有事法制、イラク特措法成立、イラク派兵、多国籍軍参加以後の動き 2004年9月 (次)(戻る)
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2004年9月
2004年9月1日
■レバノンの首都ベイルートでイラクの暫定政府と対立する反米勢力が1日まで会合を開きイラクの「占領集結」に向けての取り組みを協議。シーア派の反米指導者サドル師支持者やスンニ派のイスラム聖職者協会のメンバーら約300人が参加。
■ロシア南部、北オセチア共和国のベスランにある第一小・中等学校で17人の武装勢力が学校を占拠。
■政府は1日、年内に決定する新たな「防衛計画の大綱」に、海外活動に従事する専門部隊の設置を盛り込む方針を固めた。
■来年2月17日の中部国際空港開港に伴い県営化が計画されている名古屋空港について国土交通省は1日、同県に対し県営空港の設置を許可。飛行場面積は現状通り。
2004年9月2日
■小泉首相が2日、北方領土を洋上視察。
■横浜市の在日米海軍施設の返還問題で日米両国政府は2日、日米合同委員会施設調整部会を開き、すでに変換を合意していた4施設に3カ所を追加し、増設する米軍住宅を100戸減らすことで合意。
■米軍がファルージャを空爆、子供ら17人死亡の可能性。
2004年9月3日
■北オセチア共和国での学校占拠に対しロシア治安部隊が校内へ強行突入。
2004年9月4日
■北オセチア共和国の学校占拠事件で同共和国大統領報道官は4日、現場で記者団に、死者が323人になったことを明らかにした。
■イラク各地で3日から4日にかけて警察学校などを狙った自爆テロや米軍と反米勢力との戦闘が相次ぎ33人が死亡。
2004年9月5日
■韓国の盧武鉉大統領は5日、MBCのテレビ番組で、反国家的な団体や行為を取り締まる国家保安法は「独裁時代の遺物」だとして、廃止すべきだとの考えを示した。
2004年9月6日
■ファルージャで爆弾を積んだ自動車が爆発、米海兵隊員7人が死亡、数人が負傷。
2004年9月7日
■政府は7日、国民補法整備本部で国民保護法の施行令を決定。国民の協力や私権制限について具体化が進んだ。法律で強制的な収容を認めている救援物資として、施行令で新たに、飲料水や建設資材、燃料、その他「厚生労働相が定めるもの」を加え、事実上あらゆる物資を収容できることになった。また住民の足り入りを制限できる「生活関連施設」も発電所、ガスタンク、駅、空港、港湾など10施設を特定。
■バグダッドで反米組織マハディ軍と米軍の間で戦闘。民兵40人が死亡、米兵1人が死亡。
2004年9月8日
■米メリーランド大学は8日、世界35カ国で実施した米大統領選に関する世論調査を発表。35カ国全体の支持率は民主党のケリー大統領候補が46%で、ブッシュ大統領は20%。32カ国がケリー氏を支持、ブッシュ支持は3カ国だけだった。
■米側死者1000人に。戦闘終結宣言後が85%との報道。
2004年9月9日
■那覇防衛施設局は9日、普天間基地の代替施設予定地の名護市辺野古沖で建設に向けた改訂ボーリング調査に着手。すべての調査が終わるのは半年後の予定で、4月に始めた環境影響評価の手続きを3年かけて行い、その後9年半かけて海を埋め立て新たな米軍基地を建設する予定。
■インドネシアのジャカルタにあるオーストラリア大使館で爆弾テロ。死者は大使館の警備員を含む9人、負傷者約160人。
■韓国・科学技術省は9日、ソウル市内にあった政府直轄の原子力研究所の原子炉で、1982年4−5月に獄微量のプルトニウム抽出実験が行われたと発表。
■防衛庁と警察庁は9日、武装工作員によるテロ事件などで治安出動命令が出された際に対処する共同指針を決めた。双方が自衛隊の治安出動命令が出る可能性がある段階から連絡を取り合い、相手の攻撃がケイされでは対処しきれないと判断された段階で正式な連絡会議を開く。
2004年9月11日
■米国同時テロ3年。
2004年9月12日
■武器輸出三原則の見直し問題で、システムの部品を米国に輸出するケースを適用外とするだけでなく、一定の範囲内で武器輸出の条件を緩和し、部分解禁することを検討していることが分かったとの報道。
2004年9月13日
■13日、イラク中部ファルージャで米軍による空と地上からの攻撃が行われる。少なくとも15人が死亡、20人が負傷。死亡者のなかに救急車の運転手や看護師が含まれている。
■国際原子力機関(IAEA)の定例理事会が13日から17日までの日程でウィーンの本部で始まる。冒頭声明でエルバラダイ事務局長は韓国の研究施設が2000年のウラン濃縮や、1980年代のプルトニウム抽出実験に加え、さらに80年代に、ウラン濃縮につながる転換実験を未申告で行っていたとする新たな調査結果を報告。
■小泉純一郎首相は13日夜、ブラジル、メキシコ、米国の三カ国を歴訪するためブラジル・サンパウロに出発。出発に先立ち首相は記者団に国連総会での演説について「時代にあった、日本としてふさわしい役割があるということを含め、常任理事国入りを目指すという表明をするつもりだ。もちろん現行憲法の枠内だ」と強調した。
2004年9月14日
■14日、イラク・バグダッドで反米勢力による自動車爆弾テロがあり、市民47人が死亡、約120人が負傷。
■14日、イラク北部のベイジで石油パイプラインが爆破される。
■浅間山が小規模噴火
■大阪の校内児童殺傷事件の宅間死刑囚の死刑が14日執行される。判決確定からわずか1年弱の執行。
2004年9月16日
■イラク暫定政府の内務省は首都バグダットの中心部の住宅街で米国人2人と英国人1人が武装集団に拉致されたと発表。
2004年9月17日
■時事通信社が17日まとめた9月の世論調査結果によると、小泉内閣の支持率は前月に比べ0・3ポイント減の37・9%だった。不支持率は40・9%3ヶ月連続で不支持が支持を上回った。
■小泉純一郎首相の諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」(座長・荒木浩東京電力顧問)が今月中にまとめる報告書案の全容が17日、判明した。テロなど新たな脅威を踏まえ、関係閣僚で構成する政府の安全保障会議を抜本的に見直し、米国家安全保障会議をモデルに迅速で的確に意思決定できる機能を持たせるよう提唱した。地対地ミサイルなど敵攻撃能力の保有は賛否両論を併記。憲法改正問題に関しては「憲法論に早く終止符を打ち、健全な政策論の展開が必要」などとしている。対米協力の拡大を念頭にした自衛隊の役割の検討も求めている。
■イラク中部ファルージャで米軍が16日夜から攻撃。ファルージャとその周辺で56人が死亡、45人が負傷。死傷者には多くの女性と子どもが含まれている。この攻撃にについて米軍当局は前日約60人の戦闘員が死亡したと発表していた。
■イラク警察の検問所付近で17日、自動車爆弾が爆発。少なくとも13人が死亡。
■アテネ・パラリンピック開催。
■17日付の米紙ニューヨーク・タイムズによると、イラクの大量破壊兵器を捜索している米政府調査団が昨年3月のイラク戦争開戦前、旧フセイン政権が大量破壊兵器の開発に着手した証拠はなかったとする最終報告書の草案をまとめた。
2004年9月18日
■アラブ系民兵らが黒人らを襲撃して深刻な事態が続くスーダン西部ダルフール地方の紛争で、国連安全保障理事会は18日、スーダン政府に対し、民兵組織の武装解除を含めた有効な措置をとらない場合、石油輸出を禁止する制裁を警告した新たな決議案を採択。
■18日付の英紙デーリー・テレグラフは、英ストロー外相がイラク戦争前の2002年にブレア首相に、書簡で「フセイン政権転覆後に、よりましな政府ができるか、明確な回答を持つ者は一人もいない」と警告し、さらに「民主主義の敵視、経験のないイラクでは連合国はとてつもない困難に直面する」と指摘したと報道。
■イラク北部のキルクークで18日、自動車爆弾が爆発23人が死亡、20人が負傷。
2004年9月20日
■米大統領選で政権奪還を目指す民主党候補のケリー上院議員は20日、ニューヨーク大学で外交問題に関して演説し、イラク戦争について「(ブッシュ)大統領はイラクでの誤算を認めているが、それは計算まちがい程度のものではなく、途方もない判断の誤りだ」と厳しく批判した、。
2004年9月21日
■中国外務省の孔泉報道局長は21日の定例会見で日本の国連安全法勝利次回常任理事国入りについて「国際車機で世金なる国として役割を発揮するなら、(靖国神社参拝など)歴史問題についてはっきりした認識を持たねばならない」と述べた。
■政府は21日、イラクへの自衛隊派遣を延長する方針を固めた。イラクの治安が改善せず、米英軍の駐留も長引く中、対米関係を重視した結果。自衛隊が駐留するサマワも、いつ本格的な戦闘が起きるか分からない状況のなかでの選択。
■21日、国連総会の一般演説でアナン事務総長はイラクやスーダン、イスラエルやパレスチナなどの具体名を挙げ、「世界中の暴力と、不正義の犠牲者がわれわれを待ち続け、怠慢を見つめている」と強調。また事務総長はイラク戦争を始めた米国を批判する文言をちりばめ「国際法に権威を求めて何かを訴えるなら、まず自らが国際法を守らねばならない」と述べ、米国の単独主義に翻弄された国連のトップとして悔しさをにじませた。
■イランのアガザデ原子力長官は21日、国際原子力機関の年次総会が開かれているウィーンで記者会見し、同国がウラン濃縮の前段階に当たるウラン転換実験を開始したことを明らかにした。
2004年9月22日
■訪中の河野洋平衆院議長が中国の胡錦濤国家主席と北京で会談。固守席は「中国の新指導部は一貫して対日関係を重視している」としながら「当面の急務は、靖国神社参拝問題を妥当に処理すること」とし靖国参拝問題が依然と資料国の最大の障害であるとの認識を示した。
■22日、イラク・バグダッドで警官希望者を標的に自動車による自爆テロ。警察官希望者や付近の通行人、飲食店の客ら少なくとも11人が死亡、40人が負傷。
■韓国・国防相は22日、イラクに派兵された韓国軍約2800人が、イラク北部のアルビルに到着したと発表。韓国は3600人規模の派兵を決めており、残る800人は現地で受け入れたい姿勢が整った後、治安状況を見た上で、11月頃に派兵する予定。
■22日、エルサレム市内の歩道で女性による自爆テロがあり、イスラエル人2人が死亡、10数人が負傷。
■小泉純一郎首相は22日、国連総会での一般討論演説で、イラクでの「平和の定着」に向けた日本の国際貢献を強調。「わが国の果たしてきた役割は安全保障理事会の常任理事国となるにふさわしい確固たる基盤となる」と常任理事国入りを目指す意向を正式に表明した。
■22日、イラクで武装グループに拉致された英国人が同組織のウェブサイト上で、ブレア首相に「死にたくない。助けて」と懇願。しかしストロー英外相は武装組織との交渉に応じない考えをあらためて表明。
■22日、北大西洋条約機構(NATO)はブリュッセルの本部で大使級理事会を比滝イラク軍の治安部隊をよう制す津訓練デンターをバグダッド郊外に開設することで合意。教官として約300人が派遣され、年末までに活動を開始する予定。
■パレスチナ新国家建設によるイスラエルとの共存を目指す新和平案(ロードマップ)を推進する米国、ロシア、欧州連合(EU)と国連の4者は22日、ニューヨークで外相級協議を開き、イスラエルに対してヨルダン川西岸とガザ地区への入植を凍結するよう求める声明を出した。
2004年9月23日
■北朝鮮が弾道ミサイルの燃焼実験を準備しているとして23日、政府は、情報収集のため首相官邸に連絡室を設置。防衛庁はイージス艦「みょうこう」や電子戦データ収集機EP3などの艦船、航空機を日本海に派遣。
■イスラエル軍とパレスチナ側が銃撃戦。イスラエル軍兵士3人と、パレスチナ人3人外死亡。
2004年9月24日
■24日、イラクでエジプト系携帯電話会社「イラクナ」のバグダッド事務所に武装グループが押し入り、エジプト人スタッフ2人を拉致。
■24日、イラク・バグダッドで24日、3度の戦闘があり、米海兵隊員計4人が死亡。
2004年9月25日
■25日、日朝両国政府が第2回実務者会議を北京市のホテルで行う。
■米政府高官は25日までに、米軍再編で在日米軍・基地の機動性、機能が強化され展開範囲が拡大しても日米安全保障条約が在日米軍出撃の際に日本側へ同意を求めるとしている「事前協議制度」や、出撃範囲を定めた「極東条項」の見直しを行う必要はないとの見解を明らかにした。
■25日、駐留米軍がファルージャへ空爆。空爆で8人が死亡、15人が負傷。被害者には女性や子どもが含まれる。
2004年9月26日
■ブレア英首相は26日付の英日曜紙オブザーバーのインタビューで、イラクの大量破壊兵器が見つかっていないことについて、開戦前の情報が誤っており既に「国民に謝罪した」と述べた。
■米紙ワシントン・ポストは、イラク駐留米軍やイラク治安部隊、民間企業に対する武装勢力などの攻撃が9月中旬以降、一日平均70件に達しているとの民間警備会社による統計を掲載した。
■米入官当局は30日から、ブッシュ政権が進めるテロ対策強化の一環として、現在査証(ビザ)を必要としない日本など27カ国の短期観光客らに対しても、空港や港での入国時に顔写真を撮影し、指紋も採取するとの報道。
■日本歯科医師連盟から自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件で、東京地検特捜部派26日、同派の元会長代理の村岡兼造もと官房長官を政治資金規正法違反の罪で在宅起訴した。
2004年9月27日
■第2次小泉内閣が27日夜発足。▼総理、小泉純一郎▼総務、麻生太郎▼法務、南野智恵子▼外務、町村信孝▼財務、谷垣禎一▼文部科学、中山成彬▼厚生労働、尾辻秀久▼農林水産、島村宜伸▼経済産業、中川昭一▼国土交通北側一雄▼環境・沖縄北方、小池百合子▼官房、細田博之▼国家公安委・防災、村田吉隆▼防衛、大野功統▼金融、伊藤達也▼経財・郵政民営化、竹中平蔵▼行革・産業再生、村上誠一郎▼科学技術・食品安全、棚橋泰文▼法制局長官、坂田雅裕
■イラクの首都バグダッド北東部のサドルシティーで27日未明、米軍機による空爆があり、地元病院の医師によると5人が死亡、46人が負傷。
■イラク北部のモスルで27日自動車爆弾が爆発、保安隊員4人が死亡、一人を含む民間人4人が負傷。
■イラク中部のバクバ近郊で米軍の車列をねらった爆弾が爆発、民間人4人が死亡。
■イラク中部バラド近くで交通事故と銃撃で米兵2人が死亡、1人が負傷。
2004年9月28日
■ドイツ政府は28日、イラク治安部隊支援の一環として、同国に兵員輸送用装甲車「フックス」20台を提供することを明らかにした。
■ブレア英首相は28日、英南部ブライトンで開かれている労働党の年次大会で演説、党内で批判が高まっているイラク政策について「フセイン元大統領を権力の座から排除したことで世界の安全がぐんと高まった」と述べたが、左派の党員らのヤジで演説は2度にわたって中断。首相批判が相次いだ。
■28日、イラクの首都バグダッド中心部で拉致されたイタリアのNGO「バグダッドへの架け橋」のメンバー2人が解放されたとアルジャジーラが報道。
■イラクの首都バグダッド南方で28日、イラク警官を乗せた3台の車が武装勢力に銃撃され7人が死亡。
2004年9月29日
■29日、台風21号の接近による大雨の影響で三重県の4市町村で計2人が死亡、9人が行方不明。尾鷲の雨量800ミリ超。
■29日、北京のカナダ大使館に「脱北者」44人が駆け込み。
■29日、イラク戦争の開戦後に戦闘が原因で死亡したイラク人民間人の数が最大1万5千人を超えた。非政府組織「イラク・ボディ・カウント」の調査。米英の研究者や平和活動家らが主要報道機関の記事を基に集計したもので報道されない例もあり、実際の死者数はさらに多いとも言われる。
■イラクの首都バグダッドで30日、米軍の車列をねらった自爆テロがあり、病院関係者に夜と、子供34人を含む、少なくとも41人が死亡。
2004年9月30日
■パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍とパレスチナ側の戦闘が30日、激化。双方に20人以上の死者が出た。