組み立てました。緊急支援のコストは約64万円で、2013年度中にアーシアン他 日本人、カナダ人有志からの資金でまかないました。
正確な情報を得るために、地域に知人などがいて現在の状況把握が可能な地域を選び、一度きりの支援に終わらず、その後の状況把握やさらなるサポートが可能な場所の選定をしていたので、復興支援へと繋げることができました。のちにレイテ島は他の支援団体が大勢入ったので、セブ島を中心に中部から北部の貧困地域に生活する被災者へ復興支援することにしました。もともと家財などたいしたものを持たない人に対して、過剰な食糧配給や住宅建築備品の配給おこなわない方針を確認しています。たとえば家の再建も、元の家の造りが流木などを使用した簡単なものだったのが、建築支援のお金が入るとくぎや建材を使うなどして余計なコストをかけることはさけます。
フィリピンの雑貨 |
予想を上回るカンパをいただいての復興支援計画として、セブ島中部カルビハンおよびホープで沿岸部漁師生計支援プロジェクトをおこないます。
@漁師舟のエンジン増強をして、遠方漁を可能にし水場数増加を目指す。
A地域に漁師用品店を協働体で運営スタートし、利便を図るとともに収益を地域に還元する。
B魚の直売店を開き、漁師の妻たちの仕事の機会を増やすとともに、漁から販売までを自らの手でおこない収益増を目指す。
大切な資金を一時的に使うのではなく、支援を受けた人の日々の収益から数%を地域のお金としてストックしていき、このリターンを次の地域課題に使用していくことで、今後のさらなる地域復興を目指していきます。たくさんのご支援をいただき本当にありがとうございました。
●参加者感想
はじめて悠さんとお会いしたのもフェアトレードのイベント出展のときでした。そして5月におこなわれた「フェアトレードちば」で久しぶりにお会いした悠さんは、みんなの中心となり、一段とたのもしくみえました。
日々の流れの中で、何となく違和感をもち、カナダ、オーストラリア、アメリカ…訪れたそうです。そこでも払拭できない違和感。
そんな時ワークキャンプで訪れたフィリピンのスモーキーマウンテンの村「これだ!!!」と感じたそうです。フィリピン人と顔が似ているからとジョークも。
人々との暮らしの中で、よりそい支援を進めている様子がとてもよくわかりました。「支援で働かない人を作らない」確かに以前より物が豊富になってしまうことは本末転倒。パキスタンの地震の時に多くの支援物資があふれ、今までよりたくさんの衣類をもち、なおかつ道に捨てられている映像を思い出しました。
「共にできることはする」スタンスで、支援がなくても生活できるようにする=「自立」を目指していくための協力をする。
とても印象に残りました。アーシアンの進めている「顔と顔の見える交流」と同じ支援を進めている若い力にとても励まされました。