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伝統文様と色彩のワークショップ
第2回「ドングリと矢車附子のつるばみ染め」


2004年10月 2日 手染メ屋にて
西陣分校

伝統文様と色彩のワークショップ第2回目の染め体験は、手染メ屋さんでの「ドングリと矢車附子の橡(つるばみ)染め」です。

ドングリと矢車附子の2班にわかれて
手染メ屋さんでものづくり塾のイベントをさせていただくのは、今回が初めてなので、まずは、参加者のみなさんの自己紹介から。
そして、店主の青木さんから素材となるドングリ(右から2番目の画像)と矢車附子(一番右の画像)の説明をしていただきます。ドングリを使った染めにも、実のほうを使う場合と、帽子の部分を使う場合があるそうです。矢車附子はまつぼっくりを小さくしたような素材です。


絞りを使って文様づくり
大豆と輪ゴムを使って、染めるスカーフに文様をつけます。じっと考え込む人、黙々と規則正しい文様を作る人...青木さんによると、「これは性格が出るからおもしろいですよ」と。
ドングリと矢車附子を別の窯に入れて色を出します。真ん中の画像がドングリ、右から2番目の画像が矢車附子です。それぞれの液にスカーフを入れて徐々に温度を上げながら、染液をスカーフになじませます。


ブレイクに古代色彩談義
一度70度まであげた染液を30分間自然冷却させます。その間、お菓子をつまみながらのブレイクタイム。青木さんの古代色彩談義を聞かせていただくことができました。古代の色彩を定義している「延喜式(えんぎしき)」にも「橡」 色のつくり方について書かれているのですが、その記述はいろいろな解釈の仕方があるため、実際、つるばみ色の定義は定かではないとのこと。

媒染と仕上げ
媒染して、色をスカーフに定着させます(一番右の画像)。そしてもう一度、窯にスカーフを入れ、温度を上げます。先ほどの工程を繰り返し、やっと仕上げにかかります。始めに付けた大豆をはずしてみると、きれいな文様ができているのがわかります。ドングリよりも矢車附子のほうがやや濃いベージュに染まり、文様がはっきりとわかりました。
こうして、みなさんには、秋の色を楽しんでいただくことができました。


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