アーシアンではNPO日本国際ボランティアセンター(JVC)のラオス事業を2007年から支援し、今年で10年になります。
ラオスは豊かな森林があり、森からの自然資源を利用し食料の供給を行ってきましたが、大規模な開発により村の人たちの暮らしは不安定なものになってきました。ラオスの村の人たちの生活を知ることで、わたしたちの暮らしを見直すきっかけにもなります。
今回は、NGOを立ち上げ北タイで活動していた経験があるJVCラオス担当の木村茂氏に、お話を伺いました
T.ラオスってどんな国?
ラオスは丁子(クローブ)の形、面積は23.7万平方qで日本の本州とほぼ同じ大きさです。人口密度な1平方qあたり30人で、ちなみに日本の北海道は69人で東京は6169人です。宗教は上座仏教(小乗仏教)で、仏教以外の宗教もあるが宗教間の問題は起きていません。文字はインド系サンスクリット。気候は乾期が12月〜3月で雨期が4月〜11月です、8月になると毎日のように雨が降ります。
U東南アジアの森について
日本では人が多く土地が少ないが東南アジアでは土地が多く人が少ない、そのため東南アジアでは昔は戦いに勝つと土地は放棄し、人をさらっていきました。森に対するとらえ方についても森は無尽蔵にあり、人の手は入れず自然に任せてきた。しかし今、東南アジアでは政府の政策や企業により大型機械で伐採され、住民の生活の基盤となる森が無くなってきています。
V.変わりゆくラオスの暮らし
村にやっと道路が通じたり、電気が来たりして、村の人たちの生活も変化しました。便利な反面、自然破壊の影響で生活ができなくなり国境から麻薬を運んだり、人身売買をおこなったりするようなこともおきています。JVCではそこに暮らす人たちの話を聞くことから始め、一番良い方法をとり問題を解決していきます。
W.今後のJVCの活動
プロジェクトは3年単位で行っています。今回は10村が対象でMOU(活動をおこなうための政府との覚書)が下りればすぐスタートできるように(9月予定)ラオス人スタッフの研修をおこなっています。目的は地図を作り村の利用域、保護林などをはっきり明記すること、今ある生物資源を利用した村の人たちの暮らしを記録しておくことです。
X.わたしたちの暮らしと森林資源
日本の木材の自給率は約33%で、輸入木材の40%が紙に、建築資材に40%でほとんどがコンパネに使われ使い捨てされています。
A4用紙で年間一人平均52,000枚使っています。紙の使い方から見直すことも、支援の一歩になるのではないでしょうか。
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