Mさんの仮放免許可、不許可に

 2月2日、退去強制令書の発布を受け、収容が続けられているビルマ人Mさんの仮放免申請を5月18日に行いましたが、残念ながら6月8日付けで不許可との通知が届きました。申請の際には弁護団の「逃亡はさせない」旨の誓約書を添付し、さらに5月23日には5月19日より5月22日の間に集めた35団体、106個人からの要請書を追加書類と共に提出したにもかかわらず、不許可となってしまったことは本当に残念でたまりません。

 不許可の理由を東日本入国管理センターの総務係長に問い合わせたところ、「諸般の事情を勘案した結果」と言うだけで、具体的な内容を尋ねても「申請の理由や情状を総合的に判断した」と同じことを繰り返すだけでした。そこで、裁判を担当している児玉晃一弁護士、生田康介弁護士と共に、6月14日、茨城県牛久市の東日本入国管理センターを訪れ、本人に面会すると共に、入管の担当者に事情説明を求めました。

以下、担当の児玉弁護士からの報告です。

本日、生田弁護士、A.P.F.S.スタッフの方4名と児玉の6名で、牛久市の東日本入国管理センターを訪れ、Mさんに面会し、引き続きセンター担当者に面会して仮放免不許可の理由の説明を求めました。

1 面会
 Mさんは、奥さんの話ではだいぶ痩せていたと聞いていたのですが、会った印象では、それほど変わりはなく非常に元気そうでした。
 室内ではテレビも好きなチャンネルを見ることが出来、先日のNHKの特集番組も中で見ていたということでした。
 食事が合わないということは言っていましたが、それほど、深刻な印象も受けませんでした。


2 入管担当者との面談
 Mさんとの面会後、生田・児玉がセンター総務課を訪れ、総務課課長補佐鈴木正信氏、同課総務係係長田島一仁氏と面談しました。
 当職らから、Mさんの仮放免不許可の理由の詳細について、尋ねたところ、田島氏は「情状、仮放免の請求となる理由、その者の性格、資産等を総合的に考慮した結果である。」旨述べました。しかし、これは、入管法54条2項の条文をそのまま読んだだけで、理由は述べていないに等しいので、本件では、具体的にどのような事情を総合的に考慮したのか説明を求めました。たとえば、Mさんの性格をどのように考慮したのかと質問しましたが、あくまで総合的に考慮したという以上のことは述べませんでした。
 さらに、今後、どのような資料を揃えれば、許可がされるのか尋ねましたが、あくまで申請があったものをケースバイケースで判断するという回答しかありません。
 また、他にどのような例が仮放免になるのか尋ねましたが、その点もお答えできないとのことです。
 今回の判断を実質的に行ったのは誰か質問したところ、これも、条文どおり「所長というしかない。」とのことでした。そこで、所長との面談を申し入れましたが、鈴木氏・田島氏は所長の命を受けて今回の面談に望んだと言い、所長との面談は断られました(これは、6月9日に当職が田島氏に電話をして、本日の面談を事前に申し入れたことから、入管内部でも事前に相談していたためと思われます。)。
 それ以上話を続けても埒が明かないので、行政訴訟を提起し、その中で所長を証人として尋問したい意向であることを予告して、退席しました。約15分の面談でした。

 予想していたこととは言え、非常に形式的な対応に腹立たしい思いをしました。


 
  

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6.11 池袋街頭署名活動

  6月11日の日曜日、「21名に日本の暮らしを!27万人署名」実行委員会より、池袋で署名活動が行われました。実行委としてはこれが最後の署名活動となるため、「ラスト・スパートだ。がんばろう!」と意気込んで署名を呼びかけました。
 天気があいにくの雨だったため、場所を当初予定していた西口公園から屋根のある西口駅頭に移動せざるをえませんでしたが、午後2時から4時まで2時間の間、元気いっぱい道行く人々に今回の在留特別許可取得行動の成果と意義を訴え、チラシをまき、署名を集めていきました。
 当日参加された団体は、外国人119ネットワーク(1名)、全統一(14名)、FLU(3名)、OCネット(1名)、SOL(1名)、江戸川ユニオン(1名)、MMA(2名)、みしゅくの会(1名)、江東ユニオン(1名)、入管問題調査会(1名)、カラパオの会(1名)の計27名の皆さんでした。APFSのスタッフは30数名参加しました。
 以上の約60名で345名の署名を集め、雨天としては良い成果を出せたと思います。
 この日の署名分を含め、署名総数は36,024名となりました。この数字は今回の行動に対して、市民の人々がいかに大きな関心と賛同を寄せているかをあらわしているものと思われます。
 あとは、この巨大な成果を法務省に対して提出しなければなりません。提出日は皆さんと検討の上、決定したいと考えていますので、後日改めて連絡いたします。
 実行委に参加していただいた皆さん、署名その他の活動に協力していただいた皆さん、どうもありがとうございました

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署名活動に参加して

〜27万人署名の中心スタッフからの報告です〜

 6月11日、在留特別許可を求める署名活動を行いました。今回の主催は「21名に日本の暮らしを! 27万人署名実行委員会」です。12団体約60名が参加し、特に「全統一」が10数人の外国人を動員してくれました。APFSは30数名。当日はあいにく朝から雨が強く降っているため、急きょ、池袋JR西口玄関に場所を移しました。
 オレンジの横断幕(何回と使ってきたので、かなりボロボロ、まさにAPFSの昨年から重ねてきた街頭行動の苦労を物語っているかのよう)や、のぼりをセット。道行く市民に、買ったばかりのマイクを使い、「署名お願いしまーす。」と皆で声をからして訴え、2時間で345名の署名を集めました。前回(昨年11月21日、100名参加、600名の署名)に比べ少なかったのですが、それでも雨の中、「よく集まった!」という数字だと思います。参加された皆様、お疲れ様でした。
 さて、頼まれた原稿の字数までに、まだだいぶあるので、私の個人的感想をチョット。
 雑踏の中、署名板を持った外国人が「オネガイシマス」と声をあげているが、日本人は無視して足早に横を通り過ぎていく場面を想像してください。そこへ、ふと、どう見ても政治には関心のなさそうな人が立ち止まり、その外国人と少し言葉を交わすや腰をかがめ、真剣な顔をして署名をする。アー何度見てもホント感動します。(何事に対してもシニカルに見てしまう私ですが…)つまり、この345名という数字は私から見れば驚異的(感動的)な数字なのです。こんなご時世、よくもわざわざ立ち止まり署名する人がこんなにも…と思うのです。はっきり言って、私は、昨年街頭署名を始める時、「どうせ、限りなくゼロにいだろうなあー」と思っていました。 
 なによりも、道行く市民を立ち止まらせた力は、やはり当事者である老若男女の外国人が、臆することなく顔をさらし、視線をまっすぐ相手に向け真剣に訴えたことが大きいと思います。この姿が、外国人イコール凶悪犯罪者というステレオタイプ化されたイメージ、また「何をやっても世の中変わらないよ。」というニヒルな風潮を少しでも変えたからだと思います。
 なお、6月11日段階の全署名数は約3万6千名です。6月末に法務省に署名を提出する
予定ですので、残りの時間はわずかですが、最後までの協力をお願いします。

ひとりでも多くの署名を提出したいため、提出ギリギリまで署名を募っております。

あと一息のご協力をあわせてお願い申し上げます。


署名は終了しました。ご協力ありがとうございました!

 


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ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY(APFS)