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イラク特措法1年延長、イラク派兵、多国籍軍参加以後の動き 2005年3月    ()(戻る

※中断中


2005年3月

2005年3月1日

■ハンセン病患者の隔離など誤った政策の原因を調べていた厚生労働省の第三者機関「ハンセン病問題に関する検証会議」は1日、最終報告書を厚労相に提出。隔離政策が維持・拡大された原因について「療養所長や医師らの盲進や怠慢に国が治安などの観点から便乗した」と指摘。行政の誤りを支えたとして教育、司法、福祉、宗教、報道の責任にも言及した。

■パレスチナ自治政府への国際的な支援体制を構築する外相級によるパレスチナ支援会議がロンドンで開かれる。テロ撲滅のためにアッバス自治政府議長が示した治安機関の統合などの改革を支持するとともに、国際社会が必要な支援を行うことを確認した。

2005年3月2日

■北朝鮮外務省は2日、お映えが記を発表し、米国が誠意ある行動をし、6カ国協議が開催できる条件と名分を整えれば、いつでも協議に臨むと表明。覚え書きは米ブッシュ政権に対し、北朝鮮を「圧政国家」と呼んだことを取り消し、敵視政策を放棄し平和共存の意志を明らかにし、行動で示せと要求している。

■韓国の藩基文外交通商相は2日の定例会見で、日本の植民地支配など歴史問題について、日本の歴代首相が謝罪しているもの、一部の政治家が無責任な発言をしたことがあると指摘し、「韓国国民はまだこころからの謝罪がないと考えている」と述べた。盧武鉉大統領は1日の、「三・一独立運動」記念日の演説で「日本は過去の真実を究明し、こころから謝罪し、賠償すべきは賠償するのが歴史精算の普遍的なあり方だ」と述べた。

2005年3月7日

■イラク中部バクバやバラドで7日、武装勢力が自動車爆弾や路上爆弾、銃撃で治安当局の検問所などを攻撃、ロイター通信などによると計31人が死亡。

■イラク中部をパトロール中銃撃を受けブルガリア兵1人が死亡。米軍による誤射の可能性が高いことが明らかにされた。

■7日、イラク南部サマワのオランダ軍宿営地キャンプ・スミッティでオランダ軍の撤退に伴い、サマワを州都とするムサンナ州の治安維持任務を英軍に移管する引き継ぎ式典が行われた。陸上自衛隊第5次イラク復興支援軍の太田群長も出席。

2005年3月8日

■8日、インタファクス通信は、チェチェン独立派最高指導者のアスラン・マスハドフ、チェチェン共和国元大統領が、ロシア軍との銃撃戦で殺害されたと伝えた。

2005年3月11日

■191人の犠牲者が出たスペイン・マドリードの列車爆破テロから11日で、1年。マドリードで世界各国の首脳や治安担当者らによる「治安・テロ・民主主義首脳会議」が3日間の日程で始まる。スペインのサパテロ首相はじめ、クリントン前大統領、カルザイ・アフガニスタン大統領、ムシャラフ・パキスタン大統領ら52カ国から200人以上が参加。

■自民党の新憲法起草委員会(委員長・森喜朗前首相)が4月末の公表を目指してとりまとめを進めている改正憲法試案の骨子が11日明らかになった。国民の権利・義務規定として「国防の責務」を新設するほか、表現の自由は一部を制限する。また有事やテロ、大地震発生の際、首相に「非常事態宣言」発令の権限を与えるなど、全体に保守色の強い内容となっているのが特徴。焦点の9条は戦争放棄をうたった一項は残し、二項に自衛目的の「軍」の保有、「国際貢献」を盛っている。

■第二次大戦後の旧ソ連による「シベリア抑留」で死亡した旧日本軍将兵ら一万千百八四人の新たな個人資料がモスクワの国立軍事公文書館で見つかり、11日、日本側にマイクロフィルムが引き渡された。

■ドイツ連邦議会(下院)は11日、極右取り締まり強化を目的に、ナチスによる迫害の犠牲者を悼む異例腐臭編で乗れもを禁止する集会権規制強化法案と、ナチス統治を正当化した場合、最高3年の禁固刑を科す国民煽動処罰法改正案を一括して可決した。連邦参議院(上院)での可決を経て成立する。

2005年3月12日

■シリアを訪問していた国連のラーセン特使は12日、アサド大統領と会談し、同大統領がレバノン駐留シリア軍と情報機関員の完全撤退を言明したことを明らかにした。

■イスラム原理主義組織ハマスの指導部は12日、7月に行われるパレスチナ自治政府評議会(国会相当)に初めて参加する、と発表。

■イランが核放棄すれば、世界貿易機関(WTO)加盟支持などの「見返り」を与えるとの米政府の提案に対し、「イランは原子力の平和利用を決めている」と、拒否する考えを示した。

■台湾の陳水扁総統は12日、台北市内で開かれた与党・民進党の臨時大会で演説、中国の「反国家分裂法」案について「台湾の民主を破壊し、台湾海峡と各地域の安全に脅威を与える」と初めて公式の席で強く批判し、26日に100万人規模のデモを行い、全民運動として同法に反対していく姿勢を示した。

■12日付の中国各紙は、中国国務院(政府)台湾事務弁公室の陳雲林主任は、全国人民代表大会に上程された「反国家分裂法案」について、「少数の台湾独立分裂分子が手段を選ばず、悪意に法をねじ曲げ、台湾同胞を誤った方向に導いている」と台湾側を強く非難する談話を発表。

2005年3月14日

■マレーシア・ペナン島沖のマラッカ海峡で14日、日本船籍のタグボート「韋駄天」が海賊と見られる小船に襲撃され日本人の船長と機関長、フィリピン人機関士の計3人が拉致された。

2005年3月15日

■中国への警戒感から沖縄の防衛体制見直しを進めている防衛庁は、陸上自衛隊の普通科中隊(約200人)を石垣島か宮古島に配備する方向で検討を開始したとの報道。予定される第一混成団(本部・那覇市)の旅団格上げにあわせる方針で、軍事に敏感な沖縄県民だけでなく中国の反発も予想される。

■米紙ワシントン・ポストとABCテレビがイラク戦争開戦から2年を迎えるのを気に共同世論調査を15日、発表。結果によると「(イラク戦争は)戦う価値のない戦争だった」との答えが53パーセントで、米国民の過半数外までも戦争を否定的にとらえていることが分かった。

■レバノンに駐留するシリア軍の情報部隊が15日、レバノンの首都ベイルート市内にある複数の拠点からの撤収を開始。

2005年3月16日

■日韓両国が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)について、韓国政府は16日、従来の上陸制限措置を撤廃すると発表。この日島根県議会が「竹島の日」条例を可決、成立させたことに対する対抗措置で、韓国政府は道条例のしく辞撤廃を強く求める声明も出した。

■イラク国民議会が16日、首都バグダッドで開会。1月30日に選挙が実施されて以来、1ヶ月半を経過しての初招集。

2005年3月17日

■ブルガリアのスビナロフ国防相は17日、イラク駐留部隊450人の内約100人を6月に削減し、今年末までにイラクから全部隊を撤退させる考えを明らかにした。ブルガリア軍部隊は今月4日、イラク中部で米軍の五社と見られる銃撃を受け、兵士1人が死亡。野党から撤退を求める声が強まっていた。

■パレスチナ解放機構(PLO)主流派ファタハやイスラム原理主義組織ハマスなどパレスチナ各派は17日、エジプトの仲買による協議をカイロ近郊で続け、事実上の対イスラエル攻撃停止で合意した。

■韓国政府は17日、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開いて新しい対日政策の原則をまとめた。竹島(韓国名・独島)の領有権を確立する措置を進め、日本に対し植民地支配に対する心からの謝罪と反省を求めるなど、未来志向の同伴者関係を掲げたこれまでの対日政策を大きく転換した。

■埼玉県狭山市で1963年、下校途中の女子高生が殺された「狭山事件」の第2次再審請求で最高裁第一小法廷は「弁護側が提出した新証拠はいずれも証拠価値に乏しく、有罪認定を左右しない」として請求を退けた。強盗殺人罪で無期懲役が確定した石川一雄さん(94年仮釈放)の特別抗告を棄却する決定をした。決定は16日付。石川さんは、17日、第3次再審請求をすることを明らかにした。

■衆院憲法調査会は17日、来月14日、の提出を目指す報告書の素案を固めた。5年に綿絵うろん件の結果として、憲法に「自衛権の保持」や「新しい人権」の明記を求める意見が多かったことを記し、全体としか違憲論が大勢を占めること示す内容となった。

■防衛庁は17日の与党安全保障プロジェクトチームの会合に、自衛隊の国際平和協力活動を自衛隊法上の本来任務に格上げする法改正案の原案を提示した。原案は@国連平和維持活動(PKO)A国際緊急援助活動B周辺事態法に基づく米軍への後方支援活動C機雷除去D在外邦人らの輸送を新たに本来任務に位置づけている。

■小泉首相は17日、中国への円借款の新規供与に関連し中国への円借款に関し「各国では感謝の気持ちが強くて、素直に感謝の念を示してくれる国が多いが、中国はそういう国と比べれば比較的そうでない面もある」と感謝の強要とも受け取れる発言を行った。

■アフガニスタン南部のカンダハルで17日、爆弾テロがあり、子どもを含む5人が死亡、約30人が負傷。治安当局はライス米国務長官のこの日のアフガン来訪にあわせた犯行と見ている。

2005年3月18日

■イラク・バグダッドでアブドラ・ヨルダン国王を非難する数千人規模のシーア派デモが起きた。

■18日、反米武装勢力の襲撃で米兵1人が死亡したためAP通信の集計によると開戦以来の米兵死者は少なくとも1519人に上った。

■大野功統防衛庁長官は18日、民放テレビ番組に出演し、米軍横田基地について「日米共同使用の方向で検討していくべきだ。軍民共用化も視野に入れている」と述べ、在日米空軍、航空自衛隊、民間航空の三者での共同使用を目指して米国側と協議していることを明らかにした。

2005年3月19日

■イラク北部のキルクークで19日、道路に仕掛けられた爆発物により警官4人が死亡。

■衆院憲法調査会の中山太郎会長は19日、大阪府泉大津市での講演で、憲法改正の手続きを定める国民投票法案に関して「(法案が成立し)初めて国民投票を実施する際に混乱があってはならない。そのためには、衆参の選挙と同じ日に行わない方がいい」と述べた。

■大野功統防衛庁長官は19日、都内の外務省飯倉公館でライス米国務長官と会談し、日米防衛協力のあり方について意見交換した。大野長官は2月の、日米安全保障協議委員会(2プラス2)で在日米軍と自衛隊の基地の共同使用の検討で合意したことをふまえ、「ライス長官の支持を得たい。これによって日米間の協力がさらに進展し、抑止力を強化することができる」と述べ、あらためて基地の共同使用を要請した。

■民主党の小沢一郎副代表は19日、復位しないで記者会見し「小泉内閣は(郵政民営化など)内政、外交、日米関係ですら、行き詰まっている。当初思っていたより、退陣は早いのではないか」と述べ、来年秋の総裁選までに、小泉純一郎首相が退陣に追い込まれる可能性があるとの考えを示した。

■陸上自衛隊が駐留するイラク南部サマワの南方ヒドルの警察当局者は19日、ヒドル郊外の幹線道路で市民が乗った小型バスが英軍から銃撃を受けたと述べた。イラク人運転手が両足に重傷を負ったほか、乗客の男性1人が足に軽いけがをした。英軍は関与を否定している。

■クウェートを拠点に約3ヶ月間、物資などの輸送を続けてきた航空自衛隊の第5期派遣隊の前期部隊が19日、政府専用機で中部国際空港に帰国。

■19日、市民団体のネットワーク「ワールドピースナウ」が米英軍や自衛隊の撤退を訴え東京都内で集会を開いた。約4500人が参加。

2005年3月20日

■米軍のイラク侵攻から20日で、丸2年を迎える。攻撃開始から20日後の2003年4月9日にイラクの旧フセイン政権は崩壊したが、米国などが改選の理由とした「大量破壊兵器」はその後の捜索でも発見されないままだ。一方、武装勢力による米軍などへの襲撃は19日もイラク各地で相次ぎ、治安回復の見通しは立っていない。

■福岡・佐賀で震度6弱。

■マラッカ海峡で海賊に襲われ拉致された日本船籍のタグボート「韋駄天」の3人が無事解放される。

2005年3月25日

■継続審議となっている永住外国人地方参政権付与法案で、在日韓国・朝鮮人の「国籍」をめぐる問題が改めて議論されているとの報道。永住外国人地方参政権付与法案では、地方参政権を付与する永住外国人を、国籍が克明で記されているものを条件にしている。これは事実上「朝鮮籍」の人々を排除する措置で、法案成立に積極的な公明党が、北朝鮮への警戒感を強めている自民党に配慮した結果。「朝鮮籍の人たちへの誤解を招くもの」と批判も強い。


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