前世紀の前半に政府がスポンサーになって行われたオオカミ管理計画の絶頂期以来、オオカミたちがこれほどまでの危機にあったことはない。アラスカ政府は航空機を使って空からオオカミを撃ったり、彼らが疲労困憊して動けなくなるまで追いかけてから着陸し、陸上で彼らを撃つという、かって行われた野蛮で非道徳的な行為を再開しようとしている。
アラスカ州知事のフランク・ムルコフスキが、この大昔のやりかたを復活させることを許可した責任者である。彼を選んだ住民は1996年と2000年の二度にわたり、航空機でオオカミを追い詰めてから着陸して撃つことを禁止する旨投票で明らかにしたのだが、知事はこれまでの1年間、この投票結果を覆すことに専念してきた。
たった2週間前(11月10日の週)知事に選ばれたメンバーから構成されるアラスカ狩猟局(Alaska
Board of Game) は同州内部の1700平方マイル(2720平方キロ)の地域において航空機を使うオオカミ管理計画に同意することを決めた。この地域に住むオオカミは一頭残らず飛行機やヘリコプターを使って空から来る射撃者たちによって殺される計画である。この計画に続いて第二のプランもあり、それによるとアンカレジからすぐ東の広大な地域でも管理計画が準備されており、そこでは80%のオオカミが殺されることになっている。
ご協力をお願いします:
●アラスカ知事のFrank Murkowski あてにメールを送り今回の陸地及び空からのオオカミ殺し計画に対する怒りの気持ちを伝えて下さい。
(アラスカ州ホーム頁アドレス:
http://www.state.ak.us).
わたしたちが得た情報によれば、知事のオフィスは抗議の電話やファックスであふれかえっているとのこと。さらにメッセージを寄せて圧力を加えて下さい。空からのオオカミ管理は現代社会では通用しないとの強いメッセージを知事にとどける努力に力を貸していただければ何よりありがたいです。
Defenders of Wildlife の行動センターのウェブサイト:
http://www.denaction.org
●アラスカ住民が一度ならず二度もこの件について意思表示していることについてアラスカの狩猟局に思い出してもらうため、あらたな署名欄を設けました。
http://www.savealaskawolves.org/huntingpermit.pdf
にアクセスして署名欄をダウンロードし、署名したうえで、指示に従って私たちのアンカレジオフィスあてに送ってください。署名は12月8日に狩猟局に提出します。署名には住所を入れてください。州内部からの署名とそれ以外のものとを区別したいのです。
そして、この署名のことをアラスカのオオカミの保護に関心を持ち行動していただける友人や御家族に知らせてください。Defenders
of Wildlife
Defenders of Wildlife はアメリカ全国規模の保護団体のなかでも指導的なもののひとつで、野生生物と生息地保護のためにもっとも先進的な立場で行動している団体として認められています。ブラウンベア(熊)や灰色オオカミなどの絶滅の危機にある種を救うための効果的な行動の先頭に立ってきたことでも評価されています。私たちは種が絶滅の危機にまで追い込まれる前に保護するという新たなアプローチをとっています。1947年に設立されたNPOで480,000以上のメンバーと支持者を持っています。
英文訳:弥永健一さん(生命の輪)
アラスカのオオカミ狩りに反対する署名サイト(英文)
●http://www.thepetitionsite.com/takeaction/372846429
●http://www.savealaskawolves.org
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署名の訳はコチラ
●日本に住むものとして、日本のアラスカ州政府日本支局にも、皆さんの気持ちをぜひ伝えてください。この問題に、多くの人が関心を寄せていることを示しましょう!
アラスカ州日本支局サイト
http://www.alaska.or.jp/index.html
●抗議ハガキを送ってください。
1/12up
アラスカ州知事への抗議ハガキを作成しました。ハガキに宛名と本文とをプリントして、自筆のサインを書き、70円切手を貼って投函して下さい。
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宛名
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本文
別ウィンドウで開きますので、プリントが終わったらプラウザの閉じるでウィンドウを閉じてください
●所属団体を超えて、オオカミのために活動する人たちの交流の場としてのメーリングリスト
WolfNetworkJapanを立ち上げました。
当面はアラスカのオオカミ狩解禁問題を取り上げます。
日本語でも英語でも結構です。興味のある方はぜひご参加ください。
http://www.egroups.co.jp/group/WolfNetworkJapan/
●資料
アラスカ州政府サイト
http://www.wildlife.alaska.gov/より
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「アラスカのオオカミ管理」訳文
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「アラスカのオオカミ保護および管理政策」訳文
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「アラスカの野生生物保護」
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「アラスカ州政府の正式発表」
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Alaska Wildlife Allainceアラスカ現地の環境団体の資料
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Anchorage Daily Newsより 生物学者による見解12/31up
●以下、関連のニュースです。
12/3
「オオカミ殺し計画を10日間延期」
アンカレジデイリーニュース(11・27)によれば11月26日(水)アンカレジ高等裁判所の裁判官シャロン・グリーソンは、この週末にも開始されようとしていたマックグラス周辺での空からのオオカミ殺し計画を10日間延期せよとの決定をだした。
この決定は、フレンズオブアニマルスおよび7名の市民による計画中止を求める訴えに対して、より長期間あるいは無期限にこのオオカミ殺し計画をやめさせるための、論点を整えるためにとりあえずだされたものである。アラスカでのオオカミ戦争はあらたな局面を迎えた。法廷での一時的延期決定は「小競り合い」である。
英文訳:弥永健一さん(生命の輪)
12/11
「アンカレッジデイリーニュース」December 10, 2003より
悪天候のため(気温が低い、新雪がない)に、飛行機からオオカミと撃ち殺すプログラムは延期になった。飛行機からうまくオオカミを撃つには、太陽光線や気温、雪の状態(新雪があるとオオカミの足跡がよくわかる)に加えて運がないと難しい。条件が整えばすぐにでもMacGrathでまず40頭を殺す予定。州が承認したプログラムでは、MacGrath周辺の1700平方マイル内にいる5パックを排除(殺害)することを目的としている。
12/31up
「アンカレッジデイリーニュース」December 20, 2003より
12月20日 アラスカの20億ドル産業である観光をボイコットするように呼びかけるデモが
24箇所以上で、クリスマスの後の週末に計画されている。 動物保護団体のフレンズ・オブ・アニマルズはアラスカの捕食動物管理計画に
反対している。それは操縦者とハンターが飛行機からオオカミを撃つという計
画だ。州はアラスカ内陸部でのムース捕獲頭数を増やすために必要だと主張し
ている。 デモは、ニューヨークのロックフェラーセンターからサンフランシスコのユニ
オンセンターまで、全米で行われるとダリエン、コンは言っている。カナダの
オンタリオでも行われる。これらのデモは12月27,28日に予定されている。 フレンズ・オブ・アニマルズ会長のプリシラ・フェラルによれば「私達はムー
ス狩の効率を上げ、操縦士がスリルを味わうために、オオカミを殺すことを悲
しむ。近代の社会はこのようなことを許すべきでない。」と。 このグループは会員20万人と称し、10年前の運動は成功して、当時の知事ウ
オーリ・ヒッケルはオオカミ管理を停止せざるを得なかった。 フェラルは更に、アラスカがオオカミ殺し計画を断念するまでは、アラスカ
旅行は行わないと書いた、共和党知事フランク・ムルコウスキ宛てのハガキ を反対者のために用意したと言っている。
アラスカ州の計画は中部のマクグラス周辺の1700平方マイルの地域で、40頭 のオオカミを殺すことで、そこでは、クマやオオカミがムースを殺しすぎる
という地域住民の不満があった。狩猟組合はまた、ネルチナ盆地で100頭のオ オカミを殺す計画も認可した。
*フレンズ・オブ・アニマルズは、28日のニューヨークも含めてアメリカ32箇所でオオカミ殺しに抗議するデモを行いました。
1/12up
「フェアバンクス・デイリー・ニュース」Jan.8.2004より要約
アンカレッジ――アラスカのオオカミ殺害調整計画の拡大が水曜日から始まり、
操縦士と猟師のチームに対し、州の南中央部におけるオオカミ殺害が指示された。
魚類狩猟鳥獣局は、これはアンカレッジの北東100マイルのネルチナ湾、4つの山脈に接する地域における捕食者調整計画の申請の取得によるものだと語った。
狩猟委員会はネルチナの地域から140頭のオオカミを除去することを望んでいる。
委員会はすでにマクグラス周辺における約40頭のオオカミの殺害を承認している。
許可が11月と12月に出されている。だが、天候条件の悪さのために、今のところ、1頭のオオカミも殺されていないと、魚類狩猟鳥獣局の広報担当、キャシー・ハームズは、水曜日に語っている。
文責:斉藤敦子
Wolf-Pals in JAPAN