連絡会メニュー解説・論評ユーザログイン |
G8サミットで決まったことには拘束力がありますか?
G8サミットは、本来、何の政策決定の権限ももっていません。G8サミットは正式な国際法的な手続きにもとづいたものではありません。また、国際連合のような国際機関から、政策決定の権限を委任されたものでもありません。毎年、G8サミットは会合のあとに「宣言」を発表していますが、そこに拘束力はともなっていませんし、G8諸国にはそれを実行する責任をもっていません。 しかし、実質的にみれば、G8サミットは世界の政策決定をおこなっているといっても過言ではありません。たとえば、サミットに参加国だけで、GNP(国民総生産)は全世界の約3分の2をしめていますし、地球上の二酸化炭素の排出量は47%、エイズもふくめた医療特許権には80%、武器輸出には90%、軍事支出には世界の60%をしめています。 しかも、G8サミットは、IMF(国際通貨基金)、世界銀行、WTO(世界貿易機構)などの超国家的機関や、FTA、EPAなどの自由貿易協定を通じて、首脳会合の決定を実行しています。G8諸国はIMFにたいして48%、世界銀行にたいして47%の投票権をもっています。また、WTOや各地でとり結ばれているFTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)においても、8ヶ国の影響力はきわめて大きいものがあります。 正確にいうと、G8サミットは形式的には何の拘束力ももっていないけれども、実質的には強力な拘束力をもっているということができます。 |
イベント情報 |