常任理事会だより
― 2000年度 第6号 ―
発行日 2000年12月19日(火)
発行 所沢高校PTA常任理事会
常任理事会だより 発行日 2000年12月19日
― 2000年度 第6号 ― 発行 所沢高校PTA常任理事会
公開口頭審理最終回(第17回)報告・特集号
◆◆◆たくさんの傍聴、ありがとうございました!!◆◆◆
12月13日、2年半17回に及んだ公開口頭審理が150人の傍聴者で埋まる中
(20人近い方が傍聴券を入手できず、折角来ていただいたのに傍聴できませんでし
た。)遂に終了した。これまで16回の審理で全ての証拠調べ、証人尋問が終わった
ことを受けて、この日は双方による最終意見陳述が行われました。あとは人事委員会
による裁定を待つのみとなりました。現状では、裁定は数ヶ月先ということしかわか
りません。一日も早く公正な判断がくだされ、朗報が届く事を願わずにはいられませ
ん。以下、感動に包まれたこの日のご報告をいたします。
審理に先立ち、三学年部、人事委員会に要望書を提出
この日の午前中、三学年部は人事委員会を訪れ、先月の学年全体会で採択された
「公正な判断をお願いします」という要望書を、所高祭で集めた「一言メッセージ」
のコピーを添えて提出し、「私達の気持ちが一杯詰まったメッセージに目を通してい
ただき、子ども達の卒業までに、一日も早く公正な判断をしていただきたい」と、訴
えました。その後すぐに「支援する会」により第2次集約分の「公正な判断を求める
署名」3,358筆が人事委員会に提出されました。署名は前回7月25日に提出分
と併せて合計14,188筆となりました。
感動に包まれた最終意見陳述
この日は多くの卒業生、在校生が駆けつけ、子ども達も見守る中、午後2時半最終
意見陳述が始まりました。最初に竹永先生側より、主任弁護士の桜井氏が<子どもの
権利条約の精神に即した裁定を求める>とする総論を述べたあと、鍛冶伸明弁護士が
80貢にも及ぶ今回の最終準備書面を要約しながら/事実誤/竹永発言の正当性/校
長発言の不当性/校長発言の違法性/手続き違反について説き、竹永先生の発言は信
用失墜行為には当たらないとの見解を述べました。
続いて立たれた岩下先生は、竹永先生の発言が職員会議、学年会の会議の決定に添
ってなされたものであり、全く正当なものであると力強く語られ、「皆さんが教育の
条理に立ち、真実を見、勇気ある裁定をくだされると信じる。」と述べられました。
4番目に保護者OBの宮良敦子さんが陳述しました。宮良さんは、今年度卒業生の
父母の文章や三学年部の要望書や一言メッセージを紹介して、どうしても保護者とし
て、この処分が納得できないという思いを、心を込めて語ってくださいました。
そして、最後に竹永先生ご本人の最終意見陳述となりました。先生は冒頭で「応援
して下さる過去、現在の教職員、生徒、保護者、そして多くの支援して下さる方々の
気持ちを代弁するかたちで、証言したいと思います。」と仰ってから陳述を始められ
ました。そして先生は用意された原稿を手にされないまま、この2年半を振り返り、
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一言一言を噛み締めるように語られました。「事実を事実として伝えることが罰せら
れるとするならば“開かれた学校”とはどこにあるのでしょうか、これからの新しい
時代を作って行く生徒達、その生徒達が民主的ルールに則って話し合い、決めた事を
伝えることがどうしていけないのでしょうか、説明会の場で私は一体どう発言したら
よかったのですか。生徒の考え、先生方の考えを全く伝えなければよかったのでしょ
うか」と静かに語られる姿に、会場のあちこちで大勢の方々が涙ぐんでいらっしやい
ました。
竹永先生側よりの陳述が全て終了後、処分者側の鍛冶主任弁護士が陳述に臨みまし
たが、あまりにもあっけなく、ほんの1、2分で「各種証拠、証言、法律上からも信
用失墜行為であるのは明らかである。入学式で国旗国歌をやることの是非が問われて
いる。」と処分理由とは全く関係の無い事を最後に述べて陳述を終えました。
そして、人事委員長より「後日、裁定書を送付する。」との言葉があり、全ての日
程が終わり閉廷となりました。
詳しくは、後ろに竹永先生側5人の最終意見陳述書の写しを添付いたしましたので、
是非お読みになってください。
まとめの集会
審理終了後開かれた「まとめの集会」では傍聴した3年生男子より「今日来て、人
として考えなければいけない事を考えさせてもらったと思う。僕達はもう卒業。竹永
先生と一緒にいい形で卒業を迎えたい。所高はどういう所だったのかを考えて残りの
日々を過ごしたい。」という発言があり、最後に竹永先生が「多くの方に支えられ、
やっとここまでたどりついてきました。生徒達に言いたいのは、これから先も“おか
しいことはおかしい”と言っていってほしい…。」と声を詰まらせながら、挨拶を結
ばれました。
三学年保護者の方々の声
この処分の発端となった入学説明会の場に直接居合わせ、事の次第を目の当たりに
した現3年生の保護者の方達から、この日を終えての感想を寄せていただきました。
●12月13日公開口頭審理の最終回に先立ち、三学年一同として埼玉県人事委員会
に「公正な判断を」という文書を添えて「一言メッセージ」を提出しました。この
取り組みのきっかけは、あの場にいた私達が抱えていた「何故?」「どうして?」
という思いを何とかしたいということからでした。「一言メッセージ」は、卒業ま
でには処分が撤回され、心残りなく気持ちよく卒業したいという思いで一杯でした。
今回、保護者の総意という形で「一言メッセージ」を人事委員会に届けられた事を
役員一同大変嬉しく感じています。子ども達の進路同様、早く吉報がもたらされる
ことを願って止みません。 (三学年部部長 T・K)
●今回の審理での弁護士のお二人、岩下先生、宮良さん、竹永先生の陳述は、どれだ
け不当な処分であったかがわかる感動的なものでした。にもかかわらず、最後に教
育委員会側の弁護人の「公務員法に触れる」という言葉で閉会となり、何も伝わら
ない怒りで一杯でした。人事委員会の方には、真実を見つめる目と勇気と人間らし
さを求めます。 (3年P K・Y)
●長かった口頭審理が終了しました。私が口頭審理の証人に立たないかとのお話があ
った時、しばらく迷いましたが、しかし誰かがやらなければならない、これは竹永
先生だけの問題ではなく、私達保護者や子ども達みんなの問題なのだと思い、お引
き受けしました。その後できるだけ傍聴に通いました。内田前校長の教育者にある
まじき様々な行動、遠藤前教頭の責任感の全く無い上役へのへつらい、処分者側の
「校長が嘘をつくはずが無い」という根拠の無い理由に基づく決定など、人として
自分の良心に恥ずかしくないのだろうかと、怒りを通り越して憐れみさえ感じまし
た。これにひきかえ、竹永先生の「教育は、教師と生徒の信頼です。」という静か
な、そして力強い言葉に感動しました。一日も早く不当処分が撤回され、みんなが
喜んで卒業でき、「所沢高校出身です。」と誇りを持って言える日が来る事を願っ
ています。 (3年P K・T)
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●処分を撤回するお手伝いが出来るならばと思い、署名活動や一言メッセージに取り
組んできました。審理を聞きながら思ったことは、日本一素晴らしい自主、自立の
学校で高校生活を送れた息子は幸せ者だと感じました。これもひとえに、熱心な先
生方や今までのPTAの皆さんのお陰と心から感謝しています。良い結果がでるま
で自分に出来る活動を続けていきたいと思っています。 (3年P K・O)
◆◆◆ これからもご協力よろしくお願いいたします。◆◆◆
心よりPTA会員のみなさまの様々なご協力に深く感謝申し上げます。これからも
この不当な処分が撤回されるまで、みなさまと力を併せていけたらと思います。今後
の予定として、2月4日に「支援する会」の主催でシンポジウムが開かれる予定です。
詳細は次号の常任理事会だよりをご参照ください。
「第17回公開口頭審理」は新聞各紙で報道されました。
【読売新聞】省略
【毎日新聞】省略
【東京新聞】省略
【朝日新聞】省略
【埼玉新聞】省略(リンク先参照)
【桜井和人主任弁護士の最終意見陳述】省略(リンク先参照)
【鍛冶伸明弁護士の最終意見陳述】省略(リンク先参照)
【岩下豊彦代理人の最終意見陳述】省略(リンク先参照)
【宮良敦子代理人の最終意見陳述】省略(リンク先参照)
【竹永公一請求人の最終意見陳述】省略(リンク先参照)
(Web管理者記)
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