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伝統文様と色彩のワークショップ
第1回「藍の生葉染め」


2004年 9月 4日 大原工房にて
西陣分校

伝統文様と色彩のワークショップ第1回目の染め体験は、自然豊かな大原工房さんでの「藍の生葉染め」です。

まずは参加者の自己紹介
初めて訪問させていただいた大原工房さんの窓からは、大原の景色が一望でき、最高です。
草木染めでほんとうに色々な色が出せることにまず、参加者一同感嘆。
そして、参加者どうしと大原工房のご主人上田さんとで自己紹介し、工房の中を拝見しました。


色づくりの基礎を学ぶ
大原工房のご主人上田さんの案内で、草木染めの基礎を教えていただきます。
こちらでは、ご自分で染料を育てておられます。畑におりて、実際に草木を摘み取ります。
真ん中の画像が、茜を実際につみ取っている様子です。「茜」はもともと、「赤根」の意味で、根が赤く、そこから赤い染料をえるのです。
一番右の画像が、藍の生葉です。藍の葉は、他の草木と違い、枯れると青くなるのです。それには、一同驚き。
この他に、緑の葉から得る黄色、枝から得る茶色を合わせることで、草木からどんな色でもつくれるのです。


染めの基本原理を学ぶ
まずは、染色の基本原理を学びます。絹のハンカチに葉をレイアウトし、木槌でたたきます。すると、葉の染料となる成分がハンカチに付着し、文様ができます。藍の葉は青色に、ヨモギの葉は緑色に、そして、紅葉は赤色に。
そして、延珠(えんじゅ)で地の色を黄色の染めました。絞りを作ったり、染め重ねたり、参加者の皆さんは自由な発想で文様をつくっていました。


スカーフを藍の生葉で染める
そして、本番。藍の生葉をスカーフと一緒に塩もみします。すると、少しづつ、真っ白だったスカーフが藍に染まっていくのがよくわかります。最後に洗ってできあがり。きれいな染めあがりに、参加者のみなさんも喜んでいただけました。

染め体験が終わってから、上田さんとの質問タイム。参加者のみなさんは、大自然の中での草木染めを楽しんでいただけたようでした。


参加者のみなさんの感想

参加者のみなさんからいただいた感想を一部、引用させていただきます。

本で見るのと、実際に手で染めるのとは、えらい違い・・・大変でした。藍の葉っぱを一枚ずつむしったり、30分かけて生地に揉みこんだり・・・その分、染め上がったときの喜びは格別でした。
上田さんは「物を捨てない、物を大切にする心を大事にして欲しい」、と仰っていました。心を込めて染色した生地・・・実際に作ってみて初めて分かる、物の有難み。物を作ることの大変さを体験することによって、物にも人にも優しくなれる・・・と学んだ一日でした。私は、祖母の変色してしまった半襟を染め直したのですが、見事に復活!!おばあちゃんっ子の私としては、本当に嬉しいおまけ付きとなりました。
媒染剤がめんどうそう…という 漠然とした不安で実際に草木染に着手したことはありませんでしたが、これからは、藍を植えて藍染にもチャレンジしてみたいし、路傍の草花などの染色実験もしてみたいなあと思っています。 大原工房のご主人のおっしゃっていたことも、自分がずっと思っていたことと同じで(買うことからはじめるのではなく、まず自分で作ってみる等)、それも嬉しいことのひとつでした。料理で使えるような安全なものしか使っていないというのも、嬉しかったですね。


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